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- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 膝の内側の痛み
- ひざ関節
- 膝の外側の痛み
- 膝部、その他疾患
階段の上り下りで、膝に痛みを感じる人は少なくありません。 加齢やスポーツによる負荷、体重の増加、筋力の低下など、原因はさまざまですが、放置すると痛みが慢性化し、日常生活に大きな支障をきたす場合もあるため注意が必要です。 本記事では、膝の痛みの主な原因やセルフケアのポイント、予防法を解説しますので参考にしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、膝の治療にも用いられている再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。気になる症状があれば、ぜひご活用ください。 階段の上り下りで膝が痛い原因 ここでは、膝の痛みの主な原因として考えられる疾患について詳しく解説します。 50代以降に多い「変形性膝関節症」 階段の上り下りで膝が痛む場合、50代以降では「変形性膝関節症」が原因として多く見られます。 年齢とともに膝の軟骨がすり減り、骨同士が直接ぶつかるようになったり、炎症が起きたりして痛みを感じるようになるのが特徴です。 とくに階段では、平地よりも膝にかかる負担が大きくなるため、軟骨のすり減った膝では早い段階で痛みが出やすくなります。進行すると、歩くときにも痛みが出たり、O脚のような変形が見られるケースもあるため注意が必要です。 変形性膝関節症については、以下の記事も参考にしてみてください。 スポーツで発症しやすい「鵞足炎(がそくえん)」 階段の上り下りで膝の内側に鋭い痛みを感じる場合、「鵞足炎」が原因になっている場合があります。 鵞足炎は、太ももの筋肉が膝の内側で腱として集まる部分に炎症が起こる疾患です。とくに、ランニングやサッカーなど膝を繰り返し動かすスポーツで起こりやすいことが知られています。 そのまま無理に運動を続けると炎症が悪化し、日常の動作にも影響が出るケースもあるため注意しなければなりません。 鵞足炎の痛みの原因や早く治す方法については、以下の記事をご覧ください。 加齢やスポーツが原因の「半月板損傷」 階段の上り下りで膝の奥がズキッと痛む場合、「半月板損傷」が原因かもしれません。 半月板は、膝関節の中でクッションのような役割を果たす軟骨組織で、ジャンプや急な方向転換をするスポーツなどで損傷しやすい部位です。 また、年齢を重ねると半月板がもろくなり、日常のちょっとした動作でも傷ついてしまうことがあります。さらに、変形性膝関節症と同時に起こるケースもあり、痛みが慢性的になることも少なくありません。 半月板損傷については、以下の記事でも詳しく解説しています。 成長期の10代に見られる「膝離断性骨軟骨炎(りだんせいこつなんこつえん)」 10代の成長期で、階段の上り下りで膝の痛みが続くようであれば、「膝離断性骨軟骨炎」が原因のひとつとして考えられます。 膝離断性骨軟骨炎とは、大腿骨の関節面にある骨と軟骨の一部が傷つき、剥がれかけることで痛みや違和感を引き起こす疾患です。 成長期の骨はまだ柔らかく、スポーツなどで膝に繰り返し衝撃や負荷がかかると、関節面にダメージが蓄積しやすくなります。進行すると、将来的に変形性膝関節症につながるケースもあるため注意が必要です。 離断性骨軟骨炎についてもっと知りたい方は、以下の記事もご覧ください。 30代以降は注意したい「関節リウマチ」 30代以降で、階段の上り下りの際に膝が痛むだけでなく、手指や足指など他の関節にも違和感がある場合、「関節リウマチ」の可能性があります。 関節リウマチは、免疫の異常によって関節の内側にある「滑膜(かつまく)」に炎症が起き、やがて軟骨や骨が傷ついていく病気です。 朝起きたときに、関節がこわばって動かしにくい状態が30分~1時間以上続く、左右対称に複数の関節が腫れて熱をもつ、といった症状が見られます。 そのまま放っておくと関節が変形し、歩くことや階段の上り下り自体が困難になる恐れもあるため注意しなければなりません。 関節リウマチについては、以下の記事でも詳しく解説しています。 膝の裏が痛いなら「ベーカー嚢腫(のうしゅ)」の可能性 階段の上り下りで膝の裏側に張るような痛みや圧迫感がある場合、「ベーカー嚢腫」が関係しているかもしれません。 ベーカー嚢腫とは、膝関節の中で増えた関節液が関節の後ろ側にたまり、膝裏にふくらみとして現れる状態です。 変形性膝関節症や関節リウマチなど、関節内に炎症がある病気が背景にあることが多く、それらの炎症によって関節液が過剰に分泌されてしまうのです。嚢腫が大きくなると血管や神経を圧迫し、ふくらはぎの痛みやしびれが生じる可能性もあります。 ベーカー嚢腫の症状や治し方については、以下の記事も参考にしてみてください。 10~20代がなりやすい「膝蓋靭帯炎(しつがいじんたいえん)」 10~20代で、階段の上り下りの際に膝の前側、とくにお皿のすぐ下が痛む場合、「膝蓋靭帯炎」の可能性があります。 膝蓋靭帯炎は、ジャンプやダッシュ、急なストップ動作の繰り返しで膝蓋靭帯に負担がかかり、炎症や小さな損傷が起きる疾患です。 バレーボールやバスケットボールなどの跳躍系スポーツに多くみられるため、「ジャンパー膝」とも呼ばれています。 痛みを無理して我慢しながら運動を続けると炎症が慢性化し、日常生活にも支障をきたすケースもあるため要注意です。 下半身の筋力が低下している 階段の上り下りで膝が痛むとき、下半身の筋力低下が背景にあるケースも少なくありません。 膝関節のまわりには、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)や裏側の筋肉(ハムストリングス)、おしりの筋肉(大臀筋)、股関節まわりの筋肉(腸腰筋)などの筋肉があり、体重を支えながら膝の関節にかかる負担を和らげています。 しかし、運動不足や長時間のデスクワークが続くと、こうした筋肉が衰えて関節をうまく支えられなくなり、膝の軟骨や半月板にダイレクトに負荷がかかるようになるのです。 その結果、軟骨のすり減りが進みやすくなり、階段の上り下りや立ち上がる動作で痛みを感じるようになります。 階段の上りだけで膝が痛いなら加齢が原因の可能性 階段を上るときだけ膝が痛む場合、年齢による軟骨のすり減りが影響しているかもしれません。 膝関節の軟骨は、加齢とともに少しずつすり減っていくと、クッションの役割が失われて痛みが出やすくなります。 階段を上る動作は、平地の歩行よりも膝に大きな負担がかかるため、軟骨が傷んでいると痛みが出やすくなるのです。 さらに、以下のような状態も膝への負担が増えて、若い世代でも軟骨の老化や変形性膝関節症につながる場合があります。 体重が重い 姿勢が悪い スポーツで膝に負荷がかかる動作を繰り返している また、日常的に肉体労働をしている場合も、膝に負担がかかっている可能性が高いため注意しましょう。 階段の上り下りで膝が痛いときの対処法 ここでは、簡単に取り入れやすいストレッチを中心に、膝への負担を減らす対処法を紹介します。 ストレッチで膝への負担を軽減する 階段の上り下りで膝の痛みを感じる場合、ストレッチが膝への負担軽減に有効です。 では、具体的なストレッチの方法を解説します。 太ももの前側を伸ばすストレッチ 1.壁の前に立つ 2.壁に片手をつき、反対側の膝を後ろに曲げて足のつま先を同じ側の手でつかむ 3.つま先を持った手をお尻のほうへ引き寄せて、太ももの前側が伸びるところまで動かす 4.ゆっくり息を吐きながら約30秒キープする 5.反対側の脚も同じように行い、左右それぞれ数セット繰り返す バランスをとるのが不安な場合は無理をせず、支えをしっかり確保してから行いましょう。 ふくらはぎと膝裏のストレッチ 1.椅子に深く腰掛ける 2.片方の足を持ち上げ、床と平行になるようにまっすぐ伸ばす 3.足首を床に対して垂直になるように立てて、ふくらはぎから膝裏にかけて伸びを感じるところで止める 4.その姿勢を約10秒キープする 5.反対側の足も同じように行い、左右それぞれ複数回繰り返す 勢いをつけず、ゆっくりと筋肉が伸びている感覚を保つように行いましょう。 膝サポーターで関節の安定感を高める サポーターやテーピングには、膝関節をしっかりと固定して動きを安定させ、無理な動きを防ぐことで膝への負担を軽減する効果があります。とくに、膝のぐらつきや軽度の炎症があるときに有効です。 サポーターには、膝のお皿の周りだけを部分的に支えるタイプや、膝全体を包み込むものなどさまざまな種類があるので、症状の程度や使用する場面に合わせて選びましょう。 サイズの合っていないサポーターを使うと、動きづらさを感じたり血流が悪くなったりする場合があります。 ただし、サポーターはあくまで補助として使うものであり、根本的な治療ではありません。 強い痛みや腫れがある場合は、医療機関で治療を受けることを優先してください。 膝痛を悪化させないように歩く 膝に痛みがあるからといって、動かないと筋力が落ちてしまい、かえって膝への負担が増してしまいます。膝にやさしい歩き方を心がけて、無理のない範囲でしっかり歩きましょう。 歩くときは背筋を伸ばし、膝とつま先を同じ方向に向けて、足裏全体で地面をしっかり踏みしめます。 階段を上るときは、上半身を前に倒しすぎず、太ももやお尻の筋肉を使って体を引き上げるよう意識しましょう。 逆に下るときは、膝が内側に入らないように注意しながら、かかとからそっと着地して一段ずつゆっくり進むのがポイントです。 冷やす・温める 膝をひねった直後や、長時間歩いた後に急に強い痛みが出たような「急性の痛み」は、炎症によって腫れや熱感があるケースが多いため、基本的には冷やす対応が推奨されます。 氷や保冷剤をタオルで包んで当てて、1回あたり約15分を目安に冷却すると良いでしょう。 一方、長く続く「慢性的な膝の痛み」で熱や腫れがあまり見られない場合には、温めることで筋肉や関節のこわばりがほぐれて、症状が和らぐ場合があります。 ただし、温めたことで痛みが強くなったり、腫れが出てきた場合には逆効果になる場合もあるため、冷やす処置に切り替えましょう。 医療機関で治療する さまざまな対処法を試しても膝の痛みがなかなか引かないなら、医療機関で原因を調べてもらいましょう。 整形外科では、問診や触診に加えてレントゲン検査が行われるほか、必要に応じてMRIやCT検査などで損傷の有無を詳しく確認していきます。 痛みが強い場合には、薬を使った治療や注射による対処も選択肢です。 内服薬では、痛みを和らげたり炎症を抑えたりする薬が処方されます。 また、関節内に直接注射する治療としては、関節の動きをなめらかにする働きがある「ヒアルロン酸注射」や、強い炎症をすばやく抑える効果がある「ステロイド注射」があります。 再生医療で改善を目指す 膝の治療では、「PRP療法」や「自己脂肪由来幹細胞治療」といった再生医療も選択肢のひとつです。 PRP療法は、患者様自身の血液を採取して遠心分離し、血小板を多く含む部分を取り出して膝の関節内に注入します。血小板に含まれる成長因子などによる炎症を抑える作用を活用する治療法です。 自己脂肪由来幹細胞治療は、組織の修復を助ける物質を放出する働きを利用した治療法で、患者様自身の脂肪組織から幹細胞を抽出・培養した上で関節内や静脈に投与します。 どちらも外来・日帰りで受けられるケースが多く、身体への負担が少ないのも大きな特徴です。 以下の記事では、当院「リペアセルクリニック」で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例をご紹介しています。 階段での膝痛を予防する対策 ここでは、階段での膝痛を予防するために自宅で行える対策をご紹介します。 筋力トレーニングで脚を強化する 階段での膝痛を予防するためには、膝関節を支える筋肉を鍛えることが重要です。とくに、太ももの前側の筋肉を鍛えると、膝への負担を減らせます。 具体的な手順は次の通りです。 1.椅子に座る 2.膝を伸ばした状態で、足を床から10cm程度持ち上げる 3.そのままの体勢で、太ももの前側に力を入れる 4.5秒キープする 5.左右10回ずつ行う 痛みが強いときは無理をせず、回数や負荷を調整しながら行いましょう。 体重を管理する 階段の上り下りで膝の痛みを防ぐためには、体重管理も重要なポイントです。体重が増えると、その分だけ膝関節にかかる負担が大きくなり、軟骨のすり減りや痛みの原因になります。 まずは食事の内容や量を見直しながら、日々の生活の中で少しずつ体重を減らしていきましょう。体重が適正に近づくと、階段の上り下りで感じる膝の負担が軽くなり、痛みや違和感の悪化を防ぎやすくなります。 膝の状態に応じて、無理のない範囲で生活習慣を整えていきましょう。 まとめ|つらい膝痛を改善・予防しよう 膝の痛みは、早めの対策と正しいケアで悪化を防ぐことが可能です。 本記事で紹介した筋力トレーニングや正しい階段の昇降方法、体重管理など、日常で実践できる工夫を取り入れてみてください。 近年は、PRP療法や幹細胞治療といった再生医療の選択肢も広がり、手術以外での治療法もご検討いただけます。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施していますので、ぜひご利用ください。
2025.12.31 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
膝の内側にふと感じる違和感。階段を上るたびに走る痛み。忙しい日々の中、つい後回しにしていませんか?その小さな違和感が、あなたの日常生活に大きな影響を及ぼす鵞足炎のサインかもしれません。 鵞足炎(がそくえん)は膝の内側(脛骨の上内側)にある鵞足部に炎症が起こり、歩行や階段動作で痛みを生じる障害です。小さな違和感程度のうちは放置しがちですが、そのままにすると痛みが徐々に悪化し、激痛になるおそれがあります。 そこで、どのような症状が出たら病院に行くべきか、また受診のタイミングについて医師の視点から解説します。早期受診の必要性、具体的な症状や受診のタイミング、治療法まで専門医の視点で詳しく解説します。本記事を読むことで、何をすべきか、どこに相談すればよいかが明確になり、将来の大きな不安を解消するきっかけになるでしょう。 病院に行くべき鵞足炎の症状 鵞足炎の代表的な症状は、膝の内側(膝のお皿の下約5cmあたり)に生じる痛みです。痛みは通常、運動や階段の上り下りで強まり、安静にすると和らぐ傾向があります。患部を指で押すと痛みがあり、症状が進むとその部分に腫れ(膨らみ)や熱感を伴うこともあります。(文献1) 日常生活で次のような症状がみられたら要注意です。 注意すべき症状 解説 歩行や階段昇降時に膝の内側が痛む。 とくに階段を下りるときや立ち上がるときに痛みが走る場合は、鵞足部の炎症が疑われます。 膝を曲げ伸ばしすると内側に違和感や引っかかり感がある。 鵞足部の腱や滑液包の炎症で膝の動きに支障が出ている可能性があります。 膝の内側に触れると局所的な圧痛や軽い腫れを感じる。 痛むカ所に触れてみて、片側だけ明らかな圧痛がある場合は鵞足炎の徴候です。 痛みで正座や膝立ちが困難になる。 膝の曲げ伸ばしが制限されるほどの痛みは重症化のサインで、早めの受診が望まれます。 これらの症状が出るようになったら、我慢せず病院で診断を受けましょう。とくに膝に熱感や腫脹を伴う場合、他の疾患の可能性もあるため放置は禁物です。少し痛む程度だからと様子を見ても悪化していく一方ですので、お早めの受診をおすすめします。 鵞足炎における病院に行くべきタイミング 膝の内側に痛みや違和感を覚えたら、できるだけ早めに整形外科を受診するのが理想的です。軽度であれば数日から2・3週間程度の安静で症状が改善するケースが大半です。対して、痛みが2週間以上続く場合や、安静にしても痛みが引かない場合は、自己判断せず医療機関を受診しましょう。一般に鵞足炎などの膝の滑液包炎は、適切な治療を行えば約6〜8週間ほどで完治します。(文献2) 逆に言えば、1〜2か月経っても改善しない場合は治療法の見直しが必要なサインです。また、運動後に膝の違和感や軽い痛みを感じた段階で、一度受診しておくのも有効です。早期に診断を受けて適切な対策(休息の指示やストレッチ指導など)を取れば、症状の悪化を未然に防げます。痛みの程度が中等度以上(例:階段の上り下りが困難、就寝中にも疼く)なら、発症から数日以内に受診するのが望ましいでしょう。放置期間が長くなるほど完治までの時間も延びる傾向があるため、迷ったときは早めに専門医に相談することが鵞足炎完治への近道です。 放置リスクと症状の進行度チェック 鵞足炎を放置すると、症状が「違和感」から「痛み」へ、さらに「激痛」へと段階的に進行してしまうリスクがあります。軽い痛みのうちは運動を続けてしまい、気づけば休まざるを得ないほど悪化して受診するケースも少なくありません。鵞足炎の進行度を自己チェックする目安として、次のようなステージがあります。 重症度 解説 ステージ1(軽度) 膝の内側に違和感があるが、スポーツ中でもさほど気にならないレベル。腫れや熱感はほとんどありません。この段階で対策せず運動を続けると次第に悪化する恐れがあります。 ステージ2(中等度) 運動後に膝の痛みがはっきり自覚できるようになる段階です。階段昇降で痛みを感じ、患部に軽い圧痛が出現。ここで適切に休養を取らないと、さらに重症化していきます。 ステージ3(重度) 膝の痛みが強く、運動を継続できない。日常生活でも膝の曲げ伸ばしに支障が出て、患部に腫れや熱感が見られる場合もある。安静にしていても痛むようならかなり進行している状態です。 ステージ4(最重度) 痛みが激しく、歩行さえ困難になる。膝関節以外(股関節や腰)にまで負担が及び、他の部位まで痛み出すことも。ここまで悪化すると完治まで長期化し、元の状態に戻すのが難しくなります。 ※これらはあくまで参考であり、膝の痛みを感じたら軽度でもすぐに専門医に相談してください。 鵞足炎を放置すると、腱や滑液包周辺の組織に慢性的なダメージが蓄積し、治りにくい状態になるリスクがあります。鵞足炎は早期対応が肝心です。違和感を感じたらテーピングやアイシングなどの対処を行い、痛みが強まるようなら速やかに医療機関へ相談しましょう。 整形外科や再生医療専門クリニックの選び方 鵞足炎が疑われる場合は、まず整形外科を受診しましょう。整形外科で診察と必要な画像検査(レントゲンやMRIなど)を受ければ、他の膝疾患との鑑別も含めて正確な診断が得られます。 とくにスポーツが原因で痛みが出た場合は、スポーツ整形外科を専門とする医師がいる病院を選ぶとより適切な診療を受けられるでしょう。整形外科では一般的な保存療法や必要に応じてステロイド注射などの治療が行われ、症状改善が期待できます。 一方、最近では再生医療専門クリニックで鵞足炎の治療を相談するケースも増えています。再生医療専門クリニックでは、整形外科的な治療に加えてPRP療法(多血小板血漿療法)や幹細胞治療など、組織の修復・再生を促す治療法を提供しているのが特徴です。 