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「歩くと膝の裏が痛い」「しゃがむとピキッと違和感がある」足の不快な症状にお悩みの方は多いのではないでしょうか。 膝の裏の痛みは、加齢や運動不足によるものから、半月板損傷や血栓などの病気が隠れているケースまで、さまざまな原因が考えられます。自己判断で放置してしまうと、悪化して日常生活に支障が出ることもあるため注意が必要です。 この記事では、膝の裏が痛いときに考えられる原因、受診目安、検査方法を解説します。ご自身の症状に当てはまるものがないか、確認しながら読み進めてみてください。 また、変形性膝関節症や半月板損傷に対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、膝の疾患に対する再生医療の情報を提供しております。入院・手術を変形性膝関節症や半月板損傷のお悩みを今すぐ解消したい・再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。 膝の裏が痛いときに考えられる10の原因【一覧表】 膝の裏が痛いときに考えられる主な原因は、以下のとおりです。 原因 特徴 変形性膝関節症 歩きはじめに痛む 半月板損傷 曲げ伸ばし時のひっかかり感 ベーカー嚢腫 触れる腫れやしこりがある 膝裏の筋肉の損傷 膝裏が重だるい 靭帯損傷 膝の不安定感 エコノミークラス症候群 片足だけ腫れている、または腫れが目立つ 関節リウマチ 左右対称に関節がこわばる 腰椎ヘルニア・坐骨神経痛 お尻から足先にかけての痛みやしびれ リンパの滞り 腫れや重だるさ、張り感など 反張膝 膝が後ろに反っている 膝の裏の痛みは関節のトラブルだけでなく、筋肉や靭帯、血管・神経の問題など、さまざまな疾患が背景にあります。どの疾患があてはまりそうか、一覧表を見ながら気になる症状を確認してみましょう。 変形性膝関節症|軟骨がすり減って起こる痛み 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減ることで関節に負担がかかり、痛みや腫れを引き起こす疾患です。 変形性膝関節症は、以下のような方に現れやすい傾向にあります。(文献1)(文献2) 50代以降 女性 体重が重い 過去に膝をケガしたことがある 膝へ負担のかかりやすい仕事や動作が多い また、以下の症状がある場合は、変形性膝関節症の可能性があります。 歩き始めるときに膝がこわばる 階段の上り下りがつらい 正座やしゃがむ動作で痛みが強くなる 変形性膝関節症は自然に元の状態へ戻ることは難しく、放置すると痛みが慢性化して日常生活に支障が出るおそれがある疾患です。症状が軽いうちに対応すれば、進行の抑制が期待できます。 当院で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例を以下で紹介しています。ぜひ参考にしてください。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 | リペアセルクリニック東京院 半月板損傷|半月板に傷がついて起こる痛み 半月板は、膝関節の中で太ももの骨(大腿骨)とすねの骨(脛骨)の間にあり、ショックを吸収し、膝の安定性を保つクッションのような役割を果たす線維軟骨組織です。半月板に亀裂や断裂が生じると、膝裏や膝関節に痛みや不安定感などの症状が出やすくなります。 主な原因は野球やジョギングなどのスポーツで膝関節に強いねじれや衝撃が加わることや加齢、肥満などです。(文献3)(文献4) 半月板損傷の症状は、以下のとおりです。 膝の内側または裏側に痛みや違和感がある 膝を曲げ伸ばしするときに引っかかる感じがする 水がたまったような張り感・むくみがある 膝を完全に伸ばせない、または伸ばすと痛みが走る 半月板の損傷が治らないまま炎症が続くと、膝の軟骨にも負担がかかり、将来的に変形性膝関節症を招くおそれがあります。医師による検査や治療、リハビリを受けることで痛みの改善や再発防止が期待できます。 当院で行った半月板損傷に対する再生医療の症例を以下で紹介しています。ぜひ参考にしてください。 【関連記事】 半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと | リペアセルクリニック東京院 ベーカー嚢腫|膝裏に水が溜まって腫れる ベーカー嚢腫は、膝関節内の炎症や損傷によって関節液が膝裏に溜まって腫れた状態を指します。変形性膝関節症や関節リウマチなど、膝関節に炎症や損傷がある場合やスポーツによって膝を使いすぎた際に起こりやすいことが知られています。 ベーカー嚢腫の主な症状は、以下のとおりです。 膝の裏にしこりや腫れがある 膝を曲げ伸ばしすると圧迫感や違和感がある 嚢腫が大きくなると、ふくらはぎにだるさや痛みが出ることもあるため注意が必要です。 進行すると、嚢腫が破裂して袋の中に溜まっていた滑液が周囲へしみ出し、周辺の組織に刺激を与えて炎症が広がることがあります。 ベーカー嚢腫は膝裏の腫れそのものであり、根本原因である膝関節の炎症や損傷を放置すると再発や症状悪化につながることがあります。そのため、膝関節の状態をしっかり評価し、必要に応じて治療を受けることが大切です。 以下の記事ではベーカー嚢腫について解説しているので参考にしてください。 【関連記事】 【膝裏の腫れ】ベーカー嚢腫の症状とは?治し方を解説 | リペアセルクリニック東京院 膝裏の筋肉の損傷|筋肉を痛めて起こる膝裏の痛み 膝裏の筋肉である膝窩筋(しっかきん)の損傷は、スポーツや日常動作で膝周囲の筋肉に過度の負荷がかかったときに起こります。 ジャンプやダッシュ、急な方向転換などの動作や筋肉の柔軟性が低下した際に損傷しやすい傾向にあります。 膝裏の筋肉の損傷した際の特徴的な症状は、以下のとおりです。 膝裏が重だるい 膝裏を押すと痛みがある 立ったり歩いたりすると痛む ふくらはぎの上部も痛む 軽度であれば安静やストレッチで改善する場合がありますが、痛みが長引く場合や動作に支障が出る際は医療機関での診察を受けましょう。 靭帯損傷|膝を支える靭帯が傷ついて起こる痛み 靭帯損傷の主な原因は、スポーツ中の急なターン・接触・転倒などで靭帯にかかる過度の負荷です。 以下の症状がある場合は、靭帯損傷が疑われます。 膝が不安定に感じる、ぐらつく感覚がある 損傷直後に「ブツッ」と音がしたことがある 触れると温かい 膝裏が腫れて張ったように感じる 靭帯損傷を放置すると膝の不安定性が慢性化し、変形性膝関節症を引き起こすおそれがあります。症状が出たら早めに受診しましょう。 