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ストップ&ダッシュが多いスポーツや、ハイヒールで不安定な場所を歩くときなど、捻挫をする場面はさまざまです。 ひどい捻挫だと歩くのも困難で、日常生活に支障をきたすこともあるため「早く治したい」と考える方も多いかもしれません。 結論からいえば、捻挫を早く治すためにはPOLICEと呼ばれる応急処置を行い、早めに医療機関を受診することが大切です。 また、トレーニングで適度に負荷をかけるのも効果的ですが、痛みがあるときは無理をしないようにしましょう。 本記事では捻挫を早く治すための応急処置やトレーニング方法をまとめました。 捻挫を繰り返している人や現在捻挫でお困りの人は、ぜひ最後までチェックしてください。 【結論】捻挫を早く治すためにはPOLICEを実践!正しい応急処置をご紹介 結論からいえば、捻挫をしたときにはPOLICEの概念での応急処置が有効です。 捻挫とは軟骨や関節包(かんせつほう)・靭帯が損傷している状態で、骨折や脱臼以外の関節のケガを指します。 この捻挫に対して有効と考えられている応急処置がPOLICEです。POLICEは6つの処置の頭文字を取った造語であり、スポーツ現場などで積極的におこなわれています。これからこのPOLICEについて詳しく解説しますので、ぜひチェックしてください。 なお、捻挫に関しては以下の記事でも詳しく対処方法をご紹介しています。気になる人はぜひこちらも合わせてご覧ください。 POLICEとは「捻挫などのケガに用いられる応急処置」 捻挫を早く治すには、まずは応急処置と適切な診断が必要です。 捻挫が起きた際の応急処置として「POLICE処置」が良いとされています。 Protection(保護) Optimal Loading(適切な負荷) Ice(冷却) Compression(圧迫) Elevation(挙上) 以前は「RICE(Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)処置」が一般的でしたが、近年ではPOLICE処置に置き換わりつつあります。 POLICE処置の具体的な方法 それぞれの具体的な方法は以下のとおりです。 Protection(保護) 装具やシーネ、三角巾、サポーターなどで受傷部位を保護します Optimal Loading(適切な負荷) 痛みのない程度で、無理なく動かします Ice(冷却) 氷嚢や氷を入れた袋などで冷やします Compression(圧迫) 受傷部位の腫れや内出血の増悪を予防するために、テーピングや包帯などで圧迫をします Elevation(挙上) 腫れを防ぐ、軽減するために、心臓よりも上に受傷部位を置きましょう 注意点として、適切な負荷をかけるときには無理は禁物です。負荷量については医師や理学療法士など専門家の判断が必要であるため、早めの受診をおすすめします。 また、冷却するときには氷嚢や袋に入れた氷で冷やすようにしてください。湿布などでは表面が冷える程度で関節の中まで冷やす効果がないため、注意しましょう。 現在は冷やさない応急処置「PEACE&LOVE」も実践されている 実は現在、スポーツ現場を中心に「PEACE&LOVE」という応急処置も実践されています。受傷直後にアイシングを実施するPOLICEと異なり、PEACE&LOVEでは患部へのアイシングを実施しません。また、薬もできるだけ使わず、少しずつ負荷をかけていくという考え方です。 POLICEと同じように、PEACE&LOVEも9つの処置の頭文字をとっています。 Protection 保護 Elevation 挙上 Avoid anti-inflammatories 抗炎症薬を避ける Compression 圧迫 Education 教育 Load 負荷 Optimism 楽観的思考 Vascularisation 血流を増やす Exercise 運動 このように、POLICEと同じ処置も含まれますが抗炎症薬を避けたり患者教育をしたりする点で異なります。 「PEACE&LOVE」のやり方 具体的なPEACE&LOVEのやり方は、以下の表をご参照ください。 Protection(保護) サポーターやテーピングで関節を固定します。 Elevation(挙上) 心臓より高い位置に足を上げ、浮腫や腫れを予防します Avoid anti-inflammatories(抗炎症薬を避ける) 痛みが強くても、痛み止めを過剰に使用しないようにしましょう Compression(圧迫) テーピングや包帯などで患部を圧迫して過剰な腫れを予防します Education(教育) 薬や医療従事者に頼った受け身な姿勢を避け、患者さん自ら治していく意識を促します Load(負荷) 松葉杖などの過剰な保護を可能な限り避け、徐々に患部への負荷を高める Optimism(楽観的思考) 前向きな気持ちで痛みの慢性化を予防します Vascularisation(血流を増やす) 栄養を運んで組織の回復を早めるために血流を促します Exercise(運動) 運動で筋力・可動域・バランスの回復を図ります PEACE&LOVEでは患部を冷やしません。患部を冷やすことで血流が悪くなり、組織の修復が遅れると考えられたためです。 また、可能な限り早く負荷をかけていくために患者教育をおこなう点も新しい考え方といえるでしょう。 患者教育をおこなうことで適切な負荷量を与え、薬や医療従事者に頼らず前向きな治療を促していきます。 捻挫では負荷量を増やした方が治りが早いと考えられているため、患者さんが自ら治療に取り組む姿勢が大切です。 「POLICE」と「PEACE&LOVE」は痛みの強さで使い分けよう POLICEとPEACE&LOVEはどちらも優劣があるわけではなく、痛みの強さで使い分けることが重要です。1番の違いは冷やすかどうかですが、患部を冷やすことに関して賛否が分かれています。 2021年神戸大学の研究によると、「重度の筋損傷に対してアイシングを施行すると、筋肉の回復が遅れると示唆される結果」となりました。(文献1) しかし、2023年に神戸大学でおこなわれた研究では、「軽度の筋損傷であれば回復が早まる可能性が示唆された」ため、逆の結果となったのです(文献2)。 ポイントは筋肉の損傷具合ですが、損傷具合の判断は詳しい検査をしなければわかりません。しかし、アイシングには痛みを軽減させる効果があることがわかっています。 そのため、痛みが強い場合にはアイシングをするPOLICEを、痛みが大きくなければ負荷をかけていくPEACE&LOVEを実施していくことをおすすめします。 とはいえ自分での判断が難しい場合もあるでしょう。そんな時は当院リペアクリニックのオンライン相談をご利用ください。メールでの相談もしくはオンラインカウンセリングが可能なので、気になる人はお気軽にご利用いただけますと幸いです。 捻挫を早く治すためには病院の受診がおすすめ 結論からいえば、捻挫を早く治すためには病院の受診がおすすめです。病院であれば捻挫の重症度からアイシングをするべきかどうかや、適切な負荷量のアドバイスがもらえるなど適切な処置が可能です。 以下の記事で病院にいくべき基準を紹介しているため、ぜひ目を通してください。 捻挫を早く治すために自宅でできるトレーニング3選 捻挫を早く治すためには、自宅でのトレーニングも重要なのでぜひ実践してください。とくに重要なトレーニングを3つご紹介します。 なお、捻挫をして歩けるけど痛い場合の対処方法は以下の記事でも詳しく解説していますので、こちらもぜひご覧ください。 足の指の運動 1.タオルを用意して、タオルの上に足を乗せる 2.指でタオルを握り、タオルを手繰り寄せる 3.手繰り寄せたら元に戻し、10回繰り返す ポイントは足の指を大きく動かすことです。