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【医師監修】三叉神経痛の原因はストレス?関係性や痛みを和らげる方法を解説
三叉神経痛は、電気が走るような鋭い痛みを感じる疾患です。なかには、ストレスが原因で、三叉神経痛が引き起こされると聞いたことがある方もいるのではないでしょうか。
三叉神経痛は、ストレスが直接的な原因で発症するわけではありません。しかし、ストレスによって痛みが悪化する可能性があります。
本記事では、三叉神経痛とストレスの関係性を解説します。三叉神経痛の原因や痛みを和らげる方法もまとめているので、ぜひ参考にしてください。
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目次
ストレスは三叉神経痛を引き起こす原因にはならない
ストレスは、三叉神経痛を引き起こす直接的な原因にはなりません。しかし、ストレスは三叉神経痛の痛みを悪化させる可能性があります。
関係性については明確に解明されていませんが、ストレスによって体が痛みに敏感になる場合も考えられます。つまり、ストレスによって痛覚過敏を引き起こし、三叉神経痛の痛みが強くなっているケースも少なくありません。
とくに、三叉神経痛は電気が走るような痛みを感じるといわれており、症状自体がストレスとなり、激しい顔面痛が生じている可能性があります。
顔面けいれんはストレスにより発症する場合がある
三叉神経痛と同様に、脳血管が顔面神経を圧迫することで起こる顔面けいれんはストレスが原因で発症する場合があります。三叉神経痛と顔面けいれんの違いは、以下の通りです。
|
三叉神経痛 |
顔面けいれん |
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|---|---|---|
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概要 |
激しい顔面の痛みを引き起こす疾患 |
顔面の筋肉が自分の意思に反して収縮する疾患 |
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主な発症箇所 |
片側の顔面 |
片側の目の周辺 |
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誘発されるきっかけ |
化粧や歯磨きなど顔面に触れた場合に誘発 |
ストレスや緊張している場合に誘発 |
三叉神経痛は、顔に触れることで痛みを引き起こします。対して、顔面けいれんはストレスや緊張などにより、自分の意思に反して引き起こされます。
ストレス以外に考えられる三叉神経痛の原因
三叉神経痛は、三叉神経の圧迫が原因で発症します。三叉神経が圧迫される原因は複数ある点についても、理解しておくことが大切です。
ここでは、三叉神経痛の主な原因を4つ解説します。
血管による三叉神経の圧迫
血管圧迫は、三叉神経痛でもっとも多い原因です。三叉神経痛は、脳の奥で血管が圧迫されることで起こると考えられています。
三叉神経の根元には、神経を保護する「髄鞘」が中枢から末梢に移行する部分があります。しかし、移行部分は圧迫の刺激に弱い点が特徴です。
血管による圧迫を受けると髄鞘が傷つき、神経の電気信号が漏れを起こし、結果的に疼痛が生じると考えられています。三叉神経を圧迫する血管の多くは上小脳動脈ですが、脳底動脈や前下小脳動脈が原因となる事例もあります。(文献1)
脳腫瘍などの病気による三叉神経の圧迫
三叉神経痛の主な原因は、血管による圧迫です。しかし、脳腫瘍や神経鞘腫などが神経を圧迫することで起こるケースもあるといわれています。三叉神経痛の10%前後は腫瘍によって生じると考えられており、そのうちの9.6%は脳腫瘍によるものと報告されています。(文献1)
腫瘍が大きくなると三叉神経を圧迫し、神経を保護する髄鞘が傷つき、神経の電気信号が漏れを起こして痛みを引き起こす仕組みです。脳腫瘍の場合は、手術で腫瘍を取り除く治療が検討されます。(文献2)
脳動静脈奇形による影響