当院で行った靭帯損傷に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 【医師監修】靭帯損傷とは|症状・原因・全治までの期間を現役医師が解説 | リペアセルクリニック東京院 エコノミークラス症候群|血流が滞って起こる膝裏の張りや痛み エコノミークラス症候群は、長時間同じ姿勢で座っていることで下肢の血流が滞り、静脈に血栓ができる状態です。多くの場合はふくらはぎの痛みや腫れとして現れますが、血栓の位置によっては膝の裏に痛みが出ることもあります。 以下のような症状があれば、エコノミークラス症候群(深部静脈血栓症)の可能性があります。自分の脚の状態をチェックしてみてください。 膝裏、ふくらはぎ、または脚全体に張りやだるさを感じる 片足だけ腫れている、または腫れが目立つ 息切れや胸・背中の痛み これらの症状が見られる場合は放置すると血栓が肺に移動して肺塞栓症を引き起こし、命に関わることもあります。重篤な状態になる前に医療機関での診察を受けましょう。 関節リウマチ|関節に炎症が起きて生じる痛みや腫れ 関節リウマチは、免疫システムの異常により膝を含む複数の関節に炎症が起こる病気です。滑膜と呼ばれる関節の内側を覆う組織が主に攻撃されます。 発症年齢は40〜60代が中心で、女性に多く発症する傾向があります。(文献5) 関節リウマチの主な症状は、以下のとおりです。 膝の裏や関節周囲の腫れ、熱感、こわばりが見られる 朝起きた直後の関節のこわばりが30分以上続く 両膝など左右の関節に同時に症状が出る 炎症が長期間続くと関節破壊が進行し、変形や可動域の制限が起こる可能性があります。早期に治療を開始できれば症状の進行を抑え、生活の質を保つことが可能です。 当院で行った関節リウマチに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 関節リウマチとは?初期症状・原因・診断・治療・生活上の注意 | リペアセルクリニック東京院 腰椎ヘルニア・坐骨神経痛|神経が圧迫されて起こる痛み 腰椎(椎間板)ヘルニアや坐骨神経痛は、腰の骨(腰椎)で椎間板がつぶれたり飛び出したりして神経が圧迫されることで、腰・お尻・太ももの後ろ・膝裏・ふくらはぎ・足先にかけて痛みやしびれが現れる状態を指します。 主な原因は、加齢による椎間板の変性や体重過多、繰り返す腰への負荷や重労働などです。 以下の症状は、神経が圧迫されているサインかもしれません。 お尻から足先にかけての痛みやしびれがある 立ちっぱなしの姿勢が続くとつらく感じる 腰を反らしたときに、足にしびれや痛みが走る 前かがみになると痛みが悪化する 腰椎ヘルニアや坐骨神経痛を放置すると、下肢のしびれや痛みが慢性化して歩行、立ち上がり、階段昇降などに支障が出るおそれがあります。初期のうちに適切に対応すれば、重症化を防いで快適な生活を取り戻せる可能性が高くなります。 当院で行った腰椎椎間板ヘルニアに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 【関連記事】 腰椎椎間板ヘルニアと坐骨神経痛の違いを解説|疼痛期間や治し方を紹介 | リペアセルクリニック東京院 リンパの滞り|リンパの流れが悪くなって起こる膝裏の腫れや重だるさ リンパ液は、毛細血管から漏れ出た余分な水分や老廃物を回収し、血流に戻す働きをしています。 リンパの循環が滞ると脚や膝裏などに水分が溜まりやすくなり、腫れや重だるさ、張り感などの症状が現れることがあります。 リンパの流れが悪くなりやすい主な条件は、以下のとおりです。 リンパ管・リンパ節の異常や機能低下 長時間立ちっぱなし・座りっぱなし 加齢 ビタミンやミネラル不足 むくみや腫れには血液の流れの問題や他の疾患が関わることもあるため、気になる場合は医療機関での診断を検討してください。 反張膝|膝が反りすぎて起こる膝裏の負担と痛み 反張膝(はんちょうひざ)は、立ったときや歩行時に膝関節がまっすぐな状態を超えて後ろに反る状態です。膝関節や周囲の筋肉、靭帯に長期的な負担がかかるため、膝裏の痛みや不安定感が生じやすくなります。 原因としては、バレエや新体操などの膝を伸ばす動きが多いスポーツや靭帯の損傷、生まれつきの関節の柔らかさなどが挙げられます。 反張膝の特徴は、以下のとおりです。 鏡の前で立ったときに、膝が後ろに反っているように見える 立った状態で膝を伸ばすと反り過ぎた感じがする 膝の鈍い痛み 膝が崩れるような感覚がある 反張膝は見た目だけの問題ではありません。放置すると、将来的に関節が変形する可能性があります。 膝の裏が痛いときの受診目安 膝の裏が痛いときの受診目安は、以下のとおりです。 安静にしていても強く痛む 膝裏の腫れが大きい 熱感や赤みがある 膝の曲げ伸ばしが難しい 数日経っても症状が続く とくに痛み・腫れ・熱感が強い場合は、早めに整形外科を受診しましょう。 ふくらはぎの強い腫れ・片脚だけのむくみ・息苦しさを伴うなどの症状がある場合は、血栓症が疑われるため内科での評価が必要になることもあります。 当てはまるかどうか確認しながら、受診の判断に役立ててください。 膝裏の痛みの検査方法 膝裏の痛みに対する主な検査方法は、以下のとおりです。 検査 内容 主な病気 X線(レントゲン) 骨の形状、隙間、変形の有無を調べる 変形性膝関節症 MRI 軟骨のすり減り、骨の変形などを調べる 半月板損傷・靭帯損傷 超音波 膝裏の腫れの中身(液体・嚢腫など)、筋損傷、靭帯の損傷をリアルタイムで確認 ベーカー嚢腫 血液検査 炎症反応、リウマチ因子などを確認 関節リウマチ 膝裏の痛みは原因が幅広く、関節・靭帯・筋肉・神経・血管など、どの組織がトラブルを起こしているかで必要な検査が異なります。 膝裏の痛みは原因が重複して見た目だけでは判断できない場合があります。そのため、気になる症状が続くときは整形外科で検査を受けましょう。 膝の裏が痛いときの治療法 膝の裏が痛いときの治療法は、以下のとおりです。 保存療法 手術療法 再生医療 どの治療が適しているかは、原因の病気・損傷の範囲・年齢・生活スタイルによって異なります。それぞれの治療法について詳しく解説します。 保存療法 保存療法は、手術を行わずに痛みや炎症を抑え、膝の機能改善を目指す治療法です。多くの膝裏の痛みに対して最初に選択され、症状の程度や生活スタイルに合わせて複数の方法を組み合わせて行います。 主な治療方法は以下のとおりです。 薬物療法:抗炎症薬や鎮痛薬、湿布などを用いて痛みや炎症を抑える 理学療法:理学療法士によるストレッチ、筋力トレーニング、バランス訓練などで膝の機能を高める 注射療法:ヒアルロン酸やステロイドを膝の関節内や周囲に注射し、痛みの緩和を図る 保存療法を適切に続けることで、日常生活での負担軽減や再発予防にもつながります。 手術療法 手術療法は、保存療法を続けても改善が乏しい場合や、安静にしても強い痛みが続く、歩行が難しいといった際に検討される治療法です。 