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糖尿病は、なぜ治らない!種類と症状、治療と予防法について

糖尿病はなぜ治らない!種類と症状、治療と予防法について

糖尿病に関して「糖尿病は治らない病気」、「糖尿病は一生付き合っていかなばならない病気」などと言われることを聞かれたことはありませんか?本当にそうなら治療を続ける気力もなくなりかねませんね。

確かに「糖尿病は完治しない病気」です。
だとしても治療によっては「
健康な人と変わらない状態を保つことは可能」ということを理解いただくことが大切です。

そこで、以下「糖尿病がなぜ治らない」かについて説明し、糖尿病と診断後の「治療法」や糖尿病を発症しないための「予防法」をご紹介いたします。

糖尿病が治らない理由

糖尿病はなぜ治らない?

日本では糖尿病患者のほとんどが生活習慣病の一つである「2型糖尿病」患者といわれています。

2型糖尿病は、体質などの「遺伝的要素」と「生活習慣」が組み合わさることで発症します。治療によって血糖値が正常値に戻ったとしても、血糖値の上がりやすい体質(遺伝的要素)や年齢は変わりません。

そのため、「生活習慣」を変えない限り、治療を中止すればすぐに治療前の状態に戻ってしまいます。つまり、糖尿病には「治る」「治らない」という概念自体がないのです。

もちろん、血糖値のコントロールを行うことで健康な人と変わらない状態に保つことは可能です。そういう意味で、糖尿病治療は「血糖値をコントロールし、健康な状態を保つためのもの」と前向きに考えることが大切です。

  • 血糖値のコントロール

  • ・健康な人と変わらない状態に保てる
  • ・健康な状態を保つためのもの

また、糖尿病は、発症原因によって「1型糖尿病」と「2型糖尿病」に大別され、治療法も異なります。それぞれどういう特徴があるのか以下で見ていきます。

2型糖尿病とは

日本の糖尿病患者の約9割は、2型糖尿病といわれます。

2型糖尿病は体質などの遺伝的要素と乱れた食習慣などの生活習慣が組み合わさることで発症する病気です。通常、食事を摂ると、すい臓からインスリンが分泌され、血糖値を下げます。

2型糖尿病は、過食や運動不足によってインスリンの分泌量が低下したりインスリンが効きにくくなり、高血糖状態が続くことで発症します。

初期の段階で乱れた生活習慣を改善できれば、血糖値を健康な人と同じ状態に戻すことは十分可能です。しかし、糖尿病が進行してしまうと健康な状態に戻すことは困難になります。そのため、初期段階で治療に取り組むことが大切です。

  • ・初期なら

  • ・生活習慣で改善できる > 血糖値を健康な人と同じ状態に戻す
  • ・進行後

  • ・健康な状態に戻すことは難かしくなる

1型糖尿病

1型糖尿病は、何らかの原因で「すい臓」にあるβ細胞が破壊されて発症する病気です。

インスリンはβ細胞から分泌されるため、1型糖尿病はほとんどインスリンを分泌できなくなります。β細胞が破壊される原因は正確にはわかっていませんが、原因の1つに免疫異常(自己免疫)があると考えられています。

1型糖尿病は現代医学では「治らない」といわれている病気です。発症すると一生付き合っていかなければなりません。一方、1型糖尿病の治療方法は日夜進んでいます。

最近では「再生医療」や「膵島移植(ランゲルハンス島)」などの研究も行われています。将来的には「1型糖尿病は治る病気」となる可能性もゼロではありません。

糖尿病の症状

ここまで糖尿病は、大きく分けて2つの種類があって、「完治しない」「治らない」病気といわれる理由についてご説明しました。では、糖尿病になると、どのような症状が現れるのでしょうか。以下にまとめました。

2型糖尿病は初期の段階では「自覚症状がほとんどありません」ただし、進行すると以下のような症状がゆっくりと現れます。

  • 2型糖尿病の症状

  • ・疲労感
  • ・皮膚の乾燥、かゆみ
  • ・手足の感覚低下
  • ・感染症
  • ・頻尿
  • ・目のかすみ
  • ・性機能の低下
  • ・傷が治りにくい
  • ・空腹感やのどの渇き

1型糖尿病と2型糖尿病の大きな違いは発症原因や、症状の現れ方です。 いずれの糖尿病(1型、2型共に)の場合も高血糖による症状が現れます。 ただし、1型糖尿病は「突然」次のような症状が現れる特徴があります。