また、手繰り寄せるときにつま先が浮いてしまう人が多いため、足の裏全体がタオルから離れないように注意してください。 1セット10回を1日3〜5セットを目安の実施がおすすめです。 軽く体重を乗せる運動 1.肩幅に足を開いて立つ 2.右足にゆっくりと体重を乗せていく 3.胸の中心が右足の上まできたら、左足に体重を乗せていく 4.左右の足へ体重を繰り返し10往復ほど乗せていく ポイントは両肩を水平に保ったまま体重移動をしていくことです。水平に保ったままの体重移動であれば足に過剰な負担がかかりにくくなります。 また、もし痛みがあるようであれば座った状態で足に体重を乗せる方法でもかまいません。足に体重を乗せられるようになれば捻挫も早く治りやすいので、ぜひためしてみてください。 1セット10往復、1日3セット程度を目安に実施すると良いですが、痛みが出るようであれば無理しないようにしましょう。 足首を反らす運動 1.足裏全体が床につくように椅子に座る 2.足首を反らし、つま先を床から浮かす ポイントは指を反らすのでなく、足首全体を動かすことです。足首の力が弱い人は指の力に頼ってしまうので、指を動かしすぎないように注意してください。 また、足首がまっすぐでなく横にねじれながら動く人もいます。まっすぐ反らすことを意識して動かすと、捻挫に対してより効果的です。 1セット10回、1日3〜5回程度を目安の実施がおすすめです。 まとめ|捻挫を早く治すためにはPOLICEの実践!早めの受診も大切 捻挫を早く治すためには適切な応急処置が大切です。応急処置にはPOLICEの考え方を中心に、捻挫した足首に負担がかからないように注意してください。 また、負担を避けるだけでなく適切な負荷をかけていくことも大切です。もし動かせるようであれば、本記事でご紹介したトレーニングを中心にゆっくりと動かしてみましょう。 とはいえどの程度動かして良いかわからない人も多いですよね。そんなときには無理をせず、早めに整形外科を受診してください。病院を受診すればどの程度動かして良いか、適切なアドバイスをもらえるでしょう。 ちなみに当院リペアセルクリニックは、捻挫に対しても再生医療をおこなっています。手術をすることなく治りにくい人体の修復が可能で、身体への負担も少ないおすすめの治療方法です。少しでも気になるという人は、メールでの相談もしくはオンラインカウンセリングが可能でお気軽にご相談ください。 この記事が捻挫でお困りの人に、少しでもお役に立てれば光栄です。 捻挫に関してよくある質問 Q:捻挫とはどのような状態ですか? A:関節に外力が加わって生じた怪我のうち、骨折と脱臼以外のものを指します。X線で骨折、脱臼がないことを確認し、必要があればMRIを撮像します。どうやって怪我をしたかも診断には重要です。 Q:捻挫を早く治すには? A:まずは適切な診断が必要です。応急処置としてはPOLICE処置が良いよいでしょう。炎症が起きている間は消炎鎮痛薬なども併用し、過度な負担がかからないように注意してください。 Q:受診するなら整形外科?整骨院? A:正しく診断をつけるという意味でも、X線やMRIでの検査を行える整形外科をおすすめします。近くに整形外科がない、診察時間外の場合には整骨院でも良いでしょう。自分で判断して自己流で治療をするのはよくありません。 参考文献一覧 文献1 荒川高光 et al アイシングは肉離れなどの筋損傷後の再生を遅らせる神戸大学プレスリリース 2021 文献2 荒川高光 et al 軽微な筋損傷に対するアイシングは筋損傷後の再生を促進する 神戸大学プレスリリース 2023
2023.04.14 -
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足首や手首をひねった際に「痛みはあるけど病院に行った方が良いのかな?」とお悩みの方もいるのではないでしょうか。 「軽い捻挫だろう」と放置されやすいですが、捻挫が癖になったり関節炎になるリスクがあるため、症状に合わせて適切な治療を受けることが重要です。 しかし、捻挫は自己判断が難しいケースも多く「実は捻挫ではなく靭帯が断裂していた」という場合も少なくありません。 本記事では、捻挫した部位別に重症度をチェックする方法や病院に行く判断基準について解説します。 また、リペアセルクリニックではご自身の治癒力を活用して早期復帰をサポートする「再生医療」を提供しており、捻挫症状の改善が認められた症例を公式LINEで配信中です。 つらい痛みから解放されるための一歩を踏み出すために、ぜひ 参考にしてください。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ ▼LINE限定の再生医療に関する情報は以下からご覧ください 【部位別】捻挫の重症度をチェックする方法 捻挫とは、転倒時や段差を踏み外したときなどに、関節に負荷がかかって起こるけがのことです。関節まわりの靱帯や腱、軟骨などを損傷している状態を指します。 軽度の場合はギプスやサポーターで損傷した部位を固定することで治療できますが、重症の場合は手術が必要になるケースもあります。そのため、捻挫をした初期段階で重症度を正しく診断し、早期に適切な治療をおこなうことが大切です。 本章では、捻挫の重症度を以下3つの部位別に解説します。 足首の捻挫の場合 手首の捻挫の場合 指の捻挫(突き指)の場合 自分の捻挫をセルフチェックする際の参考になれば幸いです。また、捻挫を早く治す方法について調べている方は、以下の記事もご覧ください。 足首の捻挫の場合 足首を捻挫した場合は、「Ottawa Ankle Rule(以下、オタワ アンクル ルール)」をもとにセルフチェックを行いましょう。 オタワ アンクル ルールは5つの項目で構成されており、該当する項目が1つでもあれば骨折の可能性があると判断します。 もし該当する項目がある場合、早めに整形外科を受診し、レントゲンなど詳しい検査を受けることをおすすめします。 また、該当の項目がなくても足首の違和感や痛み、腫れが続いている場合は早めに受診しましょう。 「病院に行く時間がない」という方は、ぜひ当院(リペアセルクリニック)にお電話ください! >>今すぐ電話してみる また、当院の公式LINEでは、患者さまの細胞を活用し早期改善を目指せる「再生医療」に関する情報を配信しています。 スポーツ外傷に対する症例も公開しているため、ぜひ参考にしてください。 >>公式LINE限定の情報はこちらから 手首の捻挫の場合 手首の捻挫では、動かしたときの違和感や痛み、熱の有無などによって重症度をチェックできます。 以下の表はあくまでセルフチェックとして利用し、症状が続く場合は整形外科を受診しましょう。 チェック項目 手首の捻挫の重症度 曲げ伸ばし、ひねるなどの動作をすると痛み・違和感がある 軽度 負傷したカ所が腫れており、少しでも動かすと痛み・違和感がある 中度 負傷したカ所を動かさなくても痛みがある。あるいは熱を持っている 重度(骨折の疑いあり) 手首の捻挫は、骨折と見分けるのが難しいケースも多くあります。 1週間以上痛みが引かない場合は整形外科を受診し、レントゲンなどの検査を受けることをおすすめします。 指の捻挫(突き指)の場合 指の捻挫(突き指)をした場合、以下の表をもとに重症度をセルフチェックしてみましょう。 チェック項目 指の捻挫の重症度 ・痛み、違和感がある ・腫れている ・曲げ伸ばしは可能 軽度 ・炎症(痛みや腫れ)が一週間以上続く ・曲げ伸ばしが困難 ・指が変形しているように見える 中度から重度 (腱の損傷や骨折、靱帯損傷の疑いあり) 指の捻挫は、軽度であれば1週間程度で炎症がおさまることが多いですが、症状がある場合は念のため病院に行くことをおすすめします。 