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【医師監修】梨状筋症候群とは?症状・原因・治し方を解説

梨状筋症候群
公開日: 2026.04.18

お尻から脚全体にかけて痛みを感じる場合、梨状筋症候群(梨状筋肉症候群)の可能性が考えられます。梨状筋症候群は坐骨神経痛を引き起こす原因の1つで、お尻から脚にかけて痛みやしびれが生じます。

しかし、梨状筋症候群は坐骨神経痛の原因となる椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症と症状が似ているため、注意が必要です。

本記事では、梨状筋症候群(梨状筋肉症候群)の概要や原因、症状について解説します。坐骨神経痛との関係性やセルフチェック法もまとめているので、ぜひ参考にしてください。

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梨状筋症候群(梨状筋肉症候群)とは

梨状筋症候群とは、お尻の奥にある梨状筋が坐骨神経を圧迫して起こる症状です。梨状筋肉症候群としても周知されていますが、正式名称は梨状筋症候群です。

梨状筋症候群は、お尻の深い場所となる深殿部で坐骨神経が筋肉や組織によって圧迫されて引き起こされる深殿部症候群の1つとして知られています。梨状筋症候群は、中年に多い症状で、なかでも女性の有病率は男性の約6倍です。(文献1

なお、発症頻度は低いといわれています。

坐骨神経痛との関係

梨状筋症候群は、坐骨神経痛を引き起こす原因の1つです。そもそも、坐骨神経痛はお尻や太もも、足などに痛みを生じる症状の総称です。

坐骨神経痛の原因には、梨状筋症候群以外に次の疾患が挙げられます。

  • 腰椎椎間板ヘルニア
  • 脊柱管狭窄症
  • 腰椎すべり症

坐骨神経痛を引き起こす原因の5〜6%は、梨状筋症候群といわれています。(文献1

梨状筋症候群は、腰ではなくお尻周辺の筋肉に原因がある坐骨神経痛の一種です。したがって、腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症など、腰椎に原因がある坐骨神経痛とは治療方針が異なります。

椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症との違い

坐骨神経痛の原因は、梨状筋症候群以外に椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などがあります。梨状筋症候群との違いは、以下の通りです。

 

梨状筋症候群

椎間板ヘルニア

脊柱管狭窄症

原因

梨状筋が坐骨神経を圧迫して起こる

椎間板の中にある髄核(ずいかく)が押し出されて椎間板中の神経を圧迫して起こる

腰周辺に位置する脊柱管が狭くなることで起こる

好発年齢

中年層

若年層

中高年層

痛みが出やすい姿勢

座っている状態

前に屈んだ状態

身体を後ろに反った状態

いずれも症状が似ていますが、自己判断で見分けるのは困難です。適切な治療を受けるためには、医療機関での診断が必要です。

坂本 貞範
坂本 貞範
診察では、神経根支配に一致する神経学的異常の有無と、梨状筋部の圧痛や股関節運動による疼痛再現の有無を重視して鑑別しています。
前者が明らかであれば椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症を、後者が陽性であれば梨状筋症候群を疑う流れで診察を進めていきます。

梨状筋症候群の症状

梨状筋とは、脊椎の下部に位置する仙骨や尾骨の前面から大腿骨上端の突出した部分に伸びている筋肉で、梨状筋症候群の場合、お尻から太腿にかけて痛みやしびれが出る傾向にあります。梨状筋症候群の主な症状は、以下の通りです。

  • お尻の奥に違和感がある
  • お尻の中央付近を押すと痛みを感じる
  • 座っていると痛みが生じる
  • しびれがある

梨状筋症候群は、梨状筋が坐骨神経を圧迫すると痛みが強くなるといわれています。そのため、座っているときのほうが痛みを感じやすい疾患です。

梨状筋症候群は、MRIやレントゲンでの検査では異常を見つけるのは困難です。

坂本 貞範
坂本 貞範
実際の診察では、殿部から下肢にかけてのしびれや鈍痛を訴えながらも、明らかな神経学的脱落所見に乏しいケースが多い印象です。
長時間の座位や股関節の回旋で症状が再現・増悪する点に注目して、他の疾患との鑑別を進めています。