膝裏の痛みに関係する主な手術は、以下のとおりです。 手術名 内容 主な病気 関節鏡視下術 小さな切開でカメラを挿入し、損傷した組織を修復・部分切除する 半月板損傷 高位脛骨骨切り術 骨の角度を調整して膝の負担を和らげる 変形性膝関節症(初期〜中等度) 人工膝関節置換術 傷んだ関節面を人工関節に置き換える 変形性膝関節症(重度) 手術には、血栓や感染症、出血、再手術のリスクがありますが、適切に選択することで膝の機能改善や痛みの軽減が期待できます。どの手術が最適かは膝の状態や生活スタイルによって異なるため、医師と十分に相談し、納得した上で判断しましょう。 再生医療 膝裏が痛むときの治療法として、再生医療も選択肢の一つです。再生医療には、幹細胞治療とPRP療法があります。 治療法 内容 幹細胞治療 他の細胞に変化する能力「分化能」を持つ幹細胞を患部に投与 PRP療法 血液に含まれる血小板を濃縮した液体を作製して患部に投与 どちらも手術・入院を必要としないのが特徴です。 再生医療は、以下のようなお悩みがある方に向いています。 膝の痛みや腫れがあり、炎症を抑えたい 手術を避けたい方 変形性膝関節症 半月板や軟部組織の損傷 膝裏の痛みが慢性的に続いている 以下で当院「リペアセルクリニック」の再生医療の症例をご紹介しています。ぜひ参考にしてください。 変形性膝関節症だけでなく膝の痛みが原因の疾患で手術に悩んでいる方は、当院へご相談ください。 患者様の状況を伺って一人ひとりにあわせた治療方針を提案いたします。 膝の裏が痛いときのセルフケア方法 膝の裏が痛いときのセルフケア方法は、以下のとおりです。 安静にする 温める ストレッチをする 生活環境を見直す マッサージをする テーピングやサポーターを使用する 症状や痛みの程度に合わせて、無理のない範囲で取り入れましょう。 痛みが強い・腫れや熱感がある・しびれや動かしにくさを伴う場合は、自己判断せず早めに整形外科や内科を受診してください。症状の原因を正確に把握して、適切な治療やケアにつなげましょう。 安静にする 膝の裏に痛みを感じたら、まずは無理に動かさず安静を保つことが重要です。 膝に負担をかけすぎると症状が悪化する可能性があるため、痛みが強い間は運動や長時間の立位・歩行を控えましょう。 安静にする際のポイントは以下のとおりです。 膝を高く保つ:腫れや血流の滞りを防ぐため、横になるときは膝下にクッションや枕を挟み、少し持ち上げる 痛みが強いときは動かさない:歩行や階段の昇降、膝に負荷がかかる動作は避ける 数日経っても改善しない場合は受診:安静にしても症状が続く場合は、早めに整形外科で原因を確認 安静を意識することで、膝の炎症や筋肉の過度な緊張を抑え、回復のサポートにつながります。 温める 膝裏の痛みの原因に冷えや血行不良が関わっている場合は、患部を適度に温めることが大切です。温めることで血流が改善し、酸素や栄養が行き渡りやすくなるほか、老廃物の排出も促進されます。 温める際のポイントは、以下のとおりです。 タイミング:腫れ・赤み・熱感がある場合は温めずに冷やす 方法:入浴、温熱パッドなど 時間の目安:38~40度のお湯に15分程度、温熱パッドは低〜中温で15〜20分程度 日常的に取り入れることで、膝裏の痛みの予防につながります。 ストレッチをする 膝の裏が痛いときは、膝周りのストレッチも有効です。適切なストレッチは、筋肉の柔軟性を高めて血流を促すだけでなく、痛みの軽減や膝関節の可動域維持にもつながります。 膝裏の痛みに役立つ、太ももの裏(ハムストリング)とふくらはぎを同時に伸ばせるストレッチは、以下のとおりです。 床やベッドに座り、片方の足を前に伸ばす 反対の足裏を、伸ばした足の太ももの内側に軽く当てる つま先は天井方向へ向ける 背筋を伸ばしたまま、上半身を前にゆっくり倒して10秒ほどキープ 左右を交互に行い、片側10回を目安に 太ももの裏からふくらはぎにかけてじんわりと伸びる感覚が得られます。余裕がある場合は、伸ばしている足先に手を伸ばしてみましょう。強く引っ張る必要はなく、心地よく伸びていると感じられる範囲で行うことが大切です。 怪我や疾患がある場合は、ストレッチを行う前に医師に相談してください。 生活環境を見直す 膝裏の負担を減らすためには、日常生活や職場、寝室の環境を整えることも大切です。 見直したいポイントは、以下のとおりです。 椅子の高さ:膝への無理軽減のため、座ったときに膝が90度程度に曲がる高さを目安に調整する デスクワークや長距離移動:1時間に1回、数分〜10分ほど体を休める時間を取る(文献6) 寝具の硬さや枕の高さ:自分の体格や姿勢に合った寝具を選ぶ 日常の環境を少し見直すだけでも膝裏の痛みの予防・改善につながるため、気づいたところから取り入れましょう。 マッサージをする マッサージは、膝裏の痛み緩和や血流の促進に役立ちます。 膝の後ろからふくらはぎにかけて、手のひらで円を描くようにゆっくりさすったり、ふくらはぎをやさしく揉んだりすると、筋肉のこわばりがほぐれ、膝裏への負担が軽くなりやすくなります。1回あたり3分程度を目安に、無理のない力加減で続けることが大切です。 膝に強い腫れや熱感がある場合は無理に行わず、症状が続くときには整形外科への相談を検討してください。 テーピングやサポーターを使用する テーピングやサポーターは、膝裏の痛みを和らげ、動作時の負担を減らすために役立ちます。 テーピングやサポーターを使用する際の注意点は、以下のとおりです。 テーピングには専門的な知識が必要になるため、最初は専門医に相談する 長時間の使用は筋力低下や血行不良につながることがある 圧迫しすぎると痛みやしびれの原因になるため、きつく巻きすぎない 使用中に痛み・しびれ・違和感が出た場合はすぐ中止する テーピングやサポーターはあくまで痛みを軽減する補助として用いるもので、根本的な治療はできません。不安がある場合や痛みが続く場合には、適切な使用方法も含めて、整形外科で相談しながら進めましょう。 膝の裏の痛みが続くときは迷わず専門医に相談しよう 膝裏の痛みは、変形性膝関節症・関節リウマチ・靭帯損傷など、原因によって必要な対応が大きく変わる症状です。長引いている・悪化していると感じたら、整形外科を受診して原因を明らかにしましょう。 当院リペアセルクリニックでは、膝関節や靭帯の損傷に対してアプローチできる再生医療をご案内しています。膝裏の痛みを軽くしたい方や治療方法の選択肢を広げたい方は、電話相談からでもお気軽にご相談いただけます。 膝の裏の痛みに関するよくある質問 歩きすぎが原因で膝裏が痛くなることはありますか? 長時間の歩行は膝に負担がかかるため、膝裏の痛みを引き起こす可能性があります。とくに、硬い地面を歩いたり、無理なペースで歩行したりすると痛みが起こりやすいです。 