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足首や手首の捻挫の重症度をチェックする方法!病院に行く目安も解説
「足首をひねって痛みが続く場合は病院に行ったほうが良い?」
「病院に行くべきか判断する目安はある?」
基本的に捻挫は軽い痛みであっても放置すべきではありません。適切な治療を行わないと、捻挫がクセになったり、後遺症を起こしたりするおそれがあるためです。
本記事では、捻挫の重症度をチェックする方法の他に以下について解説します。
- 3つのグレード分類
- 捻挫を放置するリスク
- 捻挫と間違えやすい3つの病気と見分け方
「捻挫だと思ったら骨折だった」ということもあります。足首を骨折しているかどうかを判断する方法も解説しているため、ぜひ参考にしてください。
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目次
捻挫の重症度をチェック!3つのグレード分類
捻挫の重症度は3つのグレードによって分類されています。
例えば、足首の場合は以下のように分類されます。
| 分類 | 詳細 |
|---|---|
| グレード1 | ・靭帯が伸びきった状態 ・軽度の痛みと腫れがある ・関節は問題なく動かすことができぐらつきもない状態 |
| グレード2 | ・靭帯の一部が断裂している状態 ・やや強い痛みと腫れがあり圧迫すると痛みを伴う |
| グレード3 |
・靭帯が完全に断裂している状態 |
軽度の捻挫は「靭帯損傷」のことで、重症の捻挫は「靭帯断裂」を指します。捻挫がクセになっている方は、靭帯断裂が起きているおそれがあります。
なお、靭帯損傷の原因や治療法については、以下の記事が参考になります。
足首や手首の捻挫の重症度のチェック方法と病院に行く目安
捻挫の重症度をチェックする際のポイントは以下の通りです。
| 捻挫の種類 | チェックすべきポイント |
|---|---|
| 足首の捻挫 | 圧痛(圧迫した際に痛みを感じること)の有無などを確認する |
| 手首の捻挫 | 動作時の痛みや違和感、腫れなどを確認する |
| 指の捻挫(突き指) | 曲げ伸ばし時の痛みや腫れなどを確認する |
以下では、重症度のチェック方法と病院に行くべき目安を詳しく解説します。
足首の捻挫|圧痛の有無などを確認する
足首の捻挫をした際は、以下の項目を参考にして重症度をチェックします。
| 分類 | 詳細 |
|---|---|
| 軽度 | ・軽い痛みと腫れがあるが足首は問題なく動かせる ・圧痛はない |
| 中等度 | ・やや強い痛みと腫れがあり、足首は動かしにくく不安定である ・圧痛がある |
| 重度 |
・激しい痛みと腫れがあり歩くことは難しい |
圧痛がある場合は、中等度以上の捻挫であると覚えておきましょう。軽い痛みである場合は2〜3日様子を見ても良いですが、捻挫の経験や足首に違和感がある方、または高齢の方は医療機関への受診を推奨します。(文献1)
手首の捻挫|動作時の痛みや違和感、腫れなどを確認する
手首の捻挫は、動作時の痛みや違和感、腫れなどで重症度をチェックします。
以下の表を参考にして重症度をチェックしてください。
| 重症度 | チェック項目 |
|---|---|
| 軽度 | 曲げ伸ばし、ひねるなどの動作をすると痛みや違和感がある |
| 中等度 | 負傷した部分が腫れており、少しでも動かすと痛みや違和感がある |
| 重症 |
負傷した部分を動かさなくても痛みがある、または熱を持っている |
手首の捻挫は骨折と見分けることが難しいです。激しい痛みや明らかな腫れ、熱っぽさがある場合は骨折を疑ってください。軽い痛みであっても長期間痛みが引かない場合は医療機関を受診しましょう。
指の捻挫(突き指)|曲げ伸ばし時の痛みや腫れなどを確認する
指の捻挫は、曲げ伸ばし時の痛みや腫れなどで重症度をチェックします。
以下の表を参考にして重症度をチェックしてください。
| 重症度 | チェック項目 |
|---|---|
| 軽度 | ・痛みや腫れ、違和感がある ・曲げ伸ばしはできる |
| 中等度から重度 |
・明らかな痛みや腫れが一週間以上続き、曲げ伸ばしも困難である |
中等度から重度の症状が現れている場合は、指の腱の損傷または骨折の疑いがあります。放置しないで速やかに医療機関を受診してください。
足首や手首の捻挫を放置するリスク
足首や手首の捻挫を治療しないで放置すると、以下のようなリスクが高まります。
- 捻挫を繰り返しやすくなる
- 後遺症が発生する
- 痛みが長引く
とくに捻挫を繰り返しやすくなることはさまざまなリスクを高めます。例えば、足関節の捻挫を繰り返すと、姿勢を保つ能力や足関節の周囲の筋力低下などをまねき、関節のぐらつきが残ってしまいます。また、捻挫を繰り返すということは、その数だけ後遺症を発生させるリスクも高まるということです。
