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【医師監修】痛風の食事療法とは|1週間の食事メニュー(献立例)を紹介

痛風の予防やコントロールには、薬だけでなく「毎日の食事管理」が欠かせません。
食事の工夫により尿酸値を安定させ、痛みのない生活を目指せます。
本記事では、痛風の方におすすめの食事療法の基本と、1週間分の具体的な献立例を紹介します。ぜひ参考にしてください。
「何をどのくらい食べれば良いのか」を知ることで、ご自身に合った食事スタイルを見つけて、痛風の再発を防ぎながら健康的な生活を送りましょう。
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目次
痛風の食事療法ではプリン体の摂取量を抑えることが重要
痛風は、プリン体の分解で生じる尿酸が、腎臓から十分に排出されず血液中に蓄積することで発症します。
そのため、痛風における食事改善ではプリン体の摂取量を抑えることが重要です。
痛風が影響を与える部位やその対策については以下の記事でも解説しているので、ぜひ参考にしてください。
痛風発作とプリン体の関係
痛風は尿酸が血液中に溜まり、結晶化して関節に炎症を起こすことで発作が起こります。
尿酸の原料となるプリン体を多く含む飲食物を摂りすぎると、尿酸値が上昇しやすくなります。
尿酸発作を起こさないためには、プリン体を含む飲食物をどのように控えるかの工夫が重要です。
プリン体の多い飲食物で代表的なものとして、レバーなどの内臓肉や魚卵、ビールなどがあります。
避けた方が良い食材と、積極的に取り入れたい食材を見ていきましょう。
「避けるべき食材」と「取り入れたい食材」
痛風の予防には、バランスの取れた食事を心がけ、プリン体の過剰摂取を避けることが大切です。
プリン体の1日摂取量は、400mg程度が推奨されています。
従って、プリン体を多く含む食材であっても、少量であれば摂取は可能です。(文献1)
プリン体を多く含む食品を控えめにし、十分な水分を摂取して尿酸を排出しやすくすることが有効です。
食品100g中のプリン体含有量は次の通りです。
|
プリン体量 |
食材 |
|---|---|
|
極めて多い (300mg〜) |
鶏レバー,干物(マイワシ)、白子(イサキ、ふぐ、たら)、あんこう(肝酒蒸し)、太刀魚、健康食品(DNA/RNA、ビール酵母、クロレラ、スピルリナ、ローヤルゼリー)など |
| 多い (200~300mg) |
豚レバー、牛レバー、カツオ、マイワシ、大正エビ、オキアミ、干物(マアジ、サンマ)など |
| 中程度 (100~200mg) |
肉(豚・牛・鶏)類の多くの部位や魚類など、ほうれんそう(芽)、ブロッコリースプラウト |
| 少ない (50~100mg) |
肉類の一部(豚・牛・羊)、魚類の一部、加工肉類など、ほうれんそう(葉)、カリフラワー |
| 極めて少ない (〜50mg) |
野菜類全般、米などの穀類、卵(鶏・うずら)、乳製品、豆類、きのこ類、豆腐、加工食品など |
引用:高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版|診断と治療社
アルコールは尿酸の排泄を妨げる作用があるため、体内の尿酸を増加させ痛風のリスクを高めます。
また、果糖は他の糖類と比べて尿酸値を上昇させる作用が強いとされています。
したがって、痛風の方は、アルコールや清涼飲料水は控えることが重要です。水やお茶など、果糖を含まない飲料に切り替えましょう。
一方で、痛風患者さんでも比較的食べても良いとされる食材があります。
具体的には以下のようなものが挙げられます。
- 野菜類
- 果物類
- 低脂肪乳製品
- 全粒穀物
これらの食材を中心とした食事は、尿酸値を下げ、痛風発作のリスクを減らすのに役立ちます。
また、プリン体の摂取量を抑えるだけでなく、低カロリーで尿酸の排泄を促す食物繊維が多く含まれる野菜やキノコ類を積極的に取り入れるのがおすすめです。
