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太ももの裏や膝の上が筋肉痛のように痛い原因は?現役医師が解説
太ももの裏や膝の上に筋肉痛のような痛みがあると、「運動していないのになぜ痛いのか」と不安になる方もいるでしょう。
痛みの原因は、筋肉疲労だけではありません。坐骨神経痛や腰・股関節からの放散痛、血行不良、腱の炎症、肉離れなどが関係している場合もあるため無理は禁物です。
本記事では、太ももの裏や膝の上が筋肉痛のように痛む原因や対策を解説します。あわせて、ストレッチやトレーニング方法も紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。
なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、関節や筋肉の痛みの治療に用いられている再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。太ももや膝の痛みでお困りなら、ぜひご登録ください。
目次
太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じる原因

膝の上や太ももの裏に筋肉痛に似た痛みを感じるなら、以下の組織のどちらかが原因の可能性があります。
- 太もも自体に問題がある
- 筋肉以外のさまざまな組織の炎症や変形
以下で、詳しく解説します。
日常生活の中で筋肉に負担がかかり続けている
太ももの裏にあるハムストリングスは、歩行や階段の上り下り、立ち上がり、前かがみ姿勢などで使われる筋肉です。
長時間のデスクワークで座り続けると、お尻から太ももの裏にかけて硬くなり、立ち仕事や家事で同じ姿勢が続く場合も疲労がたまりやすくなります。
とくに、運動不足で筋力や柔軟性が落ちている場合は注意が必要です。坂道を歩く、重い荷物を持つ、急にウォーキングを始めるといった日常動作でも負担になります。
筋肉疲労による痛みは、太ももの裏全体の重だるさや押したときの痛み、動かし始めのこわばりなどです。
一般的な筋肉痛は運動後24〜48時間で出やすく、数日で軽くなる傾向があります。
ただし、痛みが続く場合や腫れ・内出血がある、歩きにくい場合は肉離れなども考えられます。無理に運動量を増やさないようにしましょう。
坐骨神経痛の痛みが放散している
太ももの裏に筋肉痛のような痛みがあっても、筋肉ではなく坐骨神経が関係しているケースがあります。坐骨神経痛とは、腰からお尻、太ももの裏、ふくらはぎ、足先にかけて痛みやしびれが広がる症状です。
また、ピリピリする・電気が走るような感覚、足先まで違和感があるなどの症状が現れることもあります。腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症(背骨の神経が圧迫される病気)、梨状筋症候群(お尻の筋肉が坐骨神経を圧迫する状態)なども考えられるため片側だけの痛みやしびれを伴うときは注意が必要です。
数日休んでも痛みやしびれが続く、足に力が入りにくい、歩きにくい、排尿・排便の異常がある場合は、早めに整形外科で相談しましょう。
股関節や腰からの痛みが放散している
太ももの裏に痛みがある場合でも、原因が太ももの筋肉とは限りません。腰や股関節の不調によって、お尻から太ももの裏、膝まわり、足先へ痛みやしびれが広がるケースがあるのです。
腰椎椎間板ヘルニアや腰部脊柱管狭窄症では、神経が圧迫され、太ももの裏に筋肉痛のような違和感が出る場合があります。
股関節の動きが悪い場合、歩行時の負担が太ももや膝周辺にかかりやすくなる点も見逃せません。長時間座る、前かがみになる、歩く、腰を反らすと痛みが変わるなら、腰や股関節由来の痛みも確認したいところです。
以下の記事では、坐骨神経痛の原因や症状、治療法などについて解説しています。
血行不良や冷えで筋肉が緊張している
長時間座りっぱなし、立ちっぱなし、運動不足が続くと、下半身の血流が滞りやすくなります。
