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筋トレで脳血管が切れるリスクは?頭痛の予防と対処法を解説

筋トレで脳血管が切れるリスク
公開日: 2025.02.07 更新日: 2025.02.10

筋トレの最中に頭痛がして、脳の血管が切れていたらどうしようと不安になっていませんか。

筋トレで負荷のかかる動きをしたり、重い器具を無理に持ち上げたりすると、脳血管に負担がかかり切れてしまうケースがあります。脳卒中などの疾患を予防するには、筋トレ中も力まないように意識する工夫が大切です。

本記事では、筋トレで脳血管が切れる原因と予防策・対処法を詳しく解説します。

さらに、筋トレ中の頭痛が辛いときの対策法も解説しているため、症状がつらくて悩んでいる方に読んでいただきたい記事です。

ぜひ本記事を参考に、脳血管が切れるリスクに注意しながら筋トレを続ける工夫をしてみてください。

当院「リペアセルクリニック」では、再生医療による脳卒中の後遺症や再発予防の治療を行っております。

メール相談またはオンラインカウンセリングにて無料相談を受け付け中です。気になる方はぜひ当院までお気軽にご相談ください。

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筋トレで脳血管が切れる可能性がある

筋トレ中に重いダンベルを持ったり強い負荷をかける種目を行ったりすると、過度に力んでしまい脳血管に負担をかけるリスクがあります。

筋トレ中に脳血管が切れる大きな要因は「血圧の上昇」です。

筋トレで「力む」ことで血管が強く収縮し、一時的に血圧が急激に上がります。この状態が続くと、血管に過度な負荷がかかり、脳出血を引き起こすリスクがあります。

とくに力みやすい種目は、以下のとおりです。

  • ベンチプレス
  • ダンベルスクワット
  • 懸垂

上記のような筋トレを行う場合は力まないよう、呼吸や負荷に十分注意しましょう。

筋トレ中に力みすぎてしまい脳血管が切れると「くも膜下出血」になるリスクがあるため注意が必要です。くも膜下出血について詳しく知りたい方は、以下のコラムを参考にしてください。

筋トレで頭痛が起こる3つの原因

筋トレ中に頭痛が起こる原因として、主に以下の3つがあります。

  • 血管の一時な強い収縮
  • 激しいトレーニングメニュー
  • 慢性頭痛の悪化

トレーニング中に頭痛が頻繁に起こる方は、本章の内容をチェックしてみてください。

血管の一時な強い収縮

筋トレ中に頭痛が起こる主な原因のひとつは「血管の一時的な強い収縮」を伴う 「可逆性脳血管攣縮(れんしゅく)症候群」 です。

一時的に力んだ際に 1分未満で痛みのピークに達する「雷鳴頭痛」 が発生するのが特徴です。(文献1

個人差はありますが、突然の激しい頭痛が発症した後、数週間にわたって繰り返されることがあります。

また、雷鳴頭痛は 脳出血へと進行するリスク もあるため、注意が必要です。

激しいトレーニングメニュー

激しいトレーニングの繰り返しは、脳血管への負担につながります。

過度な運動を繰り返すと、体が酸素不足に陥ることがあります。全身に十分な酸素が供給されないと、より多くの酸素を体に取り込む過程で血管が拡張され、頭痛が引き起こされるのです。

また、感染予防のためにジムでマスクをつけている場合も、酸欠状態になるリスクがあるため注意が必要です。

筋トレの途中で息苦しさを感じたら、マスクを外してこまめに休憩しましょう。

慢性頭痛の悪化

慢性的な偏頭痛を持っている場合、筋トレにより症状を悪化させるリスクがあります。

片頭痛は、何らかの原因で頭の血管が縮んだ後、急に広がることで脈打つような頭痛が起こるのが特徴です。(文献2

運動をすると血管が開き、血流が良くなるため片頭痛が一時的に悪化する場合があります。

慢性的な頭痛を持っている人は、急激に運動量を増やさずに無理のない範囲で筋トレすることを心がけましょう。

頭痛の分類については、以下のコラムで詳しく解説しています。気になる方はこちらも合わせて参考にしてください。

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必ずやってほしい筋トレ頭痛の予防策3選

筋トレによる頭痛の予防に効果的な対策として、以下の3つがあります。

  • 筋トレ前後に水分補給をする
  • 筋トレ前にストレッチをする
  • 筋トレ中は息を止めない

筋トレ中の頭痛に悩んでいる人は、本章を参考に予防を心がけてみてください。

筋トレの前後に水分補給をする

運動により体内の水分が不足すると、血の巡りが悪くなります。脳へ栄養や酸素が行き届かなくなった結果、頭痛につながる可能性があります。

脱水症状に陥らないよう、筋トレ前後には十分な水分補給をしましょう

また、頭痛以外の脱水症状として以下の症状があげられます。

  • 吐き気
  • 喉の渇き
  • めまい など

このような症状があらわれた場合は、すぐに筋トレを中止して水分補給をして休息をとってください。

筋トレ前にストレッチをする

筋トレ前にウォーミングアップとしてストレッチを行うことも、頭痛を防ぐのに効果的な対策です。

急に激しい運動をすると血流の速さが一気に変わり、血管や筋肉に負担をかけるリスクがあります。

ストレッチでウォーミングアップすると全身の血流が緩やかに早くなるため、頭痛を予防する効果が期待できます。頭痛を防ぎ、安全に筋トレを行うためにも、ウォーミングアップとしてストレッチを行ってから運動を始めましょう。