整形外科を受診し、レントゲンなどの詳しい検査を受けましょう。 突き指と指の骨折、靱帯損傷について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしていただけると幸いです。 捻挫を放置するリスク 捻挫を治療せず放置した場合、以下のリスクが考えられます。 捻挫を繰り返しやすくなる 痛みが長引く 機能障害が残る(例:関節の可動域が狭くなる) など たとえ軽い捻挫であっても、保存療法など適切な治療をしなかった場合、靱帯が伸びた状態で固定されてしまいます。靱帯が伸び、関節が緩んでいる状態で負荷をかけると、同じ部位の捻挫を繰り返したり、痛みが長引いたりするリスクが高まるでしょう。 また、捻挫した部分が不安定になり、歩行や運動時のパフォーマンスへの影響も考えられます。骨折や変形につながる可能性もあるため、捻挫をした場合は早い段階で保存療法をはじめとする治療をおこないましょう。 捻挫と見分けにくい3つのけが 捻挫と見分けることが難しいけがは、以下の3つが挙げられます。 脱臼 骨折 関節軟骨損傷 捻挫の痛みが続く場合は、本章で紹介した外傷の可能性を考慮し、病院での受診を検討しましょう。 脱臼 脱臼とは、靱帯などの組織が損傷し、関節が外れてしまっている状態を指します。一方、捻挫は靱帯が傷ついてるものの、関節部分は外れておらず、安定性を保っている状態です。 脱臼の治療では「整復」もしくは「固定」を実施します。それぞれの治療法の詳細は以下のとおりです。 治療法 内容 整復 皮膚の上から、もしくは手術により、ずれた骨を元の位置に戻す 固定 ギプス等の器具を装着して脱臼した部位を正しい位置で固定する 部位や重症度によって差はありますが、脱臼の治療期間は、一般的には1カ月前後です。 骨折 捻挫した部位の変形や内出血、強い腫れがみられる場合、骨折をしている可能性があります。骨折の場合は、脱臼と同様「整復」もしくは「固定」をおこないます。 体重をかけることで悪化するリスクもあるため、捻挫か骨折か判断できないときは早めに整形外科を受診しましょう。 関節軟骨損傷 捻挫の痛みや違和感が長期的に継続する場合、関節軟骨損傷が疑われます。 関節軟骨損傷とは、関節の骨端表面にある組織が損傷している状態です。放置すると変形性関節症を引き起こすリスクもあるため、早めに適切な治療をおこなう必要があります。 関節軟骨損傷の場合、ギプスでの固定で治療するのが一般的です。ただし慢性化した場合は手術が必要になるケースもあります。 捻挫の痛みが続く場合は「軽度だから大丈夫」と放置せず、早めに医療機関を受診しましょう。 まとめ|捻挫の重症度をチェックして病院に行くべきか正しく判断しよう 捻挫の重症度をチェックする方法は、捻挫の部位によって異なります。捻挫だと思っていたけがを放置すると、変形性関節症などの病気につながる可能性が高くなります。 痛み・違和感が長期間続く場合や、部位を動かせないほどの炎症が起こっている場合は、早めに整形外科を受診しましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、捻挫などの外傷に対する再生医療や幹細胞治療をおこなっています。 一般的に捻挫の治療では、3〜4週間の固定後、2〜3カ月間のリハビリをおこないます。しかし固定治療によって関節が固まると、リハビリがそれ以上長期化するケースも少なくありません。 再生医療を実施すれば、固定期間・リハビリ期間を短縮し、より早期に社会復帰できる可能性が高まります。捻挫の治療法やリハビリの長期化を懸念している方は、ぜひ一度「リペアセルクリニック」へご相談いただければ幸いです。 また、当院の公式LINEでは、患者さまの細胞を活用し早期改善を目指せる「再生医療」に関する情報を配信しています。 スポーツ外傷に対する症例も公開しているため、ぜひ参考にしてください。 >>公式LINE限定の情報はこちらから 捻挫の重症度チェックについてよくある質問 捻挫をした場合、どうしたら良いですか? まずは痛みの部位を確認して、体重をかけられるか確認しましょう。 痛みの部位は上記のチェックリストを参考にして、「くるぶしの内側」「くるぶしの外側」「かかとの外側」「足背から内側」にかけて押して確認します。押して痛みがある場合や、体重をかけられない場合には、病院受診をお勧めします。 また、捻挫の初期対応として知っておきたいのが、受傷の初期、急性期と言われる時点での対応をまとめた「POLICE」です。 POLICE Protection(保護) Optimal Loading(最適な負荷) Ice(冷却) Compression(圧迫) Elevation(挙上) ※拳上とは 捻挫した患部を心臓より高い位置に保つことで内出血による腫れを防ぐためです。 急性期の傷害対処法は、一般的に受傷後48~72時間以内にPOLICEによる処置を行うことが基本となります。 しかし、急性期を過ぎても患部が腫れている、触ると熱を持っているなどの場合は、引き続き「POLICE」処置を継続し、病院を受診することをおすすめします。 急性期には負荷をかけられないので、怪我をした直後は包帯で圧迫してアイシングを行い、足を挙上しておくようにしましょう。冷感湿布による冷却も、炎症の鎮静に効果的です。 捻挫は、どの程度の期間で治りますか? 軽度の靭帯損傷で、手術が必要ない場合には足関節をシーネやギプスで最低3週間の固定が推奨されており、長い場合には6週間程度固定を行うこともあります。また、スポーツの復帰時期については症状経過によります。 一般的には痛みがなくなった後からサポーターをして、ウォーキング、ジョギングなどの軽いスポーツから復帰し、徐々に元の競技へ復帰とします。 その間にチューブやタオルを使って足関節周囲筋を鍛えておき、必要であれば予防のためのリハビリも行う場合があります。 病院でのアドバイスに従いましょう。 捻挫後、時間が経過したが、痛みが残っている場合はどうしたら良いですか? 捻挫による靭帯損傷は重症度により3段階に分類されます。 このうち最も重症な「靭帯の完全断裂」では手術も検討されますし、治療が適切に行われなかった場合には足関節の不安定性を生じてしまいます。 また、捻挫と思っていても、距骨という骨の軟骨が損傷してしまっていることもあります。 このように、痛みが残っている場合には、足関節の不安定性や軟骨損傷の有無など、原因を詳しく調べる必要があるため早めの病院受診が大切です。 病院を受診する場合は何科を受診すれば良いですか? 捻挫した場合は、整形外科を受診しましょう。
2023.04.03 -
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「足をひねっちゃったけど、なんとか歩ける…」「でも、この痛みは大丈夫なの?」「病院に行くべき?それとも様子見でいいの?」 足をひねった・捻挫したにもかかわらず、痛みを我慢して歩ける程度だから病院に行くかどうか迷っていませんか。 歩けてしまうだけに「もしかしたら病院に行くほどではないのかも」と不安になってしまいますよね。 結論、テーピングなどで応急処置をして、心配なら早めに病院を受診しましょう。 歩けるからといってそのままにしたり無理に動かしたりすれば、痛みの悪化や再発を招く可能性があります。 本記事では、歩けるけど痛い程度の捻挫に対する正しい対処法を解説します。 さらに、「早く治したい」「再発を防ぎたい」という方のために、近年注目されている「再生医療」という選択肢についてもご紹介します。 「もっと詳しく知りたい」「専門家のアドバイスが欲しい」 そう思われた方は、ぜひ当院の公式LINEにご登録ください。 捻挫で歩けるけど痛いときの対処法【現役医師が解説】 捻挫で歩ける場合でも、正しい対処法の実施が大切です。 