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鎖骨骨折の症状!?見た目の特徴、治療法と後遺症

公開日: 2022.12.02
更新日: 2024.11.06

「事故のあと鎖骨が外見からわかるほど盛り上がっている気がする」
「転んだあと鎖骨が痛む」

上記のような症状がある方は鎖骨骨折が起きている恐れがあります。
外見でわかるほど見た目が変化した骨折を放置すると、症状が悪化するばかりか、骨折が本来とは違った形、ずれた状態で”くっついて”しまう可能性もあります。

今回は鎖骨骨折について、骨折時の見た目の特徴や症状、治療法、後遺症について詳しく解説します。

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鎖骨骨折の発生が考えられる原因

鎖骨 骨折

鎖骨骨折が発生する主な原因は、肩に強い衝撃が加わったシーンが考えられます。

高齢者だけでなく、若年層も鎖骨骨折になる可能性は十分にあり得ます。

・スポーツをしている最中に相手と直接ぶつかった
・歩行や自転車走行中などに転倒した
・交通事故で肩に強い衝撃を与えた など

上記のように、何かしら強い衝撃が加われば鎖骨骨折が起きる可能性もあり、外見でも判断できるほど見た目でわかる症状になるでしょう。

交通事故のような強い衝撃が加わった方は「ダッシュボード損傷」が起きている可能性もあります。

以下の記事でダッシュボード損傷の症状や治療法などを詳しくまとめているので、あわせてご覧ください。

鎖骨骨折は外見でわかる?

