• 手部、その他疾患
  • 手部

ばね指とビタミン不足の関係とは?改善に役立つ栄養や食材を紹介!

ばね指 ビタミン不足
公開日: 2025.08.31

「朝、指がスムーズに動かない」「曲げた指が戻らない」「カクンと弾けるような感覚がある」

その症状は、ばね指かもしれません。ばね指は指の腱が炎症を起こし、動かしづらくなる症状です。使いすぎや加齢が原因と思われがちですが、実は「ビタミン不足」も関係している可能性があることをご存じでしょうか。

本記事では、ばね指の症状や原因をわかりやすく解説するとともに、ビタミンBやミネラルなど、ばね指と関係の深い栄養素について詳しくご紹介します。

「病院に行く前に自分でできる対策を知りたい」「食事やサプリで改善できる?」と気になる方は、ぜひ参考にしてください。

当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。

ばね指について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。

\公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ リペアセルクリニック 公式LINE画像

LINE限定で無料オンライン診断を実施中!
>>簡単30秒で診断してみる

ばね指とは?症状と原因の基本知識

ばね指は、指を曲げ伸ばしする際に腱と腱鞘の間で炎症が起こり、スムーズに動かせなくなる状態です。

初期は軽い痛みやこわばりから始まり、進行すると「カクッ」と引っかかるばね現象が見られるようになります。症状の出方や進行具合は人によって異なり、原因も複数あります。

ここでは、代表的な症状と主な原因について詳しく見ていきましょう。

ばね指の主な症状

ばね指の初期症状は、指の付け根に痛みや腫れ、熱感が現れることです。朝方に症状が強く出やすく、日中は指を動かしているうちに軽くなる場合もあります。

しかし、炎症が続くと腱の動きが妨げられ、指を曲げ伸ばしするときに「カクッ」と引っかかるばね現象が起こります。さらに悪化すると、指がまったく動かせない状態になることも少なくありません。

症状の進行を防ぐためには、早めのケアと生活習慣の見直しが重要です。

ばね指の主な原因5つ

ばね指は、手や指の使い方、年齢や体の変化、さらには栄養状態や持病など、さまざまな要因が重なって発症します。

下の表では、代表的な5つの原因とその具体的な内容をまとめました。

主な原因 詳細
手や指の使い過ぎ ・家事やスポーツ、スマホ、パソコン作業などによる酷使
・日常的に手指を多用すると腱や腱鞘に大きな負荷がかかり、炎症を起こしやすくなる
加齢 ・年齢を重ねると腱や関節の動きが低下
・少しの負担でも炎症が起こりやすくなり、ばね指を発症するリスクが高まる
ホルモンバランス ・50歳前後の女性や妊娠中・産後に多い(文献1
・女性ホルモンの変動により腱が傷みやすくなり、血流も悪化して発症リスクが上昇
栄養不足 ・鉄、タンパク質、ビタミン不足により腱の健康が損なわれる
・ビタミンB1不足は手のしびれの原因にもなり、さまざまな手指症状に影響
持病の影響 ・関節リウマチ、糖尿病、人工透析などで血流が悪化しやすい
・腱や腱鞘への栄養供給が不足し、ばね指のリスクが高くなる

ばね指のセルフチェックや対処法については、こちらの記事もご覧ください。

ばね指とビタミン不足の関係

ばね指は、腱や筋肉、神経の健康状態に大きく影響を受けます。中でもビタミン不足は修復力や血流を低下させ、炎症やしびれを長引かせる要因です。ビタミンB12や食生活の偏り、全体の栄養バランスは回復に直結します。

ここからは、ばね指とビタミン不足の関係と改善ポイントを紹介します。

ビタミンB12の不足

ビタミンB12は、神経の正常な働きや赤血球の生成に不可欠な栄養素です。

不足すると神経の伝達がうまくいかず、手先のしびれや感覚の鈍化が生じることがあります。また、腱や筋肉に十分な酸素や栄養が行き渡りにくくなり、炎症や痛みが長引く原因になることもあります。

ビタミンB12が不足する主な原因は、加齢による吸収力の低下、胃の手術歴、偏った食生活などです。高齢者やベジタリアンの方は、意識してビタミンB12を多く含む食品を摂取しましょう。魚介類、レバー、卵、乳製品などを日常的に取り入れると、不足を予防し、ばね指の悪化防止にもつながります。

バランスの悪い食事が体に及ぼす影響

外食やコンビニ食、加工食品中心の生活は、ビタミンやミネラル不足を招きやすく、腱や神経の健康維持に必要な栄養が慢性的に欠ける原因になります。糖質や脂質の過剰摂取は血流を悪化させ、腱や腱鞘への栄養供給を妨げます。

その結果、炎症が治りにくくなったり、再発しやすくなったりします。忙しい生活の中でも、野菜や果物、魚、豆類、海藻などを取り入れたバランスの良い食事の意識が、症状改善や予防のために重要です。

栄養バランスの良い食事が大切な理由

栄養は、体の修復力や免疫力の基盤となる土台です。

腱や筋肉、神経の健康は日々の食事から得られる栄養によって支えられています。不足が続くと組織の修復スピードが落ち、炎症やしびれが長引きやすくなります

ばね指の改善には、安静やストレッチなど外側からのケアに加え、内側からの栄養補給が欠かせません。

タンパク質、ビタミンB群、ビタミンC、ミネラルをバランス良く摂ると、血流や代謝が整い回復が早まります。毎日の食事を見直すことが、予防と改善の両面で効果的です。

ばね指の改善や予防に役立つ栄養と食材

食事は日々の習慣として取り入れやすい改善策です。

ここでは、ばね指に関わる栄養素と、それを含む具体的な食材を紹介します。

ビタミンB12を含む食材

ビタミンB12は神経や血液の健康を維持し、腱や筋肉への栄養供給を助ける重要な栄養素で、以下の食品に多く含まれます。

  • 魚介類(鮭、サンマ、イワシ)
  • レバー
  • 乳製品

植物性食品ではほとんど含まれないため、ベジタリアンや高齢者は不足しやすく注意が必要です。

ビタミンB12は水溶性で加熱や茹でこぼしにより失われやすいため、煮汁ごと食べられる料理(スープや煮込み料理)や、加熱しすぎない調理法を選ぶと効率よく摂取できます。

