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坐骨神経痛における湿布を貼る場所を解説|選び方や注意点あり

腰 痛い
公開日: 2025.03.01

「坐骨神経痛に悩まされているけど、湿布を貼る場所がわからない」と迷っている方もいるのではないでしょうか。

坐骨神経痛は腰やおしりに痛みやしびれが生じます。症状がある部位に湿布を貼ることで痛みの緩和が期待できるでしょう。しかし、湿布を貼る場所を間違えると十分な効果が得られない場合もあります。

本記事では坐骨神経痛における適切な湿布を貼る場所について解説します。また、湿布の選び方や使用時の注意点も紹介するのでぜひ参考にしてください。

【基礎知識】坐骨神経痛とは

坐骨神経痛とは、腰から足先まで伸びている坐骨神経が、なんらかの原因により圧迫されて痛みやしびれが起きる症状です。坐骨神経が圧迫される原因は、主に以下の3つが挙げられます。

原因

発症しやすい年齢

坐骨神経痛を引き起こすメカニズム

腰椎椎間板ヘルニア

10代~40代

椎間板という背骨の間にあるクッションがつぶれて飛び出し、坐骨神経を圧迫して痛みが起きる

腰部脊柱管狭窄症

50代以上

加齢により脊柱管という背骨が狭くなり、腰やお尻につながる神経根が圧迫されて痛みを引き起こす

梨状筋症候群

20代後半~60代

梨状筋の中(お尻の筋肉のひとつ)を走る坐骨神経が、スポーツや事故などの怪我で圧迫されて痛みが生じる

坐骨神経痛の症状が出る部位は、お尻・腰・太ももなど、原因や圧迫される神経の部位によってさまざまです。

軽度な痛みの場合は湿布やストレッチなどで緩和できる可能性があります。強い痛みがある場合は、坐骨神経痛が重症化している可能性があるため、医療機関を受診しましょう。

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腰椎椎間板ヘルニアと梨状筋症候群について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。

関連記事:椎間板ヘルニアとは?医師がわかりやすく解説

関連記事:梨状筋症候群について 医師が詳しく解説

坐骨神経痛に効果的な湿布を貼る場所

坐骨神経痛を軽減するためには、以下の場所に湿布を貼ると効果が期待できます。

  • お尻
  • 太もも
  • ふくらはぎ

坐骨神経痛は、症状の感じ方や痛む部位に個人差があります。湿布を貼る場所は、痛みやしびれを感じる部位に合わせて適切な位置に貼りましょう。

腰に貼る

坐骨神経痛の湿布を貼る場所は、腰の下部が適切です。坐骨神経は腰椎神経根から形成され下方へ伸びる神経で、神経根部の圧迫により多くの方が腰痛を感じます。

長時間のデスクワークや立ち仕事、前かがみ作業によって、腰に違和感や電気が走るような痛みやしびれの症状が生じる場合があります。腰に痛みやしびれの症状が出たら、腰の下部に湿布を貼りましょう。

お尻に貼る

お尻に痛みが生じる場合は、中央部や梨状筋(お尻の筋肉)に湿布を貼ると効果が期待できます。梨状筋が緊張し硬くなると、坐骨神経を圧迫し痛みやしびれを引き起こす場合があります。梨状筋に湿布を貼ることで筋肉の緊張がほぐれ、症状の緩和につながるでしょう。

太ももに貼る

坐骨神経痛の症状が太ももに現れる場合、痛みやしびれを感じる場所に湿布を貼ります。特に、太ももの裏側は坐骨神経が伸びているので、痛みを感じやすい部位です。湿布を貼る際は患部を清潔にし、皮膚がかぶれやすい方は注意しましょう。

ふくらはぎに貼る

ふくらはぎもほかの場所と同様、痛みやしびれを感じる場所に湿布を貼りましょう。湿布を貼ることで筋肉の緊張がほぐれ、症状の緩和が期待できます。坐骨神経はふくらはぎにも通っているため、適切に湿布を活用すると痛みの軽減に役立ちます。また、湿布を貼る前に軽くマッサージをすると良いでしょう。

