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腰椎椎間板ヘルニアの初期症状|足のしびれや痛みに注意!

腰椎椎間板ヘルニアの初期症状|足のしびれや痛みに注意!

腰から足にかけて「しびれがある」、「しびれや痛みがつらい」

このような症状が気になる方はいませんか?

腰から足にかけての痛みやしびれがある方は、もしかすると腰椎椎間板ヘルニアかもしれません。

腰椎椎間板ヘルニアは症状を放置して生活を続けると、病気や症状の悪化を引き起こす危険性があります。

今回は腰椎椎間板ヘルニアで見られる初期症状について解説します。早期発見して適切な治療を受けるためにも、ぜひ参考にしましょう。

腰椎椎間板ヘルニア 手足の痺れ

腰椎椎間板ヘルニアとは?病態や原因について解説

腰椎椎間板ヘルニアの症状を理解するために、腰椎椎間板ヘルニアがどのような病気で、どのような原因で起こるのかを解説します。

腰椎椎間板ヘルニアの病態

ヘルニアとは英語でherniaと書き、「臓器や組織の一部が突き出た状態」を言います。

腰椎椎間板ヘルニアは何らかの原因で腰にある椎間板という組織の中身(髄核:ずいかく)が突き出てしまい、背骨を通る神経を圧迫してしまう病気です。

腰椎とは背骨の腰の部分にあたり、四角いブロックのような骨が5つ積み重なってできています。

上半身の体重を支える必要があるため、腰椎と腰椎の間には椎間板と呼ばれるクッションのような組織があり、腰にかかる衝撃を吸収しています。

椎間板の中にある髄核は衝撃を吸収しやすいようにゼリーのようになっていますが、繰り返し腰椎に負担がかかると、その中身が突き出てしまうのです。

腰椎椎間板ヘルニアの原因

腰椎椎間板ヘルニアはスポーツや労働などにより、腰にかかる負担が原因となります。

例えば、仕事で重い荷物を頻繁に上げ下ろししたり、野球やサッカーなど腰を急激に反ったり、ひねったりする動作を繰り返したりすることが原因になります。

また特別強い負荷がかからなくても、悪い姿勢を長時間続ける場合でも発症します。

椅子に座る時間が長い仕事や作業も原因となる病気です。

腰椎椎間板ヘルニアの初期症状

腰椎椎間板ヘルニアの代表的な症状は以下の通りです。

  • 代表的な症状

  • ・腰や足が痛む
  • ・運動の制限される(特に前かがみが難しくなる)
  • ・お尻から足にかけて広がるしびれる
  • ・感覚が鈍くなる
  • ・足の力が抜ける
  • ・足の力が入りにくくなる
  • ・尿や便が出にくくなる

このうち初期から見られる症状は腰痛と足に広がるしびれや痛みです。

初期症状について具体的に解説します。

腰椎椎間板ヘルニアの初期症状は腰痛と足に広がるしびれ

椎間板の髄核が突き出して腰の神経が圧迫されると、腰痛やしびれが出現します。

初期症状として見られるのは、この腰痛や足に広がる痛みやしびれです。足の痛みやしびれの好発部位は、お尻から太ももの裏です。

しかし、腰椎を通る神経ごとで関連している部位が異なるため、ヘルニアで障害を受ける神経の部位ごとの症状が見られます。神経の障害が進行すると、感覚が障害されたり、力が入らなくなったりします。

排尿や排便の症状はヘルニアが進行して、腰にある神経の束が圧迫されて起こる症状です。

初期からみられる腰痛やしびれは、前かがみになると強まる傾向があります。

手のしびれや痛みは頚椎の症状の可能性も

足ではなく手のしびれや痛みが見られる場合は、腰椎椎間板ヘルニアの可能性は低いです。

腰椎ではなく、背骨の首の部分にあたる頚椎の椎間板ヘルニアが生じている可能性があります。

なぜなら腰椎の周辺には足につながる神経があるのに対して、頚椎周辺は手につながる神経があるからです。

頚椎椎間板ヘルニアも腰椎椎間板ヘルニアと同じように、頚椎の椎間板の髄核が突き出して、手の感覚や動きを支配する神経を圧迫することで、手のしびれや痛みを生じさせます。

腰椎椎間板ヘルニアで初期症状が見られる場合の治療法

腰椎ヘルニアで初期症状が見られた場合は、すぐに整形外科に受診して適切な治療を受けることが大切です。

具体的な治療方法としては、炎症や神経痛を抑える薬を内服したり、神経の周りに炎症や痛みを抑える薬を注射したりします。

また腰の負担を軽くするために腹筋などの筋力をつける運動や生活の工夫を行います。

初期症状の段階で上記の治療を実施していき、徐々にヘルニアが少なくなり、症状が改善する場合が多いです。

しかし症状が改善しない、前述のようなヘルニア進行後の症状が出る場合は、手術による治療が選択されます。

脊髄の損傷は手術しなくても治療できる時代です。

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初期の腰椎椎間板ヘルニアでの注意点

初期の腰椎椎間板ヘルニアは症状を悪化させないために知っておきたい注意点があります。

生活の中で腰椎の椎間板に負担を与えない工夫を紹介するので実践してみましょう。

椎間板に負担のかかる作業や姿勢をしない

椎間板に負担がかかる作業としては以下のようなものがあります。

  • ・重量物を抱える
  • ・繰り返し腰をひねる
  • ・長い時間中腰になる
  • ・長い時間座り続ける
  • など

腰椎椎間板ヘルニアの症状を悪化させないためには、上記のような椎間板に負担がかかる作業をできる限り行わないようにするのが大切です。

例えば床にある物をかかえる場合、対象物にしっかり近づき腰を曲げずに、膝を曲げてしゃがんでから物を持ち上げるようにすると腰の負担が軽減されます。

台所や洗面台での作業は中腰になりやすいため、踏み台に片足を乗せると腰をあまり曲げずに作業をすることが可能です。

就寝時、寝方にも要注意

腰椎にある椎間板に極力負担を与えないためには、寝方にも注意する必要があります。

例えば横向きになる場合、体の重みで腰が「くの字」に曲がりやすく、腰椎への負担がかかってしまいます。

そのため、腰の下にタオルを丸めたものを入れて、腰椎へ負担を支える工夫が必要です。

また柔らかすぎるマットレスでは、体重が分散されず、腰の一部に負担が集中してしまう恐れがあるためヘルニアを悪化させる可能性があります。

腰椎椎間板ヘルニアの初期症状である腰痛や足のしびれが見られたら早めに整形外科に受診しよう

腰椎椎間板ヘルニアの初期症状は腰痛と足の痛みやしびれです。

初期の段階で早めの治療を受けることで、症状の改善や進行の予防につながります。

またヘルニアは日常生活での負担による生じるため、生活の中で椎間板にかかる負担を軽くする工夫をするのも重要です。

本記事を参考にしながら、早めに整形外科を受診して、医師や理学療法士などの専門家による指導を受けましょう。

 

No.156

監修:医師 坂本貞範

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腰椎椎間板ヘルニアのPELD(PED)内視鏡下手術ついて

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