血行不良や冷えによって太もも裏の筋肉が硬くなると、筋肉痛に似た重だるさや張りを感じる場合も少なくありません。
冬場や冷房の効いた室内では、腰・お尻・太ももまわりが冷えやすく、筋肉もこわばりがちです。デスクワーク中に脚を組む姿勢や、椅子の縁が太もも裏を圧迫する座り方も負担につながります。
軽いこわばりであれば、入浴やこまめに立ち上がる習慣、痛みのない範囲での軽いストレッチを取り入れてみましょう。
膝の上に筋肉痛のような痛みを感じる原因
膝の上が筋肉痛のように痛む場合は、太ももの前側にある筋肉や腱、膝まわりの組織に負担がかかっている可能性があります。
ここでは、膝の上に痛みが出る代表的な原因を紹介します。
大腿四頭筋を使いすぎている
膝の上が筋肉痛のように痛む場合、太ももの前側にある大腿四頭筋の使いすぎが関係していることがあります。大腿四頭筋は膝の曲げ伸ばしを支える筋肉で、階段の上り下りや立ち上がり、重い荷物を持つ動作でも負担がかかりやすいのです。
運動量を急に増やしたり、慣れない筋力トレーニングを始めたりすると、筋肉に疲労が蓄積し、膝の上に重だるさや痛みが出るケースがあります。
休むと軽くなりやすい一方で、痛みが残ったまま同じ負荷を続けると、膝関節へのストレスにつながる点に留意しておきましょう。
筋肉が張った状態になっている
膝の上の痛みは、大腿四頭筋の張りが強くなっているときにも起こります。筋肉を包む筋膜に負担がかかり続けると、太ももの前側が硬くなり、膝上に重だるさや突っ張るような違和感が出る場合があるのです。
スポーツだけでなく、長時間のデスクワークや車の運転など、同じ姿勢が続く生活でも筋肉はこわばります。また、立ち上がるときに膝上が張る、歩き始めだけ違和感があるなら、筋肉の緊張が関係しているかもしれません。
ストレッチや軽いマッサージで楽になるケースもありますが、強く押したり無理に伸ばしたりすると、痛みが増すことがあります。
痛みのない範囲で動かし、違和感が続く場合は医療機関へ相談しましょう。
腱付着部が炎症を起こしている
膝の上にズキズキした痛みがある場合は、大腿四頭筋腱の付着部に炎症が起きている可能性があります。
大腿四頭筋腱は太ももの前側の筋肉と膝まわりをつなぐ組織で、ジャンプや急な方向転換、強い蹴り出し動作で負担がかかりやすい部位です。
バスケットボールやバレーボールなど、跳ぶ動作が多いスポーツでは、膝まわりの腱に繰り返し負荷が加わります。
痛みが進むと、膝の表面だけでなく奥に響くように感じたり、階段の上り下りでつらさが強くなったりすることもあるため注意しましょう。
腫れや熱感があるときは冷却を優先し、痛みが長引く場合は整形外科で状態を確認してください。
筋繊維が微小に断裂している
ランニングや筋力トレーニングなどで強い負荷がかかると、筋繊維に微小な断裂が起こり、膝の上に筋肉痛のような痛みが出るケースがあります。
いわゆる筋肉痛の一因であり、運動後すぐではなく、しばらく時間が経ってから痛みを感じやすいのが特徴です。
運動初心者や、スクワット・坂道ダッシュなど新しいメニューを始めたばかりの方は、大腿四頭筋に負担が集中しやすくなります。
回復が追いつかないまま高い強度の運動を続けると、痛みが長引くこともあります。痛みがある間は無理をせず、休息日を入れながら少しずつ体を慣らしましょう。
太ももの裏や膝の上が痛む場合の対策
太ももの裏や膝の上の痛みは、筋肉疲労で様子を見られる場合もあれば、神経や炎症が関係しているケースもあります。
ここでは、痛みの程度や症状に合わせた対策を解説します。
軽度ならストレッチや温熱療法
軽い筋肉疲労やこわばりが原因と考えられる場合は、痛みが出ない範囲でストレッチを行いましょう。太ももの裏は急に強く伸ばさないように注意し、呼吸を止めずにゆっくり伸ばすのが基本です。
長時間のデスクワークや立ち仕事で筋肉が硬くなっているなら、入浴や蒸しタオルで温める方法もあります。血流が促され、筋肉のこわばりが和らぎやすくなります。