以下の表は、痛風の方に推奨される食品とその理由です。
|
食品 |
理由 |
含有量の例 |
|---|---|---|
|
キウイフルーツ オレンジ さくらんぼ |
ビタミンCが豊富で、尿酸の排泄を促進 |
100g当たりのビタミンC含有量
|
|
低脂肪乳製品 |
プリン体が少なく、カルシウムが豊富 カルシウムは尿酸の排泄を促進 |
100g当たりのカルシウム含有量
|
|
全粒穀物 |
ビタミンB群が豊富で、プリン体代謝を助ける 食物繊維が豊富で、便通を改善 |
玄米100g当たりのビタミンB1含有量:約0.4mg |
|
大豆製品 |
プリン体含有量が低く、尿酸値を上げにくい 良質なタンパク源で、動物性タンパク質の代替に適している イソフラボンが豊富で、抗酸化作用がある |
注意:納豆は栄養価が高いですが、プリン体含有量も無視できません。適量を守りましょう |
これらの食品を上手に取り入れると、痛風患者さんでも栄養バランスの取れた食生活を送れます。ただし、どのような食品でも食べ過ぎは避けるべきです。
また、適度な運動を行うと、体重管理や代謝の改善につながり、痛風のリスクを下げることができるでしょう。
個人差があるため、医師や管理栄養士との相談の上、自分に合った食事療法の実践が大切です。
痛風対策に役立つ食事の基本ルール
痛風の予防と管理には、食事中のプリン体以外にも、注意すべき点があります。
食生活の中で気をつけたい3つの柱を紹介します。
- 水分を十分に摂る
- アルコールは控える
- 栄養バランスの良い食事を摂る
本章内にて詳しく解説します。
水分を十分に摂る
水分を多く摂ると尿量が増加し、尿酸の排泄量も増加します。
尿酸の排泄量が増加すれば体内の尿酸値は少なくなるため、カロリーのない水やお茶を1日2~2.5リットルを目標に飲みましょう。(文献1)
清涼飲料水や甘いジュースなどは糖分が多く、肥満にもつながるため控えるべきです。
アルコールは控える
アルコールを可能な限り控えることでも尿酸値を低下させられます。
アルコール飲料は、それ自体に含まれるプリン体以外にも、過剰摂取により血清尿酸値を上昇させる原因になります。(文献1)
アルコール飲料は、適量を超えないよう注意が必要です。
尿酸値への影響を最低限にするための1日摂取目安量は以下の通りです。
- 日本酒1合
- ビール350 mL~500 mL(販売元によって異なる)
- ウイスキー60 mL
- ワイン148 mL まで
栄養バランスの良い食事を摂る
高尿酸血症・痛風の発症には、肥満・過体重が関係しています。(文献1)
肥満・過体重の解消には、摂取エネルギーの適正化に伴う体重管理も必要です。
そのためには栄養バランスの良い食事を心がけましょう。
たんぱく質の選び方(魚・肉・大豆・乳製品のバランス)
食事療法では、動物性たんぱく質の制限が有効とされています。
たとえば、レバーやイワシ、サンマ、カツオ、マグロなどには他の食品と比較するとプリン体が多く含まれています。イカやタコもプリン体を含むため注意しましょう。
乳製品(中でも低脂肪乳製品)は、痛風発症リスクの低下に役立つので、積極的に摂りたい食品です。
また、大豆は血清尿酸値の低下との関連が認められています。(文献1)
肉類は、大豆製品(豆腐、納豆など)に置き換えることでプリン体をおさえられます。
魚を選ぶ際には、白身魚(タラ、カレイなど)や背青魚(サバ、アジなど)を積極的に選ぶと良いでしょう。
野菜と果物の取り入れ方
野菜や海藻は尿が酸性に傾き過ぎるのを防ぐので、副菜に取り入れましょう。
また、野菜・果物に多く含まれるビタミンCは、血清尿酸値の低下を促します。
一方で、甘い果物は果糖を多く含むため、摂りすぎないよう注意が必要です。
【献立例】痛風における1週間の食事メニュー
痛風の食事療法では、「プリン体を減らす」だけでなく、栄養バランスを保ちながら無理なく続けることが大切です。
