- スポーツ外傷
- その他、整形外科疾患
【医師監修】鎖骨骨折におけるプレート除去の時期・手術後の入院期間を解説

「鎖骨骨折の手術後のプレート除去の時期はいつ?」
「鎖骨骨折の手術後の入院期間を知りたい」
鎖骨骨折におけるプレート固定手術に対して、このような疑問を持つ方は少なくありません。実際、医師から事前に説明を受けていても専門用語が多く、理解しきれない方もいます。
プレート除去の時期や入院期間は、仕事や日常生活のスケジュールに直結するため、目安を先に知っておくと安心です。
本記事では、現役医師が鎖骨骨折におけるプレート除去の時期・手術後の入院期間をわかりやすく解説します。記事の後半には、よくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。
当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。
鎖骨骨折の手術後のプレート除去について気になることがある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。
目次
鎖骨骨折の手術が適用されるケース
| 手術が適用されるケース | 詳細 |
|---|---|
| 骨のズレが大きい場合 | 骨の転位が大きく安定しにくい状態 |
| 骨片が複数ある・複雑骨折の場合 | 骨片が多く固定が難しい状態 |
| 烏口鎖骨靭帯が損傷または断裂している場合 | 靭帯損傷に伴う不安定性が強い状態 |
鎖骨骨折の治療は、保存療法と手術療法に大別されます。骨片のズレが小さい場合や小児の場合、保存療法が基本です。
一方、骨片の転位が大きい場合、粉砕骨折や複雑骨折、神経・血管・靭帯の損傷が疑われる場合などには、手術療法が検討されます。
また、早期の機能回復や確実な骨癒合を優先する際にも、手術が選択されることがあります。治療方針は骨折の状態・年齢・活動性などを総合的に評価した上で決定します。
以下の記事では、鎖骨骨折について詳しく解説しています。
骨のズレが大きい場合
骨の転位が大きい鎖骨骨折では、保存療法のみで安定した骨癒合を得ることが難しい場合があります。
転位が大きい場合、骨片同士の接触が不十分となり、骨癒合遅延や偽関節のリスクが高まる可能性があります。また、整復位の維持が困難なケースでは鎖骨短縮が生じやすく、肩関節機能や上肢運動に影響を及ぼす可能性も否定できません。
これらの点を踏まえ、骨の位置関係や不安定性が明確な場合には、プレート固定手術などの手術療法が検討されます。
骨片が複数ある・複雑骨折の場合
骨片(折れた骨のかけら)が複数に分かれる鎖骨骨折では、骨の位置関係が不安定となりやすく、保存療法のみで整復位を保つことが難しい場合があります。
このような骨折型では、骨片の配列を正確に整え、安定した固定を得る目的で手術療法が検討されます。
さらに、骨が皮膚外へ露出する開放骨折では、感染や出血などの合併症リスクが高まるため、速やかな外科的対応が重要です。
いずれのケースも機能障害を最小限に抑える観点から、早期の受診と適切な評価が不可欠です。
烏口鎖骨靭帯が損傷または断裂している場合
鎖骨は、肩甲骨の烏口突起に連結する烏口鎖骨靭帯によって支持され、骨の浮き上がりを抑える役割を担います。
鎖骨骨折に靭帯損傷や断裂が伴う場合、牽引力の不均衡が生じ、胸骨側の骨片が上方へ転位しやすくなります。その結果、骨片間の接触が不十分となり、骨癒合が妨げられる可能性が高まります。
こうした不安定性が明確な症例では、骨折部の固定に加え、靭帯機能の再建や修復を含む外科的対応が検討されます。
プレートを使用する鎖骨骨折の手術方法
プレート固定手術は、骨折部を整復した上で金属プレートとスクリューで固定する手術方法です。
転位の大きい骨折や靭帯損傷を伴うケースにも対応でき、強固な固定により早期からの機能回復を目指すことが目的です。
一方で、傷口が大きくなること、費用負担、将来的なプレート除去手術が必要になる点はデメリットとして押さえておく必要があります。
鎖骨骨折におけるプレート手術後の入院期間
| 区分 | 目安 | 補足 |
|---|---|---|
| 早期退院となる場合 | 2泊3日 | 痛みや全身状態が安定している場合 |
| 入院が長引く場合 | 1~2週間 | 術後経過や合併症の有無による |
鎖骨骨折のプレート固定術後の入院期間は、短い場合で2泊3日、長い場合でも1〜2週間程度が目安とされます。
ただし、独居の高齢者や術後経過に注意を要する場合などでは、入院が長引くことがあります。退院後の生活に不安がある場合は、遠慮なく医師や看護師へ相談しましょう。
以下の記事では、鎖骨骨折の過ごし方と安静期間について詳しく解説しています。
鎖骨骨折におけるプレート手術後のリハビリテーション
| 訓練法 | 詳細 |
|---|---|
| 可動域訓練(関節の動きを広げる運動) | 関節の硬さ予防。肩の動き維持。段階的な可動拡大 |
| 筋力訓練(力を戻していく運動) | 筋力低下対策。肩周囲筋の回復。軽負荷からの強化 |
