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膝や腰、股関節など深刻な関節痛の診断にMRIを使うわけ

長時間の立ち仕事、座ったままのオフィスワークはもちろん、日頃から運動やスポーツをよくされる方にとって、首や肩はもちろん、腰や膝の痛みは日々の大きな悩みです。これらの痛みについて、その原因をつきとめるためには画像による情報をもとにした診断がとても重要です。

中でも膝や腰の痛みについて判断する際には、画像検査の中でもMRIが重視されます。今回は、膝や腰、股関節など深刻な関節痛の診断にMRIを使う理由についてみていきます。

 

MRIを診察に活用する

1、画像検査について

診察時の画像検査として、誰もがご存知だと思うレントゲンに加えて、CT、MRIという画像検査の方法があります。それぞれ長所・短所があるのでみていきましょう。

 

1)レントゲン検査

レントゲン検査は、放射線の一種であるエックス線を用いる検査方法です。短時間で簡単に行えますし、苦痛もほとんどないため、まずはレントゲンを撮る病院が多いかと思います。レントゲン検査では骨の部分を詳しく見るのに適しています。骨折や骨の変形などがその代表です。

しかし、筋肉・軟骨・神経などの骨より柔らかい組織を撮影することができません。また最近はデジタル化の影響で線量が格段に少なくなったとはいえ、放射線を用いる検査ですので、被曝の可能性については気になるところです。

 

2)CT検査 (Computed Tomography)

CT検査は、レントゲンと同じエックス線をあらゆる方向から照射して体の輪切りした画像を撮影することができます。レントゲンと違って体の内部まで輪切りにした状態で確認ができます。そして輪切り画像を重ね合わせて他の断面の画像を構築したり、三次元(3D)の立体画像で確認することもできる検査です。レントゲンよりもさらに詳しく骨の状態を評価することが可能ですが、レントゲンと同じく筋肉・軟骨・神経などの骨より柔らかい組織については判断しにくいことがあります。

 

3)MRI検査(Magnetic Resonance Imaging)

MRI検査とは、大きな磁石(磁場)を利用して体の内部を画像化する検査です。レントゲンやCTではわからない筋肉や神経などの柔らかい組織を写し出すことを得意とします。また、放射線を使用しないため被曝も無く、患者さんの人体に無害な検査です。ただ、装置自体が大きく、とても高価なため、大学病院をはじめとした一部の施設にしかなかったりします。また、筒状の検査装置の中で30分程度の検査時間をじっと我慢できるかどうか(閉所恐怖症)がネックとなります。機械の音が大きく、それが我慢できないという方もおられます。  

その他にもMRIは、非常に強力な磁石ですので、体内に金属があると検査できないことがあります。特に心臓にペースメーカーを入れている方は、MRIに対応したペースメーカーでなければ撮影ができません。これはペースメーカーに付属の手帳で詳細が案内されているはずですのでご確認ください。また骨折の治療で手術をした際に使われる金属プレートや歯科インプラントはチタンでできていますし、心臓や脳血管のステントも大丈夫なのでご安心ください。

ただし、注意が必要なのは刺青です。

最近はファッションで手軽に刺青を入れる方が増えてきました。実はこの刺青の色素に金属成分が含まれることがあります。色素の金属がMRI撮影により熱を持ち、火傷にいたる可能性があるため注意が必要です。

 

2、腰が痛い原因とは

腰痛の原因は様々ですが、MRIでわかるのは、軟骨の変形や神経の圧迫などです。 腰にある筋肉が肉離れを起こしたような状態であるギックリ腰や、腰の筋肉の疲労からくる筋・筋膜性腰痛症はMRIでは異常がわかりません。

一方、椎間板ヘルニアではMRI検査が重要です。腰の骨(腰椎)には椎間板と呼ばれる円盤状の軟骨部分があります。この部分が外に出てきたのが椎間板ヘルニアという訳です。神経が圧迫されると、腰、お尻、下肢にまで痛みやしびれが出ることがありますが、椎間板が出ていても神経を圧迫しなければ、痛みはありません。この椎間板の飛び出てきた様子をMRI検査を用いることで確認することができ、診察に当って正確な診断が行えます。

 

 

3、膝が痛い原因とは

膝の痛みには、交通事故、スポーツによる外傷、運動のやりすぎ、中年以降に慢性的に起きるものなどがあります。外傷による代表的なものとして、膝半月板損傷および膝靱帯損傷があります。

MRIによる画像情報なら半月板、膝軟骨、ひざの靭帯がどのように痛んでいるのかなどの疾患を正確に知ることができます。

さらに、変形性膝関節症の場合は、レントゲン検査では骨の外観しか判断できないところ、MRIでは骨の中の状態まで把握できるため、医師は骨の内部にまで損傷がおよんでいないか確認することができます。

 

1)膝半月板損傷

膝関節のすき間には、内・外側それぞれに半月板と呼ばれる三日月型の軟骨(膝半月板)があり、膝にかかる衝撃を分散させています。例えばスポーツ等で強く膝を捻ったときに損傷することが多く見られたりします。損傷直後には、強い痛みと共に腫れたり、関節内に血液が溜まる事があります。しばらくして痛みが和らいでも、膝の中で引っかかる様な感じや動きにくい感じが続いたりします。

 

2)靱帯損傷

膝を支えるため、膝には内・外側の側副靱帯および前・後十字靱帯の計4つの膝靱帯があります。半月板の損傷と同じように、スポーツ等で膝を捻った時や交通外傷で発生する事が多くあります。強い膝の痛みと共に皮下や関節内に出血が生じます。膝関節が不安定になることが一番の問題であり、膝のくずれや持続する痛みでスポーツが出来なくなることもよくあります。これら靭帯の状態を確認する上でもMRIを用いた検査が一番わかりやすい検査となります。

 

もし、上記のうちに気になる症状があれば、早めに専門医院の受診をお勧めいたします。その際にMRIでの精査を勧められることがあるかもしれません。その折のご参考としていただけると幸いです。

 

 

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監修:医師 加藤 秀一

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