何もせずに放っておくと、痛みや腫れの症状が悪化したり、捻挫の再発につながったりします。 怪我をしてすぐの対処法として「RICE処置」をしましょう。RICE処置により、捻挫の直後に生じる炎症を抑えて、痛みや腫れ、出血を軽減できます。 RICE処置は以下の4つの方法を言います。 Rest:安静 Icing:冷却 Compression:圧迫 Elevation:挙上 具体的な手順は以下の通りです。 足首に体重がかからないように座ったり、横になったりして安静にする アイスパックなどで冷やして、包帯やテーピングで圧迫する 台などで心臓より足を高くあげるようにして、出血で足首にたまった血液を心臓に戻す RICE処置は、怪我をしてから1〜3日はくり返すのが望ましいです。 万が一、RICE処置ができなかった場合にも、テーピングや捻挫用の足関節サポーターで足首を固定するようにしましょう。 足首を固定しておくと、足首が動かず損傷部位のストレスを軽減させるとともに、捻挫の再発予防につながります。 処置をしても痛みが引かない場合や心配な場合は、靭帯が断裂している可能性があります。 痛くても歩けるからといって放置せずに、お近くの整形外科を受診しましょう。 【捻挫したときの対処法】 足首に体重を掛けない 座ったり、横になって安静にする 台などで心臓より足が高くなるようにする アイスパックなどで冷やす 包帯やテーピングで圧迫する 症状を自己判断せず医療機関を受診する ▼捻挫を早く治したい人は下記の記事をご覧ください。 捻挫を治療する2つの保存療法 捻挫の治療には、手術と手術をしない保存療法があります。手術をするのは重症の場合や、スポーツ選手で活動性の高い場合です。 痛みがあるものの歩ける捻挫の場合は、以下2つの保存療法で治療を進めます。 損傷の重症度や経過に応じて固定 再発を防止する運動療法 具体的な治療方法を知り、積極的に取り組みましょう。 損傷の重症度や経過に応じて固定 RICE処置などの初期治療後には、重症度に応じて固定を行い、靱帯の修復を図るのが大切です。 固定には次のような方法があります。 【初期治療】 損傷が軽度の場合:装具やテーピングによる固定 損傷が重度または複数の靱帯が損傷している場合:ギプスによる固定 軽度の場合は、1週間程度ギプスや装具による固定をしたあと、3週間程度テーピングで固定します。 重症の場合は、3〜6週間のギプス固定が必要です。 再発を防止する運動療法 足首の捻挫は、ほとんどの場合で内側に向かってひねることで起こる内反捻挫です。 内反捻挫の場合、再発を予防するために、足首を外にひねる作用のある腓骨筋(ひこつきん)という筋肉を鍛えましょう。 チューブを使ったトレーニングは負荷を簡単にかけられるため、おすすめです。 具体的な方法は以下の通りです。 【再発防止トレーニング】 両足をくっつけてチューブで縛る かかとを離さず、小指側をあげるような意識で、つま先を外に開く また、固定の期間中に足首の動きが固くなっているため、ストレッチをするのも良いでしょう。 タオルを足のつま先に引っ掛けた状態で、タオルの両端を両手にもって引っ張るようにすれば、足首の柔軟性を高めるストレッチが可能です。 トレーニングやストレッチを行い、内側に足首をひねらないようにするための筋力や柔軟性を保つようにしましょう。 また、捻挫の治療や再発予防には様々な方法があります。 当院の公式LINEではこれらの保存療法に加えて、根本的な改善が期待できる再生医療など最新の治療法に関する情報も提供していますので、再発防止を徹底したい方はガイドブックをご確認ください。 ▼気になる症状がある方はオンライン診断もご利用いただけます >>公式LINEはこちら 捻挫とは?足首をひねって靭帯などが損傷する怪我【症状も解説】 捻挫とは、関節が無理な範囲に強制的に動いてしまうことで、靱帯(じんたい)や関節包(かんせつほう:関節を包む膜)が損傷してしまう怪我です。 足首の捻挫は、足を内側に無理にひねって外側の靭帯を損傷することが多いです。 足首の外側には以下の3つの靱帯があります。 【足首の靭帯】 前距腓靱帯(ぜんきょひじんたい) 後距腓靱帯(こうきょひじんたい) 踵腓靭帯(しょうひじんたい) この中で、最も多く損傷するのが前距腓靱帯で、後距腓靱帯の損傷はまれです。1つではなく、複数の靱帯が同時に損傷する場合もあります。 捻挫の程度は、靱帯の損傷具合によって次の3つに分けられます。 【捻挫の程度】 1度捻挫:靱帯の損傷がなく、無理に伸ばされた状態 2度捻挫:靱帯が部分的に切れている状態 3度捻挫:靱帯が完全に切れた状態 靱帯の損傷がひどい場合は、靱帯による関節の固定力が弱まり、関節が不安定になってしまいます。その結果、捻挫を再発しやすくなるため注意が必要です。 症状は、捻挫の程度によって異なります。 主な症状は、損傷した部分の腫れや痛みです。痛みは損傷部位を指で押さえたときにみられる圧痛(あっつう)があります。 怪我したときと同じように、内側に足首をひねった動きを再現すると痛みがあります。損傷による内出血が生じていたり、熱をもっていたりするのも症状の1つです。 捻挫の重症度をセルフチェックする方法 歩ける程度の痛みでもすぐに受診すべきかどうか、捻挫の重症度をセルフチェックできます。 以下の5項目のうち、1つでも当てはまる場合は骨折の可能性がありますので、お近くの整形外科を受診しましょう。 【捻挫の重症度のセルフチェック】 外くるぶしを押すと痛みがある 内くるぶしを押すと痛みがある かかとの小指側の骨の出っ張り付近を押すと痛みがある 舟状骨(足背から内側にかけての部分)を押すと痛みがある 怪我をした側で4歩以上その足に体重をかけることができない・歩けない 判断がむずかしい場合や、当てはまる項目がなくても心配な場合は専門医に相談するのが望ましいです。 ▼捻挫で病院に行くべき目安を詳しく知りたい人は下記の記事もご覧ください。 まとめ|捻挫したときは正しい対処法を行い早めに受診しよう 捻挫をしたら、まずはRICE処置を行いましょう。 歩ける場合でも痛みがあるときは、テーピングやサポーターで足首を固定し、損傷した靭帯に負担をかけないことが大切です。適切に対応することで捻挫の悪化を防ぎ、再発予防にもつながります。 ただし、痛みが強い場合や腫れがひどくて心配な場合は、専門医の診断を受けましょう。 歩けるからといって捻挫を軽視せず、適切な対処法と治療を行えば、早期回復と再発防止がかなうはずです。 また、セルフチェックで不安を感じた方や、再発予防が期待できる治療方法を詳しく知りたい方は、簡易オンライン診断もできる当院の公式LINEにご登録ください。 ▼スポーツ外傷に関する改善症例も配信中 >>公式LINEで限定情報を確認する 捻挫に関するよくある質問 Q.足首や足の甲が腫れていて歩けるけど痛いと感じる場合は捻挫ですか? A.捻挫の可能性があります。捻挫の場合、足首の外側の腫れが最も一般的です。軽度の場合は歩けることもありますので、心配な場合は整形外科を受診しましょう。 Q.腫れていないけど痛いときは捻挫ですか? A.捻挫の可能性があります。捻挫で腫れるのは、傷ついた関節部分に内出血や炎症が起きるためです。特に軽い捻挫の場合は血管や組織の損傷が少なく、腫れないケースがあります。 Q.捻挫はおよそ何日で治りますか? A.重症度によって異なりますが、軽度の捻挫であれば1週間~10日ほどで治ります。中等度なら2週間、重度なら治るのに3週間ほどかかります。歩けるけど痛い場合は軽度~中等度と考えられますが、いずれも適切に処置し、3週間程度は捻挫部位を固定することが大切です。 Q.膝をひねったのですが、これは捻挫ですか? A.膝をひねった場合も捻挫です。捻挫は、関節のある場所なら起こります。膝はもちろん、突き指も捻挫の一種です。 ▼膝を捻挫したときの症状を詳しく知りたい人は下記の記事もご覧ください。
