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【胸郭出口症候群】症状のセルフチェックリストやテスト方法を医師が解説

公開日: 2023.02.10
更新日: 2024.12.08

胸郭出口症候群とは、腕の動きや感覚を支配する神経(腕神経叢)や血管(鎖骨下動脈・静脈)がそれぞれの部位で圧迫され、患部に痛みやしびれ、冷えなどの症状を引き起こす疾患です。

胸郭出口症候群は、症状が多岐にわたるため、判断するのが難しい場合もあります。

そこで本記事では、胸郭出口症候群の判断に役立つ症状のセルフチェックリストを用意しました。自宅でできるテストも紹介しているので、胸郭出口症候群の疑いがある方はぜひ参考にしてみてください。

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胸郭出口症候群が疑われる症状のセルフチェックリスト

さっそく、胸郭出口症候群が疑われる症状のセルフチェックリストを紹介します。

以下のチェックリストで1つでも当てはまる症状があれば、胸郭出口症候群の可能性があります。

【胸郭出口症候群セルフチェックリスト】

▢腕が冷える
▢腕がむくんでいる
▢腕の痛みやしびれがある
▢腕の色が白っぽくなる
▢血管が青紫色に見える
▢重いものを持つと肩こりがひどくなる
▢腕を上げると腕から背中にかけての痛みやしびれを感じる

上記の痛みやしびれなどは、腕や胸付近の神経・血管が圧迫されることにより、引き起こされます。腕や血管の血色が変わるのは、圧迫による血行不良が原因です。

胸郭出口症候群の診断は、整形外科でおこなわれます。当てはまる症状があり心配な方は、整形外科で検査してもらうと良いでしょう。

なお、スポーツ外傷により腱や筋肉などを損傷した場合は「再生医療」が効果的です。再生医療は、人間の自然治癒力を活用した医療技術が応用され、身体への負担が少ない治療法として注目されています。

詳しい治療法や効果が知りたい方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。

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胸郭出口症候群の判断に役立つテスト

ここでは、胸郭出口症候群の判断に役立つテストを全部で4つ紹介します。実施したテストで胸郭出口症候群の陽性が疑われたら、病院の受診を検討してみましょう。

まずは、2人でおこなうテスト3つを紹介します。

胸郭出口症候群検査

テスト名

内容

a:モーレイテスト

・モーレイテストは症状が出現する腕側の鎖骨上窩で腕神経叢を圧迫するテスト
・胸郭出口症候群であった場合は、圧迫した際に腕や肩周りに痛みや痺れが生じる

b:アドソンテスト

1.椅子に座って手首で脈拍を確認してもらう
2.その状態であご先をあげて、頭を症状が生じる側に傾ける
3.このときに脈が触れなくなったり、触れにくくなった場合は陽性の可能性が高い

c:ライトテスト

1.手首で脈拍を確認してもらう
2.その状態で腕を開いて肩まで挙上
3.手が上になるように肘を直角に曲げる
4.上げた状態で脈が触れなくなったり、弱くなったりした場合陽性の可能性が高い

次に、1人で取り組める「ルーステスト」を紹介します。

具体的なやり方は以下のとおりです。

1.腕を開いて肩まで挙上する
2.手が上になるように肘を直角に曲げる
3.手を握って開く動作を繰り返す
4.この動作を腕を上げたまま 3 分継続できない場合は陽性の可能性が高い

これらのテストで胸郭出口症候群の可能性が疑われたら、病院の受診を検討しましょう。

胸郭出口症候群になりやすい人のチェックリスト

胸郭出口症候群になりやすい人の特徴を以下のチェックリストにまとめました。

▢なで肩の女性
▢猫背で姿勢が悪い人
▢重いものを持ち上げる仕事をしている人
▢腕を上げるスポーツ(バドミントンやバスケなど)をしている人

特徴をまとめると、腕を上げたり、重いものを持ったりして、日頃から腕に負荷がかかっている人が、胸郭出口症候群になりやすい傾向にあります。また、なで肩や猫背の方も、腕や胸周りの神経や血管が圧迫されやすいため、胸郭出口症候群になる確率が高まります。