  • 1型糖尿病の症状

  • ・強いのどの渇き
  • ・頻尿
  • ・急な体重減少
  • ・重度の疲労感

糖尿病の予防方法

2型糖尿病は、遺伝的要素と生活習慣が組み合わさることで発症します。そのため、食事療法と運動療法で生活習慣の改善に努めることが糖尿病の予防法であり、病気の進行を食い止めることにもつながります。

糖尿病の予防や治療の基本は「食事療法」と「運動療法」です。

食事療法

糖尿病の食事療法では以下のポイントを押さえて行うことが大切です。

  • 食事

  • ・摂取カロリーを抑える
  • ・栄養バランスの良い食事を取る
  • ・一日3食をしっかり食べる
  • 身体活動量の目安

  • ・軽労作(デスクワークが多い職業など) 25~30 kcal/kg標準体重 
  • ・普通の労作(立ち仕事が多い職業など) 30~35 kcal/kg標準体重
  • ・重い労作(力仕事が多い職業など)   35~  kcal/kg標準体重 
  • 食品交換表

  • ・1日の摂取カロリー(エネルギー摂取量)は以下の計算式が目安となります。
  • ・エネルギー摂取量(kcal)=身体活動量 (*1) ×標準体重(*2)
  • ・カロリー計算
  • ・*1身体活動量(kcal)
  • ・*2標準体重(kg)=身長(m)×身長(m)×22
日本糖尿病学会:食品交換表
食品交換表

 

「食品交換表」というものをご存知でしょうか?

上記でカロリー計算の結果、適切な摂取カロリーがわかっても、どのような食品を、どれだけ食べれば良いのか分からないと思います。

そんな場合は「糖尿病食事療法のための食品交換表」を利用していただく方法があります。糖尿病治療の考え方や食事療法の基本的な考え方が分かりやすく解説されています。

また昨今、ネット上にはカロリー計算できるアプリを紹介しているサイトもありますので使いやすいものを選ばれても良いでしょう。

 

 

運動療法

糖尿病の予防に効果的な「運動療法」なのですが、実は運動を積極的に行うと食欲が増すため、かえって糖尿病を招いたり、症状が悪化することもありえるので注意が必要です。

そのため、糖尿病の予防や治療は「食事療法」と合わせて「運動療法」をセットすることが大切です。運動療法を行う際は以下の点に注意して行いましょう。

  • 運動療法の始め方

  • ・軽い有酸素運動から始める
  • ・継続して運動を続けることが重要
  • ・週3日は運動の時間を確保

NEAT(非運動性熱産生)

NEATとは、「運動以外の日常生活活動で消費されるエネルギー」を意味し、掃除や洗濯、通勤や階段の昇り降りなどで消費するエネルギーのことを指します

すでに糖尿病の症状がある方や持病がある方など、運動に制限がある人もいます。運動療法を取り入れる際は医師に相談してから行うようにしましょう。また、日頃、まとまった時間が取れずに運動ができないという人もいるでしょう。

このような場合、NEAT(非運動性熱産生)を高めることを心がけると良いでしょう。

  • NEATを高めるために

  • ・エレベーターではなく階段を利用する
  • ・通勤時に一駅前で降りて歩く
  • ・歩幅を大きくする
  • ・その他、身体を動かすことを心がけよう

まとめ・糖尿病はなぜ治らない!種類と症状、治療と予防法について

ここでは、糖尿病が治らないといわれる理由について説明しました。

「糖尿病は治らない」と考えてしまうと治療に積極的に取り組めません。糖尿病の治療は「血糖値をコントロールすることで健康な状態を保つためのもの」と考え、前向きに治療に取り組むことが大切です。

上記に記したような症状や異変を感じたら、積極的に医療機関を受診するように致しましょう。糖尿病の予防や治療の基本は「食事療法」と「運動療法」が基本です。食事療法は、カロリーを計算して食べるものに気を付けましょう。

また運動療法は、やりすぎるとかえって食欲が増してしまい食事療法がう無くいかない可能性があります。食事と運動のどちらにも偏ることのないよう取り組むことが大切です。

以上、糖尿病は治らないのは本当か?その種類と症状、治療と予防法について、糖尿病は治らない怖い病気だということを知っていただき、ぜひとも普段の生活から予防(食事・運動)を心がけて健康な生活を送ることが大切であることをご理解下さい。

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再生医療は、糖尿病の新たな治療法として注目を浴びています

 

No.S033

監修:医師 加藤 秀一

▼以下もご参考くください
糖尿病|適正エネルギーを知り血糖値コントロールから改善を目指す

 

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