病院で受けられる鵞足炎の治療法 鵞足炎の治療はほとんどが手術しない保存治療で行われます(文献1)。症状や原因に応じて、医療機関では次のような治療法を組み合わせて受けられます。 治療法 説明 アイシング(冷却) 痛むカ所に氷や保冷剤を1日3回、各15分程度当てて冷やします。冷却は炎症と腫れを鎮め、痛みの軽減に役立ちます。 薬物療法 痛みや炎症が強い場合は、消炎鎮痛剤の内服が処方されます。ロキソニンなどの市販薬は痛みと腫れを抑える効果がありますが、効果が短期的なため医師の指示に従い使用しましょう。(文献5) 理学療法・リハビリ 理学療法士によるストレッチや筋力トレーニングの指導が行われます。とくに太ももの裏の筋(ハムストリングス)が硬いと鵞足部に負荷がかかりやすいため、ストレッチで柔軟性を高めます。また大腿四頭筋や股関節周囲の筋力強化により膝への負担軽減を図ります。 足底板(インソール)療法 膝のアライメント(配列)に異常がある場合や扁平足の場合、医師が足底板を処方します。(文献2)インソールで膝の角度を適正に保つことで、鵞足部への過剰な負担を減らします。 ステロイド局所注射 症状が強く保存療法で十分な改善が得られない場合、患部にステロイド薬を直接注射する治療があります。(文献2)メリットとしては即効性が挙げられますが、効果は持続しないため、根本治療ではなく迅速な痛みの緩和を目的に使用されます。(文献1) PRP注射(多血小板血しょう療法) 保存療法で繰り返す鵞足炎に対し、再生医療の一環としてPRP療法を受けられる病院もあります。(文献2)患者自身の血液から血小板を豊富に含む血漿成分を抽出し、患部に注射することで組織修復を促進する治療法です。従来の治療で効果不十分な痛みに対し、新たな選択肢として注目されています。 手術療法 非常にまれなケースですが、保存的治療でどうしても改善しない慢性化した鵞足炎や、滑液包に感染が起きて膿がたまった場合などは手術が検討されます。手術では滑液包を切除します。ただし一般的な鵞足炎では手術に至ることはほとんどありません。(文献2) 以上のように、病院では症状の程度に応じた段階的な治療が受けられます。多くの場合、安静・薬物・リハビリなどの保存療法で痛みは改善し、数週間〜数か月で通常の生活に戻れます。とくに早期に適切な処置で治癒期間の短縮が期待できるため、痛みを我慢せず医療機関のサポートを活用しましょう。 病院に行っても改善しない鵞足炎のアプローチ 通常、鵞足炎は保存療法で改善しますが、一部には治療を続けても痛みが長引く難治性のケースもあります。そのような場合には、病院での一般的な治療に加えて別のアプローチを検討します。 治療法 説明 体外衝撃波療法(ESWT) 難治性の腱付着部炎に対して近年注目される物理療法で、鵞足炎に適用されることもあります。高エネルギーの衝撃波を痛みの部位に与えることで血流改善や治癒促進を図る方法です。まだ歴史が浅い治療法のため、できる整形外科は限られており、効果についても個人差が大きいようです。 PRP療法 前述のPRP注射は、慢性化した鵞足炎にも効果を発揮する可能性があります。実際、慢性的な鵞足部痛患者33名にPRP療法を施した臨床研究では、約85%の患者で治療後6か月以内に痛みがほぼなくなるか大幅に軽減したと報告されています。(文献3) PRPに含まれる血小板由来因子が組織修復を促し、難治性の炎症を鎮めたと考えられますが、一般的な治療法で治らない場合は検討する価値はありそうです。 幹細胞治療 患者自身の幹細胞(主に脂肪由来幹細胞)を患部に注入し、損傷組織の再生を図る治療法です。幹細胞は抗炎症作用や組織修復促進作用を持つことから、腱・靭帯付着部の炎症を根本から沈静化させる可能性があります。 ただし幹細胞治療は高度な医療であり、実施している医療機関も限られるため、希望する場合は再生医療認定を受けたクリニックで詳細を問い合わせる必要があります。 このように、病院に行ったが痛みが引かない場合でも諦める必要はありません。再生医療や先進的な理学療法など、従来とは異なるアプローチで症状改善の道が開ける可能性があります。当院リペアセルクリニックは、厚生労働省から再生医療の認定も受けております。PRP療法も幹細胞治療も施術可能な再生医療のプロフェッショナルですので、再生医療に興味があればぜひ一度当院へご相談ください。 関連記事:鵞足炎(がそくえん)の再発を防ぐ3つの方法とは?繰り返す痛みに再生医療という選択肢 早期の受診が鵞足炎の改善につながる! 鵞足炎は適切な治療を受ければ改善が期待できる疾患ですが、その鍵となるのが早期の受診です。痛みを我慢して慢性化させてしまうと、治るまでに時間がかかったり、再発を繰り返したりする恐れがあります。鵞足炎には有効な保存療法や再生医療を含む多様な治療オプションが存在し、医師と二人三脚で取り組めば痛みのない生活を取り戻せる可能性が高いため、少しでも違和感があれば、まずは整形外科へ受診しましょう。 痛みが軽いうちに病院へ行くのは大げさでは?と心配になるかもしれません。しかし、膝の違和感や軽い痛みは身体からの重要なサインです。早めに対処して、将来にわたった健康な膝の状態を保ちましょう。 病院では痛みの原因を丁寧に説明し、あなたに合った治療プランを提案してくれます。一日でも早く痛みから解放されて、普段の生活やスポーツを安心して楽しむためにも、鵞足炎かな?と思ったら早期受診を心がけてください。 鵞足炎で病院行くべきかお悩みの方からよくある質問 膝の違和感や痛みで病院に行くべきかどうかお悩みの方は少なくありません。病院に行くのが大事とはわかっていても、つい自分で判断してしまって我慢してしまう方も多くいます。そこで、病院に行くべきかお悩みの方からよく頂く質問をピックアップしましたので、紹介いたします。 鵞足炎を自分で治す方法はありますか? 軽度の鵞足炎であれば、自宅での応急処置と安静で改善を図る場合があります。痛みを感じたら運動や長時間歩行を避けて安静にし、患部を氷で冷やして炎症を抑えましょう。また、市販の消炎鎮痛剤を短期間服用したり、湿布を貼ったりするのも痛みを和らげる手段です。 痛みが落ち着いてきたら、ハムストリングス(太もも裏)や大腿四頭筋のストレッチを無理のない範囲で行いましょう。ただし、自己ケアで対処できるのは軽症の場合に限られます。上記のような方法で1〜2週間試しても痛みが引かない場合や、痛みがむしろ悪化する場合は自分で治そうとせず病院を受診してください。無理に動かし続けるとかえって回復が遅れることもあります。早めに受診して、現在の状態に合った適切な治療やリハビリの指導を受けましょう。 病院に行くべき目安はセルフチェックで判断できますか? 鵞足炎かどうか、また病院に行くべきかを完全にセルフチェックで判断するのは難しいですが、目安はあります。まず、痛みの強さと持続期間が重要な指標です。軽い痛みで、なおかつ数日間の休息で改善傾向にあるなら、もう少し様子を見てもよいでしょう。逆に、痛みが日増しに強くなっていて、1〜2週間経ってもほとんど良くならないといった場合は受診のタイミングです。とくに日常生活に支障が出るレベルなら、迷わず整形外科を受診してください。 膝の内側を触って圧痛のポイントを特定してみるのも有効です。膝の内側から5〜7センチ下あたりに指を当て、左右の膝で痛みを比べてみましょう。(文献5) 明らかに痛みが強いポイントがある場合、その部位の炎症が疑われます。ただし素人判断では鵞足炎と似た症状の別の疾患(半月板損傷や内側側副靭帯の損傷など)を見逃す可能性もあります。膝の痛みには他の原因も多いため、「鵞足炎かも」と思っても素因がはっきりしない場合は医師の診断に委ねましょう。 ロキソニンで症状が抑えられている鵞足炎は病院に行くべきですか? ロキソニン(ロキソプロフェン)などの市販薬で痛みが和らいでいる場合でも、長期的に薬に頼り続けるのは好ましくありません。鎮痛薬はあくまで痛みを一時的に緩和する対症療法であり、根本的な原因である炎症や組織損傷を治すものではないからです。また、薬の効果が切れた後に症状がぶり返すこともあります。薬を飲めば大丈夫と放置するのではなく、症状の経過に応じて病院で診察を受けましょう。 参考文献 (文献1) American Academy of Orthopaedic Surgeons「Pes Anserine (Knee Tendon) Bursitis」OrthoInfo, 2021-09 https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/pes-anserine-knee-tendon-bursitis/ (Accessed:2025-03-22) (文献2) Cleveland Clinic「Pes Anserine Bursitis: What It Is, Symptoms & Treatment」Cleveland Clinic Health Library, 2025-03-05 https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/pes-anserine-bursitis (Accessed: 2025-03-22) (文献3) Rowicki Kほか.「Evaluation of the effectiveness of platelet rich plasma in treatment of chronic pes anserinus pain syndrome.」『Ortop Traumatol Rehabil』16(3), pp.307-318, 2014年https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/25058106/ (Accessed: 2025-03-22) (文献4) Lopa S, Colombini A, Moretti M, & de Girolamo L. (2019). Injective mesenchymal stem cell-based treatments for knee osteoarthritis: from mechanisms of action to current clinical evidences. Knee Surg Sports Traumatol Arthrosc, 27(6), pp.2003-2020. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/30159741/ (Accessed: 2025-03-22) (文献5) StatPearls:Pes Anserine Bursitis. (2025) StatPearls Publishing, Treasure Island (FL)ncbi.nlm.nih.gov(Accessed 2025-03-22)
2025.03.31 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
膝の内側がじわじわと痛み、時には強い痛みにも襲われる鵞足炎(がそくえん)。 実は、鵞足炎の痛みが長期化する背景には、足首や股関節の使い方、筋膜の硬化、他の膝疾患との併発など、膝周辺だけでなく多くの要因が複雑に絡み合っています。 そのため、治療しても再発してしまったり、痛みの場所を特定できないケースも少なくありません。 本記事では、なかなか治らない鵞足炎の原因を医師の視点も交えてわかりやすく解説し、根本的に痛みを改善するための治療法やセルフケア、再発防止策を紹介します。 鵞足炎と診断されて諦めかけている方、膝の内側の痛みに苦しむすべての方に有益な情報をお届けできれば幸いです。 \なかなか治らない膝の痛みに、再生医療という新しい選択肢/ 鵞足炎で長引く膝の痛みは、一般的な保存療法(ストレッチ・注射・リハビリ)では、改善が難しいケースも。 そんな中、ご自身の幹細胞を使って炎症を抑え、組織の回復を促す「再生医療」が、注目を集めています。 当院(リペアセルクリニック)では、 炎症を鎮める・損傷した組織の修復を促す・手術不要・日帰り治療といった、負担が少なく、根本改善を目指す治療を提供しています。 症例・治療法について、無料カウンセリングも行っていますので、ぜひご相談してください。 ▼鵞足炎で長引く膝の痛みについて、まずは無料相談 鵞足炎とは|膝の内側下部にある鵞足(がそく)という部位に炎症が起きる疾患 鵞足炎とは、膝の内側(膝から5~7cm下)にある鵞足部と呼ばれる部分(縫工筋・薄筋・半腱様筋が集まる付着部)が炎症を起こし、痛みや熱感を生じる疾患です。 鵞足部の名前の由来は、これらの筋がガチョウ(鵞鳥)の足のように見えることに由来しています。 鵞足部には滑液包と呼ばれる潤滑液の入った小さな袋が存在し、筋や腱と骨の間でクッションの役割を果たしていますが、鵞足炎はこの鵞足部の滑液包に炎症が起こった状態(滑液包炎)で、膝の内側下部に痛み・腫れ・圧痛(押すと痛い)などの症状が現れます。(文献1) 痛みが顕著な方は、階段の上り下りや椅子からの立ち上がり、長時間の歩行の後などに膝の内側がズキズキしたり、腫れを伴ったりする場合もあります。 主な原因 鵞足炎を発症する主な原因としては、以下のような膝の使いすぎによる慢性的な摩擦ストレスです。 オーバーユース(使いすぎ) 姿勢や歩行時のクセ、筋力のバランスが悪い 膝への負担が大きい動作の繰り返し 特にランニングやジャンプ動作が多いスポーツで発症しやすく、変形性膝関節症の合併症として起こることもあります。 O脚やX脚などの下肢に異常があると、鵞足部に負荷が集中しやすいので注意が必要です。 また、加齢に伴い筋力や柔軟性が低下すると、同様に鵞足炎を発症しやすくなります。 多くの場合、炎症を抑える薬やサポーター、適度な休息などで症状が改善しますが、原因となる身体の使い方や関節の不具合を解消できていないと、痛みがぶり返すのも事実です。 本来、膝周辺だけでなく、足首や股関節、さらに筋膜の状態まで考慮しないと、なかなか治らないまま慢性化する可能性があります。 鵞足炎の症状については、以下動画(4:00~)でも解説していますので、ぜひ参考にしてください https://youtu.be/uQlymyi0eSI?si=H8nkEeUt4bZGCFaD&t=242 鵞足炎がなかなか治らない原因 鵞足炎がなかなか治らないと感じる方が多い理由には、膝周辺だけでなく身体全体のバランスや動作パターンに起因する問題が複雑に絡んでいます。具体的には、以下のような要因が挙げられます。 要因 説明 筋膜や腱の問題 膝の内側だけでなく、太もも、股関節、足首に至る広範囲の筋膜が硬化していると、鵞足部への負担が蓄積します。筋膜の問題を放置すると血流が滞り、炎症が長引く原因になります。 フォーム・姿勢の乱れ 歩き方やランニングフォーム、さらには立ち姿勢が乱れていると、膝の内側へ過度なストレスがかかります。特にO脚の人や、足首の可動域が狭い人は、鵞足部に負担が集中しやすく、再発・慢性化を招きがちです。 誤ったケアや対処の遅れ 痛み止め注射やサポーターに頼りすぎる対症療法、あるいは自己流のストレッチ・マッサージで痛みを増幅させてしまうなど、正しいケアが行われていないと炎症は落ち着きにくくなります。 根本原因が解消されていない 鵞足炎を引き起こした原因が、ストレッチ不足による柔軟性低下や急な坂道ダッシュのような不適切なトレーニング方法が原因の場合、炎症がぶり返して治りにくくなります。原因に対処せず運動を続ける限り鵞足炎は自然には良くならず、痛みが一時的に和らいだように感じても治癒が妨げられて損傷が蓄積し、結果的に回復が遅れてしまいます。(文献2) これらの要因を踏まえずに膝の内側だけの治療を続けても、改善するどころか、痛みが断続的に続いたり強くなったりする可能性があります。鵞足炎を本当に治すには、身体全体に対するアプローチが重要です。 鵞足炎と併発した膝疾患によって痛みが続いている 膝の内側が痛む原因は鵞足炎だけとは限りません。内側側副靱帯の損傷や半月板の損傷、変形性膝関節症など、似たような症状を引き起こす疾患は多数存在します。実際には鵞足炎と別の膝疾患が併発しているのに、鵞足炎のみに注目した治療を続けてしまえば、当然痛みはなかなか改善しないままです。 内側側副靱帯損傷が併発すると、膝の安定性が損なわれ、普段の動作で鵞足部への負荷が過度にかかりやすくなります。また、半月板の損傷があった場合、膝をひねる・曲げ伸ばしするときに痛みが増し、鵞足炎による痛みとの区別がつきにくいこともあります。 変形性膝関節症は、関節内の炎症によって内ももの筋肉(内転筋群)が緊張しやすくなり、それが近接する鵞足部への慢性的なストレスとなって炎症を誘発・増悪させる悪循環が生じることがあります。(文献3) このように、膝疾患が併発してしまうと診断も曖昧になり、根本原因を治療できずに鵞足炎が長期化してしまう可能性があります。 鵞足炎と膝疾患が併発しているケースは珍しくなく、ある研究では変形性膝関節症の患者のうち、約20%に鵞足炎も併発していたとの報告があり、しかも関節症の重症度が高いほど鵞足部の滑液包が大きく腫れていることが指摘されています。(文献4) 痛みが続く場合は、早めに整形外科医や理学療法士に相談し、必要な診察を受け併発している疾患がないか見極めることが大切です。早期の診断によって、症状に合った的確な治療プランを提案しやすくなります。 治らない鵞足炎の治療・ケア方法 安静にしたり注射を打ったりしているのに、まったく良くならない方は鵞足炎の根本原因の解消にまで至っていない可能性があります。 ここでは、従来行われている一般的な治療法と、それらを理解した上で取り組むべきアプローチを紹介します。 一般的な鵞足炎の治療法 鵞足炎を根本から治療する先進的なアプローチ 治らない鵞足炎で悩んでいる方ほど、自分の身体のどこに問題があり、どう対処すればよいかを多角的に把握することが重要です。 膝周辺の筋力をバランスよく強化し、歩行フォームを見直すような運動療法を取り入れたり、問題点がわからない場合は医師や理学療法士のような専門家に意見を聞きましょう。 以下で示す一般的な鵞足炎の治療法と、より根本的な改善を目指す先進的アプローチの双方を理解し、痛みの再発を繰り返す状態を抜け出す道筋が見えてくるはずです。 一般的な鵞足炎の治療法 鵞足炎の基本的な治療は保存療法でまずは炎症を抑え、膝への負担を軽減することが最優先となります。 安静 膝に負担をかける運動や動作を控え、炎症の回復を促す アイシング 痛みのある部位を氷のうなどで冷却(1日3回・各15分程度) 薬物療法 消炎鎮痛剤の内服や湿布で炎症・痛みを緩和 装具療法 サポーターやテーピングで膝を安定させ、負担を減らす ストレッチ 大腿や股関節まわりの柔軟性を高め、再発予防につなげる 急性期の強い痛みを和らげる手段としては、これらの方法は一定の効果が期待できます。 こうした保存療法でも症状が改善しない場合のみステロイド注射が検討されますが、一定期間を経過すると痛みがぶり返す可能性があるため推奨はされません。