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コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響を医師が解説|食事で気をつけるポイントも紹介

指 痛い
公開日: 2025.03.31

ヘバーデン結節は、指の関節が変形し痛みや腫れが生じる病気です。初期症状が軽いため見過ごされがちですが、進行すると日常生活に支障をきたす可能性があります。

また、ヘバーデン結節と診断された方の中には「コーヒーは控えた方がいいのか」と悩む方もいるでしょう。

本記事ではコーヒーがヘバーデン結節に与える影響について解説します。さらに、食事で気を付けるポイントや、積極的に摂りたい食品についても紹介するので、ぜひ最後までご覧ください。

【基礎知識】ヘバーデン結節とは

ヘバーデン結節は、指の第1関節が変形し痛みが生じる、変形性膝関節症の一種です。加齢や指の使い過ぎにより、骨と骨の間にある関節軟骨がすり減って、骨同士がぶつかるようになり炎症が起こります。

ヘバーデン結節の症状や原因、なりやすい人の特徴は以下の通りです。

ヘバーデン結節の主な症状

  • 指の第1関節が変形して曲がる
  • 痛みや腫れ
  • 指のこわばり
  • 水ぶくれ(ミューカスシスト)のようなものができる場合もある

ヘバーデン結節になる原因

  • 不明
  • ホルモン分泌量の低下

ヘバーデン結節になりやすい人の特徴

  • 40代以降の女性(特に更年期以降)
  • 手や指をよく使う人
  • 肥満の人

ヘバーデン結節の症状が出る指は主に人差し指から小指で、第1関節の甲側に2つのコブ(結節)ができるのが特徴です。

ヘバーデン結節の症状は40代以降の女性に多くみられ、更年期以降の女性ホルモン分泌量の低下が一因と考えられています。また、発症しやすい人の特徴は、長年農作業をしている人や裁縫、刺しゅう、ピアニストなど手や指を酷使する人です。

ヘバーデン結節が進行すると、指が変形する可能性があります。症状がある場合は放置せずに、早めに医療機関を受診しましょう。

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コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響

ヘバーデン結節の人は「コーヒーを控えた方がいい」と聞いたことがあるでしょう。しかし、現時点ではコーヒーがヘバーデン結節に影響を及ぼすという医学的根拠はありません。一方で、コーヒーに含まれるカフェインや砂糖が炎症を引き起こしている可能性があります。

ここでは、コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響について解説します。

カフェインが及ぼす影響

コーヒーに含まれるカフェインが、ヘバーデン結節の症状を悪化させるという医学的根拠はありません。しかし、血流への影響が痛みを悪化させている可能性があります。

カフェインには交感神経を刺激し血管を収縮させる作用があるため、血流が悪くなり痛みがひどくなる可能性が考えられます。また、「カフェインを減らしたら改善した」という声もあるようです。

カフェインが気になる方は、コーヒーをカフェインレスに変えたり、緑茶や紅茶の代わりにルイボス茶やハトムギ茶を飲んだりするのもよいでしょう。

砂糖が及ぼす影響

砂糖を過剰に摂取しすぎると炎症を引き起こし、ヘバーデン結節の悪化につながる可能性があります。砂糖を摂りすぎると、体内のたんぱく質と結びつき、細胞や肝臓に炎症を引き起こします。慢性的な炎症は、関節の痛みや腫れを悪化させる要因です。

コーヒーに砂糖を多めに入れる習慣がある方は、知らないうちに過剰摂取している可能性があります。

糖分は必要不可欠な栄養素ですが、適切な量でバランスよく摂取しましょう。

ヘバーデン結節になったら食べてはいけないもの

ヘバーデン結節になったら控えた方がいい食べものは下記の3つです。

  • 糖分の多い食品
  • リン酸を多く含む食品
  • アルコール飲料

摂りすぎると、炎症や痛みを促進させる可能性があります。ヘバーデン結節の方は、過剰に摂取しないよう気を付けましょう。

糖分の多い食品

日常的に糖分の多い食べものを摂取していると、関節の痛みや炎症を悪化させる可能性があります。糖分を多量に摂ると血糖値が上昇し、関節周りの炎症を引き起こしやすくなります。

以下は、日常的によく食べるものの中で糖分や糖質が多い食品です。

  • チョコレートやケーキ
  • 甘い飲み物
  • 白米やパン
  • 調味料

チョコレートやジュース、甘い食べものはもちろん、炭水化物は消化されるとブドウ糖に変わり血糖値を引き上げます。

糖分や糖質の摂取を減らす意識をすると、関節の負担を軽減できるでしょう。

リン酸を多く含む食品

ヘバーデン結節の症状がある方は、リン酸を多く含む食品を過剰に摂取しないようにしましょう。特に加工食品に多く含まれるリン酸は、カルシウムの吸収を妨げ、骨や関節に悪影響を与える可能性があります。