1日のプリン体量を約400mgにするためには、バランスのとれた食事を2回、あとの1回はプリン体の少ない食材を使った軽めの食事がおすすめです。
玄米や野菜、キノコ類、海藻を上手に組み合わせると、ビタミンやミネラルも補えます。
なお、尿酸値や体調に合わせて、医師や管理栄養士に相談しながら食事プランの調整が大切です。
次の項目では、月曜から日曜まで1週間のメニュー例を紹介します。
献立は一例で、食材の量によっても異なるため、プリン体量は目安です。
毎日の食事で、プリン体の少ない食材を選び、野菜や果物、低脂肪乳製品などを積極的に取り入れて尿酸値をコントロールしつつ、家族みんなで健康的な食卓を囲むことができるでしょう。
月曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
グラノーラ 低脂肪牛乳 バナナ |
約20mg |
|
昼 |
鶏ささみのサラダ(ノンオイルドレッシング) わかめスープ おにぎり(梅干し) |
約120mg |
|
夕 |
タラのアクアパッツァ きのこと野菜のソテー 玄米ごはん |
約220mg |
1日合計プリン体摂取量: 約360mg
【Point】
低プリン体食品が中心: プリン体の少ない鶏ささみ肉・白身魚を中心に選んでいます。
海藻・きのこが豊富: アルカリ性食品により尿が酸性に傾くのを防ぎ、体内の尿酸が尿に溶けて排出されやすくなるのを助けます。
火曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
全粒粉パンのトースト ゆで卵 野菜ジュース |
約40mg |
|
昼 |
鶏むね肉と野菜の和風炒め(きのこ、ピーマンなど) ごはん |
約130mg |
|
夕 |
豚ヒレ肉の生姜焼き(薄切り、野菜多め) 大根と厚揚げの煮物 味噌汁(なめこ・豆腐) |
約210mg |
1日合計プリン体摂取: 約380mg
【Point】
良質なたんぱく質: たんぱく源として、プリン体が比較的少ない鶏むね肉と豚ヒレ肉をバランス良く取り入れています。
根菜で満足感アップ: 夜の煮物で大根をしっかり食べることで、満足感を得ながら食物繊維も補給できます。
水曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
オートミール 低脂肪ヨーグルト ブルーベリー |
約20mg |
|
昼 |
鶏むね肉で作るそぼろあんかけ丼 中華スープ(卵・わかめ) |
約150mg |
|
夕 |
豆腐ハンバーグ(和風ソース) ほうれん草のお浸し ごはん |
約100mg |
1日合計プリン体摂取量: 約270mg
【Point】
植物性たんぱく質の活用: 鶏むね肉や豆腐を使うことで、たんぱく質をしっかり摂りながらプリン体摂取量を抑えています。
食物繊維が豊富: 朝のオートミールや野菜の食物繊維により、便通を整え健康的な体づくりをサポートします。
木曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
お粥(卵・刻み海苔・梅干し) 納豆 きゅうりの浅漬け |
約70mg |
|
昼 |
鶏ささみの梅しそ巻き焼き ごはん わかめと豆腐の味噌汁 |
約120mg |
|
夕 |
鶏もも肉のグリル(皮なし、ハーブ風味) 温野菜サラダ コンソメスープ |
約200mg |
1日合計プリン体摂取量: 約390mg
【Point】
発酵食品で腸活: 朝食に納豆を取り入れると、腸内環境を整える効果が期待できます。プリン体は中程度含まれますが、1パック程度であれば問題ありません。
皮なしで脂質カット: 夜の鶏もも肉は、皮を取り除くだけで大幅に脂質をカットできます。尿酸値を上げにくくする、大切なひと手間です。
金曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
ロールパン チーズ レタスとトマトのサラダ |
約30mg |
|
昼 |