長時間歩くときには、適切な靴を履き、歩行姿勢に気をつけることがポイントです。歩行する前後でストレッチや軽いマッサージをすると、筋肉の緊張を和らげて膝への負担軽減につながります。 膝の裏が痛いのは冷えが原因でしょうか? 冷えが原因で膝裏が痛むことはありますが、必ずしもそれだけとは限りません。 冷えによって血流が低下すると膝まわりの筋肉がこわばり、痛みとして感じやすくなります。ただし、膝裏の痛みは変形性膝関節症や関節リウマチ、靭帯・半月板のトラブルなど、より明確な疾患が隠れている場合もあるため注意が必要です。 痛みが続く・腫れがある・動かすと強く痛むといった場合は、早めに医療機関で原因を確認しましょう。 膝の裏が痛い場合、何科にいけば良いですか? 膝の裏に痛みがある場合は、まず整形外科の受診がおすすめです。 整形外科ではレントゲンやMRIなどの画像検査で原因を特定し、関節や靭帯、筋肉、神経など幅広く診てもらえます。スポーツによるケガや変形性膝関節症、半月板損傷など整形外科領域の疾患が多く、適切な治療やリハビリの提案を受けられます。 早期の受診で、症状の悪化や後遺症を防ぎましょう。 参考文献 (文献1) 変形性膝関節症診療ガイドライン2023の概説|日大医学会誌 (文献2) 変形性関節症|WHO (文献3) 半月板病変による初回入院のリスク要因 - 30年間の追跡期間を持つ集団ベースのコホート研究|BMC Musculoskeletal Disorders (文献4) 体格指数と半月板裂:観察研究のメタアナリシスとメンデルランダム化の証拠|PubMed (文献5) 関節リウマチ ― リウマチ・アレルギー情報第6章|厚生労働省 (文献6) 情報機器作業における労働衛生管理のためのガイドライン|厚生労働省
2022.06.07 -
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膝に現れる「関節ねずみ」とは何か?と気になる方もいるでしょう。正式には「関節内遊離体」と呼ばれるこの状態は、関節の中で小さな骨や軟骨の破片が遊離し、動くたびに痛みや引っかかりなどが出現するものです。 とくに膝の関節内で発生しやすく、スポーツをしている方や膝に負担のかかる動作を日常的に行う方に見られることが多いのが特徴です。 この記事では、関節ねずみの原因、症状、治療方法について詳しく解説します。膝の違和感に悩む方は、ぜひ参考にしてください。 膝に現れる関節ねずみ(関節内遊離体)とは? 関節ねずみ(関節内遊離体)とは、関節内部に発生する小さな骨や軟骨のかけらが関節内で遊離して動き回る状態です。膝関節に発生する場合が多く、スポーツでの負荷や関節の変性により、軟骨や骨の一部が剥がれ落ちることが原因です。 遊離体が関節内で動き、膝の曲げ伸ばしの際に引っかかることで痛みや違和感が生じることがあります。とくに、激しい運動や動作で症状が悪化するため、日常生活に支障が出る場合もあります。 関節ねずみは全身の関節に起こりえる 関節ねずみ(関節内遊離体)は、膝関節に限らず全身のさまざまな関節に発生する可能性があります。関節ねずみは。関節内で小さな骨片や軟骨の一部が剥がれて遊離体となり、関節内を自由に動き回ることから、関節ねずみと呼ばれています。 遊離体が関節内で動くと、引っかかるような痛みや違和感が生じ、関節の可動域が制限される場合があります。症状の悪化や関節の摩耗につながることもあり、とくに運動や日常動作の際に不便を感じることが多いです。 関節ねずみは関節の変性や外傷が原因となるため、痛みが続く場合や運動制限が大きい場合には、関節鏡手術によって遊離体を取り除くことが一般的です。 関節炎や関節症が原因となる 関節ねずみ(関節内遊離体)は、関節炎や関節症が原因で発生します。これらの疾患は、関節軟骨や骨の損傷や変性を引き起こしやすく、その過程で関節内の骨や軟骨の小片が剥がれ落ち、関節内に遊離体として残るためです。 遊離体が関節内で動き回ると、さらに炎症や痛みが起こり、関節の可動域が制限されることもあります。 関節ねずみによって引き起こされる症状 関節ねずみ(関節内遊離体)によって引き起こされる症状には、関節痛やロッキング現象があります。関節ねずみが関節内で移動すると、関節の曲げ伸ばしをした時に遊離体と軟骨が擦れ合い、強い痛みを生じやすいです。この痛みは動作に伴って悪化し、歩行や運動が困難になる場合もあります。 また、関節ねずみが関節内で引っかかり、関節の動きが突然止まるロッキング現象も発生します。ロッキングが起こると、膝を完全に伸ばせなくなったり、逆に曲げられなくなったりするため、日常生活やスポーツ活動に大きな支障が生じます。 関節ねずみの検査方法 関節ねずみの検査では、X線やMRI(磁気共鳴画像法)、CT(コンピュータ断層撮影)検査が用いられます。 X線検査は、骨片の形状を抽出するため、骨が剥がれて関節内で浮遊している場合、位置や大きさを確認するのに役立ちます。しかし、X線では軟骨片はほとんど映らないため、MRIやCT検査の併用が必要です。 MRI検査は関節軟骨や靭帯などの軟部組織も詳細に映し出せるため、軟骨片や関節内の炎症の程度を確認するのに効果的です。一方、CT検査は細かい骨片の抽出に適しており、遊離体が硬い骨片の場合にその形状や位置をより鮮明に捉えられます。 関節ねずみの治療法 関節ねずみに対しての治療は3種類あります。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれ解説していきます。 保存療法 関節ねずみの保存療法では、痛みや炎症のコントロールを目的に、薬物療法や理学療法が行われます。薬物療法では、消炎鎮痛剤の内服や関節内注射などで痛みや炎症を抑えることが中心です。一方、理学療法では、関節の負担を軽減するための装具の使用や、筋力強化のためのリハビリテーションを実施します。 保存療法は症状が軽度の場合や、遊離体が小さく動きが少ない場合に有効とされ、痛みの緩和や症状の進行を遅らせる効果が期待できます。 手術療法 関節ねずみの手術療法は、遊離体を取り除き関節の正常な動きを回復させることが目的です。一般的には、関節鏡手術が行われ、関節鏡を用いて関節内を観察しながら遊離体を除去します。関節鏡手術は、切開が少なく傷が小さいため、回復が早く、身体への負担が少ないです。 手術が適用されるのは、遊離体が関節内で移動して痛みや引っかかり感が強い場合や、保存療法で症状が改善しない場合になります。 再生医療 関節ねずみの治療において、再生医療は新たな選択肢です。関節軟骨の再生を目指して、幹細胞治療やPRP(多血小板血漿)療法が行われます。 幹細胞治療は、幹細胞を培養して関節に注入し、軟骨の再生を促進する治療です。