【冷感?温感?】坐骨神経痛にあった湿布の種類と選び方

坐骨神経痛に適した湿布を選ぶ際、冷感湿布か温感湿布かどちらが効果的か迷うかもしれません。湿布がもつ特徴や効果の理解が重要です。

湿布は一時的に痛みをやわらげる手段のひとつですが、痛みや炎症の状態に応じて湿布を使い分けると、症状の緩和が期待できるでしょう。

以下では、湿布の種類と症状に合った適切な選び方を解説します。

湿布の種類

湿布の種類と期待できる主な効果は以下の通りです。

湿布タイプ

期待できる効果

種類

適している症状

冷感湿布

痛みをやわらげる(血管を収縮させ炎症を抑える)

  • l-メントール配合
  • 急性腰痛(ぎっくり腰)
  • 捻挫や打撲
  • 筋肉痛
  • 関節の炎症

温感湿布

筋肉の緊張をほぐし慢性痛や冷えをやわらげる(血管を拡張させ血行を促進する)

  • カプサイシン配合
  • 非ステロイド性抗炎症薬配合
  • 鉱物配合
  • 慢性腰痛
  • 筋肉の凝り
  • 冷えによる腰痛
  • 関節痛や神経痛

消炎鎮痛湿布

消炎・鎮痛作用があり、強い痛みに即効性がある

  • インドメタシン配合
  • ロキソプロフェン配合
  • フェルビナク配合
  • ジクロフェナク配合
  • 急性腰痛
  • 慢性腰痛
  • 関節痛
  • 筋肉痛や神経痛

湿布の種類によって期待できる効果が異なりますので、ポイントをおさえて正しく使い分けましょう。

湿布の選び方と効果

坐骨神経痛において湿布を選ぶ際には、自身の症状に合ったものを選びましょう。

急性の痛みや炎症がある場合、または坐骨神経痛の初期症状には冷感湿布が適しています。筋肉のこわばりや慢性的な痛みには、温感湿布を貼るのがおすすめです。

強い痛みや神経痛には消炎鎮痛湿布を使用すると、痛みの緩和が期待できます。

消炎鎮痛湿布は、非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)を含み、炎症や強い痛みの緩和に適しています。急性・慢性どちらの腰痛にも使用でき、医療用の「ロキソニンテープ」や「モーラステープ」などが代表的です。

湿布の特性を理解し、坐骨神経痛の症状に合ったものを正しく活用しましょう。

坐骨神経痛における湿布を貼るときの注意点

湿布は痛みの緩和に役立ちますが、誤った使用は肌トラブルや副作用を引き起こす可能性があります。湿布を貼る際は、以下5つのポイントに注意しましょう。

  • 皮膚のかぶれやかゆみに注意する
  • 妊娠中は医師に相談する
  • 傷口や湿疹がある箇所には貼らない
  • 長期間の使用は避ける
  • 他の薬との併用に注意する

湿布を長時間使用すると、皮膚にかぶれやかゆみが生じる可能性があります。さらに、インドメタシンやロキソプロフェンなど、一部の湿布に含まれる鎮痛剤は妊婦への使用が推奨されていないため、使用前に薬剤師や医師に相談してください。