骨の安定性に配慮しながら段階的に機能回復を進めることが重要です。可動域訓練は、肩関節の硬さを防ぎ、日常動作に必要な柔軟性を維持することが目的です。
筋力訓練は、術後に低下しやすい肩周囲筋の働きを回復させる段階的アプローチが期待できます。いずれも骨癒合の進行や固定状態を踏まえた負荷調整が不可欠であり、自己流ではなく医師の指導下での継続が望まれます。
可動域訓練(関節の動きを広げる運動)
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 術後初期 | 肩周囲筋の緊張緩和を目的とした段階。リラクゼーション中心。理学療法士・作業療法士による他動運動で関節拘縮予防 |
| 可動導入期 | 他動運動を継続しつつ、安全域内で段階的に挙上範囲を拡大。機能的動作を意識した可動性の回復。目安は90°付近 |
| 移行期 | 回復状況に応じ自動運動を併用。可動域や症状変化を確認しながら反復訓練。過負荷回避が重要 |
| 拡大期 | 骨癒合および安定性の評価後の段階。可動範囲の計画的拡大。負荷量の慎重な調整 |
| 目標 | 健側肩に近い可動域の回復。代償動作の抑制と運動様式の正常化 |
可動域訓練は、固定状態と骨癒合の進行に合わせて段階的に進めます。術後早期は力を抜いた状態で理学療法士・作業療法士による他動運動から開始し、肩周囲筋の緊張緩和と関節の柔軟性維持を図ります。
術後2〜3週を目安に自動運動へ移行し、腕下垂位から90°付近を安全域として調整しながら可動範囲を広げていきます。進行速度は骨折の型や転位・術式によって異なるため、自己判断での運動強度の変更は避け、医師の指導のもとで継続することが大切です。
筋力訓練(力を戻していく運動)
| 段階 | 内容 |
|---|---|
| 初期訓練 | 健側で手術側の手を補助しながら挙上。協調運動の再獲得。過負荷回避 |
| 自動運動期 | 手術側上肢のみで挙上。運動方向の段階的拡大。可動と安定性の確認 |
| 軽負荷期 | 筋活動に応じた軽負荷併用 |
| 負荷漸増期 | 弱いバンド・軽量ダンベル使用。目安は1〜2kg。筋持久力・制御性の向上 |
| 応用訓練期 | 十分な筋力発揮の確認後に支持性訓練。膝つき腕立て伏せから開始。段階的な移行 |
筋力訓練は、可動域の回復を確認した後に段階的に開始します。術後は固定や安静の影響で筋力低下が生じやすいため、過度な負荷は避けましょう。
初期は健側の補助を用いた挙上動作から始め、次に患側単独での運動へ移行します。筋活動の改善に応じ、軽負荷、チューブ、ダンベルなどを併用し強度を調整します。
鎖骨骨折におけるプレート除去する時期・入院期間
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 除去する時期 | 骨癒合確認後が前提。目安は術後3〜6カ月以降。個人差あり。1年以上を要する例も存在 |
| 入院期間 | 入院管理が基本。術前前日〜2日前入院。術後3日程度で退院が一般的。外来での経過確認・抜糸 |
| 手術費用 | 保険適用。自己負担割合に応じた費用負担。3割負担で概ね数万円台が目安。個室料・備品代などの加算要素 |
プレート除去の必要性や時期は一律ではなく、骨癒合の状態、症状の有無、生活状況などを総合的に評価した上で判断されます。
除去を急ぐ必要がないケースも多く、画像検査による確認が前提です。入院日数や費用は施設・個人によって異なるため、具体的な見通しは事前に医師へ確認しておきましょう。
鎖骨骨折におけるプレート除去手術の注意点
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 手術前の相談と情報共有を徹底する | 骨癒合時期の確認。基礎疾患・既往歴の申告。服薬内容の共有 |
| 感染予防のための体調管理に気をつける | 発熱・体調不良の有無確認。皮膚トラブルの回避。生活習慣の安定。術前健康状態の維持 |
| 手術特性と術後経過を理解する | 再手術である点の理解。神経血管近接部位への配慮。術後可動制限の可能性。回復過程の個人差 |
プレート除去手術では、術前の準備と正確な情報共有が大切です。骨癒合の確認に加え、基礎疾患・既往歴・服薬状況を医師へ伝えることが、適切な手術計画の前提となります。また、感染予防の観点から術前の体調管理も欠かせません。
除去手術は再手術であるため、術後経過や機能回復には個人差があります。なお、プレート除去は必須ではなく、症状や状態によっては留置継続が選択される場合もあります。
手術前の相談と情報共有を徹底する
プレート除去手術を検討する際は、術前の相談と情報共有が欠かせません。除去時期の判断には骨癒合の正確な評価が前提となり、癒合が不十分な段階での除去は骨強度の低下や再骨折につながる可能性があります。
また、糖尿病・骨粗鬆症などの基礎疾患・喫煙歴・年齢といった背景因子は骨癒合や術後経過に影響するため、事前に申告が必要です。抗凝固薬やステロイドなどの服薬情報も手術計画に直結するため、医師へ正確に伝えましょう。