PRP療法は、自身の血液から血小板が多く含まれた成分を抽出し、関節に注入することで、組織修復や痛みの軽減を図ります。 再生医療は、とくに関節軟骨が損傷している場合に効果が期待され、治癒が難しいとされる関節の回復を目指す治療法として注目されています。 関節ねずみの予防 関節ねずみの予防には、膝への負担を減らし、関節を保護することが大切です。まず、運動前には十分なウォーミングアップとストレッチを行い、関節や筋肉を柔らかくすることで関節への負担を軽減できます。 膝に過度な負荷がかかる激しい運動や、急な方向転換を伴うスポーツでは、膝を守るサポーターや適切なシューズを着用することがおすすめです。 また、日常生活では体重管理を心がけることも、膝関節への負担軽減につながります。さらに、筋力を高めて膝周囲をサポートすることで、関節への負荷を分散し、軟骨や骨の損傷を予防できます。 まとめ|関節ねずみについて知り、最適な治療法を選びましょう。 関節内遊離体(関節ねずみ)とは関節内に本来ないはずの軟骨や骨のかけらが存在する状態です。 肘や膝などの関節内で生じることが多く、高齢者のみならず野球やテニス、バスケットボールなどの競技者にも多く認められる傾向があります。膝部分に関節内遊離体がある人は、関節の痛みや膝の動かしにくさなどの症状が現れます。この疾患を疑われる人は、整形外科等にて画像検査(レントゲン検査やMRI検査)や、関節鏡検査を実践してもらうことをお勧めします。 一般的には、症状が軽い人では経過観察が行われて、症状が強い人やスポーツ選手は手術によって関節内遊離体の除去が施行されます。関節が痛んで関節内遊離体が心配な人はぜひ前向きに整形外科を受診してくださいね。 関節ねずみについてよくあるQ&A 関節ねずみの手術費用はいくらくらいですか? 関節ねずみの手術費用は、一般的に十数万円程度かかります。多くの場合、関節鏡手術が用いられ、健康保険が適用されるため3割負担で前述の金額です。 ただ、費用は病院や手術方法、また入院の有無によって変動します。また、再生医療や特殊な治療を行う場合には保険適用外の可能性があるため、詳細は医師や病院に相談し、見積もりを確認することが大切です。 関節ねずみの手術後の入院期間はどの程度ですか? 関節ねずみの関節鏡手術後の入院期間は、通常2〜3日程度と比較的短期間で済むことが多いです。関節鏡手術は、切開が小さく術後の回復も早いため、早期退院が可能です。 軽度なケースでは日帰り手術も行われる場合がありますが、炎症や腫れが引くまで経過観察のために数日間の入院が必要な場合もあります。入院期間は患者の年齢や症状の重さ、手術後のリハビリ計画によっても異なるため、医師と事前に相談しておくと安心です。
2021.11.30 -
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膝の痛みでステロイド注射を受けたら「しばらくは楽になったけれど、また辛くなってきた」と感じたことはありませんか。 再び注射をお願いしたところ、「前回から間隔が短いので、もう少し待ちましょう」と言われ、戸惑った方もいるでしょう。 ステロイド注射は、炎症を抑える力が強く、痛みが軽減される反面、頻繁に打つと軟骨や関節への負担が大きくなるおそれがあります。 本記事では、膝関節におけるステロイド注射の適切な間隔や回数の目安、副作用を防ぐための注意点を解説します。 また、変形性膝関節症の最新治療法として、再生医療をご紹介いたします。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 変形性膝関節症について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝関節に用いられるステロイド注射とは ステロイド注射(関節内コルチコステロイド注射)は、膝関節内の炎症や痛みが強い場合に用いられる治療法です。 変形性膝関節症では、軟骨のすり減りが進むにつれて関節内に炎症が生じやすくなり、この炎症を抑える目的でステロイドを関節内へ注射します。ステロイド注射はヒアルロン酸注射と比べ、強力な抗炎症作用により、痛みを抑えるのに非常に高い効果を発揮するとの報告が多くあります。 ただし、ステロイドの多用には注意が必要です。ステロイドは骨や軟骨の代謝に影響を及ぼし、「骨壊死」や「ステロイド関節症」という副作用が発現する可能性があります。 そのため、ガイドラインでも、必要性を見極めた上で慎重に用いることが推奨されています。(文献1) 変形性膝関節症にお困りの方は、以下サイトもご参照ください。 膝へのステロイド注射の間隔は3カ月が目安 変形性膝関節症へのステロイド注射は、強い炎症や痛みを短期間で抑える目的で使用されます。しかし、その作用は強力なため、使用頻度や間隔には注意が必要です。 変形性膝関節症診療ガイドライン2023では、「ステロイド関節内注射の効果は炎症の鎮静化や短期的な除痛に限定される」と記載されています。合併症リスク自体はプラセボ(偽薬)と比較して大きくはないものの、軟骨損傷や変形性膝関節症の進行の危険性があるため、次のような投与は推奨されていません。 頻回投与 間隔を空けずに反復する使用 長期間の継続 一方で、ガイドライン自体には「何週間空けるべきか」の明確な間隔についての記載は確認できません。(文献1) 米国での最近のガイドラインでは、「薬物動態・薬力学データに基づく最低間隔は2 〜 3週間、最大3カ月」とされており、この「最大3カ月」が実臨床での一つの判断基準として扱われています。(文献2) ステロイド注射の効果が現れるタイミングについて ステロイド注射による効果発現には、1週間程度かかります。 研究報告として、関節内コルチコステロイドが1週間程度で有意な痛みの軽減を示したとする報告があります。(文献3) さらに、別のレビュー文献では、効果のピークは注射後2週間頃に達するとされています。(文献4) これらの報告から、ステロイド注射後、数日~1週間程度で炎症が徐々に落ち着き始め、2週間前後で痛みがもっとも感じにくくなる時期と考えられます。 ステロイド注射の持続効果について ステロイド注射の効果がどの程度続くかは、投与される薬剤や個人の状態によって異なります。しかし、複数の研究からおおよそ3カ月~6カ月が目安です。 メタ解析(複数の研究結果を統合して分析する手法)の報告では、およそ3カ月程度まで中等度の痛みの軽減効果が持続したと報告されています。(文献5) また、ステロイド製剤の一種である非結晶性酢酸メチルプレドニゾロンでは、 効果のピーク:注射後2週間 持続期間:最大24週間(約6カ月) とされています。(文献4) さらに、別の報告では、 一般的な持続期間は1~4週間程度 2週間までは明確な有益性があり、16~24週間でも効果がみられた と幅のある結果となりました。