胸郭出口症候群の治療方法

胸郭出口症候群の治療方法を解説していきます。主な治療法は以下3つです。

  • 保存療法
  • 薬物療法
  • 手術

順番に見ていきましょう。

保存療法

胸郭出口症候群の治療は、原則保存療法です。胸郭出口症候群を発症した原因を特定して、症状が落ち着くまでは安静にします。

以下は、原因別の対処例です。

原因

対処例

スポーツが原因の場合

症状が落ち着くまで腕を動かさないようにする

仕事が原因の場合

症状が落ち着くまで重い荷物を運ぶ仕事を控えさせてもらう

猫背が原因の場合

姿勢改善をおこないながら症状が落ち着くまで様子を見る

また、ストレッチやエクササイズといった軽い運動で、血行不良や筋肉の緊張を改善していくのも効果的です。

薬物療法

保存療法と並行しておこなわれるケースが多いのは薬物療法です。

薬物療法では、患部の痛みを和らげるための消炎鎮痛剤や、血流を改善する薬などが処方されます。

痛みが強い場合には、ブロック注射で麻酔薬を注入して痛みを抑えていく方法もあります。

手術

保存療法や薬物療法で症状の改善が見られない場合は、手術の選択肢も検討されます。手術では、圧迫の原因となっている肋骨や筋肉の一部を切除して、神経や血管への圧迫を解除します。

なお、スポーツ外傷の治療には、人間の自然治癒力を活用した「再生医療」が効果的です。

本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。スポーツにより腱や筋肉などを損傷した疑いがある方は『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。

スポーツ医療の治療

まとめ|胸郭出口症候群の症状をセルフチェックして適切な治療を進めよう

胸郭出口症候群は、腕を上げたり、重い荷物を持ったりするなどの日常的動作が引き金となって起こりうる疾患です。また、腕を使ったスポーツをしている方や猫背姿勢の方も、胸郭出口症候群になりやすい傾向にあります。

症状は痛みやしびれ、冷えなど多岐にわたるため、胸郭出口症候群を特定するのが難しいと感じる方は少なくありません。

そんなときに本記事で紹介した「チェックリスト」や「セルフテスト」が有効です。違和感をはじめ、少しでも疑う症状があった場合は、ぜひ一度確認してみられてはいかがでしょうか。陽性が疑われたときは病院を受診して、胸郭出口症候群だと診断されたら自分に合った適切な治療を進めましょう。

なお、腱や筋肉などの損傷を含むスポーツ外傷には「再生医療」が効果的です。「具体的にはどんな効果があるの?」と気になる方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。

実際の症例をお見せしながら、再生医療の仕組みや期待できる効果についてわかりやすくご説明します。

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胸郭出口症候群に関するよくある質問

最後に胸郭出口症候群に関するよくある質問と回答をまとめます。

胸郭出口症候群を発症する原因は?

胸郭出口症候群を発症する原因は、筋肉や骨の間を通る神経や血管が圧迫されることです。圧迫により神経障害や血行不良が生じて、腕や肩周りなどに痺れや痛みといった症状が現れます。

胸郭出口症候群に有効なストレッチはありますか?

胸郭出口症候群に有効なストレッチは、以下の部位を中心にほぐすストレッチです。

・首の筋肉
・胸の筋肉
・鎖骨周辺の筋肉
・肩甲骨周辺の筋肉

ストレッチにより各部位の柔軟性を高め、胸を開ける状態にすると胸郭出口症候群の症状緩和が期待できます。

以下の記事では、胸郭出口症候群に有効なマッサージやストレッチを写真付きで紹介しています。セルフケアをおこないたい方は、ぜひ参考にしてみてください。

胸郭出口症候群の人が寝る姿勢で気をつける点はありますか?

胸郭出口症候群の人は、うつ伏せ寝を避けましょう。鎖骨付近の神経や血管を圧迫して、しびれや痛みといった症状を悪化させる可能性があるためです。

普段うつ伏せ寝が多い方は、意識的に仰向けで寝るようにしてみてください。

胸郭出口症候群が完治するまでの期間はどれくらいですか?

胸郭出口症候群が完治するまでの期間は、治療方法や症状の重症度によって異なります。

症状が比較的軽く、保存療法や薬物療法で改善が見られる場合は、早ければ数週間、時間がかかる場合は2〜3カ月ほどです。手術の場合は、傷口の回復やリハビリなどの工程があり、完治までは数カ月から1年ほどかかるといわれています。

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