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脳出血は再発する?再発率や血圧管理を含む予防法を解説

高血圧予防
公開日: 2023.02.20 更新日: 2025.02.10

「脳出血の再発率って高いの?」「また再発するのが怖い」と不安に感じる方は多いのではないでしょうか。

実際、脳出血は再発リスクが高い病気であり、再発すると前回よりも重い後遺症が出る可能性もあります。

本記事では、脳出血の再発率の実態やリスクを高める生活習慣、予防のための具体的な行動を詳しく紹介します。

最後までご覧いただくことで、脳出血の再発を防ぐポイントを理解し、安心して暮らせる方法を見つけましょう。

また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の後遺症が気になる方へ、手術や入院の必要がない「再生医療」を提供しています。

まずはお気軽に「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。

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脳出血の再発率は高い

脳出血は一度発症すると再発リスクが高い病気です。

とくに50代以降では再発率が上昇し、健康管理や生活習慣の見直しが欠かせません。

本章では、脳出血の再発率について、データをもとに解説します。

1年以内で約12.8%、10年以内では約51.3%

脳出血の再発率は1年以内で約12.8%、10年以内では約51.3%とされています。(文献1

とくに血圧の管理が不十分な方や生活習慣が整っていない場合に、再発リスクが高まる傾向があります。

そのため、再発を防ぐためには血圧を安定させることが最も重要です。

日々の血圧測定を習慣にし、医師の指導を受けながら塩分を控えた食事や適度な運動を取り入れると効果的です。

適切な健康管理を行い、安心できる生活を目指しましょう。

50代以降から再発率も高め

脳出血の再発率は50代以降から顕著に高まります。(文献2

年齢を重ねると血管の弾力性が低下し、血圧のコントロールが難しくなるためです。

また、運動不足や不健康な食生活が続くと、さらにリスクが高まります。

この年代では、定期的な健康診断を受け、自分の健康状態をしっかり把握していくのが重要です。

さらに、ストレスをため込まない生活を心がけるのも再発予防につながります。

健康的な生活習慣を維持していけば、脳出血の再発を防ぎ安心した日常を送れるでしょう。

【要チェック】脳出血の再発時に見られる前兆

脳出血が再発したらどんな症状が出るのか不安に感じる方も多いはずです。

再発時に現れる前兆は、以下のように複数あります。

前兆の種類

具体的な症状

対処法

激しい頭痛

突然、今までに経験したことのないような激しい頭痛が起こる

すぐに救急車を呼ぶ

手足のしびれや麻痺

手足にしびれや麻痺が生じ、力が入らなくなる

すぐに安静にし、症状が進行する前に医療機関へ連絡する。

ろれつが回らない

言葉がうまく話せなくなる、話す速度が極端に遅くなる

無理に話そうとせず、周囲の人に異変を伝え、速やかに救急車を呼ぶ。

めまい

突然、激しいめまいに襲われ立ち上がるのが困難になる

転倒を防ぐため、座るか横になり、周囲に助けを求める。

意識障害

意識がもうろうとし、反応が鈍くなる

速やかに救急車を呼び、安静を保つ。

視野障害

視野が狭くなる、物が二重に見える

車の運転や移動を避け、医療機関で検査を受ける。

早期に察知し、迅速な対応をとることによって命を守る可能性も高められます。

また、以下の記事では脳出血の前兆を症状で判別するチェックリストを紹介しています。

不安に感じる方はぜひご覧ください。

脳出血の再発防止につながる3つの行動

脳出血は再発率の高い病気ですが、適切な予防対策によって再発リスクを減らすことができます。

  • 血圧を毎日管理する
  • 定期的な検査を受ける
  • 医師の指示に従って薬を服用する

本章では、脳出血の再発防止に効果的な3つの行動を紹介します。

血圧を毎日管理する

高血圧は、脳出血の再発リスクを高める要因の1つです。

毎日血圧を測定し、適切な血圧管理を行うのは再発予防に非常に重要です。

家庭用血圧計を使用して、朝と晩に血圧を測り記録をつけましょう。

目標とする血圧値は、一般的に130/80mmHg未満(家庭血圧125/75未満)です。(文献3

もし、血圧が高い場合は医師に相談し、適切な治療を受けるようにしましょう。

再発を防ぐための血圧の管理方法については、こちらの記事でも詳しく解説しております。

定期的な検査を受ける

脳出血の再発を防ぐためには、定期的な検査も重要です。

検査によって、脳の状態や血管の状態を把握できるためです。

また、潜在的なリスク要因を早期に発見し、適切な対策にもつながります。

具体的には「血液検査・尿検査・脳ドック」などがありますので、医師の指示に従い適切な頻度で検査を受けましょう。

医師の指示に従って薬を服用する

医師から薬が処方される薬は、血圧を下げたり、血液をサラサラにしたりする効果があり、再発のリスクを抑制するのに役立ちます。

脳出血の再発を防ぐためにも、処方された薬は医師の指示に従ってきちんと服用することが重要です。

自己判断で服用を中止したり、量を変更したりするのは避けましょう。

また、薬の効果や副作用について気になる点があれば、医師に相談してください。

脳出血の再発を防ぐ生活習慣で見直すべきポイント

脳出血の再発を防ぐには、日々の生活習慣の見直しも大切です。

ここでは、食事、運動、睡眠など、具体的な以下のポイントに分けて紹介します。

  • 塩分を控えたバランスの取れた食事
  • 適度な運動を習慣化する
  • 十分な睡眠時間を確保する
  • 禁煙する
  • 過度な飲酒は避ける
  • ストレスをため込まない