鶏ささみときのこの和風パスタ ミネストローネ |
約150mg |
|
夕 |
カレイの煮付け 切干大根の煮物 味噌汁(えのき・油揚げ少なめ) |
約180mg |
1日合計プリン体摂取量: 約360mg
【Point】
洋食も楽しめる: パスタやミネストローネといった洋食メニューも、具材や調理法を選べば心配なく楽しめます。食事のバリエーションが広がることで、無理なく続けやすくなります。
白身魚でDHA・EPA補給: カレイなどの白身魚は、プリン体を抑えつつ、体に必要な良質な脂質(DHA・EPA)を補給できます。
土曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
フレンチトースト(牛乳・卵控えめ) フルーツ(キウイ・いちご) |
約10mg |
|
昼 |
手巻き寿司(たい、いか、卵、きゅうり、納豆など) |
約170mg |
|
夕 |
豚肉と野菜の炒め物(ピーマン・もやし・キャベツ) わかめと豆腐の味噌汁 ごはん |
約180mg |
1日合計プリン体摂取量: 約360mg
【Point】
週末の特別感: 手巻き寿司は、家族や友人と楽しみながら食事療法ができる優れたメニューです。プリン体の少ない具材を中心に選び、食べ過ぎに注意しましょう。
野菜のかさ増し: 夜の炒め物は、ピーマンやもやし、キャベツといった野菜をたっぷり使うと、肉の量を抑えつつボリューム感が出せます。
日曜
| 朝夕 |
メニュー |
プリン体量(目安) |
|---|---|---|
|
朝 |
スクランブルエッグ ブロッコリー 食パン |
約40mg |
|
昼 |
鶏むね肉のハーブ焼き(揚げない唐揚げ風) ひじき煮 ごはん |
約160mg |
|
夕 |
鮭の塩焼き きのこの味噌汁 きゅうりとわかめの酢の物 玄米ごはん |
約200mg |
1日合計プリン体摂取量: 約400mg
【Point】
酢の物でクエン酸補給: 酢の物に含まれるクエン酸は、尿をアルカリ性に傾け、尿酸の排出を助ける働きが期待できます。毎日の食事に少し加えるのがおすすめです。
調理法の工夫を楽しむ: 昼食の「揚げない唐揚げ風」やオーブン焼きのように、調理法を少し変えるだけで脂質を抑えられ、ヘルシーになります。ハーブや香辛料を使うと、減塩でも美味しく仕上がります。
痛風の食事を無理なく続けるためのポイント
痛風の食事療法は「完璧を目指さず、無理なく続けること」が大切です。
極端な制限はストレスを生み、長続きしにくくなります。
外食や家族との食事でも、選び方や調理法を工夫すればプリン体の摂取を自然に抑えられます。
食材の選択や料理を少し変えるだけで、満足感を保ちながら継続が可能です。まずは“できる範囲”から始めていきましょう。
コンビニや外食で選ぶときのコツ
ライフスタイルによっては、コンビニや外食に頼らなくてはならない場合もあるでしょう。
食事療法中であっても、選び方を工夫すればコンビニや外食も問題ありません。
揚げ物や肉中心のメニューより、焼き魚や蒸し料理、豆腐・野菜の多い惣菜を選びましょう。
たとえば、コンビニなら「おにぎり+サラダ+味噌汁」の組み合わせがおすすめです。
会食の際は、アルコールは控えめにし、水分をしっかり摂ることも大切です。
家族と同じ食事でも工夫できる調理法
痛風の食事療法をしているからと言って、家族と別のものを食べなくてはいけないことはありません。
調理の工夫次第で、プリン体を抑えながらも満足感を得られるメニューができます。
たとえば、肉は下茹でして余分な脂やうまみ成分を落とす、だしや香味野菜で味を引き立てるなどの方法があります。
家族の好みに合わせつつ、プリン体の少ない食材を使ったメニューを心がければ、一緒においしく食べられます。
無理せず、美味しく続けるのが継続の秘訣です。
食事だけで痛風の改善が難しい場合
食事療法だけで痛風の改善が難しい場合は、生活習慣を見直しましょう。
飲酒、肥満、ストレス、果糖の摂取などが尿酸産生過剰や排泄低下の要因となり、痛風の発症につながります。
