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ブシャール結節におけるやってはいけないことは?症状緩和を図るマッサージも紹介

ブシャール結節は変形関節症の一種で、関節が腫れて痛みが出たり指が曲がりにくくなったりする症状が見られます。症状が悪化すると関節が変形するだけでなく、日常生活に支障をきたす可能性があります。
症状を悪化させないためには、指先に負担をかける行動を避けることが大切です。本記事では、ブシャール結節でやってはいけないことを解説します。
似た病気のヘバーデン結節との違いや症状緩和を図るマッサージ法も紹介するので、回復へ向けた治療プランが知りたい方は参考にしてください。
目次
ブシャール結節でやってはいけないこと
ブシャール結節でやってはいけないことは、ヘバーデン結節と共通しています。ヘバーデン結節はブシャール結節と似た病気で、いずれも指の関節に起こる変形性関節症になります。
ブシャール結節でやってはいけないことは、以下の通りです。
- 指先に過度な負荷をかける
- 重いものを持つ
- 患部を過度に温める
ブシャール結節の症状回復には、指先に負担をかける行動を避けるのが重要です。指先を使う必要があるときは、テーピングで固定してできる限り負担をかけないようにしましょう。
ブシャール結節とヘバーデン結節の違い
ブシャール結節とヘバーデン結節は似た病気ですが、発生部位や症状などに違いが見られます。主な違いは、以下の4つです。
- 発症部位
- 症状
- 発生頻度
- 原因
混同されがちなブシャール結節とヘバーデン結節の違いを以下で詳しく解説します。
発症部位
ブシャール結節とヘバーデン結節の発症部位は、以下の通りです。
ブシャール結節 |
ヘバーデン結節 |
---|---|
人差し指から小指までの第2関節(PIP関節:近位指節間関節) |
人差し指から小指までの第1関節(DIP関節:遠位指節間関節) |
ブシャール結節とヘバーデン結節は、発症する関節に違いが見られます。症状が見られる関節に注目すると、発症部位がどちらか判断できます。とはいえ、どちらか見極めるのは難しいため、発症した際は早めに医療機関を受診しましょう。
症状
ブシャール結節とヘバーデン結節における症状の違いは、以下の通りです。
ブシャール結節 |
ヘバーデン結節 |
---|---|
第2関節の腫れ・痛み・変形 |
第1関節の腫れ・痛み・変形 |
ブシャール結節とヘバーデン結節の症状は似ていますが、発症する部位に違いがあります。ただし、痛みはブシャール結節の方が強いため、日常生活に支障が出やすい点に注意が必要です。
いずれも変形が進行すると関節を動かしにくくなり、ペンや箸が使えない、もしくはペットボトルの蓋を閉められないなど、物を強く握る動作が困難になります。
また、ブシャール結節とヘバーデン結節は骨の変形が進むと、関節近くにミューカスシストと呼ばれる水ぶくれができる場合があります。
ミューカスシストが破れたり潰れたりすると、感染症により骨髄炎が発症する可能性がある点も押さえておきましょう。
発生頻度
発生頻度は、ブシャール結節よりヘバーデン結節の方が高い傾向にあります。一般的には、ヘバーデン結節が発症し、進行によりブシャール結節が生じるケースが多く見られます。
ただし、ヘバーデン結節とブシャール結節は自己判断しにくい病気です。双方を見極める際は、問診や触診、レントゲン検査を行い診断します。
症状が見られた際は、自己判断せず早めに専門機関へ受診しましょう。なお、当院「リペアセルクリニック」では、メール相談やオンラインカウンセリングを受け付けております。ヘバーデン結節とブシャール結節どちらかわからずお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。
\まずは当院にお問い合わせください/
原因
ブシャール結節とヘバーデン結節は、いずれも原因が明確にわかっていません。しかし、主な原因は以下のように考えられています。
- 加齢による関節の老化
- 遺伝的な要因
- 女性ホルモンの原因
- 指の酷使
- ほかの病気により併発 など
ブシャール結節とヘバーデン結節は40歳以降の女性、とくに閉経後の女性に多く発症することから、女性ホルモンが影響している可能性が指摘されています。
女性は閉経すると、女性ホルモンであるエストロゲンの分泌が減少し、腱や関節に炎症が起きやすくなります。このことから、ブシャール結節とヘバーデン結節の原因の1つとして女性ホルモンが考えられます。
また、ブシャール結節とヘバーデン結節はピアニストや調理師など指先に負担がかかる仕事をしている場合にも、発症しやすいといわれています。
ブシャール結節をほっとくとどうなる?放置するリスク
ブシャール結節を放置すると症状が悪化し、以下のリスクが生じます。
- 関節が変形する
- ミューカスシストが生じる
- 日常生活の動作が困難になる
テレビのリモコンが押せなかったり、包丁が握れなかったりと日常生活に影響を与えます。また、ブシャール結節は重症化すると手術が必要です。
指を曲げる機能を担う腱を切除するほか、変形がひどい場合は人工関節置換術などを行う場合もあります。ブシャール結節は放置すると症状が進行する可能性もあるため、重症化を避けるためにも早期治療が大切です。
ブシャール結節の症状緩和を図るマッサージ法
ブシャール結節を発症した際に症状緩和を図る方法として、マッサージが効果的です。症状回復へ向けた代表的なマッサージ法は、以下の4つです。
- 手のひらを開閉する動きを繰り返す
- 関節を押す
- 関節を曲げ伸ばしする
- 手の甲の皮膚を伸ばす
マッサージ法のやり方を以下で解説するので、ブシャール結節の早期回復を図れるよう無理のない範囲で取り入れましょう。