できることから少しずつ改善し、健康的な生活を送りましょう。

塩分を控えたバランスの取れた食事

塩分の摂りすぎは高血圧の原因となり、脳出血の再発リスクを高めます。

とくにインスタント食品や加工食品は、塩分が多いので注意が必要です。

また、野菜や果物を積極的に摂取し、栄養バランスの取れた食事を心がけましょう。

さらに、カリウムを多く含む食品は、体内の塩分を排出する効果があるのでおすすめです。

適度な運動を習慣化する

適度な運動は、血圧を下げてストレスを解消する効果も期待できます。

脳出血の再発予防にも効果的ですので、ウォーキングや軽いジョギングなど無理のない運動を習慣化しましょう。

運動が苦手な方は、家の中でできるストレッチやヨガもおすすめです。

毎日少しでも体を動かす心がけが大切です。

血圧を下げるための食事や、運動でコントロールする方法については以下の記事を参考にしてください。

十分な睡眠時間を確保する

睡眠不足は、血圧を上昇させストレスを増加させる原因となります。

夜更かしを避け、毎日同じ時間に就寝する習慣をつけると良いでしょう。

また、寝る前のスマートフォンや飲酒を控えると質の良い睡眠が得られます。

寝室の環境を整え、リラックスできる空間作りも大切です。

禁煙する

喫煙は、血管を収縮させ血圧を上昇させるため、脳出血の再発リスクを高めます。

一方、禁煙すれば脳出血だけでなく、さまざまな病気のリスクを減らす効果も期待できます。

禁煙は難しいと感じる方もいるかもしれませんが、禁煙外来などを利用して、専門家のサポートを受けるのもおすすめです。

過度な飲酒は避ける

アルコールの過剰摂取は血圧を不安定にするため、脳出血の再発リスクを高めます。

適量の飲酒は許容される場合もありますが、控えることが望ましいでしょう。

飲酒は適量を守り、飲みすぎないように注意してください。

ストレスをため込まない

ストレスは、血圧を上昇させて脳出血の再発リスクを高める要因となります。

そのため、ストレスをため込まないよう、自分なりの解消法を見つけてみましょう。

趣味やリフレッシュできる活動を楽しんだり、友人や家族と過ごしたりするほか、十分な睡眠も効果的です。

また、悩みや不安を抱えている方は、一人で抱え込まず信頼できる人に相談したり、専門家のサポートを受けるのも有効です。

こちらの記事では、高血圧とストレスの関係性について紹介しています。

詳細が気になる方はぜひご覧ください。

まとめ|脳出血は再発しやすい病気なので予防対策を取っておこう!

脳出血は再発率の高い病気ですが、生活習慣の改善や定期的な検査など、予防対策によって再発リスクを減らせます。

ご自身やご家族のために、今日からできることを実践し、健康的な毎日を送るようにしましょう。

また、脳出血の前兆や再発時の症状を把握しておくのも重要です。

万が一、再発の疑いがある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

また、当院「リペアセルクリニック」では脳卒中の再生医療(脳梗塞・脳出血)・幹細胞治療をご提案しています。

再発に関して不安がある方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

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脳出血の再発に関するよくある質問

脳出血が再発したらどうなる?

脳出血が再発すると、初回よりも症状が悪化する可能性があります。

麻痺や言語障害などの後遺症が重くなる場合や、意識障害や呼吸障害といった命に関わるような状態になる可能性もあるでしょう。

再発を防ぐためには、血圧管理や生活習慣の改善など、日々の予防対策が重要になります。

また、前兆を早期に認識し、迅速に医療機関を受診することも大切です。

脳出血は同じ場所で再発するのですか?

脳出血は、同じ場所で再発するケースもありますが、別の血管で出血が起きるケースも少なくありません。

同じ場所での再発は、血管のダメージが完全に回復しないまま血圧が上がると起こりやすいです。

一方、別の場所での出血は、動脈硬化や高血圧による血管の弱化が原因とされています。

いずれの場合も、血圧管理や定期検査によって再発リスクを軽減できるため、日々のケアが重要です。

また、当院「リペアセルクリニック」では手術や入院を必要としない「再生医療」を提供しています。

脳出血の再発や後遺症が気になる方は「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてお気軽にご相談ください。

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参考文献

文献1

J Hata,Y Tanizaki, et al.Ten year recurrence after first ever stroke in a Japanese community: the Hisayama study.J Neurol Neurosurg Psychiatry.2005 Mar;76(3)p368-372.
https://pubmed.ncbi.nlm.nih.gov/15716529/

文献2

栃木県公式ホームページ「脳卒中発症登録集計結果 – 栃木県」
https://www.pref.tochigi.lg.jp/e04/welfare/kenkoudukuri/kenkoudukuri/documents/nou26.pdf

文献3

Novartis「高血圧治療」
https://www.novartis.com/jp-ja/sites/novartis_jp/files/naruhodo-nattoku_202208.pdf

監修者

圓尾 知之(医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)

圓尾 知之 医師 (医療法人美喜有会 脳神経外科 部長)

Tomoyuki Maruo

日本脳神経外科学会 所属

脳神経外科の最先端治療と研究成果を活かし、脳卒中から1日でも早い回復と後遺症の軽減を目指し、患者様の日常生活の質を高められるよう全力を尽くしてまいります。

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