頚椎椎間板ヘルニアを予防は、ストレッチと3つのポイントで
目次
頚椎椎間板ヘルニアを予防するために2つのストレッチと3つのポイントを解説します
次のような症状に悩まれていませんか?それは、もしかすると頚椎(首)椎間板ヘルニアかもしれません
「片方の腕がしびれてつらい…」
「首の後ろが痛い…」
ヘルニアは腰だけでなく首でも起こり、早めの対策や予防が大切です。
本記事では頚椎(首)椎間板ヘルニアのストレッチ方法と予防のポイントを紹介します。自宅で簡単に実践できるので、ぜひ参考にしましょう。
頚椎椎間板ヘルニアとは?原因と症状
頚椎椎間板ヘルニアに対するストレッチや予防を理解するためには、どのような病気で、なぜ起こるのかを理解することが大切です。
まずは頚椎椎間板ヘルニアの病態や原因、症状について解説します。
頚椎椎間板ヘルニアの病態
首の骨は7つの小さな骨(頚椎:けいつい)がブロックのように積み重なってできています。頚椎と頚椎の間には椎間板(ついかんばん)と呼ばれる組織があります。
椎間板はクッションのような機能を持ち、動きを滑らかにしたり、衝撃を吸収したりするのが役割です。
頚椎椎間板ヘルニアは何らかの原因で、椎間板の中にある髄核(ずいかく)と呼ばれるゼリーのような組織が突き出てしまい、首にある神経を圧迫してしまう病気です。
頚椎椎間板ヘルニアの原因
頚椎(首)椎間板ヘルニアは30歳代〜50歳代の男性に多く、以下のような原因があげられます。
加齢による椎間板の変化にスポーツやデスクワーク、重労働が重なるとヘルニアにつながります。
また喫煙や悪い姿勢といった生活習慣、遺伝的な原因でも発生するとされています。
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頚椎椎間板ヘルニアの症状
頚椎(首)椎間板ヘルニアの主な症状は、片側の首や腕、肩甲骨の痛みやしびれです。これはヘルニアにより首の神経が圧迫されるため生じます。
首にある神経は首だけでなく、腕や肩甲骨の感覚や動きに関わっているため症状が現れるのです。
また首を後ろにそらすと神経の圧迫を強めるため症状が悪化し、首をそらす動きが制限されます。重症になると両手がしびれたり、細かい動作が難しくなったりします。
さらに歩行が難しくなったり、排便や排尿が障害されたりするのが重症化の特徴です。
筋力低下や膀胱直腸障害が起こると手術適応になりますのですぐに病院に行きましょう。
頚椎椎間板ヘルニアにおすすめのストレッチ2選
頚椎椎間板ヘルニアの原因の1つが、悪い姿勢を続けることです。
ストレートネックや猫背といった不良姿勢が続くと、首への負担が増えて頚椎(首)椎間板ヘルニアにつながります。
そのため、ストレートネックや猫背を防ぐストレッチがおすすめです。
マッサージは腕のしびれや痛みが出ているため自分では難しい点でも、自宅での対策としてストレッチが良いでしょう。
具体的な方法を2つ紹介します。
首の筋肉のストレッチ
まずはストレートネックの原因になりやすい首の筋肉のストレッチから紹介します。
ストレートネックになると首から背中にかけてある僧帽筋上部(そうぼうきんじょうぶ)や肩甲挙筋(けんこうきょきん)、斜角筋(しゃかくきん)などが縮んでしまいます。
頚椎(首)椎間板ヘルニアは首を後ろに反らすと症状が強まるため注意しましょう。また、動かしたときに痛みやしびれが強まる場合はすぐに中止してください。
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ストレッチで筋肉を柔軟にして首への負担を軽減しましょう。
胸の前側にある筋肉のストレッチ
猫背になると首を後ろにそらした姿勢になりやすく頚椎へ負担がかかってしまいます。
猫背になると胸の前側にある筋肉が縮んでしまいがちです。
以下の方法で胸を広げた姿勢を保ちましょう。適度に伸びているのを感じられる程度まで体をひねりましょう。
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頚椎椎間板ヘルニアを予防するポイント3つ
頚椎椎間板ヘルニアを予防する方法はストレッチ以外にも以下のようなポイントが大切です。
- ①不良姿勢の改善
- ②適切な枕の使用
- ③首に負担のかかる生活の改善
それぞれ具体的な改善方法を紹介します。
①不良姿勢の改善
不良姿勢の改善は前述のストレートネックや猫背です。紹介したストレッチを継続して姿勢の改善を図りましょう。
良い姿勢とは耳、肩、腰、膝、くるぶしが一直線になる姿勢です。座った姿勢をチェックする場合は、耳から腰まで一直線になるか確認しましょう。
特に長時間のスマートフォンの使用やデスクワークで不良姿勢になりやすいので注意が必要です。
②適切な枕の使用
就寝時、不適切なサイズの枕を使用すると、寝ている時間ずっと頚椎への負担がかかる寝方になってしまいます。
そのため適切な枕選びは頚椎椎間板ヘルニアの予防にとって重要な対策です。
以下のポイントで枕を選びましょう。
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頚椎が反った寝方にならないように低すぎる枕を選ばないようにしましょう。
基本的には立っている頭の位置と同じになる高さの枕を選びますが、それよりやや高い枕で頚椎が反るのを防いでも良いです。
また枕が柔らかすぎると首が反りやすくなるため、適度な固さの枕を選びましょう。
大きさは寝返りしたときも枕が当たる頭3個分程度がおすすめです。
③首に負担のかかる生活の改善
頚椎椎間板ヘルニアの原因となるような、不良姿勢の持続や重量物の運搬、喫煙をできるだけ行わないようにしましょう。
デスクワークではパソコンのモニターの高さを目線の位置に合わせ、腰にクッションを当てることで良い姿勢を保ちやすくなります。
長時間のスマートフォンの使用や重量物の運搬を繰り返すのを避けて、こまめに休憩をして紹介したストレッチをするようにしましょう。
まとめ・頚椎椎間板ヘルニアを予防|ストレッチと3つのポイント
頚椎椎間板ヘルニアは首だけでなく肩や腕の症状を招くため、症状を緩和しなければ日常生活に支障をきたしてしまいます。
予防はもちろん、早期の対策で症状の悪化を防ぐことが大切です。
生活習慣や日々の姿勢や動作が原因となるため、本記事を参考にして予防のストレッチや生活習慣の改善を続けましょう。
ただ、ストレッチをして痛みや痺れが増強した場合には、一度ストレッチはやめましょう。この場合ストレッチの仕方が間違っている可能性があります。
また症状が見られたら正しい診断を受けるために、整形外科への受診をおすすめします。医師や理学療法士などの専門家に、適切な指導を受けるとストレッチなどもより効果的に実施できます。
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