筋トレ中は息を止めない 

筋トレ中に息を止めると、力みが生じて血圧の急上昇を招き、脳血管に負担を与えるリスクがあります。筋トレ中は息を止めず、力まないように注意しましょう。

とくに重いダンベルを持ち上げたり、きついポーズをとったりするときに 無意識に息を止めてしまう人が多いため、注意が必要です。

筋トレ中に息を止める癖がある方は、トレーニング中の呼吸を以下のように意識してみてください。

  • ポーズをとる際に、呼吸を止めない
  • 力むときに息を吐き、力を抜くときに息を吸う(例:ダンベルを持ち上げる際に息を吐き、下げるときに息をする)
  • どうしても息を止める場合は、筋トレで最もつらい一瞬だけに留める

この呼吸法を意識すると、筋トレ中の血圧上昇を抑えられて頭痛の予防にもつながるでしょう。

筋トレ頭痛がつらい場合の3つの対策法

運動の最中に頭痛がつらくなった場合に有効な対処法は、以下の3つです。

  • 運動を中止する
  • トレーニング器具の負荷を軽くする
  • 痛み止めを飲む

筋トレの最中に頭痛がつらくなった際は、本章を参考に無理をせず、症状を和らげることを優先しましょう。

運動を中止する

筋トレ中に頭痛を感じた場合は、直ちに運動を中止し症状が治まるまでゆっくり休みましょう。

頭痛がつらいまま我慢して筋トレを続けると、症状が悪化するリスクがあります。また、脳血管に負担をかけ深刻な症状を招くリスクもあるため注意が必要です。

頭痛を感じたら無理をせず暗く涼しい場所で横になって休むようにしましょう。

トレーニング器具の負荷を軽くする

筋トレ頭痛の頻度が多い人は、トレーニング器具の負荷を軽くして力みを減らしましょう。

筋トレによる頭痛の一因として負荷をかけすぎてしまい、力んでしまっている可能性があります。どうしても強い負荷で筋力をつけたい場合は「徐々に」重さを上げるようにしましょう。急激に負荷を上げると頭痛や脳出血のリスクを上げるため、注意が必要です。

痛み止めを飲む

休息をとったり筋トレ時の負荷を軽くしたりしても頭痛が続く場合は、我慢せずに痛み止めを服用することが大切です。

筋トレ頭痛に効果のある痛み止めは、以下のような成分の薬です。

  • イブプロフェン
  • アセトアミノフェン
  • インドメタシン

これらの成分を含む薬は、病院の処方のみならず、薬局やドラッグストアなどでも購入できます。

ただし、痛み止めで改善がなければ別の要因も考えられるため、一度頭痛外来に受診してみましょう。

まとめ|脳の血管に負担をかけず安全に筋トレをしよう

筋トレによる脳血管への負担を減らすためには、未然の防止策と症状が出た際に適切な対処を行うことが大切です。

頭痛を感じたら無理をせずに休み、症状が落ち着いてから再開しましょう。

当院リペアセルクリニックでは、人体にある幹細胞を用いて脳出血後の再発予防や後遺症の治療を行っております。

メール相談」または「オンラインカウンセリング」にて無料相談を受け付けておりますので、気になる方はぜひ当院までご連絡ください。

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筋トレで脳血管が切れる症状についてよくある質問

筋トレは血管を老化させますか?

筋トレ自体が血管に悪影響を与えるわけではありませんが、アスリートのような運動を長期的に行うと動脈硬化を促進させるリスクがあります

ただし、適切な頻度と負荷の筋トレは血流を改善し、健康体を維持する効果が期待できます。年齢に合わせて トレーニングの頻度や負荷を下げて有酸素運動を取り入れると、筋トレのメリットを活かしながら無理なく運動ができるでしょう。

脳血管が切れるとどうなりますか?

脳血管が切れると脳出血が起こり、以下のような症状があらわれる場合があります。

  • 手足や顔がしびれる
  • ろれつが回らない
  • 視界がぼやける

脳出血後の後遺症は、早期の対応によってその後回復できるかどうかが大きく変わります。これらの症状があらわれたらすぐに受診しましょう。

脳出血の予防については、以下のコラムで詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

参考文献

(文献1)

橋本洋一郎「可逆性脳血管攣縮症候群(reversible cerebral vasoconstriction syndrome)| 神経治療(35)
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/35/4/35_416/_pdf

(文献2)

古和 久典「片頭痛の病態と治療|神経治療(39)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/jsnt/39/3/39_200/_pdf/-char/ja

監修者

圓尾 知之(医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)

圓尾 知之 医師 (医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)

Tomoyuki Maruo

日本脳神経外科学会 所属

脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。

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