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【医師監修】ストレスで血圧が上がるメカニズムと予防法を解説!

高血圧とストレスの深い関係と予防法や改善策
公開日: 2024.04.10 更新日: 2025.02.12

「ストレスで血圧が上がるのは本当?」「ストレスによる高血圧はどうしたらいい?」と疑問を抱いている人も多いのではないでしょうか。

実際、ストレスは血圧に大きな影響を与える原因の1つです。

この記事では、医師監修のもとストレスが血圧を上げるメカニズムや、高血圧を予防する生活習慣について解説します。

本記事を読めば、ストレスと血圧のメカニズムを正しく理解し、健康管理に役立てることができるでしょう。

また、当院「リペアセルクリニック」では高血圧によって引き起こされる疾患の治療も行っております。

気になる症状がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

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ストレスで血圧が上がる3つのメカニズム

日常生活でストレスを感じると、体はさまざまな反応を示します。その中でも血圧の上昇は代表的な症状の1つです。

ストレスによって血圧が上がる原因として、以下の3つが挙げられます。

  • ストレスホルモンが血管を収縮させる
  • 交感神経が活発になる
  • 血管が収縮し血圧が上昇

本章では、ストレスが交感神経を刺激し、ホルモンの分泌や血管の収縮を引き起こすメカニズムを解説します。(文献1

ストレスホルモンが血管を収縮させる

ストレスを感じると、体内でコルチゾールやアドレナリンといったホルモンが分泌され、血管を収縮させます。

体をストレスから守るために必要な一方で、血管を収縮させる作用も持ち合わせているため、血管が細くなり、血圧が上昇します。

たとえば、大きなプレッシャーを感じた時、心臓がドキドキしたり、顔が赤くなったりするのは、ストレスホルモンが分泌され血管が収縮しているサインです。

この作用が血圧上昇の要因となります。

交感神経が活発になる

ストレスを感じると、自律神経の1つである交感神経が活発になります。

交感神経は、人が活動する際に働き、心臓の動きを速めたり血管を収縮させたりします。

ストレス時には交感神経が過剰に働き、心拍数の上昇や血管の収縮が起こり、結果的に血圧が上がる仕組みです。

こうした反応は自然な防御反応ですが、長期間続くと健康への悪影響が懸念されます。

そのため、ストレスをうまく管理する習慣が、健康維持には必要だといえるでしょう。

血管が収縮し血圧が上昇

ストレスを感じると、血管が収縮して血液が流れる抵抗が強くなり、血圧が上昇します。

この状態が長引くと、心臓や血管に負担がかかり生活習慣病のリスクが高まる可能性もあります。

血圧の急上昇を防ぐためには、深呼吸や軽い運動などで血管をリラックスさせる時間を設けることが大切です。

また、高血圧と生活習慣病の関係については以下の記事でも詳しく紹介していますので、参考にしていただけると幸いです。

【測定時】ストレスで血圧が変動する2つのケース

血圧を測定するときの環境や状況によっても、数値が変動することがあります。主なケースは以下の2つです。

  • 職場高血圧
  • 白衣高血圧
それぞれの原因を理解し、血圧変動を和らげる対策を見つけましょう。

仕事のストレスにより血圧が上昇する「職場高血圧」

職場高血圧とは、勤務中や仕事に関連したストレスによって血圧が高くなる状態を指します。

仕事のプレッシャーや締め切りへの焦りは交感神経を活性化させる原因です。心拍数が上がることで血管が収縮し、高血圧を引き起こします。

職場高血圧を防ぐためには、仕事の合間に適度な休憩をしたり、深呼吸をしたりすることを心がけましょう。

リラックスできる環境作りが、「職場高血圧」対策の第一歩となります。

病院での緊張により血圧が上昇する「白衣高血圧」

病院で測定するときだけ血圧が高くなる場合、白衣高血圧の可能性があります。

医師や看護師の前で緊張することで、交感神経が活発になり血圧が一時的に上がる現象です。測定後には自然に戻るケースが大半ですが、放置すると日常的な高血圧につながる恐れもあります。

対処法として、深呼吸をしてリラックスした状態で測定したり、普段から自宅で血圧を測る習慣を付けたりすることが挙げられます。

ストレスに左右されない状況下で、正確な血圧の数値を把握しておきましょう。

ストレスによる高血圧は「生活習慣の改善」で予防できる

ストレスによる血圧上昇は、放置すると高血圧につながる恐れがあるものの、生活習慣の見直しによる予防が可能です。

本章では、ストレスによる高血圧を予防するための、具体的な生活習慣の改善策を5つご紹介します。

  • 適度な運動をする
  • バランスの取れた食事を摂る
  • 睡眠をしっかりとる
  • 禁煙やアルコールを控える
  • リラックスする時間を作る

できることから始めて健康な毎日を目指しましょう。

また、以下の記事では、高血圧の薬(降圧薬)の種類と副作用に関する情報をまとめています。高血圧の治療を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

