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痛みにサヨナラ!帯状疱疹後神経痛に効くマッサージ法

「帯状疱疹が治ったのに、痛みが続く…」「痛くて夜も眠れない…」
このような帯状疱疹後神経痛にお悩みの方は多いのではないでしょうか。帯状疱疹後神経痛は、皮膚の症状が治まった後も数か月から数年にわたって続く可能性がある、非常につらい症状です。
病院での治療と併せてマッサージを取り入れると、痛みの緩和に役立つ可能性があります。ただし、マッサージには注意すべき点もあり、正しい知識を持って行うことが大切です。
この記事では、自宅でできる帯状疱疹後神経痛のマッサージや注意点について解説します。痛みを和らげ、生活の質を高めるヒントとしてお役立てください。
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帯状疱疹後神経痛にお悩みの方や再生医療について詳しく知りたい方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。
目次
【自宅でできる】帯状疱疹後神経痛のマッサージ方法
マッサージを行う上で役立つ道具や準備、簡単に実践できるマッサージ法をご紹介します。
マッサージには神経の損傷を治す効果はないため、あくまで補助的なケアとして取り入れましょう。
必要な道具と準備
セルフマッサージや介助者によるマッサージを行う際は、以下の道具を準備しましょう。
道具 | 用途 |
---|---|
マッサージオイルやクリーム | 肌の摩擦を減らし、マッサージをスムーズに行うのに役立ちます。 |
タオル | オイルやクリームを拭き取るのに使います。 |
バスタオル | マッサージ中に下に敷いておくと、オイルなどで周りが汚れるのを防げます。 |
枕やクッション | 体を楽な姿勢に保つのに使います。 |
マッサージをはじめる前に、手を清潔にし爪を短く切っておくことが大切です。また、お風呂上がりなど、体が温まっているときにマッサージを行うと、より効果的です。
簡単なセルフマッサージ法
マッサージ方法 | 手順 |
---|---|
円を描くようにマッサージ | 痛みのある部分の周りを、指の腹で円を描くようにやさしくマッサージします。痛くない程度の圧で行いましょう。 |
遠くから近くへのマッサージ | 痛みのある部分から少し離れたところを、両手で優しくさすります。徐々に痛みのある部分に近づけていきます。 |
手のひら全体で温める | 痛みのある部分を、手のひら全体で包み込むようにして温めます。 |
これらのマッサージを1日に2~3回、それぞれ5分ほど行ってみてください。痛みを感じたら、無理せずに中止しましょう。
痛みが強い部位や手の届かない場所については、1人でのマッサージが難しい場合があります。家族や介護者にお願いするか、医師や理学療法士に相談することをおすすめします。
帯状疱疹後神経痛の痛みを和らげるマッサージの種類
マッサージの種類 | 効果 |
---|---|
トリガーポイントセラピー | 筋肉内の痛みの引き金となる緊張点(トリガーポイント)を刺激し、筋肉の緊張による痛みの軽減を目指す |
リンパドレナージュ | 優しくリンパの流れを促し、むくみによる神経への圧迫を和らげる |
スウェディッシュマッサージ | 全身の血行を促進し神経の修復を助け、痛みを軽減する |
ツボマッサージ | 神経痛や皮膚症状に対応するツボを刺激し、痛みの緩和や回復を促すと考えられている |
マッサージは症状や目的に応じて使い分け、神経痛に伴う筋肉の緊張や血行不良の改善を目指しましょう。
トリガーポイントセラピー
トリガーポイントセラピーは、筋肉のこりや痛みの引き金となるポイントをほぐすマッサージ法です。神経痛による慢性的な筋緊張や姿勢の崩れがある場合、筋肉のこわばりを和らげる効果が見込めます。
トリガーポイントセラピーの手順は、以下の通りです。
- 張っている部分やしこりを感じる部分を探す
- 指先やテニスボールなどを使う
- 軽く押し当てて10秒程キープしてゆっくり離す、を繰り返す
- 痛いけど気持ち良いと感じる程度の刺激を与える
トリガーポイントセラピーは、筋肉の深層にアプローチするイメージで行いましょう。
また、慢性的な痛みや痺れがある方は、医師や理学療法士など専門家の指導を受けましょう。
リンパドレナージュ
リンパドレナージュは体内のリンパの流れを促し、老廃物や余分な水分の排出を助けるマッサージ法です。リンパの滞りによって起こるむくみや組織の圧迫を軽減し、帯状疱疹後神経痛による不快感を和らげる効果が期待できます。
リンパドレナージュのポイントは、以下の通りです。
- 痛みのない部位から始める
- 手のひら全体を使い、鎖骨周辺や脇の下、足の付け根など、リンパ節に向かって流すように皮膚をやさしくなでる
- 撫でた手を元に戻す
- 5~10回繰り返す
痛みが強い部分を無理にマッサージするとかえって悪化する可能性があります。発熱時やリンパ浮腫のある方は自己判断で行わず、医師に相談しましょう。
スウェディッシュマッサージ
スウェディッシュマッサージは筋肉や関節など身体構造に沿ってやさしくアプローチする、伝統的な全身マッサージです。ヨーロッパでは医療やリハビリにも使われており、疲労回復やストレス軽減、免疫機能の向上が期待できます。
スウェディッシュマッサージのポイントは、以下の通りです。
- オイルを少量手に取り、手のひらで温めてから肌に塗布する
- 力を入れすぎず、手のひらや指でゆっくり滑らせる
- オイルが馴染んだら、筋肉をこねたり揺らしたりして深層の筋肉を緩める
