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【50代女性必見】糖尿病の初期症状とは?セルフチェック方法や予防法を医師が紹介

更年期と糖尿病
公開日: 2022.05.24 更新日: 2025.02.10

50代女性で糖尿病の初期症状はどんなものがある?
50代になってから、健康診断で血糖値やHbA1cが高いと指摘されてしまった。対策は?

この記事を読んでいる方は、50代女性で糖尿病になると、どんな初期症状があらわれるのか気になっているのではないでしょうか。

血糖値が高いと指摘されても、具体的にどんな症状が出るのか、どんな危険性があるのか想像がつきにくい人もいるかもしれません。

50代は糖尿病のような生活習慣病が増えてくる年代でもあります。特に女性の場合は更年期から発症するケースもあるため、初期症状を見逃さないようにしましょう。

本記事では、糖尿病の初期症状について、50代女性に特化して解説します。

記事を最後まで読めば、50代女性における糖尿病の初期症状が分かり、適切な対策法を考えられるでしょう。

当院リペアセルクリニックでも、糖尿病の症状や治療法についてのご相談を受け付けております。メール相談オンラインカウンセリングより気軽にお問い合わせください。

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糖尿病の初期症状は「のどの渇きやだるさ」

血液の中の糖が多くなると、体にさまざまな異変を感じます。

しかし、糖尿病には「進行しないと症状が出にくい」という特徴があります。つまり、初期症状が出る頃には、すでに糖尿病が進行している状態ともいえるのです。

糖尿病の初期症状としては、以下が挙げられます。(文献1

  • のどが乾く
  • 尿の回数が多い
  • 体のだるさを感じる
  • 体重が減ってくる

血液の中の糖を薄めるために頻回に水を飲みたくなったり、その影響で尿の回数が増えたりします。

また、血糖をエネルギーに変えて、血糖値を下げるホルモンの分泌が悪くなり、疲れやすい、体重が減るといった症状にもつながります。

糖尿病が進行してくると、体には様々な合併症が現れます。糖尿病の主な合併症は以下の通りです。(文献2

糖尿病の合併症の例

症状

糖尿病性神経障害

手足のしびれ、感覚の鈍りなど

糖尿病性網膜症

目のかすみ、視力低下など

糖尿病性腎症

むくみ、高血圧、尿毒症など

もし糖尿病のような症状が気になっている場合には、早めの受診をお勧めします。

【女性向け】糖尿病の初期症状チェックリスト

「甘いものが止められない」「食事のバランスが偏っている」といった糖尿病になりやすい生活習慣を持っている方は、自分が糖尿病ではないか気になりますよね。

以下は、女性向け糖尿病の初期症状チェックリストです。(文献3)(文献4

  • のどが渇きやすい
  • 尿の回数が多い
  • 疲れやすい
  • 目がかすむ
  • 体重が減ってきた
  • 手足のしびれや痛みがある
  • 感染症にかかりやすい
  • 傷が治りにくい

当てはまる項目が多い場合は、糖尿病の初期症状の可能性も考えられます。

ただし本表はあくまでもセルフチェックに留め、気になる症状は、早めに医療機関に相談しましょう。

糖尿病の初期症状については、以下の記事もぜひご覧ください。

糖尿病患者の9割は「2型糖尿病」

糖尿病は、生活習慣病とも関連する注意すべき病気です。血糖値を降下させる作用のある、インスリンと呼ばれるホルモンの分泌量が低下する、もしくはインスリンの働きが悪くなり発症します。

糖尿病は、大きく「1型」と「2型」に分類されます。

「1型糖尿病」は、自己免疫の異常によって、インスリンを産生する膵臓の細胞が攻撃を受け発症するタイプです。生活習慣の乱れなどはあまり発症に関与しません。一方、糖尿病患者の約9割以上が「2型糖尿病」と言われています。

主な原因は、ストレスや肥満体型、運動不足や暴飲暴食など日々の生活習慣の乱れです。生活習慣の乱れが続くと、インスリンの分泌が少なくなったり、効きが悪くなり、血液中の糖が細胞に十分に取り込まれなくなります。

2型糖尿病でインスリンが出にくくなる、効きが悪くなる原因の多くは、高脂肪、高カロリーなどの食習慣です。また、糖質の取り過ぎや顕著な運動不足が続くとインスリンの働きが弱まり、徐々に血糖値が上昇していきます。

そのほか、妊娠や更年期を契機に発症するパターン、あるいは膵炎や膵臓がんなど膵臓疾患に合併して発症するパターンなども挙げられます。

2型糖尿病について、詳しく以下の記事でも解説しています。ぜひご覧ください。

50代女性の糖尿病リスクが高い理由

50代女性の糖尿病リスクが高い理由は、更年期が関係しています。

一般的に、女性は40代頃から更年期と呼ばれる時期に入ります。この時期は体がほてって疲労を感じやすいなど症状があらわれることが多いです。

更年期の症状は、女性ホルモンのひとつであるエストロゲンの分泌量低下によるものです。

エストロゲンには血糖値を調整する働きがあり、通常は女性を糖尿病から守る役割を果たしています。エストロゲンの分泌量は40代頃から減少し始め、50代の閉経期には急激に低下することから、更年期以降は糖尿病を発症するリスクが高まっていくのです。