2023.03.13 -
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「ジョーンズ骨折」と呼ばれる怪我に聞き馴染みがない方も多いのではないでしょうか。しかし、ジョーンズ骨折は意外にもアスリートがよく発症するケガです。 とくに高い負荷がかかる競技において、ジョーンズ骨折は珍しいものではありません。サッカーやバスケットボール、ラグビーなど、急な方向転換や激しい接触を伴うスポーツをしている場合は注意が必要です。 本記事では、ジョーンズ骨折の原因と治療法から、予防法やテーピングのやり方まで詳しく解説します。アスリートだけではなく、日常的に運動をする方や足に負担をかける仕事をしている方は、ぜひご参考にしてください。 ジョーンズ骨折とは ジョーンズ(Jones)骨折とは、第5中足骨の踵寄り(第5中足骨基部)に起こる骨折のことで、骨癒合しにくく、治るのに時間がかかる骨折の一つです。第5中足骨基部に起こる骨折は、以下の3つがあります。 基部裂離骨折 ジョーンズ骨折 骨幹部疲労骨折 いずれも見分けるのが難しいため、まとめてジョーンズ骨折と呼ぶこともあります。 原因|主にスポーツ外傷による骨折 ジョーンズ骨折は、特定のスポーツ動作で頻発する骨折です。 その動作とは、ストップやターンなどの速い動作の切り返しです。ストップやターン(切り返し)によって、急激に第5中足骨に負荷がかかると骨折してしまいます。 しかし、これらの動作だけが骨折の原因ではありません。ほかにも以下のようなあらゆる要素が重なって引き起こされると考えられます。 トレーニング過多による第5中足骨への疲労の蓄積 硬い地面による問題(人工芝、アスファルトなど) 下肢のアライメント異常(足の外側に体重が乗りやすいなど) スパイクのポイントの位置 第5中足骨基部への血流不足 第5中足骨基部への靭帯や腱の付着 つまり、ストップやターンは、最後の引き金に過ぎません。 症状|歩行や運動時の痛み ジョーンズ骨折の症状は骨折の程度によって大きく変わります。発症初期の不全骨折(ヒビ)であれば、運動中に少し痛みを感じる程度で、骨折部分を強く押すとズキっと痛む場合があります。 しかし、そのまま運動を継続すると、徐々に痛みが増していき、歩くのもままならない状態になりかねません。この場合、骨折部の状態は悪化していることが多く、完全骨折となっている可能性も考えられます。 また、捻ったり、ストップやターンの切り返しによって完全骨折となるケースも少なくありません。 ▼ ジョーンズ骨折の症状やついて詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 診断|レントゲンやエコー検査 ジョーンズ骨折は、レントゲン画像による診断が可能です。レントゲン撮影は、一方向だけではなく、角度を変えて複数方向からの撮影が有効となります。 しかし、初期の不全骨折の場合はレントゲン画像での判断が難しい場合があるため、必要に応じてMRIや超音波検査も実施します。 ジョーンズ骨折に有効な治療方法 ジョーンズ骨折は、ほかの骨折に比べて骨癒合が得にくい(遷延治癒:せんえんちゆ、偽関節など)とされているケガです。また、骨癒合が得られたとしても再骨折のリスクが高い骨折だといわれています。 そのため、一人ひとりの状況を考慮し、慎重に治療方法を選択する必要があります。 手術療法 激しいスポーツ動作を繰り返すアスリートには、手術療法がおすすめです。早期復帰や再骨折のリスクを減らす効果が期待できるためです。 手術方法は比較的シンプルで、一般的には第5中足骨に対しスクリューを埋め込む「髄内固定術」で行われます。 手術療法は、治療成績も良好で保存療法に比べて再発のリスクが低いことが特徴です。しかし、スクリューの位置を誤ったり、復帰が早過ぎたりした場合には、癒合不良や偽関節を引き起こす可能性もゼロではありません。 手術費用や復帰までの期間などの目安は以下の通りです。 手術費用・入院費用:10〜15万円 入院期間:3日〜2週間 スポーツ復帰目安:2〜3カ月 ※手術・入院費用、入院期間はあくまで目安です。医療機関ごとに違いがあります。 手術後は、医師や看護師、リハビリスタッフの指導に従って過ごすことが大切です。 保存療法 手術療法に抵抗がある方や、なんらかの理由で手術療法が難しい方は保存療法を選択します。 保存療法の場合は、骨が癒合していない状態で無理をしないことが重要です。とくに初期の段階では、骨癒合を第一に考え、骨折部分に体重をかけないようにします。その間に、骨癒合を促進させるような超音波治療器を用いる場合もあります。 骨癒合にかかる期間は個人差がありますが、少なくとも3〜4週間はかかるでしょう。レントゲン画像にて骨癒合が認められたら、少しずつ体重をかけていくことがポイントです。 なお、歩くときに行う踏み返し動作は骨折部に負荷がかかりやすいため注意が必要です。歩行を慎重に進めていき問題なくできるようになったら、少しずつ強度を上げてスポーツの動きを取り入れていきます。 ジョーンズ骨折にテーピングは有効?巻き方のポイント ジョーンズ骨折がまだ完全に治っていない状態でのテーピングは、あまり効果を期待できません。しかし、骨折がしっかり治り、スポーツに復帰する段階でのテーピングは、一定の効果を発揮します。 ジョーンズ骨折のテーピングの巻き方のコツは、足のアーチをサポートすることと、足の外側の補強をすることです。 足首の捻挫のテーピングと似ているところもありますが、そこにプラスして足底部にアーチをサポートするテーピングを巻くとより効果的です。 ジョーンズ骨折のテーピングは、その人の足の使い方によって巻き方が変わります。まずは、専門家に足の使い方をみてもらい、自分に合った巻き方を教えてもらうようにしましょう。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。テーピングを始めるタイミングや巻き方についてお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。 ジョーンズ骨折後にスポーツ復帰する流れ ジョーンズ骨折は再発しやすいため、状態を見極めて段階的にスポーツ復帰する必要があります。 骨癒合まで運動を我慢していたのに、復帰を焦ってしまって再骨折してしまう例も少なくありません。際骨折を防ぐためにも、スポーツの復帰には万全を期す必要があります。ジョーンズ骨折後にスポーツ復帰する流れの例は、下記の通りです。 1.その場でできるスクワットやカーフレイズ(爪先立ち)の運動 2.ランジや片脚スクワット、片脚カーフレイズで片側に体重をかけて行う運動 3.軽いジョギング 4.徐々にスピードを上げたランニングやダッシュ 5.ストップやターン動作の練習 6.ジャンプ動作の練習 7.各スポーツの練習を徐々に復帰 8.競技に完全復帰 上記のような流れを参考に、痛みや違和感が出たら前のメニューに戻るようにしながら、スポーツ復帰を目指します。 ジョーンズ骨折の予防にはサポーターの使用がおすすめ ジョーンズ骨折の再発予防には、足首の捻りを防止するサポーターやアーチを形成するためのインソールなどの使用が十分な効果を発揮します。 とくに、インソールは骨折部の負担を減らす効果が期待できるため、よりおすすめの予防方法です。 再発予防のためのサポーター選び ジョーンズ骨折に有効なのが、左右方向に強いサポーターです。足の力が横の動きに弱いと骨にかかる負担が増えてしまうため、横のぐらつきを押さえるようなサポーターが推奨されます。 注意点として、第5中足骨基部のあたりが厚くなっているサポーターの場合は、体重をかけた際に圧迫し過ぎて痛みを誘発する可能性があります。