(文献6) これらの情報より、ステロイド注射の「ピークは2週間程度」「持続期間は数週間~数カ月」と考えられます。 なお、痛みの改善度と持続期間には個人差があり、炎症の強さ・関節の状態・併用治療などによって大きく変わります。 膝へのステロイド注射でおこりうる副作用 ステロイド注射は、炎症を抑えて痛みを和らげる一方で、使い方によっては副作用のリスクが高まります。 とくに「骨壊死」や「ステロイド関節症」には注意が必要です。これらを避けるために、 最低でも6週間は間隔をあける さらに可能であれば3カ月程度の間隔を確保する また、短期間での連続投与や長期間に及ぶ継続使用は避けるべきです。 変形性膝関節症診療ガイドラインでは、合併症として注射部位の痛み、腫脹、紅斑、顔面紅潮、高血圧などが報告されています。重篤な合併症は多くないものの、ガイドラインは軟骨損傷や変形性膝関節症の進行リスクを指摘しており、ステロイド注射は「炎症が強い時期に短期的に用いる」ことを推奨しています。(文献1) なお、ステロイド注射による痛みの改善は一過性であり、変形性膝関節症の痛みの原因である、すり減った軟骨が元に戻るわけではありません。痛みがあるからと、安易に投与回数を増やすと副作用の危険性があります。 ステロイド注射による副作用を避けたい場合や効果を感じにくくなった場合、次の投与まで待てない場合に、最新の注射による治療方法を紹介します。 ステロイド注射に代わる再生医療という膝の痛みへのアプローチ ステロイド注射で痛みが十分に改善しない場合など、ステロイドの使用が難しい場合の選択肢に再生医療という選択肢があります。 再生医療による治療は主に、PRP治療(Platelet-Rich Plasma=多血小板血漿)と幹細胞治療の2種類です。 PRP治療は、自身の血液から血小板を多く含む血漿を抽出して、膝へ注射する方法です。多血小板血漿に含まれる成長因子により、組織修復を促します。高い治癒効果と自分の血液を使用するため、アレルギー反応が出にくいのが特徴です。 幹細胞治療は、皮下脂肪から採取した幹細胞を培養して膝の関節内へ注射して、傷んだ軟骨の再生を期待する治療法です。 いずれも自由診療で、厚生労働省によって認可された医療機関でしか行えません。 再生医療は手術や入院を必要としない点が大きな特徴で、従来の治療概念を大きく変えた新しい選択肢です。なかでも幹細胞治療は変形性膝関節症において、すり減った軟骨の再生が期待される先進的なアプローチとして注目されています。 再生医療については、以下ページもご参照ください。 ステロイド注射やヒアルロン酸注射を受けていたものの痛みが悪化して幹細胞治療を行った症例もあります。 https://youtu.be/2GCVH-Jw5Ps?si=0UYNMNDW7jaJuYwV 膝関節におけるステロイド注射の間隔を理解し再生医療も検討しよう 変形性膝関節症に対するステロイド注射の間隔と、近年注目されている再生医療について解説しました。ステロイド注射は炎症を抑えて痛みの軽減に有効ですが、その効果は一時的で、副作用を防ぐためにも頻繁な投与には注意が必要です。 一方、PRP治療や自己脂肪由来幹細胞治療といった再生医療は、治癒促進や軟骨再生により回復を目指す新しい治療法です。 変形性膝関節症に悩み、十分な効果が得られなかった方や、手術に抵抗がある方にとって、薬物療法と手術の中間に位置する再生医療は治療の選択肢となります。 現在の痛みや治療効果に不安がある場合は、これまでの選択肢に加えて再生医療という新たな治療も検討されてはいかがでしょうか。 膝へのステロイド注射の間隔に関するよくある質問 膝へのステロイド注射の金額はいくらですか? 使用する薬剤や投与量によって金額は異なります。 一般的にステロイド注射は、保険診療として実施されます。多くの方は3割負担ですが、診察料・検査料などが別途かかるため一概にお伝えできません。 なお、自由診療で受診する場合は、医療機関によって価格は異なります。詳細は受診予定の医療機関にご確認ください。 膝へのステロイド注射が効かない原因は何ですか? ステロイド注射は炎症を抑えます。そのため、炎症が強くないタイプの痛みには効果が実感しづらい可能性があります。 また、症状が進行して軟骨が大きくすり減っている場合や、半月板損傷・関節内の構造的トラブルが原因の場合は、期待した効果が得られ難くなります。 さらに、肥満や日常の負担、歩き方の癖など、膝へのストレスが継続している場合も効果が限定的です。 ステロイド注射が効きにくい場合は、ヒアルロン酸注射、装具療法、リハビリ、減量、再生医療など、別のアプローチとの組み合わせが推奨されます。 参考文献 文献1 変形性膝関節症診療ガイドライン2023|南江堂 文献2 Reg Anesth Pain Med. 2025|Regional Anesthesia & Pain Medicine 文献3 J Am Acad Orthop Surg. 2009|Journal of the American Academy of Orthopaedic Surgeons 文献4 Curr Pain Headache Rep. 2025|Current Pain and Headache Reports 文献5 Am J Phys Med Rehabil. 2020|American Journal of Physical Medicine & Rehabilitation 文献6 BMJ. 2004|British Medical Journal
2021.10.23 -
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膝に水が溜まる(関節水腫)状態は、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチなどの疾患が原因で起こる場合があります。 これらの疾患は放置しても自然に治るとは限らないため、早めに原因を特定することが大切です。 本記事では、膝に水が溜まる仕組みや原因となりやすい代表的な疾患について解説します。 膝の腫れや痛みで不安を感じている方は、ぜひ本記事を参考にしながら、ご自身の状態を把握し、必要に応じて専門医への相談を検討してください。 また、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。変形性膝関節症や半月板損傷について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 膝に水が溜まる状態を正しく理解するための基礎知識 そもそも膝に水が溜まるとはどういう状態なのか、まずは以下の基礎知識を押さえておきましょう。 