(文献1) 痛みが一時的に落ち着いても、膝や股関節、足首を含めた身体全体の機能改善が行われなければ、再発や慢性化のリスクが高くなります。 これらの一般的治療法は、あくまで「膝の痛みを抑える」対症的な面が強いといえるでしょう。 鵞足炎が治りにくい方ほど、次のステップとして姿勢や筋膜、全身の筋力を考慮した根本的なアプローチが必要になります。 鵞足炎を根本から治療する先進的なアプローチ 一般的な対処法だけでは改善しきれない鵞足炎に対して、再生医療によるアプローチが注目されています。 再生医療とは、患者自身の細胞や成分を利用して損傷組織の修復・再生を促す治療法で、特徴は以下の通りです。 治療法 方法 期待される効果 特徴 PRP療法 患者自身の血液から血小板を採取し、痛みの部位に注射 組織の修復促進、炎症軽減、痛みの緩和 アレルギー反応や拒絶反応のリスクが低い 幹細胞治療 患者自身の脂肪から幹細胞を採取・培養し、膝関節内に注入 損傷部位の組織再生、痛みの軽減、機能回復 自己細胞を使用するため、安全性が高い PRP療法は、血小板に成長因子が豊富に含まれており、注入部位での治癒促進や炎症の軽減が期待できます。 自分の血液を使用するため、アレルギー反応や拒絶反応のリスクはほとんどありません。 幹細胞治療は、脂肪組織から採取した幹細胞を膝関節内に注入することで、組織再生を促進します。 数千万〜2億個もの幹細胞を注入することにより、より高い治療効果が期待できるのです。 当院(リペアセルクリニック)では自己脂肪由来幹細胞を培養して約1億個を関節内に注入し、併せてPRPも施行する独自の治療を行っております。 従来の保存療法では改善しなかった慢性的な鵞足炎でも、原因となっている組織そのものの修復・再生が促進され、根本的な痛みの解消につながる可能性があります。 繰り返す鵞足炎にお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。 >>膝の痛み、改善できるか今すぐ無料相談してみる 関連記事:鵞足炎(がそくえん)の再発を防ぐ3つの方法とは?繰り返す痛みに再生医療という選択肢 鵞足炎の再発防止策と生活習慣の見直し 鵞足炎は、治療して痛みが軽減しても、日常生活の動作や習慣を改めないと再発するリスクが高いのが特徴です。とくに膝を酷使するスポーツや仕事に従事している場合、膝への負荷をコントロールする必要があります。 まず重要なのは、ウォーミングアップとクールダウンの徹底です。運動前後に数分のストレッチや関節ほぐしをするだけでも、筋肉や筋膜への過度なストレスを軽減し、鵞足炎の再発リスクを下げられます。さらに、歩行フォームや立ち姿勢のチェックを定期的に行い、必要なら理学療法士やトレーナーに修正指導を受けることも大切です。 また、体重管理や栄養バランス、十分な睡眠も見落とせないポイントです。体重が増えれば膝への負荷が増し、炎症を誘発しやすくなりますし、睡眠不足で回復力が落ちると痛みが慢性化しやすくなります。通院で一時的に痛みを取るだけでなく、ライフスタイル全体を見直すことで、膝にかかる負担を継続的に減らせます。 セルフケア・トレーニングで再発を予防 鵞足炎の再発を防ぐには、医療機関での治療だけに依存するのではなく、自宅やジムなどでできるセルフケアとトレーニングが欠かせません。とくに太ももの筋肉が硬くなると鵞足炎は悪化するため、太ももをほぐすストレッチは効果的です。(文献4)筋肉や関節の温度を上げて、運動時の怪我や炎症リスクを下げましょう。 併せて、膝を支える周囲の筋力強化も再発予防に有効です。大腿四頭筋(太ももの前面)や臀筋などのトレーニングを実施し、膝関節の安定性を高めます。筋力が向上すれば膝への衝撃を和らげ、走ったり階段を降りたりする際の鵞足部への過度な負担を減らせます。 ただし、痛みが強い間は無理をせず、専門家のアドバイスを得ながら少しずつ負荷を調整するのがポイントです。正しいフォームや適切な負荷量で継続していけば、鵞足炎の再発リスクを大幅に低減できます。 鵞足炎を再発しないために普段から意識するポイント 日常の中で、ちょっとした意識の変化が鵞足炎の再発リスクを下げられます。まずは日常動作でも膝の内側に痛みを感じる動作は避けましょう。たとえば、長時間のあぐら姿勢(膝を内旋させる座り方)は膝内側に負荷を与えるので控えてください。 また、膝だけでなく足全体にも注意が必要です。偏平足のように足のバランスに異常がある場合、足の骨格の崩れが膝に伝わり内側へのストレスとなることがあります。そのような場合は適切なシューズ選びやインソールで足のアーチをサポートし、下肢のバランスを整えてあげることも再発予防に有効です。(文献4) そして、体重の増加は膝関節への荷重を増やし、鵞足部への圧力も高めます。肥満傾向にある方は適正体重への減量を検討しましょう。体重を減らすことで膝への負担が軽減します。(文献5) 治らない鵞足炎には根本的なアプローチが重要 長引く鵞足炎は、単なる「膝の炎症」だけで語れるものではありません。局所的な注射や安静にとどまらず、身体全体のバランスやライフスタイルを見直す根本的なアプローチが必要です。そのためには、専門医や理学療法士、トレーナーなど多職種の連携、もしくは再生医療技術を活用した治療法を組み合わせるなど、複合的な治療法を検討しましょう。 一度痛みが治まったとしても、膝に負担がかかる姿勢・動作を続ければすぐに再発する可能性があります。だからこそ、再発を防ぎながら快適に日常生活やスポーツを楽しむためには、ウォーミングアップやクールダウン、体重管理などさまざまな悪化要素を日常的にケアする習慣を付けるのが重要です。 もし完治は難しいと諦めかけている方も、セルフケアや再生医療など一般的な保存療法から先進的アプローチまで試すことで、膝の痛みから解放されるケースは少なくありません。痛みの根本原因に着目し、必要な施術やケアを粘り強く継続しましょう。鵞足炎の慢性化を乗り越えるには、正しい知識と行動力が大きな鍵を握っています。 当院では、再生医療のプロフェッショナルとして多くのお悩みを解決してきた実績がございます。長引く膝の痛みにお悩みの方は、ぜひ当院にご相談ください。 参考文献 (文献1)オクノクリニック.「鵞足炎(がそくえん)|痛みと身体のQ&A」オクノクリニック公式サイトokuno-y-clinic.com(最終アクセス:2025年3月22日) (文献2)Sports Clinic NQ(n.d.)Pes Anserine Bursitis Tendinopathy.sportsclinicnq.com(Accessed:2025-03-22) (文献3)いしがみ整形外科クリニック (2022)「変形性膝関節症と鵞足炎の関係性」ishigami-seikei-cl.com(最終アクセス:2025年3月22日) (文献4)StatPearls:Pes Anserine Bursitis. (2025) StatPearls Publishing, Treasure Island(FL)ncbi.nlm.nih.gov(Accessed:2025-03-22) (文献5)Cleveland Clinic (n.d.)Pes Anserine Bursitis: What It Is, Symptoms & Treatment.my.clevelandclinic.org(Accessed2025-03-22)
2025.03.31 -
- 膝の内側の痛み
- ひざ関節
膝の内側が痛む鵞足炎は、膝の内側下部(脛骨の内側面)にある縫工筋(ほうこうきん)・薄筋(はくきん)・半腱様筋(はんけんようきん)が付着する「鵞足(がそく)」と呼ばれる部分の滑液包に炎症が起こった状態です。(文献1) 鵞足炎は身近な障害で、ランナーやゴルファーなどのスポーツ愛好家だけでなく、日常生活で階段昇降や歩行を繰り返す人も発症します。 とくに筋膜が硬くこわばった部分(トリガーポイント)が形成されると、膝の痛みが慢性化しやすくなります。 鎮痛剤やアイシングなどによる一時的なケアだけでは、深部にある原因へ十分に働きかけられない場合があるため、痛みをくり返さないためにもトリガーポイントは重要な要素です。 本記事では鵞足炎とトリガーポイントの関係を掘り下げることで、膝の痛みを根本から理解できるようになります。長引く膝の内側痛に悩んでいる方は、ぜひ最後までご覧ください。 鵞足炎のトリガーポイント 鵞足炎は、表面的な炎症を軽減しても痛みが消えないこともあり、その背後に隠れているのが「トリガーポイント」です。トリガーポイントとは、筋膜や筋線維の一部が硬くなり、押すと響くような痛みを引き起こす部位を指します。 鵞足部に関わる縫工筋・薄筋・半腱様筋だけでなく、大腿四頭筋や内転筋群、膝周辺の複数の筋肉で硬結が生じる場合もあり、その影響で膝の内側痛が続くことがあります。代表的な筋肉と、そのトリガーポイントが生じやすい具体的部位および分類は次のとおりです。 筋肉名 主なトリガーポイント部位 分類 痛みの関連先 縫工筋(ほうこうきん) 太もも前面内側の筋腹 筋膜内(筋腹) 膝の内側(鵞足部)に刺すような痛みを飛ばすことが多い 薄筋(はくきん) 太もも内側中央の筋腹 脛骨内側(鵞足)付着部 筋膜内(筋腹)腱・骨膜付着部 内もも~膝下内側にヒリヒリとした痛みや関連痛を起こす 半腱様筋(はんけんようきん) 太もも後面中央の筋腹 脛骨内側(鵞足)付着部 筋膜内(筋腹)腱・骨膜付着部 膝裏からふくらはぎ内側にかけてズキズキと痛みが放散 大腿四頭筋(内側広筋・大腿直筋など) 内側広筋の筋腹 大腿直筋の付着部(下前腸骨棘付近) 筋膜内(筋腹)腱付着部 膝のお皿周辺や膝の前内側にうずく痛み、膝折れ感 内転筋群(長内転筋・短内転筋・大内転筋等) 股関節に近い筋腹大腿骨内側上顆付近(骨膜) 筋膜内(筋腹)腱・骨膜付着部 内もも~膝内側への深い痛み・しびれ感が出やすい 膝の内側痛がある場合、これらの筋膜・腱・骨膜付着部で形成されたトリガーポイントを適切にケアしなければ、鵞足炎の炎症が落ち着いても痛みが長引いたり再発をくり返すため注意が必要です。 「膝の内側の痛み」が長引く理由とトリガーポイントの関係 鵞足炎が慢性化しやすい背景には、筋膜のこわばりが深く絡んでいます。炎症はアイシングや安静である程度落ち着く場合がありますが、筋膜や筋繊維が硬くなった状態を放置していると、膝をかばいながら動かす状態が続いてしまうからです。 鵞足部だけでなく、太もも全体や股関節周辺でトリガーポイントが形成されると、膝を曲げ伸ばしするたびに刺激が伝わり、痛みが抜けにくくなります。 一般的な炎症ケアだけで不十分なケースも多く、痛みの原因が筋膜に潜んでいると意識しないまま過ごすと症状の長期化を招いてしまいます。 専門的な視点でトリガーポイントを捉え、膝を動かしやすい環境へ整えていくことが、痛みの根本解決へ向けた第一歩になります。 鵞足炎のトリガーポイントをセルフチェックする方法 鵞足炎によるトリガーポイントがある場合、レントゲンやMRIでは異常を発見しにくいケースがあります。 ここでは、自身で簡単にトリガーポイントの有無を確認できる方法を紹介します。 チェックポイント 解説 1.膝周辺の筋肉を指で圧してみる まずは太ももの前側、内側、膝のすぐ上あたりをやさしく押してみてください。 圧迫したとき、鋭い痛みがあるか確認しましょう。痛みを感じた場合、筋肉内のトリガーポイントの可能性があります。 2.しこりの有無を探る トリガーポイントは「筋肉にできたしこり」にたとえられます。硬く盛り上がった部分を感じる場合は、関連痛と呼ばれる周辺への痛みの広がりを伴うことがあります。 膝の内側だけでなく、大腿四頭筋や内転筋までチェックすると、思わぬ部分が痛みの引き金になっていることがわかるかもしれません。 3.レントゲン・MRIに写りにくいことを認識する トリガーポイントは画像検査で発見が難しいため、整形外科などで異常なしと診断されても、実はトリガーポイントが潜んでいる場合があります。 セルフチェックによって「ここを押すと膝の内側にビリッと響く」部分を見つけたら、トリガーポイントの存在が疑われます。 放置すると鵞足炎の回復を遅らせる一因になるので、必要に応じて専門の医師や治療家へ相談してください。 誤ったセルフケアで悪化させないために トリガーポイントが気になり、自分で強く押してしまいがちです。しかし、強い刺激を与えると筋繊維がさらに損傷してしまい、痛みが増したり炎症を誘発したりするリスクもあります。 自己流のケアはやりすぎると逆効果になりやすいため、以下の点に注意してください。 注意点 解説 過度なマッサージを避ける トリガーポイントは筋肉が敏感な状態になっています。入念に揉みほぐせば良いわけではなく、過剰な刺激が筋線維を痛め、症状を増悪させる可能性があります。 痛みが強いときは安静を優先する ある程度のセルフケアは大切ですが、痛みが強いときは膝や太ももを酷使しないよう安静を心がけましょう。 専門医へ相談する 鵞足炎が慢性化しているときや、セルフケアで改善が見られないときは専門クリニックの受診をおすすめします。 局所へ的確にアプローチする治療法がありますので、早めに適切な処置を受けると回復の見込みが高まります。 セルフチェックでトリガーポイントの疑いがあっても、自己流のケアだけで鵞足炎を根本的に解消することは難しいです。膝の内側痛が気になるときは専門医による正確な診断と、適切な治療プランのもとで対策を進めてみましょう。 なぜ鵞足炎のトリガーポイントができるのか?主な原因とリスク要因 鵞足炎は、膝の内側に集まる筋肉が使いすぎや血流不足によって硬くなりやすく、その結果トリガーポイントが形成されて痛みが長引くケースがあります。鵞足炎のトリガーポイントが生じる主な原因とリスク要因について整理します。(文献2) 主な原因 リスク要因 1.オーバーユースと筋疲労 ストレッチを怠った状態で長距離ランニングや過度な坂道走行など、膝の内側に大きな負荷がかかる運動を反復して行うと、筋肉が微細損傷や疲労を重ねて血行が悪化し、トリガーポイントを生みやすくなります。 2.姿勢の乱れや筋力のアンバランス 内股やO脚のように姿勢が乱れた状態での生活が続くと、膝に不自然な力が集中し、筋肉が過度に緊張してトリガーポイントが形成されやすくなります。 3.肥満 生活習慣が乱れ、肥満になると膝に負担がかかり、トリガーポイントを生み出しやすくなります。 4.鵞足炎以外の炎症 足首や股関節などの不調が膝に波及して鵞足炎を悪化させたり、鵞足炎と混合されやすい膝の変形性関節症を発症すると副次的に膝に負担がかかり、トリガーポイントを生み出す可能性があります。 鵞足炎の症状や原因は下記の記事でも詳しく解説しておりますので、ぜひご確認ください。 トリガーポイントにアプローチする鵞足炎の治療法 鵞足炎による膝の内側痛を根本から改善していくには、炎症の沈静化だけでなく、筋膜や筋肉内部のトリガーポイントへ適切にアプローチする治療法が必要です。ここでは鵞足炎に対して考えられる治療方法を紹介します。 治療法 説明 トリガーポイント注射 トリガーポイント注射は、筋肉のしこりが生じている部分(トリガーポイント)へ直接薬液を注入して痛みや緊張を和らげる施術です。 トリガーポイント注射をすると、凝り固まった筋繊維をリセットし、血流を促しながら筋肉を正常な状態へ近づけられます。(文献3) 薬物療法 鎮痛剤(イブプロフェン、ナプロキセンナトリウム)を内服し、鵞足炎の痛みや腫れを短期的に和らげます。(文献4) 理学療法(フィジカルセラピー) 理学療法(フィジカルセラピー)では、専門の理学療法士の指導のもとで膝周囲の筋肉の柔軟性と筋力を改善する運動をします。 ハムストリング(太もも裏)や大腿四頭筋など膝に関与する筋群のストレッチや筋力強化エクササイズによって関節の可動域や安定性を高め、痛みの軽減と再発予防が期待できます。(文献4) 装具の使用とテーピング 必要に応じて膝関節への負担を軽減するための補助具の利用を推奨されています。 足のアーチや膝の角度の問題が鵞足炎の一因となっている場合には、靴の中にインソールを入れて膝の位置関係を矯正し、鵞足部への過度な負荷を減らせます。また、膝にテーピングを貼って筋肉や腱をサポートする方法は、動作時の痛みを和らげるのに役立ちます。(文献5) 多血小板血漿(PRP)療法 近年、難治性の鵞足炎に対する新たな選択肢としてPRP注射療法が試みられることもあります。 これは患者自身の血液を採取して血小板が濃縮された血漿(けっしょう)部分を抽出し、炎症部位に注入する再生医療です。PRPに含まれる成長因子によって組織の治癒や修復を促すことが期待され、痛みの軽減への効果も認められています。(文献5) 上記の選択肢から、鵞足炎による痛みの強さや生活スタイルに合わせた治療を選ぶと良いでしょう。治療を続けやすい方法や通院ペースを考慮しながら、根本的な改善を目指してみてください。 また、当院では再生医療のスペシャリストとして上記で紹介した多血小板血漿(PRP)療法についても取り扱っておりますので、気になる方は以下の記事をご確認ください。 再発を防ぐには?トリガーポイントへの継続的なケアが重要 膝の内側に痛みが生じる鵞足炎は、筋肉や腱が硬くなった状態が長く続くと痛む部分をかばうような歩行や運動フォームがクセになってしまいます。その結果、トリガーポイントが残り一時的に治療しても痛みが再燃しやすくなります。 ハードな運動だけでなく、姿勢が悪いまま過ごすことでも膝へのストレスが繰り返され、症状がぶり返す危険もあります。痛みが軽減してきた段階でも、姿勢や柔軟性を適宜チェックし、股関節や太ももの筋力アップを図るなどのリハビリを続けましょう。 日頃から膝周りを丁寧にほぐすウォーミングアップやクールダウンを行い、ランニングシューズやインソールのサイズを見直してみてください。日常的に膝へ負担をかける動作が多い方は、とくに意識的にセルフケアやストレッチを継続すると良いでしょう。(文献6) 鵞足炎を再発させないポイントとしては、定期的な専門医のフォローや理学療法士などのサポートが挙げられます。専門家によるアドバイスを受けながら運動量を調整し、筋膜や筋肉のこわばりを早めに解消すると、膝の状態を安定させやすくなります。痛みがなくなってからも膝周囲のケアを怠らず、トリガーポイントを常に意識したメンテナンスを心がけましょう。 鵞足炎のトリガーポイントを自分でケアする!効果的なセルフケア法 鵞足炎は膝の内側で炎症が起こる状態ですが、セルフケアで緩和できるようになると、回復の手がかりをつかみやすくなります。そこで、日常生活の中で意識しやすいセルフケアの要点をいくつか挙げます。 まず、膝の内側を押したときに筋肉のこわばりや鋭い痛みがある場合は、無理に動かそうとせず休息を優先しましょう。膝に負担のかかる動作を続けると炎症がぶり返す恐れがあります。痛みが軽く感じられるようになったら、ストレッチを念入りに行い、膝周辺や太ももの内側を適度にほぐすよう心がけてください。 身体が固い方は、ウォーミングアップやクールダウンなど短時間でもこまめに伸ばす工夫をすると、筋肉が緊張しにくくなります。 アイシングも有効です。鵞足炎が疑われるときは患部を冷やして炎症を落ち着かせると楽に動かしやすくなります。