そのため、装着したときの圧迫具合や患部への当たりを確認した上で、適切なサポーターを選ぶ必要があります。 再発予防のためのインソール選び インソールの調整は、ジョーンズ骨折の再発防止のために非常に有効で、必須ともいえる手段です。 足の内側と外側にある縦アーチと横アーチをサポートしてくれるようなインソールを入れることで、足の機能が上がり負担がかかりにくくなります。 インソールは市販のものもありますが、専門の義肢装具士が作成しているオーダーメイドのインソールの使用がおすすめです。自分の足の型に合わせてインソールを作成するため、より高い効果が期待できます。 ▼ ジョーンズ骨折の予防法について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。 まとめ・ジョーンズ骨折の回復期には適切にテーピングしよう ジョーンズ骨折は再発しやすく、初期の対応や治療開始から復帰までのプランニングが非常に難しいケガです。そのため、焦らず骨の癒合状態を確認しながら、段階的に治療に取り組むことが重要です。 また、回復期には適切なテーピングが重要な役割を果たします。テーピングを用いることで、再発のリスクを減らし、足の安定性を高められます。ただし、間違った方法でテーピングを施すと逆効果になる場合もあるため注意が必要です。 ジョーンズ骨折をしてしまった際は、専門の医師やリハビリスタッフのアドバイスを聞きながら、安全に復帰までの道のりを歩んでいきましょう。 ジョーンズ骨折の治療に関するよくある質問 ここでは、ジョーンズ骨折の治療に関するよくある質問をまとめました。 ジョーンズ骨折は自然に治りますか? ジョーンズ骨折は、自然に治ることもありますが、癒合不全や変形癒合などの合併症につながる危険性があります。そのため、自己判断はおすすめできません。また、再骨折を防ぐためにも、痛みの程度だけではなく、骨が問題なく癒合しているか確認してから運動を再開する必要があります。 ジョーンズ骨折が疑われる場合は、できるだけ早く医療機関を受診し、医師の指示に従って経過を見守りましょう。 テーピングはどのようなものを使用すると良い? ジョーンズ骨折の再発を予防するためには、伸縮性のあるテーピングの使用が効果的です。伸縮性が高いスポーツ用のテーピングは、骨折しやすいブヒを保護しつつ、足の柔軟性を保つために適しています。 また、はがれにくくするため、テーピングの角を丸く切って使用するのもポイントです。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。テーピングの選び方や使用方法で迷うことがあれば、ぜひ気軽にご相談ください。
2023.03.06 -
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「立ち仕事で、足の外側が痛い」「激しいスポーツをしていないのに、足の小指側の側面が痛い」と悩まされていませんか。 その痛み、ジョーンズ骨折という症状かもしれません。 ジョーンズ骨折は、足の骨折の一つで、スポーツをしている方によくみられる症状ですが、立ち仕事をしている人やヒールを履くことの多い若い人にもよくみられます。足は日常的に使うため、今の痛みは早めに解消したいと考える方は多いでしょう。 そこで本記事では、ジョーンズ骨折の症状や原因、すぐにでも取り入れられる4つの予防法を医師が解説します。 骨が完全に折れていると自然治癒が難しくなるので、少しでも痛みがある方は、この記事を最後までご覧ください。 歩くと足の外側・側面が痛いときに考えられるジョーンズ骨折とは? ジョーンズ骨折とは、第5中足骨近位部で発症する疲労骨折です。 発症する原因はさまざまあると言われており、欧米人に比べて日本人に起こりやすいとされています。ジョーンズ骨折について、症状の特徴や原因をできるだけ簡単に説明してまいります。 なお、ジョーンズ骨折は「歩くと足の外側・側面が痛い」と感じますが、足底部の痛みがある場合は、足底腱膜炎(そくていけんまくえん)の可能性も考えられるので、以下の記事も併せてご覧ください。 ジョーンズ骨折の特徴 ジョーンズ骨折の特徴は、一般的によく見る骨折とは違って症状が出にくいことです。 一般的な骨折は、急に外力が骨にかかることで生じます。その場合、患部がすごく腫れて強い痛みを生じるため、その見た目と症状から診断することは比較的容易なことが多いです。 一方でジョーンズ骨折は、慢性的な負荷により骨が折れるため腫れはあっても軽度なことが多く、見た目ではあまり変化がありません。また、痛みはあっても強くないか、痛みを訴えない方もいらっしゃいます。 そのため、完全に骨が折れてしまうまで、骨折していることに気づかない場合も珍しくありません。 ジョーンズ骨折の原因 ジョーンズ骨折の原因は、慢性的に骨に負荷がかかることです。たとえば、ランニングやジャンプ動作は、足の骨に体重以上の負荷をかけます。 たまに行う程度なら問題ありませんが、日常的に繰り返すことで、足の骨に継続的な負荷がかかり続け、その影響で、軽く踏ん張ったり、少し捻ったりしてしまうだけでも、骨折します。 そのため、陸上競技やサッカー・バスケットボール・ラグビーなどのスポーツをおこなっている選手によく発症するのです。 しかし、ジョーンズ骨折は日常的にスポーツをしない方でも発症します。スポーツをしていない方がジョーンズ骨折を発症してしまう原因は、以下のとおりです。 中足骨(足の甲)に負荷がかかりやすい姿勢をよくとる ヒールをよく履く、しゃがみ込んだ姿勢での作業 立ちっぱなしの仕事をしている 足を酷使することが多い生活をしている これらの条件に当てはまっている場合は、足の骨に負荷がかかるため、スポーツをしていなくても骨折を起こしてしまいます。 立ち仕事をしていて、ある日を境に段々と歩行時の足の痛みが生じてきている場合は発症している可能性があります。 自分だと原因がわからなくて不安な方も多いでしょう。場合によっては自然治癒が見込めない可能性もあるので、心配な方は早めにご相談されることをおすすめします。 当院でも相談を受け付けておりますので、お気軽にお問い合わせください。 歩くと足の外側・側面に痛みがでるジョーンズ骨折の予防法 ジョーンズ骨折を予防する方法は、以下の4つです。 シューズの調整をする インソールを活用する 足のストレッチ・マッサージをする 体重のかけ方・足の使い方の訓練をする 私生活や仕事、スポーツなどの際に取り入れやすい方法ですので、参考に読み進めてみてください。 シューズの調整をする 足に合わないシューズを履いていると、きちんと体重が分散できず、ある一定の部位への負荷が増大します。 また、ランニングやサッカー、トレーニング、競技によって足の使い方は異なり、体重のかかり方もそれぞれで変化します。 そのため、ランニングをするならランニングシューズのように競技に沿ったシューズを使用しましょう。 インソールを活用する 人によってはもともとの足の形による影響で、どうしても足に負担がかかりやすくなっている場合があります。 足のアーチが低い扁平足であったり、逆に通常よりアーチが大きかったりする場合は、インソールが効果的です。 普段使用している靴にインソールを入れることで体重が分散されやすくなり、かかる負荷が減少します。自分のアーチにあったインソールがない場合は、テーピングが有効です。 足のストレッチ・マッサージをする 定期的にストレッチを行うことで、筋肉・腱の柔軟性が増します。 柔軟性が高まると関節や骨にかかる負担の軽減が期待でき、ジョーンズ骨折だけでなく、その他の怪我の予防にも効果があります。 また、ストレッチやマッサージを行うことで血流が改善し、疲労が軽減されるため仕事や競技のパフォーマンスも向上するでしょう。 体重のかけ方・足の使い方の訓練をする 立ち方や走り方の癖で、小指側に体重がかかりやすい人はジョーンズ骨折を発症しやすいです。 