膝に水が溜まるとはどのような状態か 水を抜く治療と「クセになる」と言われる理由 膝に溜まった水が自然に引くケースと引かないケース 膝に水が溜まる仕組みを理解しておくと、症状への不安が軽くなり、必要な対処も判断しやすくなります。 膝に水が溜まるとはどのような状態か 膝に水が溜まる状態とは、膝関節の中にある関節液(滑液)が通常より多く分泌され、関節を包む袋(関節包)の中に過剰に溜まった状態を指します。 関節水腫と呼ばれ、見た目に膝が腫れぼったくなる、膝に張ったような違和感が出る、曲げ伸ばしがしにくいといった症状が一般的です。 膝には少量の関節液があり、潤滑油のような役割を果たしています。しかし、滑膜に炎症が起こると関節液が増えて膝に水が溜まる状態になります。 炎症を引き起こす原因は、変形性膝関節症・半月板損傷・関節リウマチなどです。 膝の水が溜まるのは滑膜の炎症が関わっているため、症状が続く場合は整形外科を受診しましょう。 水を抜く治療と「クセになる」と言われる理由 膝に水が溜まった際に行われる水を抜く治療(関節穿刺)は、関節内に溜まった余分な関節液を注射針で吸い取り、腫れや痛みを和らげる方法です。 「水を抜くとクセになる」とよく言われますが、これは誤解であり、水を抜く治療そのものが原因ではありません。水が繰り返し溜まるのは、背景にある病気(変形性膝関節症や半月板損傷など)による炎症が続いているためです。 水を抜くことは症状の一時的な改善には役立ちますが、根本治療にはなりません。 膝の腫れを繰り返す場合は専門医で原因を確認し、炎症を抑える治療を受けましょう。 膝に溜まった水が自然に引くケースと引かないケース 膝に水が溜まったとき「このまま様子を見ていれば治るのでは」と思うかもしれませんが、自然に水が引く場合とそうでない場合があります。 自然に引くケース:運動後の軽い炎症や一時的な負荷がかかった場合 自然に引かないケース:変形性膝関節症や半月板損傷など、慢性の炎症や組織の損傷を伴う場合 関節内の炎症が続くと水(関節液)は作られ続けるため、単に時間が経過しても治らないことが多い点を理解しておきましょう。 自然に改善しない腫れを放置すると、炎症がさらに悪化して症状を繰り返すおそれがあります。膝の腫れが続く、痛みが強い、何度も水が溜まる場合は医療機関を受診しましょう。 膝に水が溜まる主な原因 膝に水が溜まる主な原因は、以下のとおりです。 原因①変形性膝関節症 原因②半月板損傷や靭帯の損傷 原因③関節リウマチや感染症 原因によって症状の経過や治療法が異なるため、どのような背景があるのかをみていきましょう。 原因①変形性膝関節症 変形性膝関節症は、膝の軟骨がすり減って関節に炎症が起こることで、水(関節液)が溜まりやすくなる代表的な原因です。 50代以降の方や女性、肥満気味の方に多く見られます(文献1) 変形性膝関節症による炎症が強まると、滑膜が刺激されて膝に水が溜まって腫れや痛みが出ることがあります。次のような症状が続く場合は注意が必要です。 膝の痛みや腫れ 朝や歩き始めに痛みやこわばりを感じる 階段の昇り降りで痛む 変形性膝関節症は自然に元に戻ることが難しく、放置すると炎症が慢性化して水が繰り返し溜まる原因になります。症状が軽いうちに治療を始め、進行の抑制や日常生活の負担軽減につなげましょう。 当院で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 【関連記事】 変形性膝関節症の初期症状とは?原因や治療方法もわかりやすく解説 | リペアセルクリニック東京院 原因②半月板損傷や靭帯の損傷 半月板や靭帯の損傷などは膝に水が溜まる原因の一つです。 スポーツ中のひねり動作、転倒、急なストップ動作などで関節内の組織が傷つくと、滑膜が炎症を起こし、関節液が過剰に作られて膝が腫れます。 損傷によって関節の安定性が低下すると膝への負担が増え、炎症が慢性化して水が繰り返し溜まるケースもあります。 以下のような症状がみられたら注意が必要です。 膝の腫れや熱感 膝がぐらつく感覚がある 曲げ伸ばしするときに引っかかる感じがする 放置すると膝が不安定になり炎症を繰り返すため、早めに整形外科を受診して詳しい検査を受けましょう。 当院で行った半月板損傷に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 【関連記事】 半月板損傷とは?原因・症状・治療法・やってはいけないこと | リペアセルクリニック東京院 原因③関節リウマチや感染症 関節リウマチや細菌による感染症も、膝に水が溜まる原因のひとつです。 関節内に強い炎症を起こすため、早期対応が遅れると関節の破壊につながるおそれがあります。 原因 関節リウマチ 感染症 概要 免疫が自分の関節を攻撃してしまう 関節液の中に細菌や炎症物質が入り込む 主な症状 朝のこわばりが続く 左右対称に症状が現れる 複数の関節が同時に痛む 発熱を伴う 膝が赤く熱をもつ 感染症・リウマチはいずれも自然に治ることはほとんどありません。原因を早期に特定し、適切な治療を進めて膝の機能を守りましょう。 当院で行った関節リウマチに対する再生医療の症例を、以下でご紹介しています。 【関連記事】 関節リウマチとは?初期症状・原因・診断・治療・生活上の注意 | リペアセルクリニック東京院 自分で確認できるセルフチェック方法 膝に水が溜まっているかどうか自分で確認できるセルフチェック方法は、以下のとおりです。 膝を伸ばして座る お皿(膝蓋骨)の上を軽くつまむ もう片方の手でお皿をやさしく押す 押した際にお皿が柔らかく動いて浮くような感じがあれば、膝に水が溜まっている可能性があります。 セルフチェックはあくまで目安です。腫れが続く、強い痛みがある、歩きづらいなどの症状がある場合は、早めに専門医の診察を受けましょう。 膝に水が溜まった初期症状 膝に水が溜まった初期症状は、以下のとおりです。 膝全体が腫れている 膝が重く違和感を感じる 曲げ伸ばしがしづらい 水が増えてくると関節包が内側から張ってきて膝の動きがさらに制限され、正座が難しくなる、歩行が辛いなど日常生活に支障が出ることもあります。 腫れがごく軽い段階では見た目や触診だけではわかりにくく、必要に応じてエコーやMRIなどでの検査が必要です。 膝に水が溜まったときに行われる主な検査 膝に水が溜まったときに行われる主な検査は、以下のとおりです。 診察・触診 画像検査 関節液(膝の水)の色や性状 順番にみていきましょう。 診察・触診 膝に水が溜まっている可能性がある場合、まず行われるのが医師による診察と触診です。触診では膝の状態を直接確認しながら、水腫(膝の水)の有無や炎症の程度を把握します。 異常が疑われる場合は画像検査を組み合わせて精密に原因を調べます。 画像検査 膝に水が溜まった原因をより正確に調べるために画像検査が行われ、水が溜まる背景となる疾患を特定します。 