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捻挫を早く治すために!正しい応急処置方法を紹介

捻挫を早く治すために!正しい応急処置方法を紹介

 捻挫はスポーツや日常生活の中でよく生じる外傷の一つです。しかし、捻挫がどのようなものか、さらに応急処置の方法についてご存じでしょうか。

この記事では、捻挫とその応急処置方法を詳しくご紹介します。さらに、捻挫についてのよくある質問にもお答えしています。ぜひご参考にされてください。

捻挫の応急処置

捻挫とは?

 関節は、骨と骨の間に構成されるものです。基本的な構造には、関節軟骨(クッションの働き)、関節包(関節の周りを包み込む外側の膜)、靱帯(関節の安定性を補強する役割で、関節内のものも、関節外のものもある。)などがあります。

捻挫とは関節に何らかの外力がかかって起こる、骨折や脱臼以外の怪我のことを指します。つまり、軟骨や靱帯、腱(筋肉と骨をつなぐもの)の怪我です。

 骨折や脱臼はX線写真で判断ができますが、捻挫はX線では判断出来ません。どのような衝撃が加わって怪我をしたのか、今の関節の状態はどうなのかが重要であり、必要があればMRIを利用しながら診断を行います

 捻挫の中でも靱帯の重症度は、靱帯の損傷の程度によって決められます。

  • ・1度:靱帯が伸びてはいるが切れてはない状態
  • ・2度:靱帯の一部が切れている状態
  • ・3度:靱帯が完全に切れている状態

スポーツ医療の治療

捻挫の応急処置

 捻挫を早く治すには、まずは応急処置と適切な診断が必要です。捻挫だと思っていたのに実は骨折だった、大したことないと思っていたら全然症状がよくならない・・・などがないように受診をしましょう。

 捻挫が起きた際には「POLICE処置」がよいとされています。

「POLICE処置」

  • Protection(保護)
  • Optimal Loading(適切な負荷)
  • Ice(冷却)
  • Compression(圧迫)
  • Elevation(挙上)

以前は「RICE(Rest:安静、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)処置」が進められていましたが、近年ではPOLICE処置に置き換わりつつあります。

POLICE処置の具体的な方法

それぞれの項目は以下の通りです。

  • Protection(保護)
  • ・装具やシーネ、三角巾、サポーターなどで受傷部位を保護します
  • ・更なる外力で損傷を悪化させるのを防ぐ目的です
  • Optimal Loading(適切な負荷)
  • ・以前は受傷部位の安静(Rest)がよいとされていましたが
  • ・最近では適切な負荷が組織の修復によいのではと言われています
  • ・適切な負荷については、医師などの専門家による指示を聞くのが良いでしょう
  • Ice(冷却)
  • ・氷嚢や氷を入れた袋などで冷やします
  • ・感覚がない中、無理してまで行う必要はありません
  • ・風邪の際に用いるような冷却シートは、表面をひんやりと冷やす程度で関節の内部まで冷やす効果はありません。
  • ・用いるのなら消炎鎮痛剤の入った湿布を用いましょう
  • ・最近、神戸大学より、重症の筋挫傷に対するアイシングは筋の修復を遅らせるということが報告されました。
  • ・軽度の筋挫傷についてはまだ効果がわかっていないため、今は迷ったらアイシングをする方がよいでしょう
  • Compression(圧迫)
  • ・受傷部位の腫れや内出血の増悪を予防するために、テーピングや包帯などで圧迫をします
  • Elevation(挙上)
  • ・腫れを防ぐ、軽減するために、心臓よりも上に受傷部位を置きましょう
  • ・足を怪我した際は、仰向けになって足を椅子などに置くとよいでしょう
  • ・あくまでも応急処置としてなので、移動の必要などやむを得ない場合は足を下ろしても構いません

 応急処置の後は、適切に受診を行いましょう。軽度であれば保存的に加療が行われ、関節の不安定性が高い重度の場合は手術療法も検討されます。サポーターなどを使い関節に過度な負荷がかからない程度の運動から始めましょう。

捻挫に関してよくある質問

Q:捻挫とはどのような状態ですか?

A:関節に外力が加わって生じた怪我のうち、骨折と脱臼以外のものを指します。X線で骨折、脱臼がないことを確認し、必要があればMRIを撮像します。どうやって怪我をしたかも診断には重要です。

Q:捻挫を早く治すには?

A:まずは適切な診断が必要です。応急処置としてはPOLICE処置がよいでしょう。炎症が起きている間は消炎鎮痛薬なども併用し、過度な負担がかからないように注意しましょう。

Q:受診するなら整形外科?整骨院?

A:正しく診断をつけるという意味でも、X線やMRIでの検査を行える整形外科をおすすめします。近くに整形外科がない、診察時間外の場合には整骨院でも良いでしょう。自分で判断して自己流で治療をするのはよくありません。

まとめ・捻挫を早く治すためには正しい応急処置と整形外科の受診を!

 この記事では捻挫について解説しました。

スポーツだけでなく日常生活でも怪我をする可能性はあるので、もし捻挫による怪我をしてしまった際は、「POLICE」による応急処置と適切な受診を忘れないようにしましょう。

この記事がご参考になれば幸いです。

 

No.125

監修:医師 坂本貞範

スポーツ医療の治療

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