適度な運動をする

適度な運動は、ストレス解消につながります。また、運動によって血行が促進され、血管が柔らかくなることで血圧の安定も期待できます。

ウォーキングやジョギング、水泳など、無理なく続けられる運動を生活に取り入れるのがおすすめです。

毎日30分のウォーキングを習慣にすると、心身ともにリフレッシュでき、血圧コントロールにも役立つでしょう。

バランスの取れた食事を摂る

バランスの取れた食事は、高血圧予防に欠かせません。

塩分を摂りすぎると、血液中の塩分濃度が高くなり、血管が収縮して血圧が上昇しやすくなります。高血圧を予防するには、塩分控えめを意識しましょう。

カリウムを多く含む野菜や果物を積極的に摂ると、体内の余分な塩分を排出する効果が期待できます。

また、食物繊維を多く含む食品も、血圧の安定に役立ちます。

毎日の食事内容を見直し、バランスの取れた食生活を心がけましょう。

睡眠をしっかりとる

質の良い睡眠は、ストレスを軽減し血圧を安定させるために重要です。

睡眠不足はストレスホルモンの分泌を促し、交感神経を活発にするため、血圧上昇の原因となります。

高血圧を予防するには、毎日同じ時間に寝起きし、7〜8時間の睡眠を確保するのが理想的です。

また、寝る前にカフェインを摂取するのを控えたり、リラックスできる環境を整えたりするのも効果的です。

質の高い睡眠を確保し、高血圧予防に努めましょう。

喫煙やアルコールを控える

喫煙や過度なアルコール摂取は、血圧を上昇させる要因となるため、控えるのが望ましいでしょう。

タバコに含まれるニコチンは、血管を収縮させて血圧を上昇させる働きがあります。また、アルコールの過剰摂取も、血圧の上昇や睡眠の質を低下させる原因になります。

禁煙に取り組む、あるいは飲酒量を減らすだけでも、血圧コントロールにつながるでしょう。

リラックスする時間を作る

ストレスを溜め込まないためには、意識的にリラックスする時間を作るのも大切です。

音楽やアロマ、入浴など、自分に合った方法でリラックスしましょう。

また、瞑想や深呼吸などのリラックス法も効果的です。

自分に合ったリラックス方法を見つけ、日々の生活に取り入れてみてください。ストレスをうまく解消できれば、結果的に高血圧の予防にもつながります。

高血圧の予防方法については以下の記事でも解説していますので、興味がある方はぜひご覧ください。

高血圧の原因

高血圧は一次性と二次性の2タイプに分かれますが、主な違いは以下のとおりです。

一次性高血圧 ほとんどの高血圧はこのタイプに該当
明確な原因は特定されていないが、遺伝・食生活・生活習慣など複数の要因が関連していると考えられている
二次性高血圧 なんらかの病気や状況が原因で血圧が高くなるケース
腎臓病・内分泌異常・特定の薬剤の使用などが原因

また、高血圧の発症には以下の5つの要因が関係します。

高血圧の発症リスク 内容
加齢 加齢により血管が硬くなり、血流の調整が難しくなる。とくに中高年以降で発症率が上昇。
性別 男性は中年期に高血圧が多く、女性は閉経後にリスクが高まる傾向がある。
遺伝 遺伝的要素が影響しやすく、親族に高血圧の方がいる場合、発症リスクが高まる可能性がある。
生活習慣の乱れ 塩分の多い食事や運動不足が血圧上昇の原因。肥満や喫煙、アルコールもリスク要因となる。
ストレス 精神的な負荷が交感神経を刺激し、血圧を一時的または慢性的に上昇させる場合がある。

表のとおり、高血圧の原因にはさまざまな理由が挙げられます。

とくに、生活習慣の見直しやストレス軽減など、自己管理によって改善できる部分は意識してみましょう。

また、高血圧の原因についてはこちらの記事でもさらに詳しく解説しています。

血圧でお悩みの方は参考にしていただけると幸いです。

まとめ|高血圧を予防するためストレスを溜めない生活を心がけよう

この記事では、ストレスが血圧を上げるメカニズムや、高血圧を予防するための生活習慣について解説しました。

ストレスは身体にさまざまな影響を与え、血圧を上昇させる要因の1つです。

しかし、事前知識や適切な対策によって血圧をコントロールし、高血圧を予防できます。適度な運動やバランスの取れた食事、十分な睡眠を心がけることが重要です。

本記事を参考に、リラックスする時間を持って健康な毎日を過ごしていきましょう。

また、当院「リペアセルクリニック」では、高血圧が原因となる脳出血や脳梗塞の治療も行っています。気になる症状がある方は、「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

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ストレスと血圧に関するよくある質問

ストレスで血圧はどれくらい上がりますか?

ストレスを感じた際、一時的に10〜20mmHg程度血圧が上がる場合があります。(文献2

慢性的なストレスが続く場合、持続的な高血圧につながる可能性があるため注意が必要です。

メンタルと血圧は関係ありますか?

メンタルの状態と血圧は密接に関係しているため、ストレスや不安が続くと交感神経が過剰に働き、血圧が上昇します。

一方、リラックス状態では副交感神経が優位となり血圧が安定します。

そのため、心の健康を保つことは血圧を安定させる上で重要です。

当院「リペアセルクリニック」では、高血圧が引き起こす疾患に効果が期待できる再生治療も行っています。「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。

参考文献一覧

文献1

日本高血圧学会_高血圧治療ガイドライン2019(JSH2019)作成委員会

文献2

社会医療法人 春回会_高血圧とストレス

監修者

渡久地 政尚

渡久地 政尚 医師 (医療法人美喜有会)

Masanao Toguchi

日本再生医療学会 所属

日本内科学会 所属

再生医療の可能性を追求しながら、体への負担が少なく効果的な治療を提供し、患者様が早期に活動的な生活に戻れるよう、丁寧な診療を心がけてまいります。

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