予防するためには、癖を治すための訓練をする必要があります。日常生活から体重のかけ方や足の使い方を意識し、足にかかる負荷を軽減させましょう。 ジョーンズ骨折は自然に治る? ジョーンズ骨折の患部である第5中足骨は、血流があまり多くないため、一度骨が折れてしまうと治るまでに時間がかかります。 また、骨折が綺麗に治らず、骨癒合していないところがまるで関節のように動いてしまう「偽関節」という状態になる可能性があるのです。 そのため、ジョーンズ骨折で完全に骨が折れている場合は自然治癒は見込めず手術での治療が推奨されます。 しかし、完全には折れていない不全骨折の状態で、かつ症状が日常生活に支障がないくらいの軽症の場合は、患部への負荷軽減や筋力強化、ストレッチを行うことで自然治癒ができる可能性があります。 手術で治療を行う場合、術後数週は足に体重をかけずに生活する必要があり、その後もリハビリの期間を設けなければなりません。そのため、早期にジョーンズ骨折を予防し、発症したとしても早期に発見することが重要です。 まとめ|歩くと足の外側・側面が痛いと感じたら医師に相談を! 本記事では、歩くと足の外側・側面が痛いときに考えられるジョーンズ骨折の症状や原因、予防法について詳しく解説しました。 スポーツ選手などに多く見られる骨折ですが、そうでない人でも発症する可能性があります。一度完全骨折に至ってしまうと、手術や術後のリハビリが必要です。 ジョーンズ骨折における予防法を取り入れながら、早期発見を心がけましょう。 なお、当クリニックではジョーンズ骨折をはじめとするさまざまな病気にお悩みの方を対象に、無料相談を実施しています。お気軽にご相談ください。 この記事がご参考になれば幸いです。
2023.02.03 -
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「サッカーをすると足の外側が痛くなるけどなぜ?」 「バスケットでつま先の外側が痛むけど放置して大丈夫?」 上記のような症状がある場合、ジョーンズ骨折の可能性があります。 今回はスポーツ選手に多いジョーンズ骨折について、特徴や骨折のなりかけで見られる症状を解説します。 チェックリストも紹介するので、早めに整形外科で受診できるよう、ぜひ参考にしてください。 ジョーンズ骨折とは ジョーンズ骨折は小指の骨である第5中足骨の疲労骨折です。 ジョーンズ骨折はサッカーやバスケット、ランニングなどのスポーツで足の外側に繰り返しストレスがかかって生じる疲労骨折です。 第5中足骨は血液の供給が乏しく、骨折する部分の近くは複数の筋肉が付着していて常に牽引力が働くため、一度骨折するとくっつきにくくなります。 骨が離れたままになってしまう偽関節(ぎかんせつ)になりやすいのも特徴です。 ジョーンズ骨折は中足骨の中でもより足首側の端から 1.5〜2cmの部分に骨折が起こります。 主に10代の方がスポーツで発症するケースが大半ですが、運動量によっては成人でも発症するので注意しましょう。 ジョーンズ骨折が発症する原因 ジョーンズ骨折が発症する原因は、スポーツ動作で足の外側に繰り返しかかるストレスです。 人の足裏は体重をうまく分散させるために、たいらではなくアーチ状の形をしています。 第5中足骨はまっすぐな骨ではなく、丸くアーチ状になっており、体重を分散させるためにストレスを受けやすいのです。 とくにサッカーやバスケットボールなど、横への動きが多いスポーツで反復したストレスがかかりやすく、疲労骨折の原因になります。 また、次のような環境や個人の要因も原因としてあげられます。 急な激しい練習 固すぎるグランド(人工芝)でのスポーツ 足の負担が強い不適切なシューズ 不良な姿勢(がに股) 上記のような環境や姿勢でストップやサイドステップなどを繰り返すとストレスがかかりやすくなってしまうのです。 立ち仕事による慢性的な疲労や、しゃがみ込み動作の繰り返しによる疲労骨折など、スポーツをしていない方で発症する場合もあるので注意してください。 ジョーンズ骨折の症状 ジョーンズ骨折は、骨折のなりかけの状態と、完全に骨折した状態で症状が違います。 それぞれの症状について解説します。 ジョーンズ骨折のなりかけの症状の場合 ジョーンズ骨折のなりかけの症状は、痛みや腫れなど一般の骨折に見られるような自覚症状が出にくいのが特徴です。 骨折のなりかけでは、一般的な骨折のように骨が分離するのではなく、ストレスの蓄積により徐々に骨が脆くなっている状態です。この状態では日常生活だけでなくスポーツ中も痛みを感じない場合があります。 また、痛くてもそれほど強くはないため、そのまま競技を続けてしまう場合も少なくありません。その結果、プレー中やプレー後に痛みが増える症状が繰り返します。 なお、歩くと痛いと感じている方は、以下の記事を参考に「ジョーンズ骨折かどうか」、1つの判断基準にしてください。 進行後どこが痛むのか ジョーンズ骨折の痛みは進行後、足の外側が痛みはじめます。 ジョーンズ骨折になりかけの症状では、足の外側に感じる痛みは軽いケースが大半なため、スポーツ復帰する方もいるでしょう。 ジョーンズ骨折は主に、ストレスの蓄積から発症する骨折なので、放置すると完全に骨折する症状へと発展するのです。 完全に骨折してしまうと、強い痛みだけでなく歩行困難へとつながる可能性があります。 足の外側に痛みを感じたら、たとえ軽度であってもすぐに受診するのをおすすめします。 ジョーンズ骨折の診断方法 ジョーンズ骨折か確かめるには、身体所見をした後、CT検査やMRI検査で確定させます。 レントゲン撮影による検査もありますが、早期発見を目的にするならMRI検査がおすすめです。 MRI検査では、レントゲン撮影では判断できない時期でも有用で、筋肉や結合組織の損傷も確認できます。 なお、CT検査では手術が必要な症状で用いられるため、症状に応じた診断方法を選択しましょう。 当院ではメール相談だけでなく、オンラインカウンセリングも実施しています。 来院前に軽く相談しておきたい方は、ぜひ気軽にご利用ください。 ジョーンズ骨折になりやすい環境かチェックリストで確認 ジョーンズ骨折になりやすい環境かどうかを、チェックするポイントを紹介します。 以下チェックリストで、該当する環境がある方は注意しましょう。 競技しているスポーツが足の外側にストレスのかかるものか 練習場が床・芝・土・人工芝など固い環境か 練習量が多すぎではないか シューズが環境に適しているか キックの利き足か ジャンプの踏切は適切か シューズの底のすり減り方が異常ではないか 足の外側が痛むか 上記のようなチェックをして、足の外側にストレスがかかりやすいかどうかをチェックします。 練習場所が人工芝のように固いグランドである、練習量が多すぎる、足に合わないシューズを使用しているなどは注意が必要です。 また、シューズの底を見たときに、外側ばかりすり減っている場合は、足の外側にストレスがかかりやすい動きをしている結果なので、チェックしてみましょう。 もし、すでに痛みが外側にあり継続する場合は、ジョーンズ骨折の可能性があります。 骨折のなりかけの場合は、痛みが自覚しにくかったり、競技中のときだけだったりするため、放置せず早めに整形外科へ受診をしましょう。 ジョーンズ骨折に悩むアスリートの方は、有効な治療法や予防法などを解説している以下の記事もぜひ参考にしてください。 まとめ・その症状ジョーンズ骨折かも?と思ったら専門機関で適切な診断を! ジョーンズ骨折はストレスが蓄積して徐々に進行する疲労骨折です。 完全に骨折するまでは痛みがない場合もあり、痛みがあってもつい競技を続けてしまう方もいるでしょう。 しかし、放置して競技を続けると、症状が悪化したり、完全に骨折してしまったりするリスクがあります。 なりかけの症状でも放置せず、少しでも気になる症状があれば早めの受診や予防をするのが重要です。 本記事を参考にしてジョーンズ骨折の早期発見、予防をして、好きなスポーツを楽しみましょう。