食事療法だけでは尿酸の産生や排泄のバランスを完全に整えるのは難しいため、生活習慣全般の見直しが重要です。
また、再生医療という新しい選択肢もあります。詳しく説明します。
生活習慣の見直し
痛風や高尿酸血症の改善には、食事療法、飲酒制限、禁煙、有酸素運動といった生活習慣の見直しが基本です。
肥満は内臓脂肪の増加により尿酸の産生促進、排泄低下をもたらし、尿酸値を上昇させます。BMI25未満を目標に、食事と運動で適正体重の維持に努めましょう。
喫煙やアルコール摂取は痛風の発症リスクを高めます。喫煙を控え、飲酒する場合でも適量を超えない様に注意しましょう。
また、運動は肥満を解消し、血清尿酸値低下が期待できます。ジョギング、サイクリングなどの有酸素運動を、少なくても10分以上、1日合計30分~60分程度行いましょう。ただし、筋力トレーニングなどのレジスタンス運動は、尿酸値を上昇しやすいため、低強度の運動が勧められます。
なお、十分な水分摂取も効果的です。
こうした努力の積み重ねが、痛風の改善と健康維持につながります。
再発予防の新しい選択肢「再生医療」という考え方
痛風の再発予防にはプリン体の管理が重要ですが、食事療法とあわせて再生医療による治療も選択肢の一つです。
再生医療は、ご自身の脂肪から培養した幹細胞を投与して、人間の持つ自然治癒力を向上させることで、痛風による炎症抑制や痛みの軽減が期待できます。
つらい痛風のお悩みを今すぐ解消したい方は、再生医療もご検討ください。
具体的な治療法については、当院(リペアセルクリニック)でメール相談、オンラインカウンセリングを行っておりますので、ぜひご相談ください。
膝の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。
1週間の食事メニュー献立例を参考に痛風の改善を目指そう
1週間の参考メニューをご紹介してきました。
痛風の予防や改善には、プリン体の少ない食事を心がけ、健康的な習慣を身につけることが大切です。
痛風の食事療法は、食材の選び方や調理の工夫次第で、無理なく続けやすいことが理解いただけたのではないでしょうか。
一方で、近年の痛風に対する食事療法ではプリン体の制限以外にも、カロリー制限が重要視されています。
プリン体の制限と合わせて、脂質の多い食材の食べ過ぎには注意が必要です。
ぜひ本記事のメニュー献立例を参考に、痛風の改善を目指しましょう。
痛風の食事治療に関するよくある質問
痛風でもコーヒーやアルコールを飲んでも問題ありませんか?
痛風でも適量であれば、コーヒーの摂取は問題ありません。
痛風患者に限らず、一般的に推奨されるコーヒーの摂取量は「1日3~4杯」です。カフェイン摂取量が400mg未満になるよう調整しましょう。
しかし、痛風の重症度やカフェインへの耐性によって、適量は異なります。
一方でアルコールの過剰摂取は、血清尿酸値を上昇させる原因になるため、適量を超えないよう注意が必要です。
尿酸値への影響を最低限にするため、1日の摂取目安量は以下の通りです。
- 日本酒1合
- ビール350 mL~500 mL(販売元によって異なる)
- ウイスキー60 mL
- ワイン148 mL まで
尿酸値を下げる食品の一覧はありますか?
野菜や豆類、キノコ類、海藻類は低カロリー尿酸の排泄を促す食物繊維を多く含みます。また、尿酸結石防止のため、尿をアルカリ化する効果も期待されます。
製薬会社によっては、食品に含まれるプリン体量の一覧を掲載しており、その中には尿酸値を下げる食品一覧も記載されている場合があります。(文献2)
このような患者さん向けの資料は医療機関で入手できる場合がありますので、医師や薬剤師に相談してください。
参考文献
「高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン 第3版」2018年12月|日本痛風・核酸代謝学会