足関節の捻挫の後遺症には、関節のぐらつきだけでなく、痛みや筋力低下、腫れ、関節の可動域が狭くなるなどが挙げられます。これらのリスクや後遺症を避けるためにも、捻挫は放置しないで適切に治療しなければなりません。
足首や手首の捻挫と間違えやすい3つのケガ|見分け方を解説
足首や手首の捻挫と間違えやすい3つのケガは以下の通りです。
- 骨折
- 脱臼
- 関節軟骨損傷
以下では、捻挫と見分けるために症状を中心に詳しく解説します。
1.骨折
骨折とは「骨が折れている」または「ヒビが入っている」状態のことです。骨折は重度の捻挫の症状と似ているため、捻挫と間違えやすい傾向です。
骨折すると多くの場合には、患部(ケガをした部位)に痛みや腫れ、熱っぽさ、圧痛が現れます。神経が傷ついている場合は、しびれが現れることもあります。
足首を骨折しているか判断する方法として役立つのが、以下のオタワアンクルルールです。
| オタワアンクルルールの5項目 |
|---|
|
骨折している足首や手首を動かしてしまうと、悪化するおそれがあります。疑われる症状が現れている場合は、速やかに医療機関を受診してください。
2.脱臼
脱臼とは骨が本来ある場所からずれてしまうことです。足首や手首を強くひねったり、大きな力がかかったりすると起きることがあります。
例えば、足首や手首を脱臼していると以下のような症状が現れます。
| 脱臼の症状 | |
|---|---|
| 足首 | ・外くるぶしに痛みや腫れが現れる ・歩行が難しくなる |
| 手首 |
・手首と手に痛みや腫れが現れる |
脱臼は適切に治療しないと、再脱臼しやすくなったり、関節の炎症などの合併症を起こしたりします。自力で骨を戻そうとはせず、医療機関を受診して適切な治療を受けてください。
3.関節軟骨損傷
関節軟骨損傷とは、外傷などにより捻挫や脱臼、骨折などをした際に生じる場合があります。症状は損傷した部位や程度によって異なります。
一般的な症状は以下の通りです。
- 患部の痛み
- 関節の曲げ伸ばしができない
- 関節に水が溜まる
小さな損傷の場合は安静時に痛みは現れず、動作時に軽い痛みや違和感が現れます。しばらくすると症状は消えるため、放置してしまうリスクがあります。
関節軟骨は一度損傷すると自然に再生することは困難です。損傷が広がると変形性関節症(関節が変形する病気)を引き起こすリスクがあるため、痛みは放置せずに適切な治療を受けましょう。
まとめ|捻挫の重症度をチェックして病院に行くべきか正しく判断しよう
足首や手首を捻挫した場合、軽い痛みであっても数日続く場合は、医療機関の受診を推奨します。捻挫は適切に治療をしないと、関節のぐらつきや痛み、腫れ、可動域が狭くなるなどの後遺症を起こすおそれがあります。
とくに、捻挫経験はあるが治療を受けていない方や高齢の方は、後遺症のリスクが高まるため放置してはいけません。激しい痛みや腫れ、違和感、患部を動かせないなどの症状がある場合は、靭帯断裂や骨折の疑いがあります。RICEの処置後に速やかに医療機関を受診してください。
捻挫の治療には再生医療の選択肢もあります。当院の公式LINEでは、再生医療の情報提供や症例紹介、簡易オンライン診断を実施しております。捻挫について気になる症状がある方は、ぜひチェックしてみてください。
捻挫の重症度チェックについてよくある質問
捻挫をしたあとはどのように対応すれば良い?
捻挫直後は、以下のRICEの処置を行います。
| RICE | 目的・手順 |
|---|---|
| Rest(安静) | 患部の腫れや血管・神経の損傷を防ぐことが目的。固定具やテーピングで患部を固定する。 |
| Ice(冷却) | 患部の腫れや細胞の損傷を抑制するのが目的。アイスバックや氷のうで患部を15〜20分冷やし、感覚がなくなったら外す。痛みがあれば繰り返す。 |
| Compression(圧迫) | 患部の内出血や腫れを防ぐのが目的。テーピングパッドやスポンジを腫れの予想がされる部位に当て、テーピングなどで軽く圧迫して固定する。 |
| Elevation(挙上) | 腫れの抑制および軽減が目的。台などを用いて患部を心臓よりも上に挙上する。 |
RICEの処置を実施すると二次的な損傷や内出血、腫れを抑えることができます。また、この段階では、保温やマッサージをしないでください。RICEの処置後は、医療機関を受診して適切な治療を受けてください。
捻挫の痛みが長期間続く場合は問題ない?
捻挫後痛みが続く場合は、靭帯断裂や骨折、軟骨損傷などが起きているおそれがあります。放置すると、治療期間が長引いたり、後遺症が発生するリスクが高まります。医療機関を受診して適切な治療を受けてください。
足首の捻挫時に音が鳴ったけど放置しても良い?
受傷時に「ブチッ」「ボキッ」と音が鳴った場合は、靭帯断裂や骨折が起きているおそれがあります。受傷後に「ゴリゴリ」と音がする場合は、骨折した骨同士がぶつかっている場合があります。速やかに医療機関を受診して治療を受けてください。













