ある日突然起こる脳卒中にご注意!その症状と原因、予防法
公開日: 2022.12.26更新日: 2024.10.07
目次
ある日突然起こる脳卒中にご注意!その症状と原因、予防法
脳卒中は、脳血管障害とも呼ばれる脳の重い病気です。
ケースによっては、からだを動かすのが不自由になる、言葉が出づらくなる、など後遺症が残ることも少なくありません。身近で脳卒中について話題になったこともあるでしょう。
この記事では、脳疾患である「脳卒中」にスポットを当てながら、病気の症状や原因、予防するための方法についてわかりやすく解説します。
脳卒中は、脳の血管障害によって発症する病気全般を指します!
脳卒中とは、脳の血管が詰まる、あるいは血管が裂けることで起きる脳の病気全般を指す言葉です。
例えば、腹痛と一口にいっても、下痢や便秘もあれば盲腸炎や大腸がんなど、原因となる病気はいくつも考えられるでしょう。
脳卒中には、大きく分けて次の 3 種類があります。
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それぞれわかりやすく説明していきます。
脳梗塞
脳の血管が詰まる脳卒中の一種です。血管が詰まった先は血液の流れが悪くなるので、脳細胞が壊死していきます。
脳出血
脳の血管が、高血圧などにより内側から強い圧力がかかり、破けてしまう脳卒のことです。出血した血液が塊になって、脳が働かなくなります。
また、脳を圧迫するため、他の脳の部分にもダメージを与えます。
くも膜下出血
脳の太い血管にできた、動脈瘤というこぶが破れて起こる脳卒中のひとつです。
脳梗塞や脳出血は脳の中で起こりますが、出血した血液が脳の表面を覆って発症することがポイントです。
ここまでの説明を表にすると、以下のようなイメージです。
病名 |
病気の種類 |
病気が起きる原因 |
脳卒中 |
・脳梗塞 |
脳の血管が詰まって血液が行き渡らなくなる |
・脳出血 |
脳の血管が切れて出血して、脳の細胞が壊死する |
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・くも膜下出血 |
脳の血管にできた「動脈瘤」(こぶ)が破けて、脳の表面を覆うように出血が広がる |
もうお分かりですね!
この表からもわかるように脳梗塞とは、あくまで脳卒中といわれる病名の中にあって、その種類のひとつなのです。このあたりは、知っている人に取っては当たり前ですが、知らない人にとってはごっちゃになっている部分だと思います。
最近は、脳卒中より脳梗塞という病名が知られるようになったため、別々の病気と思っている人も少なくありませんが、実は同じ病気だということです。
脳梗塞は脳の血管が詰まる・狭くなることで起きる
ここまで説明してきたように、脳卒中と脳梗塞は異なるものではなく、脳卒中という大きな病気のひとつの種類に脳梗塞がある、とわかりました。
そして、 脳梗塞は、脳の血管が詰まって血液の流れが悪くなり、脳の神経細胞が死んでいくことによって発症します。
脳の血管が詰まる原因は、血栓と呼ばれる血の塊です。
年齢とともに血管の動脈硬化によってできる血栓や、心臓にできる血栓が脳に移動して、脳の血管を詰まらせます。血管が詰まると脳に血液が行き渡らなくなって、酸素や栄養が届かなくなり、脳が壊死してしまうのです。
脳梗塞の状態が重いほど、後遺症が強く残りやすくなります。
このように、脳梗塞や脳出血といった脳卒中は、寝たきりや認知症、高次機能障害といった後遺症を引き起こす重大な病気なのです。
脳卒中は年齢に関係なく突然起きる病気
代表的な脳卒中によくある症状は次の 5 つです。
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脳梗塞をはじめ脳卒中は、ある日突然起きる病気です。脳の血管が詰まる、裂けるといった脳卒中の原因が突然起きると、一気に重い症状が現れることがポイントです。
脳卒中かもしれないと思ったら
「半身がしびれたり、麻痺がつづいている」「ろれつが回らなくなった」こうした脳卒中の症状に気づいたら、すぐに医師に診てもらいましょう。
脳梗塞や脳出血は似たような症状が起きることが多いため、日頃から脳卒中の代表的な症状を覚えておくことが大切です。
気になる症状があったときは、できるだけまずはかかりつけ医に電話で相談する、少しでも症状に不安を感じたら迷わず救急車を呼んでください。
脳卒中のリスクと予防
脳卒中は死に至ることもある重い病気で、後遺症が残ることも多いため、日常的に予防に努めることが大切です。
脳卒中の 5 大リスクとして知られているものは、次の 5 つです。
- ①高血圧
- ②糖尿病
- ③脂質異常症
- ④不整脈
- ⑤喫煙
ここで挙げたリスクは、生活習慣病といわれていて、以下のような食事や運動、睡眠などの生活習慣の改善で予防できるものです。
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脳卒中は、起こってしまってからでは取り返しがつきません。
予防のためにも、まずは生活習慣を見直すことからスタートすることが何より大切です。
また、病院で血圧や血液検査などの異常を指摘された方も、薬による治療を続けると脳梗塞をはじめ脳卒中のリスクをコントロールすることができます。あわせて、定期的な健康診断や通院で、病気を管理することも忘れずに行いましょう。
まとめ・ある日突然起こる脳卒中にご注意!その症状と原因、予防法
脳卒中と脳梗塞の違いについて解説してきましたが、次のポイントを改めてチェックしておきましょう。
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脳卒中の症状や、脳梗塞の特徴を覚えておいて、ぜひ病気の予防に努めましょう。
この記事がご参考になれば幸いです。
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