三叉神経痛は、脳動静脈奇形(AVM)などの血管異常によって発症する場合もあります。まれな原因ではあるものの、実際に症例が報告されています。
Practical Neurologyによると、ある患者があごや歯に強い痛みがあり、検査した結果、後頭蓋窩に動静脈奇形が認められました。CT血管造影検査では異常な血管のかたまりや血管の拡張が確認されました。異常な血管のかたまりや血管の拡張により、三叉神経を圧迫し、痛みを引き起こしたと考えられています。(文献3)
多発性硬化症など神経疾患による影響
三叉神経痛は、多発性硬化症による神経の損傷が原因で発症する場合もあります。多発性硬化症とは、中枢神経系の脱髄疾患の1つです。炎症によって髄鞘が壊れて、痛みをはじめとするさまざまな症状が現れます。
血管や脳腫瘍など、外からの圧迫とは異なり、多発性硬化症などの神経疾患は神経の内側から障害が生じる点が特徴です。なお、多発性硬化症は指定難病に指定されており、日本では比較的稀な疾患といわれています。
三叉神経痛を和らげる方法
三叉神経痛は、セルフケアで痛みが緩和される場合があります。痛みを和らげる方法は、以下の4つです。
- 痛みの原因と考えられるストレスの解消を図る
- 三叉神経痛に効く食べ物を食べる
- 漢方を飲む
- 手のツボを押す
ここでは各緩和方法のポイントを解説するので、三叉神経痛の痛みにお悩みの方は参考にしてください。
痛みの原因と考えられるストレスの解消を図る
ストレス解消は、三叉神経痛の痛みを緩和する方法の1つです。三叉神経痛は、ストレスによって痛みを悪化させる原因があると考えられています。そのため、ストレス解消により痛みの緩和が期待できます。
ストレス解消方法は、以下の通りです。
- 瞑想
- 運動
- 読書
- 入浴
- 趣味に没頭
- カウンセリング
ストレスは自律神経のバランスを崩し、血管の収縮を招くことで血行不良を引き起こす可能性があります。入浴は、心身をリラックスさせる効果に加えて、身体を温める働きがあり、ストレス解消に効果的です。
また、規則正しい生活と十分な睡眠も、ストレスを解消する上で重要です。
三叉神経痛に効く食べ物を食べる
三叉神経痛を改善できる食べ物は、医学上解明されていません。しかし、神経痛に効く食べ物はあります。血管の圧迫により血流が悪くなることが原因で、痛みを引き起こします。そのため、次のような血流改善が期待できる食べ物を食べるのが対策の1つです。
- 味噌や納豆などの発酵食品
- サバ
- イワシ
- サンマ
- ナッツ類
- にんじん
- れんこん
- ごぼう
- ほうれん草
三叉神経痛では噛む動作が痛みを誘引する原因になるため、硬い食べ物や粘膜を刺激する辛い物などを食べるのは控えましょう。
漢方を飲む
三叉神経痛に対する治療薬として、症例数は限られていますが、漢方薬が有効と報告された例もあります。(文献1)漢方は、冷えやストレスなど体質に合わせた治療により全身のバランスを整えながら痛みを緩和する効果が期待できます。
代表的な漢方は、以下の通りです。
- 柴胡桂枝湯
- 桂枝加芍薬湯
- 五苓散
漢方を服用する際は、用法用量を守ることが大切です。身体に異変を感じた場合は、服用を中断しましょう。
手のツボを押す
三叉神経痛の痛みを緩和する方法には、手のツボも有効です。ツボ押しは、自律神経を整えてリラックス状態に導くため、痛みを和らげる効果が期待できます。
三叉神経痛に効果的な手のツボは、以下の2つです。
- 合谷(ごうこく)
- 内関(ないかん)
合谷は、親指と人差し指の付け根あたりに位置するツボです。内関は、手首の内側にあるツボで、いずれも自律神経を整える効果が期待できます。ツボを押す際は、気持ち良さを感じる程度に優しく押すことがポイントです。
三叉神経痛によるストレスを緩和するための治療法
三叉神経痛は激しい痛みが特徴の疾患となるため、医療機関で適切な治療を受けることが大切です。
ここでは、三叉神経痛の代表的な治療法を解説します。症状の緩和が期待できず、医療機関の受診を検討している方は、参考にしてください。
薬物治療