ただし皮膚へ直接氷を当てるのは避け、タオルで包んだ保冷剤を1日3回まで、15分程度ずつ当てる方法が望ましいです。炎症が強いときはアイシングを優先し、痛みが落ち着いてきたら温めて血行促進を図るように切り替えると、筋肉や腱の回復を助けやすくなります。 それでも痛みが続くときは、医療機関や整体など専門家の診断を受け、状態に合わせたケア方法を学ぶのを推奨します。鵞足炎の症状を放置すると悪化のリスクがあるため、気になるときは早めの対処を心がけてください。すでに強い痛みがある方は、まずは医師の診断を受けてからセルフケアやリハビリを検討しましょう。 関連記事:鵞足炎とは?なりやすい人とは?セルフケア方法とは 鵞足炎のトリガーポイントを理解して痛みを根本から解消しよう 鵞足炎は膝の内側にある筋肉や腱が炎症を起こしやすい状態ですが、その背後にはトリガーポイントが潜んでいるケースが多いです。単に痛み止めを使用したり、しばらく安静にして炎症を落ち着かせても、根本要因であるトリガーポイントが改善されなければ、再び同じ痛みを繰り返すおそれがあります。 膝に強い負担がかかるスポーツをしている方や、年齢を重ねて筋肉が硬くなっている方こそ、トリガーポイントをほぐして血流を整えてみてください。鵞足炎が継続している方は、ハードな動作やトレーニングを一時的に控え、本記事で紹介した治療法を活用すると膝の健康を長く保てるでしょう。 膝の内側痛が慢性化している方や、従来の治療に限界を感じている方は、当院へ一度相談してみてはいかがでしょうか。症状の程度や生活スタイルに合わせた治療を行い、日々の動作やスポーツをもっと快適に楽しめるよう痛みを根本から解消する提案をいたします。 参考文献 (文献1)オクノクリニック「痛みと身体のQ&A鵞足炎(がそくえん)」慢性痛治療の専門医による痛みと身体のQ&A(オクノクリニック公式サイト)2021年公開https://okuno-y-clinic.com/itami_qa/pes-anserine-bursitis.html(最終アクセス:2025年3月22日) (文献2) American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS), “Pes Anserine (Knee Tendon) Bursitis” (OrthoInfo), Updated Sept 2021 https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/pes-anserine-knee-tendon-bursitis (Accessed:2025-03-22) (文献3) 井関雅子「当院における疼痛治療 - トリガーポイント注射を中心に」(疼痛治療レポート) Trigger Point .net(ビタカイン製薬医療関係者向けサイト), 2020年 https://triggerpoint-net.vitacain.co.jp/healthcareworkers/pain-treatment/articles/vol1 (最終アクセス:2025年3月22日) (文献4) Mayo Clinic. Knee bursitis – Diagnosis and treatment. Mayo Clinic, 2022. https://www.mayoclinic.org/diseases-conditions/knee-bursitis/diagnosis-treatment/drc-20355506 (Accessed:2025-03-22) (文献5)Cleveland Clinic. Pes Anserine Bursitis: What It Is, Symptoms & Treatment. Cleveland Clinic, 最終更新日 2025年3月5日. https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/pes-anserine-bursitis (Accessed: 2025-03-22) (文献6)大阪平川接骨院/鍼灸治療院グループ『鵞足炎(がそくえん) – ひざの内側が痛い』https://osaka-hirakawa.jp/symptom/knee/gakusokuen/ (最終アクセス日: 2025年3月22日)
2025.03.31 -
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
膝の内側に生じる痛みには、さまざまな原因が隠れています。 その中でも、ももの内側にある筋肉や腱が集まる「鵞足(がそく)」と呼ばれる部位の炎症である鵞足炎は、気づかないまま進行していることも少なくありません。 正確な原因を把握できないまま自己流のケアを続けると、回復が遅れて症状が長引く可能性があります。 そのため、早めに鵞足炎かどうかを確認し、適切に対処していくことが大切です。 この記事では、自分でできる簡単なチェック方法や、鵞足炎を引き起こす原因、さらに自宅で取り組めるセルフケアについて取り上げます。 まずはセルフチェックで膝の内側の痛みを正しく捉え、専門的なケアを組み合わせながら痛みの緩和と再発予防につなげましょう。 鵞足炎のセルフチェック方法 鵞足炎は膝の内側に起こる炎症で、ランニングやジャンプなど運動強度の高い動作だけでなく、長時間の立位やデスクワークでも負担がかかるときがあります。 ただし、膝が痛いといっても別の原因が潜んでいることもあるため、早めに自分の症状が鵞足炎かどうかチェックしましょう。 ここでは、自宅やオフィスでも取り組みやすいチェック方法を2つ紹介します。痛みの位置や動作による違和感を客観的に把握し、適切な対処につなげましょう。 1.痛い方の足を一歩前に出してチェック まずは立位で行う簡単なセルフチェックです。膝の内側に違和感を覚える方は、以下のステップを試してみてください。 ステップ 説明 1.痛みを感じる側の足を前に出す まっすぐ立った状態から、膝に痛みがある側の足を軽く前方へずらします。 このとき、後ろ足に大きく重心を残し、前足には体重をかけすぎないようにするのがポイントです。 2.膝の屈伸 前に出した足の膝を少しだけ曲げ、再び伸ばす動作をゆっくりと繰り返します。膝の内側に違和感や痛みが出るかどうかを確かめてください。もし痛みが出る場合は、その強度や痛むタイミング(曲げ始め、曲げ終わり、伸ばしきったときなど)を意識してみましょう。 3.つま先の向きによる変化を見る 膝の痛みが出るかどうかは、つま先の向きによっても変わる場合があります。 つま先を正面に向ける つま先をやや外側に向ける つま先をやや内側に向ける この3種類の角度で膝の屈伸を行い、それぞれで痛みが変化するかを確認してください。鵞足を形成する筋肉は、下腿が外向きになるときに緊張が高まるため、つま先を外向きにすると痛みが出やすい傾向があります。 痛みが顕著に感じられる場合は、鵞足炎の可能性が高まります。ただし、痛みの原因がすべて鵞足炎とは限りません。もし強い痛みや腫れ、曲げ伸ばしが困難なほどの症状が出ている場合は、早めの受診をおすすめします。 2.可動域と動作の痛みの有無を確認する 膝の痛みが鵞足炎によるものかどうかを把握するには、膝がどの程度曲がるか、あるいは動作時にどのような痛みが出るのかも大切な目安になります。 鵞足炎は膝関節内そのものが腫れるわけではないため、関節自体の可動域が制限されることは比較的少ないといわれています。 チェックポイント 圧痛があるかどうか 膝のお皿(膝蓋骨)の少し下、内側の脛骨上端(膝関節より約5cm下)のあたりを指で押してみて、強い痛みや腫れ(押し返すような膨らみ)がないか確かめます。この部位に圧痛があれば鵞足炎が疑われます。(文献1) 動作時の痛み 普段の動作で、膝の曲げ伸ばしや階段の上り下り、椅子から立ち上がる動作などで膝の内側に痛みが走るか観察します。鵞足炎では運動や動作の開始直後に違和感や痛みが出現し、ウォーミングアップで一時的に和らぐものの、反復するうちに再び痛みが増すことが多いです。症状が進行すると、十分温めても痛みが引かず日常動作でも痛むようになります。 こうした可動域テストや動作チェックによって、鵞足炎をセルフチェックできます。痛みが膝の内側に集中していて、なおかつ膝関節自体の可動範囲が大きく制限されていない場合は、鵞足炎を疑い、早めの対策に取り組むことが大切です。 もし痛みや違和感が長期間続くようであれば、医療機関での診察を検討してください。すべて独力で解決しようとせず、専門家の力を借りることも重要な一歩になります。 鵞足炎の原因 鵞足炎は膝の内側にある縫工筋(ほうこうきん)・薄筋(はっきん)・半腱様筋(はんけんようきん)が集中する部位、いわゆる「鵞足(がそく)」と呼ばれるところで炎症が起こる状態です。 ランニングやジャンプなどの反復動作で膝を曲げ伸ばしし続けると、骨との摩擦が増えて炎症に発展しやすくなります。しかし、必ずしもアスリートだけの問題ではありません。正座・和式トイレの使用・横座りなど、膝を深く曲げる姿勢が長く続く生活習慣もリスクを高めます。 とくに下腿(かたい)が外へねじれるフォームや、膝が内側へ入りやすい姿勢で動作している人は、鵞足部への負担が大きくなります。さらに、足裏のアーチが低い(偏平足)、X脚やO脚といった足の変形、太ももの筋肉(内転筋群)や太もも裏側の筋肉(ハムストリングス)が硬い状態なども、膝の内側に負荷を集中させる原因になります。 このように、鵞足炎はオーバーユース(使いすぎ)だけでなく、足元から膝・股関節へ続く動きの癖や身体の使い方によっても発症しやすくなります。膝の内側に違和感を覚えたら、まずは生活習慣やフォームに問題がないか見直すことが大切です。(文献2) 鵞足炎の治療法 鵞足炎は軽症のうちに対処すると比較的早期に痛みが落ち着く場合が多いですが、痛みを我慢して運動や仕事を続けると慢性化や再発を招きやすくなります。早めに症状を捉えて、以下のような治療やケアを検討しましょう。 1.理学療法士による施術 身体の固さやフォームのくせが鵞足炎の大きな原因になっている場合は、理学療法士によるストレッチ指導・筋力トレーニングが効果的です。膝まわりだけでなく、股関節や足首を含めた動作全体を調整し、鵞足部への負担を減らすことを目指します。(文献1) 2.薬物療法・ハイドロリリース 痛みや炎症が強いときには、消炎鎮痛薬(内服・外用)や局所注射を用いて症状を抑えます。筋膜が硬くなっていると考えられる場合は、生理食塩水を注入して癒着を剥がす「ハイドロリリース」が有効な例もあります。 3.装具療法(テーピング・サポーター・インソール) サポーターやテーピングを用いると、膝関節のぐらつきを抑えて鵞足部への負担が減り、痛みを軽減できます。足裏のアーチを支えるインソールを作製し、歩行・ランニング時の負担を和らげられる可能性があります。 4.再生医療 難治性の鵞足炎や慢性化した痛みに対しては、幹細胞の培養を用いた再生医療の選択肢もあります。外科手術のように入院の必要がなく、体にメスを入れない点もメリットです。 5.手術の選択 鵞足炎は保存的な治療で改善する例が大半ですが、骨の突出や腱鞘の狭さが原因で炎症が続く場合は、外科的に支帯を切開し、炎症を引き起こす要因を取り除く手術も検討します。 痛みが長引いて日常生活に支障が出る場合は、早めに整形外科や専門クリニックで正確な診断を受けてください。 鵞足炎は単なる膝の使いすぎだけでなく、筋肉の硬さやフォームの問題、足の骨格バランスが影響している場合があり、原因に合わせた適切な治療とリハビリが回復への近道です。リペアセルクリニックは再生医療のプロフェッショナルとして多くの実績があります。膝の再生医療についてもっと知りたい方は以下の記事をご確認ください。 鵞足炎のセルフケア方法 鵞足炎の痛みを和らげるために、自宅でもできるいくつかのセルフケア方法があります。ここでは効果的な方法を5つご紹介します。 ストレッチ 鵞足炎の痛みを和らげるには、筋肉の緊張をほぐすことが大切です。仰向けに寝た状態で、痛む側の足にタオルをかけ、膝を伸ばしたままゆっくりと足を上げてください。ももの筋肉が伸びているのを感じながら、反動をつけず15秒間呼吸を止めずに保ちます。 また、座位で行うストレッチも有効です。足の裏を合わせて座り、背筋を伸ばしたまま上体を前方に倒します。膝を左右に開いて内ももが伸びる感覚を感じながら、痛みが出ない範囲で無理のない時間を目安に続けてください。(文献3) アイシング(冷却) 炎症が強く、痛みや腫れがあるときは、氷や保冷剤などをタオルに包んで15分程度患部に当てると、痛みが緩和しやすくなります。 1日に2〜3回をめどに続けますが、眠っているあいだは避け、冷やしすぎに注意してください。 痛みが落ち着いたあとも、違和感や鈍い痛みが出たときはアイシングして痛みを緩和してください。(文献4) テーピング 膝の内側を安定させるには、動作時に鵞足部を保護するテーピングが使えます。膝を少し曲げた状態で、内側下あたりを中心に貼り、強く引っ張りすぎないよう調節しましょう。 圧迫感がきつい場合は貼り直し、皮膚がかぶれたり赤くなったりしたときは使用を中止してください。 テーピングは歩行や運動など、膝への負荷がかかる動作に限定し、長時間の連続使用は控えると良いでしょう。 筋力バランスの改善 痛みが落ち着いたら、膝周辺だけでなく、股関節や体幹を含めた下半身全体の筋力を向上させることが再発予防に役立ちます。 とくに太ももの裏側や内側が弱いと、膝の内側に負荷が集中しがちです。スクワットやヒップリフトなど軽めの筋トレを試し、痛みが出ないよう回数や姿勢を調整しながら続けてみてください。 運動のやり方がわからない場合は医療機関や専門家の指導を受けましょう。 日常生活の注意点 日常の動作や姿勢も鵞足炎の改善・再発防止に大きな影響を与えます。体重が増えると膝にかかる負担も増えるため、食事を見直して適正体重の維持を心がけましょう。 立ち上がる動作では、片足だけに過度な重さがかからないよう注意し、階段を下りるときは手すりを使うと負担を分散できます。正座や横座りなど膝を深く曲げる姿勢を長時間続けるのは避けることが大切です。 靴選びは、足に合ったサイズで衝撃を吸収しやすいものを選ぶと良く、必要に応じてインソールの活用も検討してください。 こうした日常生活での小さな工夫の積み重ねが、膝の痛みを軽減し、長期的な予防にもつながります。 長引く鵞足炎への対策 鵞足炎は、炎症だけを抑えても再発を繰り返しやすい特徴があります。なぜなら、根本的な原因として、走り方や歩き方におけるフォームの崩れ、膝の内側に偏った負荷、筋肉が収縮したまま緩めない状態(筋肉の緊張)が放置されている場合が多いからです。 とくにマラソンやサッカー、水泳などの反復動作があるスポーツでは、過度な負荷が蓄積しやすいだけでなく、瞬間的に大きな負荷がかかることで再び鵞足部を痛めてしまいかねません。 フォーム修正と筋力強化 いったん痛みがおさまっても、もとの動き方やトレーニング法を変えなければ、膝の内側が再び炎症を起こしやすくなります。 そこで、歩行やランニングフォームの修正と、筋肉の緊張を適切にゆるめながら鍛える方法が効果的です。フォーム修正では、膝が内側に入りすぎないよう股関節や足首を合わせて動かす意識を持ち、過度なねじれが起きないかを確認します。 筋力強化では、太ももの前部である大腿四頭筋を鍛える必要があります。大腿四頭筋を鍛えると太ももの骨が内側に捻れる状態を防げるため、鵞足炎の根本原因にアプローチできます。 ステロイド注射や手術 炎症が非常に強いときは、ステロイドの局所注射によって症状が急速に緩和するかもしれません。ただし、注射を繰り返し行うと結果として痛みがぶり返すケースもあるため、最終手段である位置づけが基本です。 注射後に痛みが落ち着いたからといってすぐに運動を再開すると、原因となるフォームや筋肉の緊張状態が変わっていないため、再発リスクは高いままです。 手術に関しても、骨や腱の形状的な問題や、慢性化して他の治療法では改善がみられない場合に限り検討されます。 セルフチェックで早期発見・早期ケアが大切 鵞足炎は軽い痛みから始まっても、動作のクセや筋肉の緊張、フォームの乱れなどがそのままになっていると、いつまでも症状がぶり返して慢性化しがちです。 とくにマラソンやサッカーなど膝を酷使するスポーツを続けている方は、痛みや違和感を覚えたときにセルフチェックを実施し、必要に応じて早めの受診や専門家のアドバイスを受けることが非常に大切になります。 セルフチェックでは、膝の内側を指で軽く押したときの圧痛、膝を曲げ伸ばししたときの違和感や痛み、階段の昇り降りで感じる不快感などをポイントにしてみましょう。 少しでも鵞足炎が疑われる場合は無理を続けず、適切なケアやリハビリを取り入れてください。 炎症が強いときはアイシングや安静で腫れを抑えつつ、痛みが落ち着けばストレッチや筋トレで再発を防ぐためのフォーム修正や筋力強化に移行するのが効果的です。 リペアセルクリニックでは、膝の痛みに対する再生医療を提供しております。もし長引く鵞足炎や再発を繰り返す膝痛でお悩みでしたら、どうぞお気軽にお問い合わせください。 参考文献 (文献1) American Academy of Orthopaedic Surgeons「Pes Anserine (Knee Tendon) Bursitis」OrthoInfo https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/pes-anserine-knee-tendon-bursitis/ (Accessed: 2025-03-20) (文献2) Cleveland Clinic「Symptoms of pes anserine bursitis」https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/pes-anserine-bursitis(Accessed: 2025-03-20) (文献3) 医療法人社団弘人会中田病院「膝の内側の痛みについて(鷲足炎:がそくえん)」中田病院HP, https://www.nakada-hp.com/publicity/column/archive-20(最終アクセス:2025年3月20日) (文献4) Palmetto Bone and Joint「9 Self-Care Tips for Acute or Chronic Bursitis」Palmetto Bone and Joint https://www.palmettoboneandjoint.com/blog/9-self-care-tips-for-people-with-bursitis/ (Accessed: 2025-03-20)
2025.03.31 -
- 靭帯損傷
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
