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【医師監修】脂質異常症とは|症状・原因・改善方法を分かりやすく解説
「健康診断でコレステロールが高いと言われたけど、どうすればいいの?」
「脂質異常症って何?放っておくと危ないの?」
そんな疑問や不安を感じている方も多いのではないでしょうか。
脂質異常症は、初期には症状がほとんど現れませんが、動脈硬化を進め、将来的に心筋梗塞や脳梗塞などのリスクにつながる病気です。
この記事では、脂質異常症の種類・原因・数値の見方から、改善方法、治療の選択肢までをやさしく解説します。
リペアセルクリニックの公式LINEでは、脂質異常症に関するご相談や診療予約も受け付けています。気になる症状がある方は、ぜひ気軽にご活用ください。
目次
脂質異常症とは|血液中の脂質バランスが乱れた状態
脂質異常症は、血液中の脂質の数値が、正常の範囲から外れている状態です。
健康診断では、LDLコレステロール、HDLコレステロール、トリグリセライド(中性脂肪)などがチェックされますが、どれか一つでも基準値を超える、あるいは低すぎる場合に「脂質異常症」と診断されます。(文献1)
なお脂質異常症とよく似た言葉で「高脂血症」という表現を目にすることもあります。両者の違いについて詳しく知りたい方は、下記の記事も参考にしてください。
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脂質異常症の症状
脂質異常症は自覚症状がほとんどなく、静かに進行する特徴があります。
血管壁に脂質が徐々に蓄積し、気づかないうちに動脈硬化が進行するメカニズムです。動脈硬化が進むと、心筋梗塞や脳梗塞などの重大な病気を引き起こすリスクが高まります。(文献2)
何も感じないからと油断せず、健康診断で数値を指摘されたら、きちんと向き合うことが大切です。
脂質異常症によって引き起こされる脳梗塞に対しては、再生医療が治療法の選択肢となるケースがあります。脳梗塞に対する再生医療の治療例については、以下の症例記事をご参照ください。
また、脂質異常症と手足のしびれの関係については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせてご覧ください。
指摘されても症状がないからと放置しておくと、心筋梗塞や脳梗塞など重大な疾患につながることがありますので、注意が必要です
脂質異常症の原因
脂質異常症にはいくつかタイプがあり、それぞれに特徴や原因があります。どのタイプが自分に当てはまるかを知っておくと、対処法を考える際に役立つでしょう。
高LDLコレステロール血症
LDLコレステロールは、体のすみずみにコレステロールを届ける役割があります。しかし、多すぎると血管の壁に脂質がたまりやすくなり、これが動脈硬化を引き起こします。
そのためLDLコレステロールは「悪玉コレステロール」と呼ばれているのです。(文献3)
健康診断ではLDLコレステロールの値が140mg/dL以上の場合「高LDLコレステロール血症」と診断されます。(文献1)
低HDLコレステロール血症
HDLコレステロールは、血管壁の余分なコレステロールを回収し、肝臓へ運ぶ役割のあるリポタンパク質です。
この働きから「善玉コレステロール」とも呼ばれています。
HDLコレステロールが少なくなると、コレステロールの回収が十分にできなくなり、動脈硬化が進むことになるため注意が必要です。(文献2)
血液検査で40mg/dL未満だった場合「低HDLコレステロール血症」と診断されます。(文献1)
血液検査ではまずコレステロールの総量が正常範囲であることが重要ですが、コレステロール値が高い場合には、HDLコレステロールが低くなっていないかを確認することも大切です。
高トリグリセライド血症
トリグリセライドは、体を動かすエネルギー源として大切な成分ですが、増えすぎると脂質異常症の原因となる物質です。(文献2)
空腹時150mg/dL以上、または随時(空腹であることが確認できない時)175mg/dL以上の場合、高トリグリセライド血症と診断されます。食べすぎや飲酒、糖質の摂りすぎも大きく影響します。(文献1)
脂質異常症の検査方法
脂質異常症の検査方法は、血液検査です。
LDL・HDLコレステロール、中性脂肪(トリグリセライド)の値を測り、基準から外れていないか確認します。
とくに自覚症状がないため、定期的な検査による早期発見がとても大切です。(文献2)
脂質異常症の診断基準や詳しい数値の見方については、以下の記事も参考にしてください。
脂質異常症になりやすい生活習慣
脂質異常症は、生活習慣と関係が深い病気です。普段の生活の中に、脂質異常症を招きやすい原因が潜んでいることがあるため、ひとつずつみていきましょう。
食生活の乱れ・脂質の摂りすぎ
甘いものや脂っこい食事を摂りすぎると、脂質異常症のリスクが高まります。
とくに、バターや肉の脂身、生クリーム、インスタントラーメン、菓子パンなどの加工食品には「飽和脂肪酸」が多く含まれています。この飽和脂肪酸が、LDLコレステロールを上げる原因になるのです。
また、糖質や脂質の過剰摂取は中性脂肪の増加につながるため注意が必要です。(文献1)(文献2)
運動不足・喫煙・飲酒
運動不足や喫煙習慣があると、HDLコレステロールが減ってしまい、脂質バランスが乱れやすくなります。(文献2)