三叉神経痛は市販の鎮痛剤はほとんど効果がないといわれているため、医療機関での処方が治療法の1つです。てんかんの薬「カルバマゼピン」が、三叉神経痛の痛みに有効といわれています。
カルバマゼピンは、神経に作用して神経痛を緩和する効果が期待できます。ただし、カルバマゼピンはアレルギーを引き起こす可能性があるため、服用には注意が必要です。
また、長期的に服用を続けると効果が薄れて、薬の量を増やす必要が出てきます。副作用のリスクも考慮し、症状の緩和が見られない場合はほかの治療法を検討するのも手段の1つです。
神経ブロック注射
内服薬で痛みが抑えきれない場合は、神経ブロック注射が効果的です。神経ブロック注射は、顔面痛の原因となる神経や周辺に注射し、一時的に痛みを遮断する処置法です。
処置により筋肉の緊張をほぐし、血流を促進するためリラックス効果が期待できます。ただし、神経ブロック注射は一時的な処置となり、定期的な治療が必要になります。手術を避けたい場合に、神経ブロック注射は有効な選択肢の1つです。
手術
薬物療法や神経ブロック注射などで効果が得られない場合は、手術が行われる場合もあります。三叉神経痛では、微小血管減圧術が行われるケースが一般的です。
微小血管減圧術とは、三叉神経痛の原因となる血管が神経を圧迫しないよう固定する手術です。耳の後ろ側を5〜6cm皮膚切開し、100円玉くらいの大きさで行う手術となり、傷跡はほとんど目立ちません。手術の場合、10日間ほどの入院が必要です。
三叉神経痛の原因とストレスの関係を理解して適切な治療を受けよう
三叉神経痛の主な原因は、血管や脳腫瘍などによる三叉神経の圧迫です。ストレスは直接的な原因ではないものの、痛みを悪化させる可能性が考えられています。
痛みの緩和には、ストレス解消が効果的です。運動や入浴など、リラックスできる方法を試して、三叉神経痛の症状回復を目指しましょう。
症状の緩和が期待できない場合の治療法として、再生医療も選択肢の1つです。再生医療は、神経の炎症抑制や組織修復へのアプローチを目的として研究や一部の医療機関で行われています。
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三叉神経痛の原因とストレスに関するよくある質問
三叉神経痛にはマッサージが効果的ですか?
三叉神経痛は、首や肩などのマッサージによって痛みが軽減した症例報告があります。(文献4)ただし、三叉神経痛は歯磨きやメイクなど顔に軽く触れるだけで痛みを伴う疾患です。
強い刺激を与えると逆効果になる場合がある点に注意が必要です。セルフマッサージは症状悪化を招く可能性があるため、専門機関に相談しましょう。
三叉神経痛になりやすい人は?
三叉神経痛になりやすい人に見られる共通点は、以下の通りです。
- 50代〜60代の女性
- 高血圧や動脈硬化の傾向がある人
- 多発性硬化症の人
- 脳腫瘍・脳血管奇形のある人
- 片頭痛持ちの人
三叉神経痛の発症年齢は50代以降が多く、男女比は1:1.5〜2といわれています。つまり、女性の比率の方が高い疾患です。一般的に遺伝性はありませんが、稀に家族性の報告もあります。(文献1)
三叉神経痛は何科を受診すればいいですか?
三叉神経痛の疑いがある場合は脳神経外科もしくは、神経内科を受診しましょう。歯痛と症状が似ているため、歯科や口腔外科を受診しがちですが、血管による神経の圧迫が原因のケースが多いため、脳神経外科が適しています。
脳神経外科では、神経系の専門的な診断や微小血管減圧術など、三叉神経痛に適した治療を行えます。
参考文献
Trigeminal neuralgia secondary to vascular compression and neurocysticercosis: illustrative case|PMC
Arteriovenous Malformations & Trigeminal Neuralgia|Practical Neurology
Role of Physical Therapy in Trigeminal Neuralgia: A Case With 4-Year Follow-up|JOSPT Cases




