内側側副(ないそくそくふく)靭帯損傷は、内側側副靭帯という膝の内側の安定性を保っている靭帯が何らかの原因で損傷を受けることです。 今回は、医師の目線から、内側側副靭帯損傷の症状や治療法について解説します。 内側側副靭帯損傷(MCL)とは? 内側側副(ないそくそくふく)靭帯損傷(MCL)とは、膝関節の裏側にある内側側副靭帯によくみられる外傷です。 靭帯が何らかの原因で損傷を受けた状態を指します。 内側側副靭帯損傷は、後述しますが珍しいものではありません。 自力での治療は難しいため、症状が疑われた場合は、早めに医師の診察を受けることが大切です。 また、放置してしまうと悪化する恐れがあるので、早めに受診しましょう。 なお、靭帯損傷の原因や治療法については、以下の記事が参考になります。 内側側副靭帯の役割 内側側副靭帯は、膝の裏側にあって、関節が必要以上に開かないようにおさえる役割を果たします。 この靭帯は、膝関節に関わる大腿骨と脛骨をつないでいます。 しかし、2つの骨は、決して側面に受ける衝撃に強くありません。 しかし内側側副靭帯があることで、外部からの衝撃に耐性を発揮できます。 結果として、この靭帯により、強い衝撃があっても必要以上に関節が開かないようになります。 なお、膝関節には、前十字靭帯と後十字靭帯という靭帯があり、関節の側面には内側側副靭帯が、外側側副靭帯があります。 その中でも、内側側副靭帯は、特に膝の内側の安定性を保つ役割を持ちます。 内側側副靭帯損傷(MCL)の原因とは? スポーツ外傷や、交通事故などで、膝に外反強制(がいはんきょうせい:すねを無理に外側に向けられること)するような大きな力が加わった際に、内側側副靭帯損傷(MCL損傷)が起こりやすいとされています。 内側側副靭帯損傷は、膝の靭帯損傷の中で最も多いとされています。 メール相談:オンラインカウンセリングはこちら 内側側副靭帯損傷の4つの症状 次に、内側側副靭帯損傷に多い以下4つの症状に関して解説します。 痛みや腫れ 膝の不安定感 運動動作が困難になる 可動域の低下 内側側副靭帯損傷があると、上記する症状によって、スポーツへの参加や日常生活に支障が生じます。 それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 内側側副靭帯損傷の症状①痛みや腫れ 急性期(怪我をしてから3週間頃)に、膝の痛みと可動域制限がみられます。 しばらくして腫れ(関節内血腫)が目立ってくることもあります。 急性期が過ぎると、重症度にもよりますが、一般的に痛みや腫れ、可動域制限は軽快してきます。 内側側副靭帯の損傷の症状②膝の不安定感 この頃になると損傷部位によっては膝の不安定感が徐々に目立ってくることがあります。 ひねり動作の際にはっきりすることが多いです。 内側側副靭帯損傷の場合は、膝の内側の不安定感が出ます。 この状態のまま放置しておくと、新たに半月(板)損傷や軟骨損傷などを生じ、慢性的な痛みや腫れ(水腫)になってしまうこともあります。 内側側副靭帯の損傷の症状③運動動作が困難になる さらに、以下のような形で運動動作を取るのが困難になります。 痛みや腫れによって、ランニング、ジャンプなどがしにくくなる 症状が重い場合は歩きにくくなる 膝の安定感が失われ、思うように方向転換できなくなる スポーツの参加はもちろん、日常生活でも感じる方が多いです。 また、トレーニングができなくなるため、筋力が低下するという問題もあります。 内側側副靭帯の損傷の症状④可動域の低下 内側側副靭帯の損傷によって、動かせる関節の範囲が限られます。 膝をまっすぐにしたり、自由に曲げたりするのが難しくなります。 膝が固くなったようにも感じられます。その結果、足を引きずったような歩き方になるかもしれません。 内側側副靭帯損傷の重症度 内側側副靭帯損傷は、American Medical Associationの分類によって、1〜3度に分かれます。 1度 軽症ですが、治療とリハビリを行うことが推奨されます。 2度 中等症で、膝の外反動揺性つまりぐらぐら感を中程度に認めます。 初期治療(ギ プス固定、装具療法など)が重要となります。 3度 重症で、膝の外反動揺性が顕著であり、手術を要する場合が多いです。 内側側副靭帯損傷の検査方法 それでは、次に内側側副靱帯の検査方法について解説します。 ストレステスト 診察では膝関節にストレスを加えて緩みの程度を健側と比較します。 ① 外反ストレステスト(valgus stress test) 患者が仰向けになり、膝を伸ばした姿勢と30°膝に曲げた姿勢の2パターンでチェックをします。 医師などの検査者が膝関節の外側に一方の手を置き、他方の手で足関節を持ち膝関節に外反強制力、つまりすねを内側に向ける力を加え、膝関節の外反不安定性をみます。 この際、30°屈曲位で外反不安定性があれば、MCL損傷を疑います。 MCL単独損傷では伸展位での不安定性は認めません。 ② 内反ストレステスト(varus stress test) 外反ストレステストとは逆に、医師などの検査者が膝関節の内側に一方の手を置き、他方の手で足関節を持ち膝関節に内反強制力、つまりすねを外側に向ける力を加え、膝関節の内反不安定性をみます。 この際、30°屈曲位で内反不安定性があれば、内側側副靱帯損傷を疑います。 画像検査 画像診断ではMRI(Magnetic Resonance Imaging:磁気共鳴画像診断装置)が有用です。 X線(レントゲン)写真では靭帯は写りませんがMRIでは損傷した靭帯を描出できます。 また、半月(板)損傷合併の有無も同時に評価できます。 メール相談:オンラインカウンセリングはこちら 内側側副靭帯損傷の治療法 内側側副靭帯損傷の治療法は、損傷の程度や症状に基づいて決められます。 保存的治療 内側側副靭帯の単独靱帯損傷の場合には、手術ではなくリハビリテーション治療による保存的治療が選択されます。 受傷後急性期には、 RICE(安静または短期の固定、冷却、弾力包帯などによる圧迫、患肢の挙上)処置に引き続いて、できるだけ早期から筋力訓練を開始します。 サポーター装着 膝に不安定性がある場合は、損傷靱帯保護の目的で支柱付きのサポーター装用を考慮します。 手術療法 前十字靭帯や半月板との混合損傷や、重症度3度であり保存的治療では治らないことが予想される場合には手術療法が行われます。 再生医療 内側側副靭帯損傷を含むスポーツ外傷に対しては、再生医療という治療法もあります。 再生医療は幹細胞や血液を用いた治療法で、手術や入院を必要とせず、早期復帰が目指せる点が特徴です。 実際に、大相撲の大関琴桜関が右膝内側側副靭帯損傷の治療に再生医療を受け、わずか2回の治療で靭帯が回復して場所出場を果たした事例があります。 師匠の佐渡ケ嶽親方は「再生医療がバッチリ合った。2回打って(靱帯が)元に戻った感じ」とコメントしており、プロスポーツ選手にとって再生医療が早期復帰を実現する有効な選択肢となることが示されています。 ※出典:右膝痛め先場所途中休場、ロンドン公演休場の琴桜が九州場所出場決断 師匠「再生医療が合った」|日刊スポーツ 関連記事:次世代の再生医療とは メール相談:オンラインカウンセリングはこちら 内側側副靱帯損傷についてよくある質問 Q1:内側側副靱帯損傷は自然に治りますか? A1 :内側側副靱帯損傷は、損傷の程度が軽い場合や部分的な断裂では、膝関節周囲の血流が豊富で栄養供給が行われやすいため、治癒しやすく保存療法が行いやすいといえます。 しかし完全な断裂など、重症の場合は自然治癒は期待しがたいので、靭帯の再腱術を行うことが必要になります。 Q2:内側側副靱帯損傷の固定期間はどれくらいですか? A2:個人差はありますが、約1〜2週間程度ギプスシーネやニーブレースなどで固定後、靭帯矯正サポーターを装着し、リハビリテーションとして可動域、歩行訓練を行っていきます。 膝装具は一般的には約6週間以上装着します。 膝の可動域と不安定性が、怪我をしていない方の膝と同じレベルまで改善したらスポーツ復帰が可能となります。 まとめ|内側側副靭帯損傷(MCL)とは?早く治す方法を現役医師が解説 今回の記事では、内側側副靭帯損傷の症状や治療法について解説しました。 内側側副靱帯損傷が起こると、その治療には数週間を要する場合が多いです。 しかしながら、再生医療によって、治療期間や回復までの時間を短くできる可能性があります。 こちらの動画も是非ご覧ください。 https://youtu.be/ZYOV-Er0mnU?si=ka6C0oujvcAaaLKY 膝の靭帯のメカニズムと再生医療について解説。 また当院では、自己脂肪由来幹細胞治療を行うことで、膝の靭帯損傷をより早く治し、筋力低下などを防ぐための再生医療を提供しています。 ご興味のある方は、ぜひ一度当院の無料相談を受けてみてください。 この記事がご参考になれば幸いです。 メール相談:オンラインカウンセリングはこちら
2023.08.21 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
- 膝の慢性障害
鵞足炎と変形性膝関節症は、膝の似たような部位に痛みを引き起こしますが、発症の原因や症状の進行度が異なります。 鵞足炎は主に筋肉の炎症によるもので、変形性膝関節症は軟骨がすり減ることで発症する疾患です。 適切な治療を進めていくためには、それぞれの違いを理解しておくことが大切です。 本記事では、鵞足炎と変形性膝関節症の違いをわかりやすく解説します。セルフチェック方法や具体的な治療法も紹介しているので、参考にしてみてください。 鵞足炎と変形性膝関節症の違い まずは、「鵞足炎」と「変形性膝関節症」がどのような疾患なのかを確認しましょう。それぞれの特徴を理解した上で、両者の違いを詳しく見ていきます。 鵞足炎とは|膝付近の鵞足部で起こる炎症 膝の内側にある鵞足部で発生する炎症が、鵞足炎です。 過度のスポーツ活動や運動をすると、膝の負担が増え、炎症が生じやすくなります。 この炎症は主に、鵞足部にある「滑液包」もしくは筋肉で起きており、膝を酷使することで発症しやすくなります。 主な症状は以下のとおりです。 膝関節の少し下に圧痛がある 関節部分の腫れを伴うことがある 骨の変形は基本的には認められない のちほど解説する治療法を進めれば、症状の軽減や再発予防が可能です。 変形性膝関節症とは|膝軟骨のすり減りによって発症する疾患 膝の軟骨がすり減ることで発症する疾患が、変形性膝関節症です。 加齢や肥満が影響しやすく、関節に強い痛みを引き起こす病気です。 症状が進むと膝の動きに支障をきたし、日常生活にも影響を与えます。 主な症状は以下のとおりです。 階段の昇り降りで膝に痛みがある 膝関節が強ばり違和感が増す 関節が変形し硬くなって曲げ伸ばしに支障をきたす 発症の原因は加齢や肥満以外に、靱帯損傷や半月板損傷、骨折などの外傷による影響も考えられます。 進行すると平地での歩行にも痛みを伴うほか、化膿性関節炎の後遺症として発症する場合もあるため、早期治療が大切です。 なお、変形性膝関節症の治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。損傷を起こしている膝関節に幹細胞を注入するだけで、傷ついた組織の再生に導きます。 再生医療について詳しく知りたいという方は、無料のメール相談、オンラインカウンセリング も承っておりますので、お気軽にお問い合わせください。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 変形性膝関節症の原因、スポーツから発症するリスクについて 鵞足炎と変形性膝関節症の違いを表で比較 鵞足炎と変形性膝関節症は、どちらも似たような部位に痛みを生じるため、混同されやすい疾患ですが、発症の原因や症状、治療方法には違いがあります。 以下の表に鵞足炎と変形性膝関節症の違いをまとめました。 鵞足炎 変形性膝関節症 原因 筋肉の炎症 ・軟骨のすり減り ・加齢 ・肥満 など 発症部位 膝関節の内側付近(鵞足部) 膝関節 主な症状 ・膝関節の少し下に圧痛・関節部分の腫れ ・骨の変形は基本的に認められない ・膝関節の違和感や強ばり ・階段の昇り降りでの痛み ・関節の変形による可動域の狭まり 主な治療 ・運動制限(膝のオーバーユースを避ける) ・足のねじれ調整 ・体重管理 ・筋力トレーニング ・鎮痛剤、湿布 ・関節内の水を抜く 予防法 過度な運動を避け、膝の負担を軽減する ・体重を増やしすぎない ・膝周囲の筋力を維持する 膝の痛みを感じた際は、それぞれの特徴を理解し、適切な対処を心がけましょう。 鵞足炎と変形性膝関節症のセルフチェック表 ここでは「鵞足炎」と「変形性膝関節症」それぞれのセルフチェック表を紹介します。 当てはまる項目が多い場合は、各疾患を発症している可能性を視野に入れましょう。 【鵞足炎のセルフチェック表】 階段の上り下りで膝の内側に痛みを感じる 正座やあぐらをかいたときに痛みが強くなる 安静時よりも運動後に痛みが増すことが多い 膝を90度以上曲げたり、完全に伸ばしたりした際に痛みが出る 膝関節そのものに腫れはないが膝の内側が腫れぼったく感じる 膝の内側を押すと痛みを感じる(とくに膝の内側5~7cmほど下の部分) 膝を曲げる動作(踵をお尻に近づける)を行った際に膝の内側が痛む 【変形性膝関節症のセルフチェック表】 膝が不安定に感じることがある 膝の周囲が腫れているように感じる 膝の形が変わってきたように見える 階段の昇り降りで膝に強い痛みを感じる 正座やしゃがむ動作が難しくなっている 朝起きたときに膝がこわばることがある 歩き始めや椅子から立ち上がる際に膝が痛む 膝を動かしたときに痛みや軋むような感覚がある 長時間座った後に立ち上がると膝に痛みを感じる 体重が増加して膝への負担が大きくなっていると感じる 膝の痛みは放置すると悪化する可能性があります。 セルフチェックの結果を参考にし、症状が続く場合は医療機関の受診を検討しましょう。 鵞足炎と変形性膝関節症の治療法 ここでは、鵞足炎と変形性膝関節症の治療法について解説します。 鵞足炎の治療法 変形性膝関節症の治療法 膝の痛みに対する治療の選択肢「再生医療」について 近年注目されている新しい治療法「再生医療」も紹介しているので、治療法を選ぶ際の参考にしてみてください。 鵞足炎の治療法 鵞足炎の治療には、症状の程度に応じた適切なアプローチが必要です。 初期の治療として、安静が大切です。膝に過度な負担をかけないよう、激しい運動や長時間の正座、しゃがみ込みなどの姿勢は避けましょう。痛みがあるときはアイシング(冷却)すると、炎症の軽減が期待できます。 痛みが強い場合には、抗炎症薬の服用や湿布の使用による薬物療法を取り入れます。 理学療法によるリハビリも治療の一環です。ストレッチや筋力トレーニングをすれば、膝の機能回復や再発予防につながります。 変形性膝関節症の治療法 変形性膝関節症の治療は、症状の進行度に応じて段階的に進められます。 痛みが軽く、日常生活への影響が少ない場合は、内服薬や湿布薬、消炎鎮痛剤などの服用・服薬による薬物療法が用いられます。炎症を軽減するほかの治療法には、ヒアルロン酸の注入があります。関節の滑りを良くするため、炎症が起こりにくいです。 痛みが続き、膝の動きに違和感が出始めた場合は、リハビリや装具(サポーター・インソール)を活用して膝の負担を減らします。 痛みが強く、日常生活に支障をきたす場合は、手術が検討されます。 以下は、変形性膝関節症における代表的な手術です。 骨切り手術:骨を切って膝の形を整える方法 人工関節置換術:人工の関節を置き換える方法 早期発見により、手術を回避できる可能性もあります。症状が悪化する前に治療を進めていくことが大切です。 【関連記事】 変形性膝関節症の治療は早期発見が鍵!初期症状を見逃さないために 変形性膝関節症|高齢者も知っておくべき手術の種類とそのリスク 膝の痛みに対する治療選択肢「再生医療」について 膝の治療には「再生医療」の選択肢もあります。 変形性膝関節症や半月板の損傷などに対し、手術を伴わない治療法の1つです。 再生医療における「幹細胞治療」は、自身の幹細胞を使い、損傷した組織や細胞を再生に導く方法です。 「PRP療法」も再生医療の1つで、自身の血液から血小板を取り出し、損傷部位に注入する方法です。 血小板に含まれる成長因子が炎症を抑える働きをします。 どちらも注射を打つだけなので体への負担が少なく、手術せずに治療できる可能性があります。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方の治療が選択可能です。 再生医療について詳しく知りたいという方は、当院「リペアセルクリニック」へお気軽にお問い合わせください。 まとめ|鵞足炎と変形性膝関節症の違いを知って今後の治療方針を考えよう 鵞足炎と変形性膝関節症は、どちらも膝に痛みを引き起こす疾患ですが、その原因や治療法には違いがあります。 本記事の違いを示す表やセルフチェックを参考に、疑われる疾患があれば医療機関を受診してください。 症状が軽度の場合は、安静や炎症を抑える薬の服用などの保存療法で様子を見ます。 症状が悪化し、痛みに耐えられなかったり、動きに制限が出て日常生活に支障をきたしたりすれば、手術も検討されます。 変形性膝関節症や関節リウマチなどの治療法には「再生医療」の選択肢が挙げられます。 当院「リペアセルクリニック」では、脂肪由来の幹細胞を用いた治療を行っております。患者様自身から採取した幹細胞を用いるため、副作用のリスクが少ないのが特徴です。 人工関節や手術を避けたいとお考えの方は、ぜひ再生医療もご検討ください。
2022.04.13 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- PRP治療
- 膝の内側の痛み