痛みの強い部位は避けましょう。また、高熱、皮膚疾患、血液循環系の病気がある方は、事前に医師に相談しましょう。
帯状疱疹後神経痛のツボマッサージ
東洋医学では、神経痛や皮膚症状に対応するツボを刺激して、痛みの緩和や回復を促すと考えられています。
帯状疱疹後神経痛と関わりが深いとされるツボは、以下の通りです。
ツボの名前 | 場所 | 期待できる主な作用 |
---|---|---|
合谷(ごうこく) |
親指の骨と人差しの骨の間 | 顔の痛み |
至陰(しいん) |
小指の爪の生え際から約3mm外側 | 背中、腰、臀部、ふくらはぎの痛み |
竅陰(きょういん) |
薬指の爪の生え際から約3mm外側 | 脇腹など身体の側面の痛み |
太渓(たいけい) |
内側のくるぶしとアキレス腱の間 | 身体のむくみ緩和 |
太白(たいはく) |
足の親指、足の甲と足底の境目で、くぼみがある | 腸内環境を整え、免疫機能の活性化を促す |
ツボは、1日1~2回、各2~3分程度を目安に無理のない範囲で行いましょう。
帯状疱疹後神経痛マッサージの注意点
マッサージは帯状疱疹後神経痛の症状緩和に効果的ですが、状況によっては控えるべき場合もあります。
ここでは、マッサージが推奨されない症状や健康状態、および適切なマッサージの頻度と強度について説明します。
注意すべき症状と状況
以下のような症状や状況では、マッサージは控えめにするか、医師に相談してから行いましょう。
症状や状況 | 理由 |
---|---|
熱があるとき | 体調が優れない場合、マッサージによって症状が悪化する可能性があります。 |
皮膚に炎症や傷があるとき | マッサージによって皮膚の状態が悪化したり、感染のリスクが高まったりする可能性があります。 |
痛みが強くてマッサージに耐えられないとき | 強い痛みがある場合、マッサージによって痛みが増強される可能性があります。 |
血栓症や出血しやすい病気があるとき | マッサージによって血栓が移動したり、出血が起こったりする危険性があります。生命に関わる重大な事態を引き起こす可能性があるため避けましょう。 |
帯状疱疹の発疹が出ている時期 | 発疹部分へのマッサージは、症状を悪化させる可能性があります。 |
また、妊娠中の方は、念のため医師に相談してからマッサージを受けるようにしましょう。
マッサージの頻度と強度
マッサージを行う際は、適切な頻度と強度を守ることが大切です。
項目 | 推奨 |
---|---|
頻度 | 1日1~2回、それぞれ10~20分程度が適当です。 |
強度 | 痛くない程度の圧から始め、徐々に圧を強めていきます。痛みのある部分は、痛みに合わせて加減しましょう。 |
マッサージは帯状疱疹後神経痛の緩和に役立つ手法ですが、適切な注意点を守ることが重要です。症状や体調に合わせてマッサージを行い、無理のない範囲で継続して痛みの緩和につなげましょう。
帯状疱疹後神経痛にマッサージが効果的な理由
帯状疱疹後神経痛にマッサージが効果的な理由は、以下の通りです。
理由 | 説明 |
---|---|
血流を促進する |
痛みがあると血液の流れが悪くなりがちです。 マッサージは血流を改善し、痛みを和らげる効果があります。 血液の流れが良くなると栄養分が行き渡りやすくなり、身体の回復を助けます。 |
筋肉の緊張を和らげる |
痛みがあると筋肉が緊張しがちです。 マッサージは緊張をほぐし、痛みを和らげる効果があります。 |
リラックス効果をもたらす |
マッサージにはリラックス効果があります。 リラックスすると痛みに対する敏感さが下がり、痛みを和らげる効果が見込めます。 |
マッサージはあくまで補助的な治療であり、効果の出方には個人差があります。実施する際は、医師の指導を受けましょう。
まとめ|帯状疱疹後神経痛に効くマッサージ法
帯状疱疹後神経痛は、水痘・帯状疱疹ウイルスによって神経が傷つき、痛みが残る状態です。
マッサージには損傷した神経を修復する作用はありませんが、筋肉の緊張緩和やストレス軽減を通じて、痛みの感じ方に影響を与えることがあります。
また、神経の損傷修復を促す新しいアプローチとして、細胞や血液を活用した再生医療による治療も選択肢の一つです。帯状疱疹後神経痛による痛みにお悩みの方や、再生医療による治療に関心がある方は、当院「リペアセルクリニック」までお気軽にご相談ください。
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帯状疱疹後神経痛に関してよくある質問
帯状疱疹後神経痛はいつまで続くの?
帯状疱疹後神経痛の持続期間には個人差があり、比較的若い方では数週間程度で治まることが多いとされています。一方で、高齢の方ほど長引く傾向があります。
帯状疱疹後神経痛の持続期間に関するデータは、以下の通りです。(文献1)
年齢 | 1カ月後に痛みがある方 | 3カ月後に痛みがある方 | 12カ月後に痛みがある方 |
---|---|---|---|
60歳未満 | 約6% | 約1.8% | 0% |
60~69歳 | 約9% | 約12% | 約4% |
上記の研究では、5年以上痛みが続いたケースも確認されています。痛みを長引かせないためにも、帯状疱疹の段階からの早期治療が非常に重要です。
帯状疱疹の痛みを和らげる方法は?
帯状疱疹の痛みを和らげる方法は、以下の通りです。
- 絹など、刺激の少ない素材の衣類を選ぶ
- ストレスや疲労をためないよう、しっかり休息を取る
- 症状が落ち着いたら、入浴や蒸しタオル、カイロなどで体を温めて血行を促進する
また、再生医療などを取り入れた新しい治療法も選択肢のひとつです。詳しくは当院「リペアセルクリニック」までご相談ください。
参考文献