手のひらを開閉する動きを繰り返す
手のひらを開閉する動きを繰り返すと、水かき部分の筋肉を鍛えられます。水かき部分とは、指と指の間の皮膚部分で、マッサージを取り入れると関節痛を緩和する効果が期待できます。
やり方は、以下の通りです。
- 平らな場所に指を閉じた状態で手のひらをつける
- 指と指の間をできる限り大きく広げた状態をキープする
- 1と2の動作をゆっくり繰り返す
開閉の動きは、無理のない範囲でゆっくり時間をかけて行うのがポイントです。
関節を押す
関節を押すマッサージは、指の変形を防ぐのに効果的です。ブシャール結節が進行して指が変形すると、手術が必要になる場合もあるため症状が悪化しないよう取り入れましょう。
やり方は、以下の通りです。
- 平らな場所に痛みがある方の手のひらをつける
- 手をつけたら指を軽く広げる
- もう片方の手で上から指関節を抑える
- 手のひらでゆっくりプレスしたままキープする
- 1から4の動作を繰り返す
指先に過度な負荷をかけると逆効果となるため、強く押しすぎないよう注意しながら行うのがポイントです。
関節を曲げ伸ばしする
関節を曲げ伸ばしするマッサージでは、可動域を広げられます。ブシャール結節では、指の曲げ伸ばしの可動域が狭くなると痛みが生じるため、マッサージにより広げる訓練を取り入れるのが効果的です。
やり方は、以下の通りです。
- 痛みを感じる手を軽く握る
- 指を広げ、親指以外の4本を付け根から直角に曲げた状態で伸ばす
- 親指以外の4本指の第1関節と第2関節を曲げる
- 1から3の動作を繰り返す
指を動かしすぎず、無理のない範囲でゆっくりマッサージするのがコツになります。
手の甲の皮膚を伸ばす
手の甲の皮膚を伸ばすマッサージでは、指関節における筋肉の柔軟性を高められるため可動域を広げられる効果が期待できます。曲げ伸ばしの可動域が狭くなり痛みが生じないよう、柔軟性を高めましょう。
やり方は、以下の通りです。
- 壁に手をつけるように指先を上向きにした状態で伸ばす
- 片方の手で手のひら側から手の甲側へ向けて指関節を伸ばす
- 30秒程度行い元に戻す
- 1~3の動作を繰り返す
気持ち良いと感じる程度に、手のひらの筋肉をゆっくり伸ばすのがポイントです。
ブシャール結節における再生医療の可能性
ブシャール結節は症状が悪化し、変形がひどい場合は人工関節置換術と呼ばれる手術が必要になる可能性もあります。再生医療は、人工関節または手術を避けたい場合の選択肢の1つです。
再生医療の1つ「分化誘導」による関節治療では、幹細胞を神経や骨といった特定の組織に分化するように誘導します。
当院「リペアセルクリニック」では、幹細胞を冷凍せず投与に合わせて都度培養し、生存率を高めています。また、再生医療は入院が不要で日帰りで治療を受けられる点が特徴です。
当院ではメール相談やオンラインカウンセリングを受け付けておりますので、ブシャール結節の治療に関する悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。
\まずは当院にお問い合わせください/
まとめ・やってはいけないことを理解しブシャール結節の悪化を防ごう
ブシャール結節でやってはいけないことには、指先に過度な負担をかけたり重いものを持ったりする行動が挙げられます。似た病名となるヘバーデン結節も同様の行動を避けることが、症状緩和へ向けた対策になります。
ブシャール結節を放置すると関節が変形するほか、日常生活に支障をきたすリスクが生じる点に注意が必要です。症状の進行状況によっては手術を要する場合もあるため、早期治療が大切といえます。
また、手術を避けたい場合の治療法には、再生医療があります。ブシャール結節を発症した際にやってはいけないことへの理解を深め、早期回復へ向けて症状を悪化させないようにしましょう。
ブシャール結節でやってはいけないことに関するよくある質問
ブシャール結節とコーヒーの関係性は?
ブシャール結節の発症とコーヒー摂取との間に直接的な因果関係は、現在のところ科学的に証明されていません。
一部ではヘバーデン結節とコーヒー摂取の関連性について言及されることがありますが、明確な医学的根拠に基づくものではありません。
ただし、ヘバーデン結節とカフェインには相関関係が報告されています。カフェインには血流を悪くする可能性があるといわれており、ヘバーデン結節やブシャール結節の原因の1つに血行不良が考えられています。そのため、カフェインを含む飲み物を避けるのも予防策の1つです。
ブシャール結節は難病指定されていますか?
ブシャール結節は難病指定されていません。発症原因が明確になっていませんが、ブシャール結節は指の関節における変形関節症です。難病指定されている結節性硬化症とは異なる病名のため、混在しないよう注意しましょう。
ブシャール結節は治りますか?
ブシャール結節は指関節の軟骨がすり減り、変形により痛みや腫れなどの症状を引き起こす変形性関節症の一種です。完全に元の状態に戻す根本的な治療法は現状確立されていませんが、症状の進行を抑制し、痛みを軽減させるさまざまな治療法は存在します。
症状が進行すると日常生活に支障が出てくる場合もありますが、適切な治療と予防により症状の進行を遅らせて痛みの緩和が期待できます。
治療法としては、まず保存療法で症状の回復を図り、改善が見られない場合は手術を行うのが一般的です。
監修者

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)
Sadanori Sakamoto
再生医療抗加齢学会 理事
再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。
「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。