2023.01.27 -
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「ふくらはぎの筋断裂はどんな症状がある?」 「ふくらはぎの筋断裂を再発防止するには?」 「筋断裂」とは、スポーツなどで急に強い力や無理な力がかかった際に、筋肉が耐えられなくなり、筋線維が損傷して断裂する状態を指します。 とくに、筋断裂が起こりやすい部位は「ふくらはぎ」です。筋線維のうち範囲が限定的、部分的な断裂の場合は「部分断裂(肉離れ)」ともいわれます。 筋断裂が起こると、たとえ部分断裂であっても強い痛みが起こり、動けなくなるので歩くのが困難になります。 また、ふくらはぎは血液を心臓へ戻す役割を果たすため、第2の心臓ともいわれる筋肉です。そのため、筋断裂を起こすと生活に大きな支障が出てしまいかねません。 今回は、ふくらはぎの筋断裂における症状や原因を始め、再発防止や予防法を解説します。 リハビリに関する詳細も解説するので、症状がある方はぜひ参考にしてみてください。 ふくらはぎの筋断裂における症状 ふくらはぎの筋断裂(きんだんれつ)における主な症状は、ふくらはぎの痛みや内出血です。 ふくらはぎの一部に凹みができる場合もあり、痛みは筋断裂の度合いによって異なります。 安静時や軽く歩く程度なら問題はなくても、走るときだけ痛い場合もあれば、歩くだけで痛いケースもあります。 重度の場合は、安静にしていても痛みを感じます。 ふくらはぎの筋断裂における主な原因 ふくらはぎの筋断裂による主な原因は、筋力や柔軟性の低下、疲労の蓄積などがあげられます。 スポーツなどの激しい動きにかかわらず、事前のウォーミングアップを始め、終了時もクールダウンのストレッチを十分に行うのが大切です。 このような準備が不足すると筋断裂の原因につながります。 また、筋力のバランスや体の動かし方が悪いと、筋断裂が起こりやすくなります。とくにスポーツをしている方は、フォームやトレーニング内容の見直しを行いましょう。 スポーツをしていない方も同様に、普段の姿勢などを見直してみてはいかがでしょうか。 ふくらはぎの筋断裂における再発防止・予防法 ふくらはぎが筋断裂を起こすと、痛みや動きの制限などに悩まされるため、再発防止や事前の予防が必要になります。 とくにスポーツに取り組んでいる方などは、完全に回復しないまま早期復帰をしてしまい、再発する場合があります。 再発予防のためにも、無理をして体を動かさないように注意しましょう。「回復しているはずだから大丈夫」と自己判断するのは禁物です。 ふくらはぎの筋断裂における再発防止や予防には、体の柔軟性を高めるストレッチが効果的です。 筋肉はさまざまな方向に向かって付いているため、ストレッチをするときは一方向だけに偏らないように注意しましょう。 いろいろな方向へ伸ばしながら、ひねりや回転などを加える意識をもってみてください。 また、スポーツ外傷の方で治療期間を早めたいときは、再生医療の治療方法もあります。 ふくらはぎの筋断裂を含め、何かしらの症状を抱えておられる方は、当院「リペアセルクリニック」のメールや電話からご相談ください。 ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリは回復に欠かせない ふくらはぎの筋断裂を回復させるには、リハビリによる治療が大切です。 以下では「なぜリハビリが必要なの?」と疑問を感じる方に向けて、リハビリをする理由や始めるタイミング、リハビリ内容の詳細を解説します。 ・ふくらはぎの筋断裂でリハビリをする理由 ・ふくらはぎの筋断裂でリハビリを始めるタイミング ・ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリ内容 ふくらはぎの筋断裂でリハビリをする理由 ふくらはぎの筋断裂における治療では、柔軟性と筋力を回復させるためにリハビリを行います。 筋断裂が起きて筋組織が回復していく過程で、患部と周囲は少しずつ硬くなります。 幹部や周囲が硬くなったまま、今までと同じように部位を使うと、思うように動かせなかったり大きな負荷がかかったりして、筋断裂が再発する危険性もあるからです。 また、動かせる範囲が制限されてしまうだけでなく、動かせたとしても、安静にする必要があるのでどうしても筋力が低下します。 そのため、患部や周囲の硬くなった部分において、低下した筋力や柔軟性に働きかけながら、改善しなければなりません。 発症前と同じような動きを目指しながら、再発防止のためにもリハビリは重要なのです。 ふくらはぎの筋断裂でリハビリを始めるタイミング ふくらはぎの筋断裂によるリハビリは、症状を起こしてからいきなり始めるわけではありません。 なぜなら筋断裂が起きると断裂した部分は炎症を起こします。 炎症を起こしている間は、安静にして患部を冷やしたり、圧迫して血腫が大きくなるのを防いだりするなど、痛みや腫れが軽減するのを待つ期間が必要です。 腫れや痛みが治まってから、ゆっくりと患部を動かします。痛みなくリハビリを行える状態であれば、ようやくリハビリを開始する流れです。 ふくらはぎの筋断裂におけるリハビリ内容 リハビリの内容は医療機関や指導者によって異なりますが、ストレッチと筋力トレーニングが基本となります。 ストレッチは、患部が軽く伸びるくらいの強さで、時間をかけて(20~30秒くらい)ゆっくりと伸ばしていきます。上記を3セットから5セットくらい行う流れです。 一方、筋力トレーニングは、筋力低下を改善する目的以外にも、患部に刺激を与えると回復が早まる効果が期待できるでしょう。 たとえば、筋断裂が起きやすい太ももの裏側の筋肉(ハムストリングス)の筋力トレーニングを例に見ていきましょう。 ハムストリングスの筋力トレーニングでは、うつぶせになって足を伸ばした状態で、上にあげるヒップエクステンションのトレーニングがよく行われます。 リハビリの目的で筋肉トレーニングを行う方法は有効ですが、トレーニングは過度に行うのではなく、専門家による指導のもと行うのが再発防止につながります。 まとめ|ふくらはぎの筋断裂は治療を受けて再発予防にストレッチを行おう ふくらはぎの筋断裂を起こすと、痛みや動きの制限で悩まされます。 筋断裂の再発や慢性化を防止するために、運動するときはウォーミングアップやクールダウンのストレッチなどをしっかり行いましょう。 万が一、筋断裂が起こったときは、適切な治療を受ける必要があります。また、筋断裂が回復するまでは、改善を図るためにもしっかりとリハビリを行うのが大切です。 ただ、回復して、筋断裂を起こす前と同じような生活を送れるようになった場合も、ストレッチなどを行って再発防止につなげましょう。 最近では、スポーツ医療の分野において、再生医療の治療方法に注目が集まっています。筋断裂の治療における選択肢のひとつとして、検討してみてはいかがでしょうか。 当院「リペアセルクリニック」では、スポーツ外傷における再生医療の治療を行っています。 筋・腱・靭帯損傷などの症状がある方は、ぜひ一度ご相談ください。 【リペアセルクリニックへの相談方法】 ・メール相談 ・来院予約 ・電話相談:0120-706-313(オンラインカウンセリングの予約) ふくらはぎの筋断裂に関するQ&A ふくらはぎの筋断裂に関して、質問と答えをまとめています。 ふくらはぎの筋断裂はどのくらいの治療期間が必要なの? A.症状の程度にもよりますが、軽度だと2週間ほど、中等度だと2カ月ほどの期間が目安となります。 詳細は、以下の記事も参考にしてみてください。
2022.03.03