再生医療のひとつであるPRP療法は、患者さん自身の血液を使って自己治癒力を引き出す治療法です。手術や入院の必要がなく、副作用のリスクも極めて低く、体への負担が少ない点が大きなメリットです。 変形性膝関節症にも使われるPRP療法ですが、本当に効果があるのか疑問に思われる方もいるでしょう。この記事では、変形性膝関節症に対するPRP療法が実際どのように行われるかを、患者さんの声を交えながら解説します。効果だけでなく、PRP療法の限界についてもお伝えします。 PRP療法が気になる方は、ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症に有効な「PRP療法」とは? PRP療法(多血小板血漿療法)とは、患者さんから採取した血液から血小板を多く含む「多血小板血漿(Platelet-Rich Plasma:PRP)」を精製し、傷んでいる場所に注射する再生医療です。 血小板は出血を止めるはたらきを持つほか、さまざまな種類の成長因子を含むため、自己治癒力を高めるはたらきもあります。変形性膝関節症でも、膝の組織の修復を助ける作用や、炎症を抑える作用で痛みを軽減させやすいです。 膝にPRP療法を行う場合は、膝のお皿の外から関節の中をめがけて注射します。膝の関節の中にはちょうど袋があり、その中にPRPを注射する形です。 変形性膝関節症の治療にPRP療法を選ぶメリット PRP療法で変形性膝関節症の治療を行うメリットは、以下のとおりです。 最短30分で治療が完了 手術が不要 入院も不要 PRP療法などの再生医療はシンプルな手順で実施され、即日で完了する場合もあります。 治療の際は、まず腕から少し採血をして、血液を特殊な機械に30分ほどかけて分離します。PRPが精製できるので、膝の関節に注射すれば治療は完了です。 手術をしないため、手術に伴う合併症の心配もありません。入院も不要のため、日常生活への影響も最小限です。さまざまな理由で人工関節をしたくない方にも良い選択肢となります。 以下の記事では、PRP療法のメリットとデメリットを詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 変形性膝関節症でPRP療法がおすすめな人の特徴 変形性膝関節症でPRP療法がおすすめなのは、現在の治療に不満がある方や、手術をしたくない・できない方、治療を急ぐ方などです。 そのほか、以下に該当する方もおすすめできます。 保険診療のヒアルロン酸注射が効かなくなった方 薬を飲んでも痛みが取れない方 慢性化した痛みを治したい方 スポーツや仕事に早く復帰したい方 薬剤アレルギーが怖い方 薬剤アレルギーがあり治療ができない方 手術を避けたい方 長期入院ができない方 持続効果の高い治療がしたい方 PRP療法は自然治癒力を促進させるため、従来の方法では治療が難しかったケースでも効果が期待できます。 また、薬剤ではなく患者さん自身の血液を使うため、アレルギー反応や拒絶反応など副作用のリスクが低い治療法です。 変形性膝関節症でPRP治療を受けられた方の体験談 ここからは、実際にPRP療法を受けられた方の実例を紹介します。最初の2例はPRP療法と幹細胞治療の併用例、最後の1例はPRP療法単独の症例です。 当院で両変形性膝関節症を治療された70代女性の声 3年前からの両膝関節痛の患者さんです。近くの整形外科では、関節軟骨がほぼ消失している末期の変形性関節症と診断され、何度も水を抜いてもらっていました。とくに左膝の痛みは10段階中10と強く、歩くのが困難でトイレにすら行けないこともあったそうです。 幹細胞治療とPRP療法を行い、1年後には左膝の痛みが10から1に、右膝の痛みが6から0に軽減しました。「整形外科で膝の水を何回抜いてもらっても、溜まっていたのに今では水も溜まらなくなり痛みもなくなり、すごくうれしいです。」と喜んでいらっしゃいました。 治療方法 ・幹細胞治療:右膝に4000万個細胞、左膝に6000万個細胞、計4回 ・PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) ・左膝:10→1 ・右膝:6→0 治療費用 ・幹細胞治療 関節1部位 幹細胞数(2500万個~1億個) 投与回数(1回)132万円(税込)/2500万個 ・PRP治療 16.5万円(税込) この症例については以下の記事で詳しくご覧ください。 当院で変形性膝関節症を治療された60代男性(漁師)の声 10年前からの左膝関節痛と、1年前からの右膝関節痛の患者様です。職業は漁師で「仕事で膝へ負担がかかり両膝の痛みが出た」と語っておられました。 近くの整形外科では、両膝の進行期の変形性関節症と診断されて治療を受けていました。しかし、左膝の痛みが10段階中9まで悪化し、漁師の仕事に支障をきたしていたそうです。人工関節にしてしまうと仕事復帰が難しくなるため、再生医療を考えて来院されました。 初回投与から3カ月後には、左膝の痛みが9から3に、右膝の痛みも3から0まで軽減しました。 治療方法 ・幹細胞治療:左膝に7000万個細胞、右膝には3000万個細胞、計3回 ・PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) ・左膝:9→3 ・右膝:3→0 治療費用 ・幹細胞治療 関節1部位 幹細胞数 (2500万個~1億個) 投与回数(1回)132万円(税込)/2500万個 ・PRP治療 16.5万円(税込) この症例については以下の記事で詳しくご覧ください。 当院でPRP治療を受けられた50代女性の声 テレビや人づての話で再生治療に興味をもち来院された50代女性の患者様は、膝の痛みにPRP療法を単独で実施しました。 この方は、もともと膝がとても痛くて歩行困難が見られ、ヒアルロン酸の注射をしても1日しかもたないとのことで、PRPの治療を選択されました。かなり膝の変形も強く、人工関節を入れてもおかしくない方だったのですが、手術はどうしても避けたいとのことで注射を選択されています。 最初は不安もあったようですが「いつものような膝の注射をしただけだったので、つらい気持ちは全然感じることなく、スムーズに治療を受けられました」とおっしゃっていました。 治療を通してはじめ10あった痛みが、4回注射した後には2か3になりました。もともと杖で歩かれていたのですが「4回目のときには杖なしで自分の足で立つことができるようになっていて自分でもすごくびっくりしました。『すごく効いた』という実感があってとてもうれしかったです」と喜びの言葉を残されています。 治療方法 PRP療法 治療前後の痛みの変化(10段階) 10→2~3→5で安定 治療費用 PRP治療 16.5万円(税込) 「PRP治療後は立ったまま料理や家の片付けができるようになりました。友だちとUSJに遊びにいったり、ひとりで旅行したり色々なところに自分の足でいきたいと思います」と次の楽しみを見つけられていた点も印象的でした。 PRP療法の効果には個人差がありますが、この方は持続期間も長く認めており効果があった事例といえます。 PRP療法はプロアスリートも実際に靭帯損傷で用いた治療法 PRP療法は手術が不要で、長期の入院も必要ありません。プロアスリートから見ると、治療によるパフォーマンスの低下を避け、早期に復帰できる可能性があります。 このためPRP療法は、多くのプロアスリートに選ばれています。 PRP療法の効果には個人差があるため、早期に復帰できるかは明言できません。しかし、プロアスリートたちは高い効果を期待して、PRP療法を選択しています。 変形膝関節症でPRP治療を選ぶ際の注意点 変形膝関節症でPRP治療を選ぶ際には注意点があります。 まずPRP療法は痛みを止める効果には優れていますが、軟骨を再生する力は持ちません。変形膝関節症の場合、膝関節の軟骨がすり減ることで痛みが出るため、PRP療法では根本的な解決策にならない点に注意が必要です。 またPRP療法単独では、いずれかの段階で痛みが戻る可能性があります。痛みを止め、すり減った軟骨の再生を目指すなら、「幹細胞治療」が必要です。 幹細胞治療はPRP療法のように即日実施できるものではありませんが、PRP療法と同じく手術や入院は不要です。実際の治療では、患者さんから米粒2~3粒ほどの脂肪を採取し、専門施設で幹細胞を抽出して培養します。この幹細胞を患部に戻すことで、軟骨の再生が期待できます。 変形性膝関節症にはPRP療法のほかに運動療法も効果が見込める 変形性膝関節症には、PRP療法のほかに以下の運動・訓練も効果が見込めます。 有酸素運動 筋力強化訓練 可動域訓練 変形性膝関節症の診療ガイドラインには「定期的な有酸素運動・筋力強化訓練および関節可動域訓練を実施し、かつこれらの継続を奨励する」とあります。これらは「非薬物療法の中では最も重要度の高い項目」とされ、根拠のある治療法なのです。 変形性膝関節症の方におすすめの有酸素運動は、ウォーキングやプールでの水中運動です。また、筋力強化訓練で大腿四頭筋などの筋肉を強化すれば、膝の安定性が増します。 可動域(かどういき)訓練とは、関節を動かせる範囲「可動域」を広げる訓練です。可動域が狭くなると関節の柔軟性が低下し、痛みを感じやすくなるため、訓練によって可動域を広げていく必要があります。(文献) 以下の記事で詳しく解説していますので、併せてご覧ください。 まとめ|変形性膝関節症でPRP療法を検討中なら気軽にお問い合わせください 今回はPRP療法の流れと、治療を受けた方の実際の声をご紹介しました。 PRP療法は、手術や入院を伴わずに膝の痛みの軽減を目指せる治療法です。 ただし、PRP療法には膝の軟骨を再生する効果はありません。症状によっては、治療効果は限定的となります。軟骨の再生を図り、根本的な治療を目指すなら、幹細胞治療も選択肢の一つです。 PRP療法や幹細胞治療に興味がある方は、リペアセルクリニックへお気軽にお問い合わせください。お悩みをうかがい、詳しく説明させていただきます。 参考文献 (文献) 日本内科学会雑誌 106 巻 1 号「変形性膝関節症の管理に関するOARSI勧告ーOARSIによるエビデンスに基づくエキスパートコンセンサスガイドライン(日本整形外科学会変形性膝関節症診療ガイドライン策定委員会による適合化終了版)」https://www.jstage.jst.go.jp/article/naika/106/1/106_75/_pdf/-char/ja
2022.04.07 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
医療用の膝サポーターには、保険適用のものと、自費となるものがあります。 保険適用される膝サポーターは、国が定める条件を満たしたものに限り、それ以外は自己負担の対象です。 本記事では、医療用膝サポーターにおける保険適用の条件や払い戻しの申請方法について解説しています。膝の痛みや違和感に悩み、膝サポーターの購入を検討中の方は、参考にしてみてください。 医療用の膝サポーターが保険適用になる条件【該当しない場合は自費】 医療用の膝サポーターが保険適用になるには、国が定める一定の条件を満たす必要があります。 保険適用の条件は以下の3つです。 ・完成品であること ・疾病または負傷の治療遂行上必要なものであること ・オーダーメイドで製作した場合のものと同等もしくはそれに準ずる機能が得られるものと認められるもの 参考:厚生労働省|リスト化に当たってのリスト化の対象及び基本的な考え方について これらに該当しない場合は、自費で購入することになります。 以下は、膝サポーターを使用する可能性が高い疾患です。※疾患名をクリックすれば詳細記事をチェックできます ・変形性膝関節症 ・前十字靱帯損傷 ・後十字靭帯断裂 ・半月板損傷 このような膝の疾患がある場合、医療用サポーターの使用を医師に相談してみましょう。 整形外科や病院で処方される医療用膝サポーターは保険適用の可能性が高い 整形外科や病院で処方される膝サポーターは、医療用として国から認められているものが多いです。そのため、保険適用で購入できる可能性が高いといえます。 一方で、市販のサポーターは、医療機器としての認可を受けていないものも多く存在します。 保険適用のサポーターを利用したい方は、まずは医師に相談して、手配できるかどうか確認してみると良いでしょう。 医療用膝サポーターの価格表 医療用膝サポーターの価格については、国が公表している以下の資料に詳しく記載されています。 参考:厚生労働省|療養費の支給対象となる既製品の治療用装具 資料では、以下のような情報を確認できます。 ・製品名 ・メーカー名 ・対象疾患・症状の適応例 ・装具の機能・目的 ・装具の基準価格 価格が気になる方は、資料を一度確認してみてください。製品の比較検討もできるため、購入時の参考になるでしょう。 医療用膝サポーターが保険適用になった場合の申請方法 医療用膝サポーターが保険適用になった場合、先に立て替えて支払い、その後に払い戻しを受ける仕組みです。 払い戻しを受けるには、健康保険課や特別出張所の窓口で申請をおこないます。 以下は、申請時に必要な書類の一例です。 ・保険証 ・内訳がわかる領収書 ・医師の診断書(意見書) ・振込口座の確認できるもの ・療養費支給申請書兼請求書(都道府県の役所で手配可能) 提出先の都道府県によって、提出書類や申請の流れが異なる場合があります。手続きがスムーズに進むよう、事前に申請方法を確認しておきましょう。 なお、払い戻しにはおよそ3カ月かかります。 まとめ|医療用膝サポーターが保険適用になる条件を知って医療費の負担を抑えよう 医療用の膝サポーターは治療を目的としたものなので、市販のものより性能が良い商品が多い傾向にあります。 国が公表している資料に、保険適用のサポーターが一覧で紹介されているので、購入する際は参考にしてみてください。 なお、しばらくサポーターを使用しても効果が実感できない場合は、病院の受診を検討してみてください。症状が進行している可能性もあるためです。 自分に合った病院を探している方は再生医療を専門とする『リペアセルクリニック』への受診をご検討ください。再生医療とは人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術です。すり減った軟骨を再生し、膝の痛みを軽減させる効果があります。 本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。
2022.03.30 -
- ひざ関節
- 変形性膝関節症
- 半月板損傷
- 靭帯損傷
- 膝の内側の痛み
- 膝の外側の痛み
「階段を下りると膝が痛む」「膝の内側や外側に違和感がある」そんな膝の痛みにお悩みの方は多いのではないでしょうか。 膝の痛みは、痛む場所から原因をある程度推測が可能です。 本記事では、膝の内側・外側・上側・裏側ごとに考えられる主な疾患と、日常生活でできる対処法や受診目安をわかりやすく解説します。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。変形性膝関節症や半月板損傷などについて気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝の痛みは場所別に原因を予測できる 膝の痛みは、どの部位に症状が出るかによって、ある程度原因の目安がつきます。 膝の内側:加齢による軟骨のすり減りや、関節の変形が原因で痛むことがある 膝の外側:スポーツで使う筋肉や靭帯のトラブルが関係する場合がある 膝の上側:太ももの筋肉の疲労や硬さが膝の動きに影響し、痛みとして表れることがある 膝の裏側:腫れや血流の滞り、関節内の病気が痛みの原因となる場合がある 痛む場所はあくまで手がかりのひとつにすぎません。自己判断で放置すると、症状が悪化する可能性があります。 膝の痛みが続く場合は、正しい診断を受けることが大切です。 膝の内側が痛い場合 膝の内側が痛い場合は、以下の病気が考えられます。 病名 特徴 変形性膝関節症 歩き始めにこわばる 鵞足炎 膝のお皿の内側から指4本分ほど下の部分が痛む 半月板損傷(内側) 引っかかり感がある 靭帯損傷(内側) 不安定でグラグラする感じがある 膝の内側の痛みには複数の原因が考えられます。順に症状の特徴を確認していきましょう。 変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることで関節に負担がかかり、痛みや腫れを引き起こす疾患です。とくに以下のような方に多くみられます。(文献1)(文献2) 50代以降の方 女性 肥満傾向の方 過去に膝をケガしたことがある方 膝に負担のかかる動作や仕事が多い方 また、次のような症状がある場合は注意が必要です。 朝や歩き始めの膝のこわばり 階段の昇り降りでの痛み 正座やしゃがむ動作での違和感 変形性膝関節症は自然に元に戻ることは難しく、放置すると痛みが慢性化して日常生活に支障が出ることがあります。症状が軽いうちに対策して、進行の抑制につなげましょう。 変形性膝関節症の治療には、運動療法や薬物療法、ヒアルロン酸注射などの保存療法から、重症例では手術療法まで様々な選択肢があります。以下では、当院で行った再生医療の症例をご紹介しています。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 | リペアセルクリニック東京院 鵞足炎 鵞足炎は、膝の内側下部にある腱(鵞足部)が炎症を起こすことで痛みが生じる疾患です。 とくにランニングやジャンプなど、膝を繰り返し使うスポーツで多く見られます。 鵞足炎の特徴は、以下のとおりです。 膝のお皿の内側から、指4本分ほど下の部分が痛む 押すと痛い 階段の昇降や運動で悪化しやすい 鵞足炎は膝の内側下部の腱や周囲の炎症による圧痛や違和感が中心です。 一方で、変形性膝関節症は軟骨のすり減りや関節変形に伴うこわばりや可動域の制限・階段での痛みが目立ちます。 以下の記事では、鵞足炎について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 鵞足炎とは?膝の痛みの原因や早く治す方法について再生医療専門医が徹底解説 | リペアセルクリニック東京院 半月板損傷(内側) 内側半月板は膝の内側に位置する軟骨で、関節のクッションとして歩行や走行時の衝撃を吸収する役割があります。 スポーツ(サッカー、バスケットボール、スキーなど)で膝を捻る動作が多い方や、加齢、肥満などの方に生じることがあります。 内側の半月板損傷の特徴は、以下のとおりです。 膝の内側に痛み 膝が引っかかる感じがする 急な腫れや強い痛み、引っかかる感じがして膝が動かせない場合は医療機関を受診しましょう。 当院で行った半月板損傷に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 【関連記事】 半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと | リペアセルクリニック東京院 靭帯損傷(内側) 膝の内側には内側側副靭帯(ないそくそくふくじんたい)があり、膝が内側にグラつかないよう支える役割を持っています。 内側靭帯損傷は、とくにサッカー・ラグビー・バスケットボールなどで横方向からの衝撃を受けることが多い方に生じやすく、膝の安定性に影響します。また、膝の柔軟性が低い方や過去に膝をケガしたことがある方も注意が必要です。 内側の靭帯損傷の主な症状は、以下のとおりです。 膝の内側が腫れる 膝を曲げ伸ばしがしにくい 膝がぐらつく感覚や不安定感がある 靭帯損傷については、以下の記事で解説していますので参考にしてください。 【関連記事】 【医師監修】靭帯損傷とは|症状・原因・全治までの期間を現役医師が解説 | リペアセルクリニック東京院 膝の外側が痛い場合 膝の外側が痛い場合は、以下の病気が考えられます。 病名 特徴 腸脛靭帯炎(ランナー膝) 運動中や運動後に痛む 半月板損傷(外側) 引っかかり感がある 靭帯損傷(外側) 不安定でぐらつく感じがする 腸脛靭帯炎(ランナー膝) 腸脛靭帯炎は、膝の外側にある腸脛靭帯が太ももの骨の外側と擦れ、炎症を起こして生じるスポーツ障害です。とくにランニングや自転車、ジャンプを繰り返す運動で起こりやすくランナー膝とも呼ばれます。 腸脛靭帯炎の主な症状は、以下のとおりです。 