代表的な画像検査の種類は、以下のとおりです。 検査名 わかること X線(レントゲン) 骨の変形、骨折の有無 MRI 半月板、靭帯など軟部組織の損傷具合 超音波(エコー) 水(関節液)の量や位置 膝の水腫は見た目だけでは原因が判断できないため、検査を組み合わせることで、より正確な診断につながります。 関節液(膝の水)の色や性状 関節液の状態は、膝の中で何が起きているかを知る重要な手がかりになります。 診察では、注射針で関節液を採取する方法(穿刺)で関節液を少量採取し、色や粘度、濁りなどを確認します。水を抜くこと自体が痛みや張りの軽減につながるほか、原因の診断にも役立つ大切な検査です。 関節液の色や性状から、次のような原因が推測されます。 透明〜淡黄色:炎症が軽く、変形性膝関節症などでよくみられる状態 赤色:血液が混じっているサインで、靭帯損傷や半月板損傷が疑われることがある 濁っている:細菌感染や関節リウマチなど、強い炎症が起きている可能性 関節液の性状は膝のトラブルを見分けるヒントになります。 膝に水が溜まったときの治療法 膝に水が溜まったときの治療法は、以下のとおりです。 保存療法 手術療法 再生医療 それぞれの治療法について、次の見出しで詳しく解説します。 保存療法 保存療法は、手術を行わずに膝に水が溜まる原因となる炎症を抑え、痛みを軽減するための基本的な治療法です。 主な方法は次のとおりです。 薬物療法:抗炎症薬や鎮痛薬、湿布などを使用して、膝関節の炎症や痛みを抑える 理学療法(リハビリ):ストレッチや筋力トレーニング、バランス訓練などを行い、膝関節を支える筋力を強化する 注射療法:ヒアルロン酸やステロイドを膝の関節内や周囲に注射し、炎症を抑えて痛みを和らげる 保存療法を継続することで、膝への負担を軽減し、水が溜まる状態の改善と再発予防が期待できます。 手術療法 手術療法は、保存療法を続けても膝の腫れや水が溜まる状態が改善しない場合や、安静にしていても痛みが強い場合などに検討される治療法です。 代表的な手術は次のとおりです。 手術名 内容 主な対象となる病気 関節鏡視下術 小さな切開からカメラを挿入し、損傷した半月板や軟骨を部分切除・修復する 半月板損傷、靭帯損傷など 高位脛骨骨切り術 膝にかかる荷重のバランスを調整し、特定の部位への負担を軽減する 変形性膝関節症(初期〜中等度) 人工膝関節置換術 傷んだ関節面を人工関節に置き換え、痛みと変形を根本的に改善する 変形性膝関節症(重度) 膝に水が溜まる状態は、炎症や組織の損傷が背景にあることが多く、手術によって根本原因を取り除くことで、腫れや水が溜まりやすい状態の改善が期待できます。 ただし、手術には血栓・感染症・出血・再手術が必要となる可能性など、一定のリスクが伴います。どの手術が適しているかは、膝の状態や年齢、生活スタイルによって変わるため医師と十分に相談した上で治療方針を決めましょう。 再生医療 膝に水が溜まるときの治療法として、再生医療も選択肢の一つです。 再生医療には主に次の2種類があります。 幹細胞治療:自分の脂肪などから採取した幹細胞を膝に投与する PRP療法:血小板を多く含む血液成分を膝に投与する それぞれ、他の細胞に変化する能力を持つ幹細胞の働きと、血小板に含まれる成長因子が組織の回復に関与する働きを利用する治療法です。 再生医療は、次のようなお悩みを持つ方に向いています。 膝の水が繰り返し溜まり、炎症を抑えたい 手術は避けたい 膝裏の痛みが慢性化している 当院「リペアセルクリニック」で行った変形性膝関節症に対する再生医療の症例を、以下でご紹介しているので参考にしてください。 膝に水が溜まるときは専門医への相談が重要 膝に水が繰り返し溜まる場合は表面的な腫れだけでなく、関節内部に炎症や組織の損傷が進んでいる場合があります。症状を長引かせないためにも、早い段階で整形外科に相談しましょう。 再生医療は、変形性膝関節症や半月板損傷、関節リウマチに対する治療の選択肢のひとつです。手術を避けたい方や、慢性的な膝の腫れに悩む方にとって、負担の少ない治療として役立つ可能性があります。 当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報提供や簡単なオンライン診断を行っています。 膝に水が溜まる症状やその他の気になる疾患についてお悩みの方は、公式LINEにご登録ください。 膝に水が溜まることに関するよくある質問 膝に水が溜まったときの治療に関するよくある質問をまとめているので、ぜひ参考にしてください。 なぜ繰り返し膝に水が溜まるの? 繰り返し水が溜まるのは、関節液の中に炎症を引き起こす物質(炎症性サイトカイン)が含まれているからです。 繰り返し水が溜まるからといって放置すると、膝関節の炎症が長引く可能性が高まります。そのため、水を抜きながら、根本的な症状の改善を目指すことが適切なアプローチだといえます。 膝の水を放置するとどうなる? 水が溜まった状態で放置すると、膝の重苦しい感覚が続いて動きがさらに悪くなり、日常生活にも支障が出るでしょう。 また、細菌感染が原因で水が溜まっている場合は、放置するほど膝関節内部で細菌がますます繁殖し、関節の軟骨そのものに悪影響を及ぼすことも十分に考えられます。ほかにも、変形性膝関節症が原因の場合は、末期になると人工関節の手術を選択せざるを得なくなる可能性があるため注意してください。 膝の水を抜く間隔はどれくらい? 膝の水を抜いた後に再び腫れたときは、あらためて治療が必要です。膝の水を抜く間隔は、症状によってさまざまですが、すぐに繰り返し水が溜まるケースも珍しくありません。 なお、骨折や半月板損傷、靭帯損傷などが原因で膝に水が溜まっている場合は、外傷が治ってくると同時に水も自然に吸収されます。そのため、痛みがそれほど強くなければ、膝が多少腫れていても放置する場合があります。 膝に水が溜まったときに自分で治す方法は? 膝に水が溜まった場合、セルフケアで一時的に症状が楽になることはありますが、根本的には炎症の原因を治療で抑えない限り、完全に治ることはありません。 軽い腫れに対しては、以下のようなセルフケアが役立つことがあります。 やさしいマッサージ:筋肉をほぐして血流を改善し、重だるさを和らげる 冷やすケア:ケガの直後や膝に熱がある場合に有効 温めるケア:慢性的な炎症による痛みに有効 膝に水が溜まるのは炎症や損傷が背景にあるサインです。自己判断で対処し続けるのではなく、原因を特定して治療につなげることが根本改善の近道です。 膝に水が溜まったときのマッサージついて詳しくは、以下の動画をご覧ください。 【関連動画】 参考文献 (文献1) 変形性膝関節症診療ガイドライン2023の概説|日大医学会誌
2021.10.09