また、湿布は一時的な痛みの緩和を目的としており、治療目的ではありません。症状が改善しない場合は医師の診察を受けましょう。

湿布と併用した坐骨神経痛をやわらげる方法3選

湿布と併用しながら坐骨神経痛をやわらげる方法を3つ紹介します。湿布は一時的に痛みを緩和するものなので、坐骨神経痛の根本は治りません。

痛みの根本的な改善には、湿布だけでなく日頃のストレッチや生活習慣の見直しが必要です。これらを組み合わせることで、症状の軽減や再発防止が期待できます。

運動やストレッチをする

坐骨神経痛をやわらげるには、適度な運動やストレッチが推奨されています。硬くなった筋肉をほぐして、坐骨神経への圧迫を軽減することで痛みの緩和が期待できるでしょう。

簡単にできる股関節を伸ばすストレッチを紹介するので、ぜひ試してみてください。

  1. 背もたれのある椅子に深く座り、足を肩幅より広めに開く
  2. 両手をひざに置く
  3. 胸を張りながら、ひざを軽く押して太ももの内側を伸ばす

運動不足は筋肉を弱らせ、腰を支える力が弱くなる原因になります。ウォーキングをしたり、お尻の筋肉をほぐすストレッチをしたりすると痛みの軽減に役立ちます。

痛みが強い場合は無理をせず、できる範囲内で運動やストレッチを取り入れましょう。

詳しくストレッチ方法が知りたい方は、下記の記事を参考にしてみてください。

正しい姿勢を心がける

坐骨神経痛を軽減するには、日頃から正しい姿勢を心がけることが大切です。腰やお尻に負担がかからないように、背骨がS字カーブを保っている状態が理想です。

背骨をそらしすぎたり、猫背になっていたりすると腰に負担がかかってしまい、坐骨神経痛の悪化につながる可能性があります。また、座っているときも背筋を伸ばし、骨盤をたてる意識をしましょう。

重たいものは持たないようにする

腰への負担を軽減するために、できるだけ重たいものは持たないようにしましょう。重いものを持ち上げると、腰に負担をかけ坐骨神経痛を悪化させる原因になります。

かばんや荷物は、リュックサックを活用し重さを分散させる、キャリーカートを利用するなど、なるべく腰に負担がかからないように意識してください。

重いものを持つ必要がある場合は、ひざを曲げて腰を落としてから持ち上げ、なるべく体に近づけて持つようにしましょう。

まとめ|正しく湿布を貼り坐骨神経痛をやわらげよう

坐骨神経痛をやわらげるためには、腰・お尻・太ももなど痛みを感じる部位に適切な湿布を選んで貼りましょう。

湿布は一時的な痛みを緩和させる手段のひとつですが、長期間の使用は避け、皮膚のかぶれやかゆみに注意しましょう。正しく湿布を活用すると痛みの軽減が期待できます。

湿布を貼っても痛みが改善しない場合は、我慢をせずに早めに病院を受診しましょう。

リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングを実施しています。坐骨神経痛でお悩みの方はお気軽にご相談ください。

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坐骨神経痛と湿布に関するよくある質問

坐骨神経痛で湿布が効かないときの対処法は?

坐骨神経痛で湿布が効かないときは、ストレッチやウォーキングで筋肉をほぐしたり、患部を温めて血行を促進したりしてみましょう。

梨状筋症候群や筋肉の緊張、疲労が原因の場合には、湿布だけでは効果が限られることがあります。湿布を貼っても痛みの改善がみられない場合は、自己判断せずに早めに病院を受診しましょう。

リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングを実施しています。坐骨神経痛で湿布を貼っても効果がない場合はご相談ください。

湿布が効かない痛みがあるときは、下記の記事も参考にしてみてください。

坐骨神経痛の湿布は市販のものでも効果がありますか?

ロキソプロフェン配合の「ロキソニンSテープ」や、フェルビナク配合の「フェイタス」などの消炎鎮痛湿布は、坐骨神経痛に一定の効果が期待できます。湿布の選び方に迷った際は、薬剤師に相談して症状に合ったものを選びましょう。

坐骨神経痛にロキソニンは効きますか?

ロキソニンは坐骨神経痛に効果が期待できるでしょう。ロキソニンは非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)に分類されるため、痛みや炎症を軽減する目的として使用されます。炎症や痛みを抑えるので一時的な効果は期待ができます。ただし、長期間使用すると胃腸や腎機能に負担がかかる恐れがあるため、医師や薬剤師の指示に従ってください。

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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