あわせて、お尻・腰・股関節まわりも無理なく動かすと、太ももへの負担を減らしやすくなります。
ただし、運動直後の痛みや熱感、腫れ、内出血がある場合は温めずに安静や冷却を優先してください。
神経や炎症が疑われるなら医療機関を受診
太ももの裏や膝の上の痛みが長引く場合は、筋肉痛だけでなく神経・関節・炎症の影響も確認しましょう。
とくに、ピリピリする、電気が走る、足先までしびれるといった症状がある場合は、坐骨神経痛など神経由来の痛みも考えられます。
腰痛やお尻の痛みを伴い、太ももの裏からふくらはぎ・足先へ広がる場合は、腰や神経の問題が関係している可能性も否定できません。膝の上の痛みでも、太もも前側の筋肉だけでなく、膝関節周囲の炎症や股関節・腰からの放散痛も確認したいところです。
運動中の急な痛み、腫れ、内出血、歩きにくさがある場合は、肉離れやけがも疑われます。足に力が入りにくい、感覚が鈍い、排尿・排便の異常があるときは、早めに整形外科で相談しましょう。
肉離れや打撲が原因ならPRICE処置
運動中に太ももの裏や膝の上へ急な痛みが出た場合は、肉離れや打撲などのけがも考えられます。
腫れや内出血、歩きにくさがあるときは、無理に動かさずPRICE処置を行いましょう。
PRICE処置とは、以下の5つを組み合わせた応急処置です。
- Protection(保護)
- Rest(安静)
- Ice(冷却)
- Compression(圧迫)
- Elevation(挙上)
まずは患部を保護して安静にし、氷のうや保冷剤をタオルで包んで冷やします。必要に応じて軽く圧迫し、足を心臓より高い位置に上げて腫れや内出血を抑えましょう。
ただし、強い痛みや広い内出血、足をつけないほどの痛みがある場合は、応急処置だけで済ませず整形外科を受診してください。
太ももの裏や膝の上が筋肉痛のような痛むときのストレッチ・トレーニング
太ももの裏や膝の上の痛みを予防するには、太ももの前面にある大腿四頭筋と、後面にあるハムストリングスを無理なく動かすことが大切です。痛みがない状態でストレッチやトレーニングを続けると、筋肉の柔軟性や筋力を保ちやすくなります。
ただし、数日で変化を感じるものではないため、少しずつ習慣にしていきましょう。
ここでは、大腿四頭筋のストレッチとトレーニング、ハムストリングスのストレッチ方法を解説します。
大腿四頭筋のストレッチ

大腿四頭筋のストレッチは、膝の上から太ももの前側をゆっくり伸ばす方法です。
立った姿勢で行う場合は、転倒を防ぐために壁や椅子を支えにしましょう。
手順は以下の通りです。
- 壁や椅子に手を添えて立つ
- 片方の膝を曲げ、足首を後ろで持つ
- 太ももの前側が伸びる位置まで、足首をゆっくり引く
- 15〜30秒ほどキープする
膝の上から太ももの前側にかけて、気持ちよく伸びる感覚があれば十分です。強く反らすと腰に負担がかかるため、体はまっすぐ保ちましょう。立位でふらつく場合は、横向きに寝た姿勢で同じように膝を曲げる方法もあります。
痛みが出る場合は中止し、無理に伸ばさないでください。
大腿四頭筋のトレーニング

大腿四頭筋を無理のない範囲で鍛えると、膝の曲げ伸ばしを支えやすくなります。痛みがない時期に、寝た姿勢で行える軽い運動から始めましょう。
手順は以下の通りです。
- 仰向けになり、両膝を曲げる
- 片方の膝をまっすぐ伸ばす
- 伸ばした足を床から10cmほど上げる
- そのまま10秒ほどキープする
- ゆっくり足を下ろし、10回を目安に繰り返す
足を高く上げすぎる必要はありません。膝を伸ばしたまま、太ももの前側に軽く力が入る感覚を確認しながら行います。
慣れてきたら回数を少しずつ増やしても良いですが、痛みを我慢して続けるのは避けましょう。運動後に膝の上や太ももに痛みが残る場合は、回数を減らすか中止してください。
ハムストリングスのストレッチ

ハムストリングスのストレッチは、太ももの裏側をゆっくり伸ばす方法です。
筋肉痛のような痛みがあるときに無理をすると、かえって症状が強くなる場合があるため、痛みがない範囲で行いましょう。