膝の外側を押すと痛い 運動中や運動後に違和感や痛みが現れる 階段や坂道で痛みが出る 以下の記事は、腸脛靭帯炎について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 腸脛靭帯炎(ランナー膝)治療のストレッチ、テーピングと靴選びについて | リペアセルクリニック東京院 半月板損傷(外側) 膝関節の外側には外側半月板があり、膝の安定性や衝撃吸収の役割を担っています。サッカー、バスケットボール、テニスなど膝をねじる動作が多い方や、過去に膝をひねった経験がある方に多く見られます。 外側の半月板損傷における主な症状は、以下のとおりです。 膝の外側が痛む 膝を曲げ伸ばしするときに引っかかるような感覚がある ねじれやひねり動作で痛みが出やすい 症状が続く場合は、整形外科を受診しましょう。 当院で行った半月板損傷に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 靭帯損傷(外側) 膝の外側には側副靭帯があり、膝の安定性を支える重要な役割を担っています。 外側靭帯損傷は、サッカーやバスケットボールなど膝に横からの強い衝撃が加わるスポーツや、交通事故で発生する場合があります。 外側の靭帯損傷における主な症状は、以下のとおりです。 膝の外側に痛みや腫れが出る 押すと痛む 膝がぐらつく感じがする 外側の靭帯は、周囲の靭帯と同時に損傷する場合が多く、単独で切れるケースは全体の2%未満とされるほどまれです。(文献3)そのため、膝の外側に強い痛みや不安定感があるときは、外側の靭帯だけでなく半月板や他の靭帯にも影響が及んでいる可能性があります。 膝の不安定感や痛みが続く場合は、早めに医療機関で診断を受けましょう。 【関連記事】 外側側副靭帯損傷|症状と原因、治療法について解説 | リペアセルクリニック東京院 膝の上側が痛い場合 膝の上側が痛い場合は、以下の病気が考えられます。 病名 特徴 大腿四頭筋付着部炎 お皿の上部を押すと痛む 膝蓋大腿関節症 ゴリゴリ音や引っかかる感じが出る 滑液包炎(膝蓋前滑液包炎) 膝のお皿の上部が腫れる どの病気が当てはまるか、痛みの出方と照らし合わせながらチェックしてみてください。 膝の上の痛みについては以下の記事でも解説していますので、気になる方は参考にしてください。 【関連記事】 膝の皿が痛い原因は?今すぐできる対処法や受診の目安、治療法について医師が解説 | リペアセルクリニック東京院 大腿四頭筋付着部炎 大腿四頭筋付着部炎は、太ももの前側の筋肉(大腿四頭筋)が膝蓋骨に付着する部分に炎症が起こる状態を指します。 ジャンプやダッシュを繰り返すスポーツをしている方に多くみられます。 主な症状は、以下のとおりです。 膝の上側が痛む 押すと痛い 階段の上り下りや膝を曲げ伸ばしする動作で痛む 痛みが続く場合は安静を保ち、医療機関で診断を受けましょう。 以下の記事では大腿四頭筋付着部炎について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 大腿四頭筋腱付着部炎(ジャンパー膝)の症状や原因は?大腿四頭筋腱炎との違いも解説 | リペアセルクリニック東京院 膝蓋大腿関節症 膝蓋大腿関節症は、膝のお皿と太ももの骨の間のクッション(軟骨)がすり減ることで、膝の上側やお皿周りに痛みが出る病気です。 加齢や膝への負荷が多い生活習慣によって、軟骨が摩耗して発生する場合があります。 膝蓋大腿関節症の代表的な症状は、以下のとおりです。 膝の上側やお皿周囲に痛みを感じる 膝を曲げ伸ばしする動作で違和感や痛みが出やすい 膝のお皿の動きが悪く、ゴリゴリ音や引っかかる感じが出る 放置すると膝の曲げ伸ばしがしづらくなることもあるため、安静にしても症状が改善しない場合は医療機関を受診しましょう。 滑液包炎(膝蓋前滑液包炎) 滑液包炎は、膝のお皿の前にある滑液包と呼ばれるクッションの袋が炎症を起こすことで、膝の前側が腫れたり痛んだりする病気です。 長時間の正座や床作業、スポーツなどの膝に負担がかかる作業、交通事故などが原因になることがあります。 主な症状は、以下のとおりです。 膝のお皿の上部が2~3cmほど腫れる 触れると温かい感じがする 膝を曲げ伸ばしすると痛む 圧迫や触れると違和感や痛み 日常で膝に負担をかけないよう意識しつつ、専門医に相談しましょう。 膝の下側が痛い場合 膝の下側が痛い場合は、以下の病気が考えられます。 病名 特徴 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) お皿の下の腱が痛む オスグッド病 お皿の下方にあるポコッと出た骨の部分が痛む 症状の特徴ごとに代表的な病気を見ていきましょう。 膝蓋腱炎(ジャンパー膝) 膝蓋腱炎は、膝のお皿の下にある腱(膝蓋腱)が繰り返しの負荷で炎症を起こすことで、膝の前側に痛みが出る病気です。 ジャンプやランニング、膝を使うスポーツで起こりやすく、若い世代や運動量の多い人に多く見られます。 膝蓋腱炎の典型的な症状は、以下のとおりです。 お皿の下の腱が痛む ジャンプやランニングで痛みが強くなる 膝の曲げ伸ばしで違和感や痛みを感じる 放置すると痛みが慢性化する可能性があるため、症状が改善しない場合は整形外科を受診しましょう。 オスグッド病 オスグッド病は、成長期の子どもに多く見られる膝の疾患で、膝のお皿の下の骨の部分(脛骨粗面)が繰り返しの負荷で炎症を起こすことで痛みが出ます。 サッカーやバスケットボールなど、ジャンプやダッシュを多く行うスポーツで発症しやすい傾向があります。 主な症状は、以下のとおりです。 膝のお皿の下の痛みや腫れ 膝を押すと痛む 運動時に痛みが強い 歩行やジャンプで違和感がある オスグッド病は膝のお皿の下方にあるポコッと出た骨の部分が痛むのに対し、ジャンパー膝はお皿のすぐ下の膝蓋腱(靭帯)が痛みます。 膝を押したり、ジャンプやしゃがみ動作で痛みを確認したりして、どちらに近いかを目安にしてみましょう。 【関連記事】 【医師監修】オスグッドとは|原因・治し方・予防法を解説 | リペアセルクリニック東京院 膝の裏側が痛い場合 膝の裏側が痛い場合は、以下の病気が考えられます。 病名 特徴 ベーカー嚢腫 膝裏に膨らみやつっぱり感を感じる 関節リウマチ 関節のこわばり 靭帯損傷(裏側) 損傷直後に「ブツッ」と音がした エコノミークラス症候群 下肢の血流が滞って血の塊ができる 自分の膝の痛みと照らし合わせながら、どの原因が考えられるか確認してみましょう。 膝の裏側の痛みについては、以下の記事で詳しく解説していますので参考にしてください。 【関連記事】 膝の裏が痛い10の原因|受診目安や治療法を解説 | リペアセルクリニック東京院 ベーカー嚢腫 ベーカー嚢腫は、膝の裏側にある滑液(関節液)がたまって袋状になり、腫れや違和感を引き起こす状態です。 膝関節の使いすぎや変形性膝関節症、半月板損傷などが背景にあり、膝裏に膨らみやつっぱり感を感じる方は注意が必要です。 症状を改善するには腫れ自体の対処だけでなく、原因となっている膝関節の疾患の治療も必要です。日常動作に支障が出る前に、整形外科を受診しましょう。 以下の記事では、ベーカー嚢腫について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 【膝裏の腫れ】ベーカー嚢腫の症状とは?治し方を解説 | リペアセルクリニック東京院 関節リウマチ 関節リウマチは、自己免疫の異常によって膝を含む関節の滑膜が炎症を起こす病気です。発症は40〜60代の女性に多く見られます。(文献4) 典型的な症状は、以下のとおりです。 膝の腫れや熱感 両膝など左右の関節に同時に症状が出る 朝起きた直後の関節のこわばりが長く続く 炎症が続くと関節破壊や変形、可動域の制限につながることがあります。早期治療で進行を抑え、生活の質を守ることが可能です。 当院で行った関節リウマチに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 関節リウマチとは?初期症状・原因・診断・治療・生活上の注意 | リペアセルクリニック東京院 靭帯損傷(裏側) 膝裏の靭帯損傷は、サッカーやバスケットボールなどで膝が強く後ろに押されたり、交通事故で膝が直接地面や障害物にぶつかったりすると起こる場合があります。 主な症状は膝裏の痛みや違和感、腫れ、膝の伸ばしにくさなどで、損傷直後に「ブツッ」と音がする場合もあります。 痛みが続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。 当院で行った靭帯損傷に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 エコノミークラス症候群 エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢で座っていることで下肢の血流が滞り、血栓(血の塊)ができる病気です。 症状の特徴は、以下のとおりです。 膝裏やふくらはぎが重く感じる 片側が腫れる 息切れや胸の痛み とくに、息切れや胸の痛みなどが現れた場合は、血栓が肺に飛ぶ可能性があるためすぐ医療機関を受診しましょう。 場所別|膝が痛むときの対処法 膝が痛む場所ごとに、適した対処法は変わります。主なポイントを以下にまとめました。 膝の内側 |膝の負担を減らす 膝の外側 |股関節の柔軟性改善 膝の上側 |太もも前面の筋力向上 膝の下側|太もも前面の負担軽減 膝の裏側 |無理を避ける・症状によっては受診 本章を参考に、自分の膝の痛みに合った対処法を試してみましょう。 膝の内側 |膝の負担を減らす 膝の内側が痛い場合は、鵞足炎や変形性膝関節症の可能性があるため、膝関節へ負担をかけないことが大切です。 主な対処のポイントは次のとおりです。 安静・冷却:急な痛みや腫れには、まず炎症を落ち着かせる 体重を適正に保つ:体重が1kg増えると、その数倍の負荷が膝にかかる 正座や段差の昇り降りを減らす:膝への負荷が大きい 膝周りの筋力強化:膝の負担が分散しやすくなる 膝の内側は、炎症や加齢変化など複数の原因が重なることも少なくありません。セルフケアで変化が乏しい場合や、痛みが続く場合は、早めに医師へ相談しましょう。 膝の外側 |股関節の柔軟性改善 膝の外側に痛みを感じる場合、腸脛靭帯炎や外側半月板損傷などが考えられるため、股関節まわりの硬さや使い方のケアが重要です。 主な対処のポイントは次のとおりです。 太もも外側のストレッチ:膝の外側への引っ張り感の緩和が期待できる 股関節のストレッチ:股関節が硬いと、走る・歩く際に外側へ負担が偏りやすくなる ランニング姿勢を見直す:着地位置やピッチを整えることで負担を分散する 急な方向転換を控える:スポーツ中の切り返し動作は外側に大きなストレスがかかる 膝の外側の痛みは、使いすぎが重なって起こることも多い場所です。セルフケアを続けても違和感が残る場合は、股関節や膝の動きを専門的に評価してもらいましょう。 膝の上側 |太もも前面の筋力向上 膝の上に痛みを感じる場合、大腿四頭筋付着部炎や膝蓋大腿関節症などの可能性があるため、太ももの筋肉の柔軟性を高めましょう。 対処のポイントは次のとおりです。 太もも前面を軽く鍛える:負担の少ない範囲で筋肉を刺激する 太もも前面のストレッチ:前ももの張りを和らげる 膝に負担のかかる踏ん張り動作を控える:重い荷物を持ちながらの立ち座りや、深くしゃがみ込む姿勢など 安静・冷却などで落ち着かせる:無理に動かし続けず、炎症を落ち着かせることも大切 膝の上側の痛みは、筋力バランスの見直しで改善する可能性があります。セルフケアを続けても痛みが強い場合は、整形外科を受診しましょう。 以下の記事では、太もも前面の筋肉である大腿四頭筋のトレーニングやストレッチを紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 膝の上(太ももの裏)が筋肉痛のように痛い原因は?現役医師が解説 | リペアセルクリニック東京院 膝の下側|太もも前面の負担軽減 膝のお皿の下あたりが痛む場合は、太もも前面(大腿四頭筋)に負担が集中していることが多く、階段・ジャンプ・ダッシュなどで痛みが出やすいのが特徴です。 対処のポイントは次のとおりです。 太もも前面のストレッチを取り入れる:前ももの張りを和らげ、お皿の下にかかる負担軽減を目指す 負荷の大きい動作を控える:ジャンプ・踏み込みなど 炎症を落ち着かせる:アイシングや安静 オスグッド病の可能性も想定する:成長期の強い痛みは医療機関を受診する 膝の下側の痛みは、使い方や負荷量の調整で改善が期待できます。無理を続けず早めにケアし、症状が続く場合は整形外科を受診しましょう。 膝の裏側 |無理を避ける・症状によっては受診 膝の裏側が痛むときは筋肉疲労による張りだけでなく、ベーカー嚢腫や靭帯損傷、関節リウマチなど、関節内の病気が背景にある場合も少なくありません。無理な屈伸や長時間の立ち仕事を避け、痛みが強い日は安静を心がけましょう。 膝の裏に腫れ・熱感・強い張りがある場合は、早めに整形外科を受診してください。 また、ふくらはぎの強い痛み・むくみ・発赤などが伴う場合は、血栓症(エコノミークラス症候群)の可能性があります。足の腫れや痛み、息切れなどの症状があれば、速やかに呼吸器科や内科を受診しましょう。 医療機関を受診すべき膝の痛みのサイン 医療機関を受診すべき膝の痛みのサインは、以下のとおりです。 膝が腫れてきた、または張りが強い 触ると熱をもっている 膝に力が入らず、ガクッと崩れるような感覚がある 階段の上り下りがつらい 数日痛みが続いている ふくらはぎや膝の裏が赤く腫れあがる(血栓症の可能性) 関節の病気や靭帯・半月板の損傷が隠れている可能性があるため、受診によって原因を特定し、早期に対応して回復につなげましょう。 膝の痛みが進行する前に知っておきたい再生医療の選択肢 膝の痛みがなかなか良くならない場合の治療法として、再生医療も選択肢の一つです。再生医療とは、自身の体から採取した幹細胞や血液を用いて痛みにアプローチする治療法です。 主な治療内容は、以下のとおりです。 幹細胞治療:他の細胞に変化する能力「分化能」を持つ幹細胞を患部に投与 PRP療法:血液に含まれる血小板を濃縮した液体を作製して患部に投与 入院や手術が不要なため、以下のような方が再生医療を検討されることがあります。 膝の痛みが続いている 手術を避けたい 注射や薬だけでは改善が難しい スポーツや仕事へ復帰したい 気になる症状が続く場合は、医師に相談しながら最適な治療方法を検討しましょう。 当院「リペアセルクリニック」で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 まとめ|膝の痛みは場所によって原因が違う!気になる人は早めの受診がおすすめ 膝の痛みは、痛む場所によって考えられる原因が変わります。とくに腫れ・熱感・歩行困難などのサインがある場合は、早めに整形外科で状態を確認しましょう。 当院では、膝の治療法のひとつとして自己脂肪由来の幹細胞を用いた幹細胞治療や、血小板に含まれる成長因子を利用したPRP療法も提供しています。入院を必要としない日帰りの施術であり、治療の選択肢を広げたい方にとって検討しやすい方法です。 膝の痛みにおいて、手術以外の選択肢を持ちたいと考えている方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」の公式LINEにご登録ください。治療の選択肢の一つである再生医療に関する情報を提供しております。ご確認ください。 膝の痛みについてよくある質問 膝の痛みの原因はなんですか? 損傷・炎症がある組織によって異なります。 膝の痛みは靭帯や軟骨といった組織が損傷・炎症を起こすことで生じます。これらの組織は部位によって違うため、痛みの部位だけでは原因組織の断定はできません。 そのため、原因を特定するためには病院を受診しましょう。とくにMRI検査をすれば詳細な組織の評価ができるため、MRI撮影ができる施設がおすすめです。 膝が痛むとき受診は必要ですか? 受診をおすすめします。 もし痛みの原因が軟骨や靭帯である場合、自然治癒が見込めません。そのため、正しい治療をしなければ痛みが長引く可能性があります。 また、再発防止に向けたアドバイスももらえるため、可能なら早めの受診をおすすめします。 参考文献 (文献1) 変形性膝関節症診療ガイドライン2023の概説|日大医学会誌 (文献2) WHO|変形性関節症 (文献3) 外側側副靭帯の膝損傷|NCBI (文献4) 関節リウマチ ― リウマチ・アレルギー情報第6章|厚生労働省
2022.03.23 -
- 変形性膝関節症
- ひざ関節
- 膝の内側の痛み