梨状筋症候群の症状セルフチェック法

梨状筋症候群は、セルフチェックで発症の可能性を見極められます。ここからは、梨状筋症候群のセルフチェック法を3つ解説します。

ただし、セルフチェックで症状が見られたからといって、必ずしも梨状筋症候群だと断定できません。セルフチェック法はあくまで判断の目安として、正確な診断は医療機関を受診しましょう。

お尻を押したときに痛みがあるか

お尻を押したときに、痛みやしびれが生じた場合、梨状筋症候群の疑いがあります。梨状筋は、仙骨から太もものつけ根に向かって斜めに伸びている筋肉です。

お尻の中央より、少し外側寄りを指で押した際、お尻から足まで痛みを感じるかチェックしてみましょう。痛みを感じた場合、梨状筋症候群の可能性が考えられます。

なお、セルフチェックでは、押したときに足まで違和感があるか確認することがポイントです。

片膝を抱えたときに違和感があるか

片膝を抱えたときに違和感があった場合、梨状筋症候群の可能性が考えられます。セルフチェックでは、仰向けになり、片膝を両手で胸に引き寄せましょう。

片膝を引き寄せた際、お尻や太ももに突っ張った感じや痛みが生じた場合は、梨状筋が坐骨神経を圧迫している可能性があります。片膝を無理に引き寄せると、症状が悪化する場合があるため、セルフチェックを行う際はゆっくり行うことがポイントです。

足を組んだときに症状が出るか

椅子に座った際、片足をもう片方の膝や太ももの上に乗せたときにお尻や太ももに痛みやしびれが生じる場合、梨状筋症候群の疑いがあります。座った姿勢は、梨状筋が坐骨神経を押しつぶす状態になるため、症状が出やすくなります。

とくに足を組むのは梨状筋に負荷がかかりやすく、お尻に痛みが生じたり太ももにしびれが出たりといった梨状筋症候群の症状が出やすい姿勢です。お尻から脚にかけて痛む場合は、梨状筋症候群の可能性があります。

梨状筋症候群で梨状筋が硬くなる原因

梨状筋症候群は梨状筋が硬くなったり腫れたりして、坐骨神経を圧迫することで生じる症状です。梨状筋が硬くなる理由は、主に以下の原因が考えられます。

  • 長時間座りっぱなし
  • 過度な運動
  • 姿勢の乱れ
  • お尻や股関節周りの筋力低下
  • 股関節の変形などの異常

長時間座り続ける状態は、お尻の筋肉が圧迫されて血流が悪くなってしまい硬化の原因につながります。また、スポーツも梨状筋に炎症を引き起こす可能性があるため、注意が必要です。

ゴルフや野球など、股関節を激しくひねる動作を繰り返すスポーツは梨状筋症候群を引き起こしやすい傾向にあります。ただし、筋力の低下も、梨状筋が硬化する原因となるため適度な運動は必要です。

坂本 貞範
坂本 貞範
実際の臨床では、長時間の座位や股関節への過度な回旋負荷をきっかけに発症するケースが多く見られます。
そのため患者さんには、座りっぱなしの姿勢や同じ姿勢を長時間続けることを避け、こまめに姿勢を変えたり軽く体を動かすようお伝えしています。

梨状筋症候群の治し方

梨状筋症候群は、症状にあわせて治療が異なります。主な治し方には、以下の治療があります。

  • 保存療法
  • 手術法
  • 再生医療

ここでは、治療法別に梨状筋症候群の治し方を解説するので、参考にしてください。

保存療法

梨状筋症候群の一般的な治療法は、保存療法です。軽度の場合、安静により症状の緩和が期待できます。具体的には、長時間の座りっぱなしの姿勢を避けたり、血流が悪くならないよう温めたりする方法が効果的です。

また、ストレッチやリハビリを通して梨状筋の緊張を緩和し、神経への圧迫を軽減する治療も行われます。日常生活に支障が出るほどの症状が見られる場合、薬物療法や注射療法の梨状筋ブロックで、痛みを抑えます。

坂本 貞範
坂本 貞範
実際の臨床では、梨状筋部の圧痛や誘発テストで症状が再現され、神経学的異常に乏しい症例に対して梨状筋ブロックの適応を判断しています。
特にピンポイントで疼痛が強く、痛みの部位が明確な症例ほど、ブロックの効果を得やすい印象です。