週数回の魚料理や、卵や乳製品を朝食に取り入れると、日常的に摂取しやすくなります。

血流を促進する食材

血流が良くなると、腱や筋肉の修復が促され、炎症の回復もスムーズになります。血管を広げ、血液をサラサラに保つ働きがあるのは以下の食材です。

  • 納豆
  • 玉ねぎ
  • にんにく
  • しょうが
  • 緑黄色野菜

しょうがやにんにくは体を温める作用があり、冷え性や末端の血行不良の改善にも効果的です。

緑黄色野菜(ほうれん草、ブロッコリー、パプリカなど)には、抗酸化作用を持つビタミンCやβカロテンが豊富に含まれ、血管の健康維持に関わります。

緑黄色野菜は、炒め物や煮物、スープなどに加えやすく、日々の食事に取り入れやすいのが特徴です。継続して摂取することが、血流改善を習慣化するためのポイントです。

サプリメントの活用

食事だけで十分な栄養を摂るのが難しい場合、サプリメントを上手に取り入れるのも一つの方法です。

ビタミンB群、鉄、亜鉛は神経や血流の健康維持に欠かせません。忙しい方や食事制限のある方、高齢者では不足しやすいため、補助的に摂取すると症状改善のサポートになります。

ただし、栄養素によっては過剰摂取が健康被害を招くことがあるため、用量を守ることが大切です。可能であれば医師や管理栄養士に相談し、自分に不足している栄養を見極めた上で選びましょう。

ただし、サプリメントはあくまで補助であり、基本はバランスの良い食事の摂取が重要です。

ばね指を和らげるための対処法

症状の軽減には、栄養だけでなく日常のケアも欠かせません。

ここでは、自宅でできる簡単な対処法を紹介します。

ストレッチ

指や手首のストレッチは、腱や腱鞘の柔軟性を高めて引っかかりを軽減します。朝方や作業の合間など、こわばりやすいタイミングに行うのがおすすめです。痛みのない範囲で、指を反らすストレッチやグーパー運動をゆっくり行いましょう。

手首を回す、上下に反らす動きも血流改善に効果的です。しかし、炎症が強いときは無理せず安静にし、落ち着いてから再開しましょう。短時間でも毎日続けると、指の動きがスムーズになり日常動作が楽になります。

詳しいストレッチ方法については、下記の記事をご覧ください。

マッサージ

手のひらや指の付け根をやさしくほぐすと、血流が促進され腱鞘周囲の緊張が和らぎます。クリームやオイルを使って摩擦を減らし、指一本ずつ根元から先端へ、次に手のひら全体、手首へと順に行います。

痛みのある部分は避け、心地良い強さで行うのがポイントです。お風呂上がりなど体が温まっているときに行うとより効果的です。

サポーターやテーピング

患部の動かしすぎを防ぎ安静を保つため、サポーターやテーピングを活用します。指を軽く曲げた状態で固定できるタイプが適しており、初心者は装着が簡単な市販サポーターがおすすめです。

テーピングは動きを細かく制御できますが、誤った巻き方は血流を妨げるため、最初は医療機関で指導を受けると安心です。長時間の装着は関節の硬直や血行不良を招くため、適度に外すことも大切です。

湿布

湿布は痛みや腫れを軽減します。急性期は冷感湿布で炎症を抑え、慢性期は温感湿布で血流を促進します。かぶれを防ぐため、1日1回の貼り替えが基本です。入浴直前や直後は避け、皮膚の状態も確認しましょう。

湿布は対症療法であり、ストレッチや食生活改善など根本対策との併用が重要です。市販品で効果が乏しい場合や長引くときは、医師の診断を受けて適切な治療を行いましょう。

冷却と温熱

急性期は冷却が有効で、炎症や痛みを抑えます。保冷剤や氷嚢をタオルで包み、患部に当てます。慢性期やこわばりには温熱が適しており、蒸しタオルや入浴で温めると血流が促進されます。温めたあとにストレッチやマッサージを行うと効果的です。

症状に合わない方法は悪化の原因となるため、状態を見極めて使い分けることが大切です。判断が難しい場合は医師に相談しましょう。

ビタミン不足によるばね指は食生活を改善しよう

ビタミン不足は、腱や神経の修復力や血流を低下させ、炎症が長引いたり症状が悪化したりする要因となります。

ビタミンB群、鉄、亜鉛などは腱や神経の健康維持に不可欠ですが、外食やコンビニ食、偏った食事が多い生活では、不足しやすくなるため注意が必要です。

ビタミン不足が続くと、ばね指の治りが遅くなるだけでなく、再発のリスクも高まります。改善には、肉や魚、卵、野菜、海藻、豆類などをバランス良く組み合わせた食事の継続が大切です。忙しくても栄養を意識した選択を心がけ、必要に応じてサプリメントを補助的に活用するのも良い方法です。

日々の食生活を整えることが、ばね指の症状改善と予防の近道になります。痛みやしびれが長引く場合は、自己判断せず早めに医療機関へご相談ください。

 

参考文献

(文献1)
ばね指とは?症状や原因、自力でできる治し方4選を詳しく解説!|たけだ整体院・整骨院