「変形性膝関節症の手術は、実際どれくらいの成功率なの?」 「変形性膝関節症の手術で失敗が怖い」 このように、不安に思われる方は多いのではないでしょうか。 報告によっては手術後10年間で再手術をせずに過ごせる割合が90%近いケースもあります。 本記事では、変形性膝関節症の手術方法や成功率、入院期間と費用などを詳しく解説します。 手術のメリット・デメリットだけでなく、再手術リスクや再生医療という選択肢についてもわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。 変形性膝関節症の手術成功率|90%以上の報告もあり 変形性膝関節症の手術は主に以下の3種類の術式から選択されます。 関節鏡視下手術 高位脛骨骨切り術 人工関節置換術 どの術式を選択するかは、膝の変形の進行度や痛みの程度、そして年齢などを踏まえて判断されることが一般的です。 それぞれの手術法における成功率や術式を見ていきましょう。 変形性膝関節症の手術は主に以下の3種類の術式から選択されます。 高位脛骨骨切り術 人工関節置換術 関節鏡視下手術 どの術式を選択するかは、膝の変形の進行度や痛みの程度、そして年齢などを踏まえて判断されることが一般的です。 それぞれの手術法における成功率や術式を見ていきましょう。 1.高位脛骨骨切り術|手術後10年で96%が良好な状態を維持 高位脛骨骨切り術は脚の変形を矯正し、関節にかかる偏った負担をなくす手術です。 変形が進行しきっていないことが条件で、人工関節置換術を受ける方より年齢が若い60歳未満の方に適応されることが多い傾向です。 高位脛骨骨切り術により、O脚やX脚などの脚の変形を矯正しても、軟骨のすり減りや、痛みが再発する可能性があります。 将来的には再手術を必要とする場合があります。 ある調査では、この手術を受けた人のうち、10年後に96%、15年後でも90%が良い状態を保っていたという結果が出ています。(文献1) 2.人工関節置換術|手術後10年で99%以上が良好な状態を維持 人工関節置換術は変形性が進行した末期、または60歳以上の方に適応されます。 年齢が重要視される理由は、人工関節の耐久性(15~20年前後)を考慮して、再手術をしなくても良いように考えられているためです。 人工関節置換術をすると、軟骨がすり減る心配をしなくて済むほか、痛みを気にせずに過ごせる可能性が高くなります。 しかし、膝に負担がかかるような過ごし方を続けると、人工関節に破損や緩みが出てきて耐久年数に関わらず再手術の可能性が高まります。 ある研究では、手術後の膝の状態を10年にわたって調べた結果、再び大がかりな手術を受けた人はわずかでした。 5年後の良好な状態の割合は99.4%、10年後も99.3%と高く、12年半たっても96.2%と報告されています。(文献2) 3.関節鏡視下手術|プラセボ効果と変わらない可能性 変形性膝関節症で比較的初期に適応される手術は「関節鏡視下手術」です。 小さなカメラと器具を使って、関節の中を直接見ながら、炎症の原因になる軟骨のかけらを取りのぞいたり、傷んだ半月板の形を整えたりします。 2022年の研究では、実際に関節鏡視下手術を受けた人と、切開のみで治療を行わないプラセボ手術(研究のためのニセ手術)を受けた人で成功したと感じた割合は以下の通りでした。(文献3) 関節鏡視下手術:82% 関節鏡視下手術のプラセボ手術:74% また、2024年の研究では、関節鏡視下手術を受けた人と手術をしない保存療法のみの人で、5年後と10年後に人工関節置換術(TKA)を受けた人の割合について以下の結果が出ています。(文献4) 5年後にTKAを受けた人の割合 10年後にTKAを受けた人の割合 関節鏡視下手術を受けた人 10.2% 23.3% 保存療法のみの人 9.3% 21.4% これらの研究結果から、変形性膝関節症に対する関節鏡視下手術の効果は、実際の手術をしない場合と大きく差がない可能性が高いことが示唆されています。 医療機関や治療法を選ぶ際には、これらの情報も参考に検討することをおすすめします。 変形性膝関節症の手術における入院期間や費用 変形性膝関節症の手術では、術式ごとに入院期間や費用が大きく変わります。 たとえば、関節鏡視下手術は比較的短い入院期間で済む一方、高位脛骨骨切り術や人工関節置換術ではリハビリを含めて長期の入院を要するケースが少なくありません。 費用面も同様に、手術方法や保険の適用割合によって負担額は大きく異なります 以下に、主な術式ごとの入院期間と費用の目安をまとめましたので、参考にしてみてください。 手術名 入院期間 保険適用前費用 3割負担費用 1割負担費用 関節鏡視下手術 2日~3日 約25万円 約7.5万円 約2.5万円 高位脛骨骨切り術 約5~6週間 約146万円 約43.8万円 約14.6万円 人工関節置換術 約1カ月 約186万円 約55.8万円 約18.6万円 ※表の入院期間、費用は病院によっても変わるのであくまで目安の数値になります。 なお、入院中の食事代として1食あたり約110〜490円程度がかかるほか、個室や特別室を希望する場合には1日あたり5,000〜20,000円ほどの差額ベッド代が発生する場合もあります。 以上のように、術式によって滞在期間や費用が大きく変わるため、手術前にしっかりと情報を収集し、家族とも相談することで入院期間や費用に関する不安は減らせます。 【関連記事】 変形性膝関節症の手術後の入院期間は?手術の種類・リハビリ~退院まで医師が解説 変形性膝関節症の手術費用はどのくらい?保険適用の可否についても医師が解説 変形性膝関節症で手術するメリット 変形性膝関節症で手術を受けるメリットとしては、まず起床時の膝のこわばりが軽減する点が挙げられます。 これにより、痛みを意識することなく階段の上り下りができる可能性が高まります。 膝の痛みを気にせず歩き出せるようになるため、外出や趣味などへの意欲が向上する人も少なくありません。 膝をかばう動作が減り、日常生活全般がスムーズになることで精神的にも負担が軽くなるメリットもあります。 変形性膝関節症で手術するデメリット 手術には合併症のリスクが伴います。感染症や血栓症、手術後の痛みや関節の動かしづらさなどが代表的です。 高位脛骨骨切り術のあとに再手術が必要となった場合、膝の変形がさらに進行している可能性が高く、その時点で加齢が進んでいれば、人工関節置換術に移行する可能性もあります。 人工関節置換術後は、膝が完全に曲がらなくなるため、痛みの改善が期待できる一方で、関節の可動域が制限されるデメリットがあります。 そのため、重い荷物を持ったり正座をしたりすることが難しくなる場合も少なくありません。 また、膝に負担をかけるスポーツや動作を続けていると、人工関節が破損やゆるみを起こすリスクが高まり、耐久年数に関係なく再手術が必要になる場合もあります。 変形性膝関節症で手術をしない「再生医療」の選択肢 変形性膝関節症で入院を伴うような大きな手術を必要としない治療選択肢として「再生医療」が挙げられます。 再生医療には、幹細胞治療とPRP(多血小板血漿)療法などがあります。 幹細胞治療は、患者様自身の幹細胞を培養して患部に注射する治療法です。 PRP療法では、患者様の血液を採取して遠心分離器にかけ、血小板を濃縮した液体を患部に注射します。 当院「リペアセルクリニック」では「幹細胞治療」「PRP療法」の両方を提供しております。 「関節内ピンポイント注射」という手法を取り入れているため、体への負担を軽減しながら治療を進められます。 詳しい治療方法や症例が気になる方は、リペアセルクリニックまでお気軽にお問い合わせください。 まとめ|変形性膝関節症の手術における成功率を把握した上で治療を検討しよう 変形性膝関節症の手術は、術式によって成功率が異なります。 病院ごとでも実績や専門性が異なるため、担当医に術式別の成功率を聞いて情報収集してみると良いでしょう。 手術は体への負担が大きいため、念入りな検査や診断のもと、どの治療法が最適かを判断していく姿勢が大切です。 入院を伴うような大きな手術を必要としない治療法をお探しの方は、再生医療をご検討ください。 再生医療について詳しくは、当院リペアセルクリニックにお気軽にお問い合わせください。 変形性膝関節症の手術に関するよくある質問 変形性膝関節症の手術後はどんな生活を送ることになりますか? 手術後は、感染症の予防や傷口の安静といった基本的なケアが必要となり、激しい運動や膝に負担のかかる姿勢はしばらく控えることが求められます。 たとえば、正座やあぐら、長時間のしゃがみ込みなどは痛みや再発のリスクを高める可能性があるため注意が必要です。 人工関節を入れた場合には、破損や緩みのリスクを防ぐ意味でも、大きな負荷が加わる運動を避けるよう指示されることが少なくありません。 また、生活環境を整え、膝への負担を減らす工夫することで、術後の回復をスムーズに進められます。 具体的には、床座をやめて椅子中心の生活に変える、手すりを設置するなど、小さな改善を積み重ねることが回復を早めるコツです。 変形性膝関節症の手術で名医はいますか? 変形性膝関節症の治療を得意とする医師は、全国に多数存在しますが、最適な治療を受けるためには、各医療機関の実績や専門分野をしっかりと調べることが重要です。 ウェブサイトや医師紹介ページを確認し、これまでの手術症例数や学会での活動歴、論文発表などをチェックするのも良い方法です。 さらに、当院ではメスを使用せずに治療をおこなう「再生医療」のスペシャリストが在籍しており、患者様の状態に合わせてより最適な治療法を提案できます。詳しい経歴や実績は「ドクター紹介ページ」をご覧いただき、安心してご相談ください。 場合によっては、医師への直接の質問やセカンドオピニオンも検討し、自分に合った医療機関を選択しましょう。 膝の人工関節手術で失敗例はありますか? 膝の人工関節手術は成功率が高い一方、合併症や感染症などのリスクが完全にゼロになるわけではありません。 術後の痛みや可動域の制限が想定以上に残った場合や、人工関節に過度な負担がかかった結果、破損や緩みが生じる可能性もあります。その際には再手術が必要となるケースも少なくありません。 また、人工関節の素材や術式にはさまざまな種類があり、個々の体質や生活スタイルとの相性が影響を及ぼす場合もあります。術後のリハビリを怠らず、医師の指示に従ったケアで膝の負担を減らすことで、失敗と感じるリスクを抑えられるでしょう。 参考文献 (文献1) 信州大学医学部附属病院 整形外科下肢グループ「高位脛骨骨切り術について」 https://www.shinshu-u.ac.jp/faculty/medicine/chair/i-seikei/images/03-03-1-008_case-lower_treatment05.pdf (最終アクセス:2025年4月18日) (文献2) 龍 準之助.「人工膝関節の開発と術後成績」日大医誌 70 巻 5 号 pp254~259 2011年 https://www.jstage.jst.go.jp/article/numa/70/5/70_254/_pdf/-char/ja (最終アクセス:2025年4月18日) (文献3) O'Connor D, et al. (2022). Arthroscopic surgery for degenerative knee disease (osteoarthritis including degenerative meniscal tears). Cochrane Database of Systematic Reviews, CD014328. 10.1002/14651858.CD014328 (最終アクセス:2025年4月25日) (文献4) Birmingham TB, et al. (2024). Incidence of Total Knee Arthroplasty After Arthroscopic Surgery for Knee Osteoarthritis: A Secondary Analysis of a Randomized Clinical Trial. JAMA Network Open, 7(4), e246578. https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/38635272/ (最終アクセス:2025年4月25日)
2022.02.24 -
- 変形性膝関節症
- 膝の内側の痛み
- ひざ関節
変形性膝関節症は、放っておくと少しずつ進行し、日常生活に大きな支障をきたす恐れのある疾患です。 初期段階では痛みが軽くても、対策をせずに放置すると関節の変形が進み、手術が必要になることもあります。 しかし、正しい知識と対策を知っていれば、進行を遅らせたり、悪化を防ぐことは十分に可能です。 本記事では、変形性膝関節症を進行させないために、今日からできる対策やセルフケアの方法をわかりやすく解説します。 変形性膝関節症が進行するとどうなる? 変形性膝関節症とは、膝関節の軟骨がすり減ることで、関節に炎症や変形が生じる慢性的な疾患です。 とくに中高年に多く見られる疾患で、年齢や生活習慣の影響で徐々に進行していくのが特徴です。 初期段階では「膝がこわばる」「動き始めに違和感がある」といった軽い症状から始まりますが、進行すると関節の隙間が狭くなり、骨同士がこすれ合うようになるため、強い痛みや腫れ、歩行障害などが現れるようになります。 さらに重症化すると、関節が大きく変形し、正座や階段の上り下りといった日常動作が困難になり、最終的には人工関節の手術が必要になるケースも少なくありません。 変形性膝関節症を進行させないためには、早い段階での対策が非常に大切です。 変形性膝関節症を進行させないための5つの対策 変形性膝関節症は、日々の生活習慣を見直すことで進行を抑えられます。 本章では、以下5つの対策について解説します。 膝に優しい生活動作を心がける 適度な運動と筋力トレーニング 体重管理 食事と栄養管理 サポーターやインソールの活用 それぞれの対策について、詳しく見ていきましょう。 膝に優しい生活動作を心がける 膝への負担は、何気ない日常動作の積み重ねによって蓄積されていきます。 とくに、正座や階段の上り下りなどの動作は膝関節に大きなストレスを与えるため、注意が必要です。 正座の代わりに椅子を使う、階段は手すりを使いながら一段ずつ足を揃えて上り下りするなど、膝に負担をかけない工夫を取り入れましょう。 また、立ち上がるときは膝だけに力を入れず、手や太ももの筋肉を活用すること、座るときはドスンと腰を落とさずゆっくりと重心を下げることが大切です。 適度な運動と筋力トレーニング 変形性膝関節症の進行を防ぐには、関節を固めずに動かし続けることが重要です。 ウォーキングなどの有酸素運動や、膝の曲げ伸ばし体操といった軽い運動は、関節の柔軟性を保ち、痛みの緩和にもつながります。 とくに注目したいのが、太ももの前側にある「大腿四頭筋」と太ももの裏側にある「ハムストリングス」です。 この2つの筋肉を鍛えると、膝関節をしっかりと支え、衝撃を吸収する力が高まります。 ここで、大腿四頭筋とハムストリングスを鍛える簡単なトレーニング方法をご紹介します。 【大腿四頭筋トレーニング】 1.椅子に腰をかけて、片側の脚を伸ばしきります 2.座面と水平になるように脚を持ち上げて、10秒間キープします 3.ゆっくり脚を下ろし3秒間休憩します (1〜3を20回繰り返して、脚を入れ替えます。) 【大腿四頭筋・ハムストリングスのトレーニング】 1.椅子の背を両手で持ち、足は肩幅に広げます 2.つま先と膝の向きはまっすぐ向くようにします 3.膝を前に出さず、お尻を後ろに突き出すように上体を落とします (1〜3を1セット5〜10回、1日3セットします。) 体重管理 体重の増加は膝関節へのストレスを大きくする要因のひとつです。 体重が1kg増えると、歩行時には膝への負担が約3〜5kg分増えると言われています。 変形性膝関節症の進行を防ぐためには、適正体重を維持することが非常に効果的です。 いきなり厳しい食事制限をする必要はありません。 1日3食をバランスよく、腹八分目を意識する、夜遅い食事や間食を控えるなど、小さな工夫から始めましょう。 運動との組み合わせで、より効果的に体重をコントロールできます。 食事と栄養管理 軟骨や関節の健康を保つには、日々の食事から栄養素をしっかりと摂取することが欠かせません。 変形性膝関節症の予防や進行を抑えるために役立つとされている主な栄養素は次のとおりです。 コラーゲン:関節軟骨の構成成分を補う(鶏皮、魚の皮、ゼラチンなど) カルシウム:骨の健康を維持(牛乳、小魚など) ビタミンC:コラーゲンの合成を助ける(ブロッコリー、柑橘類など) ビタミンD:カルシウムの吸収を促進(きのこ類、鮭など) 偏りのない食生活を意識し、サプリメントに頼りすぎず、自然な形で摂取することが理想です。 サポーターやインソールの活用 膝関節への衝撃を軽減し、安定性を高めるためにサポーターや靴のインソール(中敷き)を活用するのも効果的です。 とくに外出時や階段の使用など、膝に不安を感じる場面では心強いサポートになります。 ただし、自己判断で選ぶと、かえって膝に負担をかける可能性があるため、サポーターなどを選ぶ際には、整形外科医や理学療法士など専門家のアドバイスを受けるようにしましょう。 変形性膝関節症の進行を早める生活習慣 変形性膝関節症は、普段の生活習慣が原因で進行を早めてしまい、症状が悪化する場合もあります。 たとえば、膝に違和感がある状態で、ジョギングやジャンプなど膝に強い衝撃を与える動作、激しいスポーツを習慣にしていると、軟骨がすり減ります。症状を悪化させる原因となるため、注意が必要です。 また、正座や深くしゃがみ込む動作も、膝に大きな負担をかけるため控えた方が良いでしょう。 さらに、膝まわりの「冷え」も見過ごしてはいけません。関節が冷えると血流が悪くなり、痛みやこわばりが強くなる傾向があります。冬場や冷房の効いた室内では、ひざ掛けやサポーターなどで膝を冷やさない工夫が必要です。 一見よさそうに見える「膝のマッサージ」や「自己流のストレッチ」も、気を付けなければいけません。痛みを和らげようとして膝を揉みすぎたり、強く押したりすると、炎症を悪化させる可能性があります。 とくに腫れや熱感がある状態では、無理に触ると症状が進んでしまう場合もあります。マッサージや運動をする場合は、医師や理学療法士の指導のもとで安全に行うことが大切です。 変形性膝関節症を進行させないためにも、日々の生活習慣を見直し、膝にやさしい行動を意識していきましょう。 セルフケアだけでは危険?病院へ行くべきタイミングとは 変形性膝関節症の症状が進行してしまった場合、セルフケアだけでは対処しきれなくなることがあるため、適切なタイミングで医療機関を受診しましょう。 たとえば、膝の痛みが日ごとに強くなっていたり、安静にしていても痛みが引かない場合は、関節内で炎症が進んでいる可能性があります。 また、膝が思うように曲がらなかったり、階段の上り下りに支障が出てきたりするような状態も、病状の進行を示すサインです。 こうした症状がある場合は、我慢せずに整形外科などの専門医に相談することが大切です。 早期の段階で受診すれば、薬の処方や理学療法によって進行を抑え、生活の質を保つことも可能です。 また、専門家の指導によるリハビリテーションは、筋力の強化や可動域の改善に効果的であり、痛みの軽減や日常動作の安定にもつながります。 セルフケアで症状を和らげることは大切ですが、「少しおかしいかも」と感じた時点で医療機関を受診しておくことも、変形性膝関節症を進行させないための大きなポイントです。 自分の膝の状態を過信せず、早めの対応を心がけましょう。 変形性膝関節症を進行させない再生医療という新しい選択肢 変形性膝関節症の治療というと、「手術を受けなければ治らないのでは?」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。 「再生医療(幹細胞治療)」は手術を必要としない治療選択肢の一つです。 再生医療とは、患者様自身の体から取り出した細胞(幹細胞)を使う治療法です。幹細胞が持つ他の細胞に変化する「分化能」という働きを活用します。 変形性膝関節症に対する再生医療は、日帰りで実施でき、入院する必要はありません。 また、ご自身の細胞を使用するため、拒絶反応のリスクが低いのが特徴です。 再生医療についての詳細は、以下のページをご覧ください。 まとめ|変形性膝関節症は正しく対処すればコントロールできる 変形性膝関節症は、早めに気づき、きちんと対処すればコントロールできる病気です。 膝にかかる負担を減らす工夫や、適度な運動、バランスの取れた食事など、毎日の小さな積み重ねが、将来の歩行能力や生活の質を大きく左右します。 また、症状が悪化する前に医療機関を受診し、必要に応じたリハビリや専門的な治療を受けることで、より良い経過が期待できます。 自分の膝と前向きに向き合い、無理なく、長く健康に歩ける毎日を目指していきましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」では変形性膝関節症に対する再生医療の治療を行っています。 当院では、治療をご検討いただく前に、患者様の症状や膝の状態を詳しく診察し、治療の適応や内容について丁寧にご説明いたします。 治療に関するご質問やご相談がございましたら、お気軽にお問い合わせください。専門医が患者様のご状況に応じて、治療の選択肢についてご提案いたします。 ▼以下も参考になれば幸いです 膝の病気!鵞足炎と変形性膝関節症についてと、その違いを解説!
2022.02.22







