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大腿骨頭壊死の手術内容や入院期間・費用を現役医師が解説

大腿骨頭壊死 手術
公開日: 2023.10.09 更新日: 2025.05.30

「大腿骨頭壊死の手術ってどんな内容?」

「手術にかかる費用や入院期間も知りたい」

このような不安を抱える方は多いでしょう。

大腿骨頭壊死の手術には、骨を温存する「骨切り術」や、人工関節に置き換える「人工関節置換術」などの選択肢があります。

入院期間や費用、リスクは手術の種類によって異なるため、症状や生活スタイルに応じて、適切な治療法を選ぶのが大切です。

本記事では、大腿骨頭壊死の代表的な手術法の内容や入院期間・費用について解説します。

手術をしない治療法も紹介しますので、大腿骨頭壊死の手術を検討されている方は、ぜひ最後までご覧ください。

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大腿骨頭壊死の手術内容【入院期間・費用あり】

大腿骨頭壊死の代表的な2つの手術内容を解説します。

  • 骨切り術
  • 人工関節置換術

入院期間や費用も紹介しますので、参考にしてみてください。

骨切り術|壊死した部分の骨を取り除く手術

骨切り術は、大腿骨頭壊死に対して行われる関節温存を目的とした手術です。

壊死していない健康な部分を体重がかかる位置に移動させて、ダメージを受けた部位の負担を減らします。

この方法では人工物を使わず、自分の骨を活かすため、関節を残せるのが大きな特徴です。

入院期間は約1〜2カ月かかり、費用は80万円ほどです。

入院期間

約1〜2カ月

入院費用(3割負担)

約80万円

人工関節置換術|骨を削って人工の部品に取りかえる手術

人工関節置換術は、壊死した骨の部分を人工の部品に置き換える手術です。

この手術には2つのタイプがあります。

人工骨頭置換術

・壊死した骨頭だけを人工パーツに置き換える方法
・骨盤側(臼蓋)はそのまま残す

人工股関節全置換術

・壊死した骨頭に加えて、骨盤側の臼蓋部分も人工物に置き換える方法
・丸い人工のボールと、半球状のカップ(ポリエチレン製)を組み合わせて関節を再構築する

多くの場合、手術の翌週には歩行練習の実施が可能です。

リハビリ期間も比較的短いため、高齢の方にも適しています。

入院期間は約2〜4週間かかり、費用は60〜80万円ほどです。

入院期間

約2〜4週間

入院費用(3割負担)

60〜80万円ほど

大腿骨頭壊死を手術しないで治療する方法

ここでは、大腿骨頭壊死を手術しないで治療する方法を4つ紹介します。

  • 装具療法
  • 物理療法
  • 薬物療法
  • 再生医療

症状が軽く保存療法に適している場合は、手術以外の治療方法も検討してみてください。

装具療法

装具療法は、松葉づえやロフストランドクラッチ(前腕部支持型杖)といった補助具を使い、患部にかかる体重を減らして、歩行の安定を目指す治療法です。

支えがあることで、日常生活の動作にかかる負担を軽減できます。

ただし、骨の変形を防いだり、手術を回避したりするのは期待しにくいとされています。(文献1

手術を避けたい場合の一時的な対応策としては有効ですが、根本的な改善には限界があると理解しておきましょう。

物理療法

物理療法は、電気刺激や温熱、超音波などを利用して血流の改善を図る方法です。

ただし、大腿骨頭壊死の治療としては、骨の圧壊を防ぐ効果について、十分な科学的根拠(エビデンス)が確認されていません。

実際に行われているのは主に海外であり、現時点では日本で一般的な治療法とはいえず、補助的な位置づけにとどまっています。

薬物療法

薬物療法は、アレンドロネートやゾレドロネートといった「ビスホスホネート系製剤」が用いられます。

これらの薬は、骨がつぶれるのを防いだり、症状の悪化を抑えたりする目的で処方されます。

しかし、近年の調査では明確な効果は認められなかった結果も出ており、確実な治療法とは言い切れないのが現状です。

そのため、薬物療法はあくまで補助的な治療と考えられ、状態に応じて他の治療法と併用が一般的です。

再生医療

大腿骨頭壊死の治療法には再生医療も選択肢として挙げられます。

再生医療は、患者自身の血液から採取した幹細胞を培養・増殖させ、それを壊死した骨の部分に注入する治療法です。

当院では、専用の細胞加工施設と連携し、通常は難しいとされる股関節への幹細胞注入にも対応しています。

ご自身の血液・細胞を使用するので、拒絶反応が起こりにくい点が特徴です。

再生医療について詳しく知りたい方は、メール相談オンラインカウンセリングで当院へお気軽にお問い合わせください。

関連記事:大腿骨頭壊死を手術しない治療法!放置するリスクや人工関節を避けるために重要なことを解説

大腿骨頭壊死の手術内容を把握して適切な治療を実施しよう

大腿骨頭壊死に対する代表的な手術法には「骨切り術」と「人工股関節置換術」の2つがあります。

それぞれの手術には特徴や適応条件があり、どちらを選ぶかによって治療の流れや生活への影響も変わってきます。

治療効果だけでなく、手術後の生活や職場復帰のタイミングを含めて、総合的に判断していく必要があるでしょう。

なお、手術以外にも、保存療法(薬物療法・装具療法・物理療法)や再生医療などの選択肢もあります。

再生医療の幹細胞を使った治療では、体のさまざまな組織に分化をする幹細胞を損傷した患部に投与します。

再生医療をご検討中の方や治療方法を詳しく知りたい方は、お気軽にお問い合わせください。

手術しなくても治療できる時代です。

股関節の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

大腿骨頭壊死の手術についてよくある質問

大腿骨頭壊死になったらやってはいけないことは?

大腿骨頭壊死を悪化させないためには、股関節にかかる負担を減らす行動が大切です。

以下の動作は進行を早める恐れがある行為です。

  • 激しい運動(ランニング・ジャンプなど)
  • 階段の上り下り
  • 重い物の持ち運び
  • 長時間の立ちっぱなし
  • 深くしゃがむ
  • 前かがみになる

さらに、体重の増加やアルコールとタバコも骨の壊死を進行させるリスクがあるため避けるべきです。

大腿骨頭壊死手術をしたらいつぐらいで仕事復帰できますか?

手術後の仕事復帰は、以下の表の通り仕事の種類によって異なります。

職種

手術後の職場復帰までの期間(目安)

事務職

2~4週

立ち仕事(半日)

4~6週

立ち仕事(1日)

6~8週

ドライバー

2~3カ月

激しい肉体労働

3カ月~半年

動きが多い仕事は復帰に時間がかかる傾向があります。

関節を体に慣らすため、急ぎすぎは禁物です。

仕事復帰は必ず医師と相談して判断しましょう。

(文献1)
整形外科と災害外科66「当科における大腿骨頭壊死症に対する大腿骨頭前方回転骨切り術の検討」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/nishiseisai/66/4/66_800/_pdf
(最終アクセス:2025年5月18日)

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