更年期には自治体の定期検診や、勤務先の企業健診の結果に注目しましょう。

特に以下の値が基準値を超えている場合は、糖尿病の可能性があるため、医療機関での受診をおすすめします。

  • 空腹時血糖値:126mg/dl以上
  • HbA1c:6.5%以上 (文献5

また、尿検査で糖が検出される場合も、糖尿病の可能性を示唆する重要なサインとなります。

50代女性が糖尿病を予防する4つのポイント

50代女性に起こりやすい糖尿病は「2型糖尿病」で、生活習慣の乱れが主な原因です。糖尿病を予防し、健康でいられるための4つのポイントをまとめました。

糖尿病予防のために意識したいポイントは、以下の通りです。(文献6

  • 食事を改善する
  • 運動習慣をつける
  • ストレスを溜めない
  • 禁煙をする

この章では、各ポイントについて詳しく解説します。

1.食事を改善する

食事はバランス良く、適量を摂ることが大切です。

糖分や脂質の多い食事は血糖を上昇させたり、体重を増加させたりします。野菜や果物、魚、豆類、雑穀類などを意識して摂ると、急な血糖値の上昇を防げるでしょう。

また、食事を抜くと次の食事で血糖値がいきなり上昇し、体に負担を与えてしまいます。時間がない、忙しいなどの理由で食事がとれない場合があっても、少しでも何か何かを口にすることから始めましょう。

間食もなるべくヘルシーなこんにゃくやゼリーにすると効果的です。

2.運動習慣をつける

有酸素運動は、血糖を筋肉に取り込みやすくする効果や、インスリンの働きも良くする効果があります。

週3回以上、週合計150分以上を目標に、無理のない範囲で行いましょう。

ウォーキングやサイクリングなど、またなるべく階段を使う、ラジオ体操をするなど「日常でプラス10分動く習慣」を作ることもおすすめです。

3.ストレスを溜めない

ストレスは、ノルアドレナリンやコルチゾルといったホルモンを分泌させ、血糖値を上げる働きがあります。(文献7

家事や育児、仕事などでストレスを感じている場合は、趣味を楽しむ、誰かと話す、ゆっくり呼吸をしてみるなど、意識して休む時間を作りましょう。

4.禁煙をする

喫煙はインスリンの働きを弱めるため、血糖値が下がりにくくなってしまいます。

禁煙することで、糖尿病のリスクを下げるだけでなく、他の生活習慣病やがんの予防にもつながるでしょう。全身の健康を保つために、禁煙を検討することをおすすめします。

まとめ|50代女性は糖尿病のリスクが高まる!生活習慣を見直そう

糖尿病は血糖値(血液中に含まれるブドウ糖)が慢性的に高くなる病気です。

50代女性は更年期のエストロゲン減少によって、血糖値のコントロールがうまくいかなくなり、糖尿病を発症することがあります。

普段から特段の自覚症状がなくても、知らぬ間に高血糖になる可能性があるため周囲が必要です。女性の場合は、更年期前後は生活習慣に特に意識を向けてみましょう。

当院では、膵臓(すいぞう)の再生医療を通じて糖尿病の進行を遅らせる治療も取り入れています。詳しくはこちらのページをご参考ください。

手術しなくても治療できる時代です。

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膵臓の再生医療について詳しく知りたいという方は、メール相談オンラインカウンセリング も承っておりますので、ぜひご活用ください。

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女性の糖尿病についてよくある質問

糖尿病は遺伝しますか?

2型糖尿病には、遺伝的要因もあります。

両親から受け継いだ遺伝子の性質により、インスリンの分泌が少なく、糖尿病になりやすい方もいます。

血の繋がった家族に糖尿病がいる方は、食べ過ぎや運動不足など、糖尿病のリスクを高めないように、とくに注意しましょう。

糖尿病は何科を受診すればよいですか?

基本的には内科を受診しましょう。

病院によっては「糖尿病内科」「内分泌科」といった糖尿病に特化した科を持っているところもあります。

また、もし合併症が現れている場合には、眼科や泌尿器科などの専門科の受診も必要です。

参考文献

(文献1)

国立国際医療研究センター 糖尿病情報センター「糖尿病とは」
https://dmic.ncgm.go.jp/general/about-dm/010/010/01.html

(文献2)

一般社団法人 日本糖尿病学会「糖尿病合併症について」
https://www.jds.or.jp/modules/citizen/index.php?content_id=3

(文献3)

国立研究開発法人 国立循環器病研究センター「糖尿病|病気について|循環器病について知る|患者の皆様へ」
https://www.ncvc.go.jp/hospital/pub/knowledge/disease/diabetes/

(文献4)

東京都保健医療局「糖尿病発症予防ガイドブック 今日から予防!糖尿病」
https://www.hokeniryo1.metro.tokyo.lg.jp/kensui/tonyo/citizen/6leaflet.html

(文献5)

日本糖尿病学会「糖尿病診療ガイドライン 2024」
https://www.jds.or.jp/uploads/files/publications/gl2024/01.pdf

(文献6)

厚生労働省「みんなで知ろう! からだのこと」
https://www.mhlw.go.jp/stf/houdou_kouhou/kouhou_shuppan/magazine/202411_006.html

(文献7)

大下咲子 ほか「<研究報告>2型糖尿病患者のストレスとストレス対処行動」
https://isns.jp/journal_pdf/03-1/03-1-2_rr01.pdf

監修者

渡久地 政尚

渡久地 政尚 医師 (医療法人美喜有会)

Masanao Toguchi

日本再生医療学会 所属

日本内科学会 所属

再生医療の可能性を追求しながら、体への負担が少なく効果的な治療を提供し、患者様が早期に活動的な生活に戻れるよう、丁寧な診療を心がけてまいります。

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