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頚椎椎間板ヘルニアの初期症状、見逃さない!3つのポイント

頚椎椎間板ヘルニアの初期症状、見逃さない!3つのポイント

「首が痛いけど寝違えかな?」「手がしびれている気がする」そのような症状でお困りの方は、もしかすると頚椎椎間板ヘルニアを発症しているかもしれません。

発症すると非常につらい痛みが出現し、病状によっては手足を使うことが難しくなることもあります。薬や負担を避けることで症状が落ち着く人がいる一方、生活が不自由になり手術を受ける方もおられます。

本記事では、頚椎椎間板ヘルニアの初期に見られやすい3つの症状と、治療の流れや放置するとどうなるかということについてもあわせて解説します。

頚椎椎間板ヘルニア 初期症状3ポイント

頚椎椎間板ヘルニアの初期に見られやすい3つの症状

頚椎椎間板ヘルニアは、頚椎(首の骨)間のクッションである「椎間板」組織の一部が何らかの理由で本来の場所から逸脱することで起こる疾患です。「ヘルニア」という言葉は臓器や組織が本来あるべき場所からはみ出してしまうことを指します。

頚椎椎間板ヘルニアの初期に見られやすい3つの症状は、

  • ・首の痛み
  • ・片方の腕や手の痛み・痺れ
  • ・両手の痺れ・感覚障害

です。以下で詳しく解説します。

①首の痛み

首の痛みは頚椎椎間板ヘルニアの最初期の症状です。

頚椎椎間板ヘルニアの症状の特徴は急激な発症です。ある日突然に首が痛い、とくに後ろが痛いと感じます。寝違えのような疼痛で、後頭部や肩甲骨周りまで痛みが広がることもあります。

②片方の腕や手の痛み・痺れ

片方の肩から腕、手にかけての痛みや痺れは「神経根の圧迫」が起こることで認められる症状の典型例です。

「神経根」とは脊髄から体の各部位に伸びる神経の付け根のことです。各椎体と椎体の間から、左右それぞれに1本ずつ神経の束が伸びていきます。

神経根が出てくるのは椎体の外側やや後ろです。椎間板組織がやや斜め後ろに飛び出すことにより神経根の圧迫が起こると、その神経の領域を中心に強い痛みをはじめとした症状が起こります。

頚椎から伸びる神経は主に肩から腕、手にかけて分布する神経です。そのため頚椎椎間板ヘルニアの神経根症状は主に肩・腕・手に認められます。症状は圧迫された側のみに起こるため、左右どちらか一方のみが痛んだり痺れたりします。

神経根圧迫による症状は「電気が走るような」「ビリッとした」などと表現されることが多いです。ときに激痛となり、日常生活が困難になる人もいます。

③両手の痺れ・感覚障害

片手でなく両手が痺れる場合はヘルニアによる「脊髄」のダメージが起こっている可能性があります。

脊髄は椎体(いわゆる背骨)の真後ろを走っています。椎間板の組織が体の後方へ飛び出すことで、脊髄が圧迫されます。

脊髄の圧迫による症状は指先から始まり、徐々に範囲が広がっていくことが多いです。片側から始まることも多いですが、最後には両手に認めます。感覚も鈍くなります。その後はさらに体幹部や足へも症状が広がっていきます。

神経根の圧迫と異なり、脊髄の圧迫では強い痛みはあまり感じません。「なんとなく痺れた感じがする」という一見軽そうな症状が、実は脊髄圧迫のサインであるかもしれないのです。

初期段階で対応しないと何が起こるか

神経根症状の場合は悪化すると、支配神経の感覚障害や筋力低下が起こることがあります。

ただし、神経根症状の場合は安静を心がけるだけでも自然治癒する方も多くいます。

一方、脊髄圧迫の症状が進行すると厄介です。進行していくと、まず手の「巧緻(こうち)性運動障害」が起こります。細かく指を使う動作が難しくなり、箸を使う・ボタンをかける・文字を書くなどの当たり前にできていたことができなくなるのです。

続いて、足の運動障害により歩行が難しくなります。さらに進行すると排尿のコントロールに重要な神経の障害が起こり、頻尿・残尿感・失禁などを認めることもあります。

治療について

初期の症状のうちは保存療法が基本です。

保存療法

最も重要なのは首の安静を保つことです。特に後屈動作、つまり顎を上げる動作は症状悪化の原因になります。なるべく首を動かさないように、頚椎のカラーという装具の使用を指示されることもあります。痛みが強いときは鎮痛薬の内服やブロック注射など選択肢です。

手術療法

一方、脊髄症状が進行してしまい、巧緻運動障害・歩行障害・排尿障害などが起こると手術を考えることになります。また、神経根症状でも治療抵抗性の場合は手術が選択肢となります。

脊髄の損傷は手術しなくても治療できる時代です。

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頚椎椎間板ヘルニアについてよくある質問

Q:頚椎椎間板ヘルニアが心配です。何科に受診すれば良いでしょうか?

頚椎椎間板ヘルニアをはじめとした頚椎疾患は次のいずれかの診療科で診察を受けることができます。

  • ・整形外科
  • ・脳神経外科

ただし、これらの診療科であっても医師によって専門領域が異なることもあります。場合によっては他の病院や診療科に紹介となる可能性も否定できません。

受診希望時に迷うようであれば予め「頚椎の病気」を診てもらえるか問い合わせをしておくとスムーズです。

Q:頚椎椎間板ヘルニアはレントゲンで分かりますか?

レントゲンで確定診断をすることはできません。同様の症状をきたす他の病気がないかを診る目的で行います。

頚椎椎間板ヘルニアがあるかどうかはMRI撮影を行って調べます。

まとめ・頚椎椎間板ヘルニアの初期症状、見逃さない!3つのポイント

頚椎椎間板ヘルニアはときに自然軽快することもある疾患です。しかしながら、人によっては急激に悪化し、麻痺などの重い神経症状を認めることもあります。

一度重症化してしまうと手術を行わなければならないこともあり、早期に診断して適切な治療を行うことが望ましいです。

今回ご紹介した「首の痛み」「片方の腕や手の痛み・痺れ」「両手の痺れ・感覚障害」があれば、早めに病院を受診しましょう。

この記事がご参考になれば幸いです。

 

No.160

監修:医師 坂本貞範

参考文献

山崎正志. 臨牀と研究. 97(7): 790-796, 2020.

鎌田修博. 整形外科看護. 12(9): 856-858, 2007.

中川幸洋. MB Orthop. 33(3): 27-34, 2020.

吉井俊貴, 江川聡. MB Orthop. 30(10): 7-13, 2017.

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