また、お酒の飲みすぎにも気をつけたいところです。適量の飲酒はHDLコレステロールを上昇させますが、アルコールは血圧の上昇や肝臓への負担といったデメリットもあるため、なるべく控えめにしましょう。(文献1)
遺伝・病気
生活習慣だけでなく、体質や遺伝も脂質異常症に深く関係しています。
なかでも遺伝が強く関係するのが、「家族性高コレステロール血症」という病気です。LDLコレステロールの処理にかかわる遺伝子の異常で、食事や運動に気をつけていても脂質異常が起こります。(文献4)
また、糖尿病や腎臓病、ホルモンバランスの乱れといった持病も、脂質異常症のリスクを高めます。家族に脂質異常症の人がいる方や、これらの病気を指摘されたことがある方は、より意識して検査や健康管理を心がけると良いでしょう。(文献5)
また、若い方の脂質異常症も遺伝的要因を疑いますので、健康診断で指摘された20代〜30代の方は、早めに医療機関を受診することをおすすめします。
脂質異常症の治療方法
脂質異常症の治療では、まず生活習慣の見直しが基本です。食事や運動の工夫からはじめ、必要に応じて薬を使いながらコントロールしていきます。
食事療法|脂質・糖質の摂りすぎを防ぐ
バランスの良い食事を心がけることが大切です。
肉や揚げ物などの脂質が多い食材を控え、魚や大豆製品、野菜をしっかり摂るように意識しましょう。食物繊維はコレステロールの吸収を抑制する働きもあります。糖質やアルコールの過剰摂取も控えましょう。(文献6)
脂質異常症で食べてはいけないもの・食べたほうが良いものについては、以下の記事で詳しく解説しているためぜひご覧ください。
運動療法|有酸素運動をする
ウォーキングや軽いジョギング、水泳などの有酸素運動は、HDLコレステロールを増やし、脂質バランスを整えるのに役立ちます。
1日30分程度、週3回以上を目安に、無理のない範囲で続けてみてください。(文献6)
運動が苦手な方や忙しい方は、エレベーターの代わりに階段を使う、通勤時ひと駅手前で降りて歩いてみるなど、小さなことから始めるのも効果的です。(文献5)
運動療法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
薬物療法|LDLコレステロールや中性脂肪を下げる
生活習慣を見直しても脂質の数値がなかなか改善しない場合は、薬の力を借りてコントロールする方法も選択肢になります。
脂質異常症の治療薬には、LDLコレステロールや中性脂肪の値を下げるだけでなく、動脈硬化そのものを改善し、脳梗塞や心筋梗塞の再発リスクを減らせる薬もあります。
ただし、薬を飲んでいればそれで十分なわけではありません。薬の力を上手に活用しながら、日々の生活習慣も合わせて見直していきましょう。(文献5)
脂質異常症の薬について詳しく知りたい方は、以下の記事も併せてご覧ください。
ご自身の生活習慣を見直し、改善に取り組むことで、脂質異常症だけでなく他の生活習慣病の予防や治療にもつながります。
脂質異常は放置せず早期改善に努めよう
脂質異常症は、何も症状がなくても油断できない、治療の必要な病気です。
放置すると知らないうちに動脈硬化が進み、心筋梗塞や脳梗塞などのリスクが高まります。健康診断で数値を指摘されたときは、自分の生活を見直すことから始めてみてください。早めの対策が、将来の大きな病気を防ぐことにつながります。
「どう改善したら良いのかわからない」と一人で悩んでいるのであれば、専門家に相談するのも一つの方法です。
当院の公式LINEでは、脂質異常症に関するご相談や再生医療の情報提供、簡単なオンライン診断も行っています。気になる症状がある方や、今後の健康が不安な方は、ぜひお気軽にご利用ください。
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脂質異常症に関するよくある質問
脂質異常症は痩せている人でもなりますか?
痩せていても脂質異常症になることはあります。
脂質異常症は、体型だけでなく、体質や遺伝、喫煙や飲酒、ホルモンバランスの乱れなどさまざまな要因が関係しているためです。
そのため、体型にかかわらず、定期的な健康診断や血液検査が大切です。
血液検査ですぐにわかりますので、肥満がなくても定期的に健康診断を受けることをおすすめします。
脂質異常症の人はコーヒーやバナナは控えたほうがいいですか?
コーヒー自体は基本的に問題ありませんが、砂糖やコーヒーフレッシュを多く入れると脂質や糖分が増えるので、できるだけブラックで飲むのが良いでしょう。
バナナは、ビタミンや食物繊維が豊富で、適量であれば脂質異常の改善にも役立ちます。ただし、糖質が多いので食べ過ぎには注意し、1日1~2本程度が目安量です。(文献7)
なお、1日2本のバナナは果物全体の摂取目安量(1日200g程度)にあたるため、バナナを食べる日は他の果物は控えめにしましょう。
参考文献
脂質異常症|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~厚生労働省
脂質異常( コレステロールなど)|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~厚生労働省
コレステロール(これすてろーる)|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~厚生労働省
「脂質異常症」といわれたらーコレステロールと動脈硬化ー|財団法人循環器病研究振興財団






