鎖骨骨折は見た目でわかるとは限らないため、レントゲン撮影が必須です。

鎖骨部分の皮膚が盛り上がるほどの症状であれば、外見からも判断がつきやすいでしょう。

鎖骨骨折か捻挫か、もしくはそれ以外の症状なのかを瞬時に判断し、早期治療につなげるためレントゲン撮影を検討してください。

鎖骨骨折はすべての骨折のうち約10%を占める比較的頻度の多い骨折です。

交通事故やスポーツなどで腕を後ろにそらしたり、肩を下にしたりして転ぶと、地面についた衝撃が鎖骨に伝わって骨折してしまいます。

肩の動きが制限されて私生活に影響が出る恐れもあるので、外見でわかるほど見た目の違いが出る前にレントゲン撮影しておくのをおすすめします。

鎖骨骨折の見た目でわかる症状や特徴の違い

鎖骨骨折は、直接強い衝撃が加わって骨折する場合もあります。
体の表面にあり確認しやすい骨なので、外見にもわかりやすい症状がみられる骨折です。

どのような症状があるのか、具体的に紹介します。

皮膚が盛り上がる

鎖骨はS字にカーブした長細い骨で、筋肉など厚みのある組織に覆われていないため、骨折時の見た目でわかる可能性があります。

鎖骨は、中央1/3の部分で骨折するケースが大半です。

鎖骨の外側か内側かで、以下のような影響の違いがあります。

鎖骨の外側

腕自体の重さや何か荷物を抱えた際の影響で下にズレる

鎖骨の内側

首の筋肉によって上にズレやすい

骨折により骨がずれてしまうと、鎖骨の内側部分が飛び出し、皮膚が盛り上がったような見た目になるのが特徴です。

鎖骨が浮き上がらないように支えている烏口鎖骨靭帯(うこうさこつじんたい)が損傷した場合も鎖骨をおさえる機能が低下して、鎖骨が浮き上がりやすくなります。

骨がずれて重なってしまうと、折れた方の肩幅が狭くなったように見える場合もあります。

腫れやアザができる

鎖骨の骨折に限らず、骨折による炎症症状で患部が腫れたり熱をもったりした結果、見た目でわかる症状にもなります。

骨折による出血が起きている可能性もあるため、アザがみられるケースもあります。

鎖骨骨折は多くの場合で、強い衝撃による内出血から腫れとアザが起きるので、見た目でわかる骨折の症状がみられるでしょう。

鎖骨や肩の痛み

鎖骨の骨折をすると肩を動かす場合に鎖骨に負担がかかり、痛みが生じるケースがあります。

鎖骨は胸の中央にある骨(胸骨)や肩甲骨と合わせて関節を作っています。

肩甲骨は腕を上げたりおろしたりなど運動に関わり、肩甲骨と鎖骨でできる関節(肩鎖関節:けんさかんせつ)も、腕の運動に重要な役割があります。

「捻挫だろうからそのうち治るだろう」と考えず、早めに受診するのがおすすめです。

肩の動きが制限される

鎖骨は肩の動きと関係するため、鎖骨を骨折すると腕を上げにくかったり広げにくかったりなどの制限がみられます。

肩の動きが制限されると、日常生活はもちろん、仕事やスポーツなどにも影響してしまいます。

肩の動きが制限されたり痛みを感じたりした際、肩凝りを勘違いして鎖骨骨折を悪化させる動きが伴う恐れもあるので要注意です。

以下の記事では、スポーツをしている方がよく発症する「肩関節唇損傷」について解説しています。

競技復活までのリハビリテーションもまとめたので、あわせてご覧ください。

血流障害や手の痺れがある

鎖骨骨折が起きると血の流れが悪くなる血行障害や神経損傷による手の痺れや痛みなどがみられます。

鎖骨は首の近くにある血管や神経を守る役割も担っているからです。

事故などで鎖骨に強い衝撃が加わった際、周辺にある血管や神経も一緒に損傷される場合があります。

鎖骨部分の痛み以外に、普段感じない痺れなどの症状がみられた際は、すぐに受診するのをおすすめします。

スポーツ医療

鎖骨骨折の治療法

治療は手術をしない保存療法が基本ですが、骨が大きくずれてしまっている場合は手術を選択する場合もあります。

それぞれの治療方法について解説します。

そもそもどれくらいで良くなるの?

鎖骨骨折の症状や程度にもよりますが、約8〜12週(2〜3カ月)で良くなるケースが大半です。

スポーツをしている方はとくに、肩関節の可動域にも影響します。

適切なリハビリテーションを実施し、早期回復のためにも患部の症状を早めに見極めるのがおすすめです。

レントゲン撮影がおすすめの診断方法になるので、鎖骨骨折の疑いがある方は早めに受診しましょう。

 

手術しない保存療法

鎖骨骨折の治療法として第一に選択されるのが、三角巾や鎖骨バンド(クラビクルバンド)と呼ばれる装具をつけて、骨折部が動かないように固定する治療です。

胸を張り、両肩を強く後ろに引いた状態で固定する治療法で、鎖骨の変形を矯正して、骨を正しい位置でくっつけます。

ただし、以下の点には注意しながら私生活を過ごしてください。

・入浴時以外はバンドをつける
・入浴時は骨折している方の手で体を支えない
・90°以上の高さに腕を上げない

固定の期間は4〜6週間が目安ですが、年齢が若いほど骨がくっつくのが早いため、固定期間が短くなりやすくなっています。

固定により腕を上げる制限がみられた場合は、リハビリで改善を図る場合があります。

詳しくは以下の記事で鎖骨骨折時の過ごし方を紹介しているので、あわせてご覧ください。

骨のずれがひどい場合は手術療法

骨のずれが大きかったり砕けていたりするような骨折の場合は、手術が選択されます。

仕事の都合でできるだけ早く社会復帰を希望して、手術を選びたい方もいるでしょう。

手術療法だと、手術した後すぐにリハビリで腕を動かせるので、動作が改善しやすいメリットがあります。

手術は針金のようなワイヤーを鎖骨に通したり、プレートで支えたりして体の内側から鎖骨を固定します。

入院期間は手術の方法により異なり、必要に応じてリハビリを行います。

鎖骨骨折した際、手術後の過ごし方は以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。

鎖骨骨折の後遺症

骨折した部分のずれがひどいと、元の位置に戻そうとしても十分な位置に戻らない可能性があります。

ずれたまま変形して骨がくっつく「変形治癒」と呼ばれる後遺症の恐れがあるため、注意が必要です。

鎖骨の外側は平らな形をしており、折れた場合にくっつきにくい特徴があります。

くっつかずにそのままにしておくと、別々の骨に分離した状態になり、まるで関節ができたようになる「偽関節」が起きてしまうでしょう。

後遺症があると、痛みが出たり、肩の動きが制限されたりします。

後遺症ができるだけ残らないように、状態に応じた適切な治療の選択が重要です。

まとめ・鎖骨骨折の痛みは強くなりやすいため適切な治療を!

鎖骨骨折は、外見の特徴もあり痛みも強くなりやすいため、症状がわかりやすい骨折です。

外傷によって起こり、症状や治療法、後遺症について理解して治療を進めましょう。後遺症を最小限に抑えるためには専門医の指導に従って適切な治療を行うのが必要なので、できるだけ早めに整形外科を受診しましょう。

治療をせず放置すると、変形治癒や偽関節などの後遺症が生じる危険性があります。

早めの受診で、適切な診断や正しい治療を受けて、後遺症を防ぐようにしましょう。

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