手順は以下の通りです。
- 両膝を伸ばして床に座る
- 背中を丸めすぎず、上半身を少しずつ前に倒す
- つま先に手を近づける
- 太ももの裏が伸びる感覚を確認する
- 15〜30秒ほどキープする
手が足先に届かなくても問題ありません。太ももの裏に軽く伸びる感覚があれば、ストレッチとしては十分です。
反動をつけて前屈したり、痛みを我慢して伸ばしたりすると、筋肉や腱に負担がかかります。
しびれや鋭い痛みが出る場合は中止し、症状が続くときは医療機関へ相談してください。
まとめ|太ももの裏や膝の上が筋肉痛のように痛む原因はさまざま
太ももの裏や膝の上が筋肉痛のように痛む原因は、筋肉疲労だけとは限りません。
ハムストリングスや大腿四頭筋の使いすぎに加え、坐骨神経痛、腰や股関節からの放散痛、血行不良、腱の炎症、肉離れなども考えられます。
軽いこわばりであれば、安静や負荷の調整、痛みのない範囲でのストレッチを試してみましょう。ただし、しびれ・腫れ・内出血・歩きにくさ・力の入りにくさがある場合は、自己判断せず整形外科を受診してください。
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膝の上や太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じる方からのよくある質問
太ももの裏筋肉痛のような痛みは何科を受診?
太ももの裏に筋肉痛のような痛みが続く場合は、整形外科を受診しましょう。筋肉疲労だけでなく、肉離れや坐骨神経痛、腰椎の病気などが関係している場合があります。
しびれや歩きにくさ、足に力が入りにくい症状があるときは、早めに受診してください。
片足だけ太ももの裏が痛む原因は?
片足だけ太ももの裏が痛む場合は、肉離れやこむら返り、坐骨神経痛などが考えられます。
急に走ったあとに痛むなら筋肉の損傷、腰やお尻の痛み、しびれを伴うなら神経由来の痛みも確認したいところです。
太ももの裏筋肉痛のような痛みにテーピングは有効?
テーピングは筋肉の動きを補助し、痛みの予防や負担軽減に役立つことがあります。貼る際は、テープを強く引っ張らず、太ももの裏に沿って貼るのが基本です。
ただし、痛みが強い、腫れや内出血がある場合は、テーピングで様子を見ずに医療機関を受診しましょう。
太ももの裏が筋肉痛のような痛みを感じるときにランニングはできる?
痛みでフォームが崩れる場合は、ランニングを休んでください。
軽い筋肉痛で歩行に支障がないなら、ウォーキングやスロージョギングなど負荷の低い運動にとどめましょう。強い痛みや違和感があるまま走ると、筋肉の回復が遅れたり、肉離れにつながったりする可能性があります。
妊娠中に太ももの裏筋肉痛のような痛みを感じる原因は?
妊娠中に太ももの裏が筋肉痛のように痛む場合は、坐骨神経痛が関係している可能性があります。お腹が大きくなるにつれて姿勢や骨盤まわりの負担が変わり、腰からお尻、太ももの裏に痛みやしびれが出るケースがあるのです。
強い痛みやしびれが続く場合は、産婦人科や整形外科で相談しましょう。
風邪で太ももの裏に筋肉痛のような痛みを感じるのはなぜ?
風邪やインフルエンザのときに筋肉痛のような痛みが出るのは、体内で分泌されるプロスタグランジンが関係するとされています。ウイルスに対する免疫反応の過程で、発熱や筋肉痛のような痛みを生じることがあるのです。
高熱や強い痛み、症状の悪化があるときは医療機関を受診してください。
太ももの前側に筋肉痛のような痛みを感じる原因は?
太ももの前側が筋肉痛のように痛む場合は、大腿四頭筋の使いすぎや肉離れ、膝蓋腱炎などが考えられます。ジャンプやダッシュ、スクワットなどで膝の上に負担がかかると、痛みが出やすくなるため注意しましょう。
太もも前面が痛くて歩けない場合の原因や対処法については、以下の記事もご覧ください。
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