リン酸を多く含む食べものは以下の通りです。

  • インスタント麺
  • ハムやソーセージなどの加工食品
  • スナック菓子
  • ファストフード

リン酸は食品添加物に多く含まれているため、加工食品やカップ麺などを頻繁に食べる方は、摂りすぎに注意しましょう。

アルコール飲料

ヘバーデン結節になったら、アルコールの摂取は控えましょう。アルコールを飲むと血管が拡張して、関節周りの痛みを促進させる可能性があります。

飲酒後に指の痛みが強くなったり、腫れがひどくなるという症例も報告されているため注意が必要です。また、過剰な飲酒は腎臓に負担をかけ、腎機能の低下を引き起こす要因となります。

腎機能が低下するとカルシウム代謝に影響を及ぼし、骨が弱くなり、ヘバーデン結節の症状が悪化する恐れがあります。

お酒を飲む際は適量を守り、飲み過ぎないように意識することが大切です。

ヘバーデン結節になったら食べたほうがいいもの

ヘバーデン結節になったら食べたほうがいいものは次の3つです。

  • 大豆製品
  • 青魚
  • 乳製品・小魚

ヘバーデン結節には、これを食べれば症状が改善するというものはありませんが、食べるものを意識すると炎症や痛みが軽減できる場合があります。

以下で詳しく解説します。

大豆製品

ヘバーデン結節の症状がある方は、納豆や豆腐、味噌などの大豆製品を積極的に摂るようにしましょう。ヘバーデン結節患者の8割以上が女性であり、特に更年期以降の方が多いため、女性ホルモンが関係している可能性があると言われています。

更年期になると卵巣機能が低下して、エストロゲンの分泌が乱れ、関節の痛みや変形が起こりやすくなると考えられています。

大豆製品に含まれるイソフラボンはエストロゲンと似た働きを持つ成分です。イソフラボンを含む大豆製品を摂ると、エストロゲンの減少による影響を補い、関節の痛みや変形の進行を抑える効果が期待できます。

食事から取り入れやすい大豆製品を活用し、ヘバーデン結節の症状緩和を目指しましょう。

青魚

サバやイワシなどの青魚は、ヘバーデン結節の痛みを緩和する効果が期待できます。青魚に多く含まれるDHAとEPAは、抗炎症作用がある脂肪酸です。DHAとEPAには炎症を抑える働きがあるため、痛みや腫れの軽減に役立つと考えられています。

サバやイワシは焼き魚として食べるのはもちろん、缶詰でも手軽に入手できるので、日ごろの食事に取り入れやすい食材です。

ヘバーデン結節の症状がある方は意識して青魚を食べるようにしましょう。

乳製品・小魚

乳製品や小魚は、ヘバーデン結節の症状がある方は積極的に摂った方がよい食べものです。乳製品や小魚にはカルシウムが豊富に含まれており、骨や関節の強化に役立ちます。

カルシウムは骨の生成だけではなく、細胞の機能や神経伝達においても重要な働きをします。生きるうえで血液内に一定のカルシウムが存在していなくてはなりません。

血中のカルシウムが不足すると、歯や骨から補うことになります。血中のカルシウムが不足した状態が続くと、歯や骨密度が低下して、もろくなってしまうのです。

ただし、マグネシウムが不足していると摂取したカルシウムが骨に届かず、炎症部分に沈着してしまう可能性があります。カルシウムとマグネシウムをバランスよく摂ることが大切です。

ヘバーデン結節における再生医療の可能性

ヘバーデン結節の治療法には主に、「保存療法」「手術療法」「再生医療」があります。多くの方は、炎症や痛みを抑えて指の機能をできるだけ維持するために保存療法を選択されます。

しかし、保存療法で十分な改善がみられない場合、再生医療も選択肢の一つです。

再生医療では身体の自然治癒力を高め、損傷した組織や機能を修復・再生を目的としています。主な治療法として、生きた幹細胞を活用する幹細胞治療や血液を利用するPRP療法があり、手術せず治療できる点が特徴です。

リペアルセルクリニックでは、ヘバーデン結節の痛みや変形に対する再生医療を行っています。保存療法で効果を感じにくい方や手術を避けたい方は一度ご相談ください。

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ヘバーデン結節におけるコーヒーと食事の関係を正しく理解しよう

コーヒーがヘバーデン結節に及ぼす影響については、現時点では医学的根拠がありません。しかし、コーヒーに含まれるカフェインや砂糖が、痛みや炎症を促進させる可能性はあるでしょう。

日ごろから糖分や糖質を控えめにして、アルコールの摂取を減らすなど食事に気を付けると、痛みや炎症の緩和が期待できます。

どのような食べものを選ぶべきか正しく理解して、ヘバーデン結節の症状をやわらげるために食生活を見直してみましょう。

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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