手術法

梨状筋症候群で、手術は極めて稀です。保存療法で症状が緩和されず、梨状筋による神経の圧迫が原因の場合は手術が行われます。梨状筋症候群の代表的な手術は、梨状筋切離術です。

梨状筋切離術とは、梨状筋の停止部で筋肉を切り離し、坐骨神経に影響を及ぼさない範囲まで切除する術式です。手術の場合、1〜2週間ほど入院する必要があります。

また、手術後は3カ月程度リハビリを行っていきます。ただし、症状によってはリハビリが半年以上かかる可能性がある点に注意が必要です。

再生医療

梨状筋症候群の治療法として、手術を避けたい場合には再生医療の選択肢もあります。

再生医療では、脂肪由来の幹細胞を用いて治療を行います。幹細胞治療とは、自身の身体から採取した幹細胞を外部で増殖させ、所定の量に達したら再び身体に戻す治療法です。幹細胞を採取する際は、おへその横からごくわずかな脂肪を取るため、身体の負担を最小限に抑えられます。

また、入院・手術を必要とせず日帰りの施術が可能な点も、再生医療の特徴です。ただし、幹細胞治療は幹細胞の培養に1カ月ほどかかります。手術せず治療を受けたい場合に、再生医療は選択肢の1つです。

坂本 貞範
坂本 貞範
実際の臨床では、保存療法やブロック注射で一時的な改善にとどまり再燃を繰り返す症例や、局所に原因が明確で神経学的異常に乏しい症例に対して、再生医療を検討します。
こうしたケースでは、組織の修復を促すアプローチで症状の根本的な改善が期待できると考えています。

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梨状筋症候群の疑いがある場合は専門機関を受診しよう

梨状筋症候群は坐骨神経痛の原因の1つで、発症頻度は少ない傾向にあります。とはいえ、過度な運動や長時間の座りっぱなしなどが原因で、引き起こされる症状です。

また、椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症などと症状が似ているため、自己判断で見分けるのは困難です。適切な治療を受けるためには、医療機関を受診する必要があります。

お尻から太ももにかけて、痛みやしびれなどが見られた場合は、医療機関を受診して適切な治療で症状回復を目指しましょう。

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梨状筋症候群に関するよくある質問

梨状筋症候群の効果的なストレッチは?

梨状筋症候群の改善に効果的なストレッチは、以下の3つです。

  • 膝胸抱えストレッチ
  • クロスボディ・ストレッチ
  • プレッツェルストレッチ

たとえば、膝胸抱えストレッチは仰向けになり、片膝を胸に引き寄せて梨状筋を伸ばすストレッチです。筋肉の緊張がほぐれ、神経への負担軽減が期待できます。

ただし、強い痛みがあるときに行うと症状が悪化する可能性もあるため、無理のない範囲で行いましょう。万が一、しびれや違和感が出た場合はすぐに中止することが大切です。

梨状筋症候群が治るまでの期間の目安は?

梨状筋症候群が治るまでの期間の目安は、以下の通りです。

症状の程度

治るまでの期間目安

軽度

数週間~1カ月

中程度

3カ月~半年以上

重症

半年以上

ただし、症状の程度や治療内容によって目安は異なります。症状が長引く場合は、医療機関への受診を検討しましょう。

期間を理解して、適切な治療を行うことが早期回復を目指す上で重要です。

寝るときに痛い場合の対処法は?

梨状筋症候群で寝るときに痛みが出る場合は、以下2つの方法を試してみましょう。

  • 横向きで寝る
  • クッションを使用する

横向きで、脚を伸ばした状態で寝ると痛みが緩和される場合があります。横向きで寝る際、膝を曲げると症状がでる可能性があるため、できる限り脚は伸ばしましょう。

また、クッションをお尻の下に敷くと梨状筋への圧迫が軽減され、症状の緩和が期待できます。

梨状筋症候群の疑いがある場合は何科を受診するべき?

お尻や脚に慢性的な痛みがある場合、整形外科を受診しましょう。整形外科では、X線やMRIを使用して腰椎や神経の状態を確認するため、梨状筋症候群以外の症状の可能性を見つけられる場合があります。

ただし、日常生活に支障が出るほど強い痛みやしびれが強い場合や、排尿・排便障害を伴う場合は、神経内科や脳神経外科も選択肢の1つです。

参考文献

(文献1)

ペインクリニック治療指針改訂第6版|日本ペインクリニック学会