感染予防のための体調管理に気をつける
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 体調を整えて手術を迎える | 免疫機能維持。発熱・体調不良時のリスク回避。術後感染リスク低減 |
| 感染が術後経過へ及ぼす影響 | 抗菌薬治療の必要性。入院期間延長の可能性。追加処置・再手術の可能性 |
| 日常生活での感染予防対策 | 禁煙の重要性。栄養状態の改善。慢性疾患の管理。術前準備の徹底 |
プレート除去手術では創部が生じるため、感染予防の観点から術前の体調管理が求められます。感染が生じた場合は追加処置や入院延長が必要になるケースも考えられるため、術前から禁煙・栄養管理・基礎疾患のコントロールを徹底することが重要です。
手術特性と術後経過を理解する
| 注意点 | 詳細 |
|---|---|
| 神経・血管まわりの解剖学的特徴を知る | 鎖骨周囲の神経走行の理解。術後のしびれ・感覚変化の可能性。重篤な損傷は稀である点。慎重操作の必要性 |
| 術後の可動域の変化を把握しておく | 除去後の可動性変化。術後初期の拘縮傾向。可動域訓練・リハビリの重要性。段階的回復の視点 |
| プレート除去に伴う骨の状態を理解する | スクリュー痕の残存。骨強度回復までの期間。再骨折リスクへの配慮。活動制限管理の必要性 |
プレート除去手術後は、一時的な感覚変化や可動域の制限がみられる場合があります。しかし、多くは経過観察の範囲内です。
除去後の骨は修復過程にあるため、一定期間は負荷管理が必要です。術前に医師から十分な説明を受けた上で手術に臨み、術後は医師の指導に従って回復を進めることが大切です。
鎖骨骨折におけるプレート除去の時期や入院期間を理解し治療を計画的に進めよう
プレート除去の時期と必要性は、骨癒合の状態・症状・生活背景を総合的に評価した上で判断します。疑問や不安がある場合は、医師と十分に相談しながら方針を確認することが大切です。
鎖骨骨折における手術の後遺症にお悩みの方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、症状や状態によっては、再生医療を用いた治療を提案しています。
鎖骨骨折後に機能障害や違和感が残存する場合、あるいは外科的治療に慎重な判断を要する場合には、治療選択肢のひとつとして再生医療が検討されることがあります。適応の可否は、症状や組織の状態、全身状況などを踏まえた総合的評価に基づいて判断されます。
ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。
\無料オンライン診断実施中!/
鎖骨骨折におけるプレート除去手術の入院期間についてよくある質問
鎖骨骨折においてプレート除去しないメリットはありますか?
症状がなく日常生活に支障が認められない場合、プレートを除去しない選択が検討されることがあります。
鎖骨骨折においてプレート除去しないメリットは以下の通りです。
| プレート除去しないメリット | 詳細 |
|---|---|
| 追加手術を避けられる | 再麻酔・切開不要。手術関連負担の回避 |
| 合併症リスクを下げられる可能性 | 感染・創部トラブル回避の可能性。再手術由来リスク低減 |
| 再骨折のリスクを回避(理論的) | 除去後再骨折リスクの回避。骨構造維持 |
(文献5)
プレート除去は必須ではなく、症状や生活状況に応じて留置継続が選択される場合があります。
再手術に伴う身体的負担や感染などの合併症リスクを回避できるのは利点のひとつです。治療方針は骨癒合や違和感の有無を踏まえ、医師と慎重に検討します。
鎖骨骨折においてプレート除去することで後遺症になるリスクはありますか?
| プレート除去のリスク | 詳細 |
|---|---|
| 再骨折の可能性 | プレート除去後の骨強度低下。スクリュー痕残存。稀に再骨折の報告 |
| 神経・軟部組織への影響 | 皮膚感覚神経への刺激。術後のしびれ・感覚変化の持続例 |
| 手術に伴う合併症リスク | 再手術に伴う感染・出血リスク。創部トラブルの可能性。経過観察や処置の必要性 |
(文献6)
プレート除去手術は一般的な処置ですが、合併症や後遺的変化の可能性があります。とくに除去直後の骨は修復過程にあり、負荷管理が重要となります。
鎖骨周囲は神経が走行するため、一時的または持続的な感覚変化がみられる場合があります。
治療方針は骨癒合や症状の有無を踏まえ、医師と十分に相談の上で慎重に判断することが大切です。
参考文献
Surgical Site Infection Event (SSI) | NHSN
Clavicle Fracture Open Reduction and Internal Fixation|JOHNS HOPKINS MEDICINE
Removal of Clavicle Plate: Post-Operative Care|Victorian Bone + Joint Specialists

















