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【医師監修】こむら返りの原因は肝臓にある?受診すべき病気のサインと予防法を解説

こむら返り 原因 肝臓
公開日: 2024.06.04 更新日: 2026.07.31

「最近夜中によく足がつって目が覚める」
「こむら返りは肝臓が悪いサインって本当?」

くり返すこむら返りに、病気の可能性があるのではないかと不安に思う方もいるでしょう。

こむら返りは、筋肉疲労や脱水が原因で起こることが多い症状ですが、肝機能の低下や肝臓の病気が関係しているケースもあります。

本記事では、足がつる原因や、肝硬変などのこむら返りを起こす肝臓の病気について詳しく解説します。受診を検討すべき症状、日常生活で取り入れたい予防対策についても紹介するので、ぜひ参考にしてください。

当院「リペアセルクリニック」では肝臓治療に対する再生医療を実施しています。

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こむら返りの原因が肝臓にある3つの理由

足がつることを指す「こむら返り」は脱水や疲労、ミネラル不足などが主な原因ですが、なかには肝臓の不調が関係しているケースも少なくありません。

肝機能が低下すると、筋肉や神経の正常な働きを維持しにくくなり、足がつりやすい状態になる場合があります。

また、肝臓は栄養素の代謝や水分・電解質のバランスを保つ重要な役割を担っているため、機能が低下すると筋肉に影響が及びます。

ここでは、肝臓がこむら返りを引き起こす理由を3つに分けて解説するので、参考にしてください。

肝機能低下による筋肉量の減少

肝硬変などで肝機能が低下すると筋肉量が減少し、こむら返りを起こしやすくなります。

肝臓には、体に取り込んだ栄養素をエネルギーに変えて蓄える役割があります。しかし、肝硬変などの病気によって肝機能が低下すると、上手くエネルギーを蓄えられません。

体内でエネルギーが不足すると体は筋肉を分解し、アミノ酸(BCAAなど)をエネルギー源として消費します。エネルギー不足の状態が続くと全身の筋肉量が減少していき、筋力や身体能力が低下する「サルコペニア」を引き起こします。文献1

頻繁にこむら返りを起こす場合は、単なる筋肉疲労ではなく肝機能の低下が影響している可能性も考えられるでしょう。

代謝の乱れによる筋肉のけいれん・痛み

肝硬変が進行するとエネルギー代謝の乱れにより、こむら返りのような痛みを伴う筋肉のけいれんが生じる場合があります。

肝臓は糖質や脂質、たんぱく質を代謝し、筋肉へ必要なエネルギーを供給する重要な臓器です。肝臓の機能が著しく悪化すると、代謝が正常に行われません。

とくに、筋肉の疲労物質を処理する能力が衰えるため、ふくらはぎに老廃物が溜まりやすくなります。エネルギー代謝が正常に行われないと、筋肉細胞内のバランスが崩れ、けいれんや激痛が引き起こされます。

筋肉の痛みや違和感を覚えた際は十分な休息を取り、症状が改善しない場合は、肝臓を含めた全身の状態を確認しましょう。

水分・電解質バランスの調整機能の低下

肝硬変などで肝機能が低下すると、脱水や電解質の調整がうまくいかなくなり、こむら返りを引き起こすケースがあります。

ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの電解質は、筋肉や神経の働きを正常に保つために欠かせません。肝機能が低下すると代謝異常や体液バランスの乱れが生じやすくなり、結果として電解質バランスにも影響を及ぼすケースがあります。

肝機能が低下し電解質のバランスが乱れると、筋肉の正常な働きが妨げられ、こむら返りを引き起こします。

足がつる回数が増えている場合は、水分補給だけでなく電解質の状態や肝機能にも目を向けることが重要です。

足がつる原因となる肝臓の疾患

足がつる症状は、脱水や筋肉疲労だけでなく、肝臓の病気が関係して現れる場合もあります。とくに、慢性的な肝疾患では症状が徐々に進行するため、頻繁に足がつることも少なくありません。

こむら返りに加えて、全身のだるさや黄疸、食欲低下などの症状がみられる場合は、肝臓の病気が隠れている可能性も考えられます。ここでは、こむら返りとの関連が知られている代表的な肝臓の疾患を紹介するので、参考にしてください。

ウイルス性肝炎

ウイルス性肝炎は、肝炎ウイルスへの感染によって肝臓に炎症が起こる病気です。日本では主にB型やC型肝炎ウイルスが知られており、血液や体液を介して感染が広がります。

ウイルス性肝炎は、初期段階ではほとんど自覚症状がありません。適切な治療を行わずに放置すると、慢性的な炎症が続き、やがて肝硬変へと進行するリスクが高まるため注意が必要です。

足がつる症状を繰り返し、あわせて体調不良が続く場合には、医療機関で肝機能を確認しましょう。

脂肪性肝炎

脂肪性肝炎は、肝臓に余分な脂肪が蓄積して炎症を引き起こす病気です。脂肪性肝炎は、アルコール性脂肪性肝炎と代謝機能障害関連脂肪肝炎に分類され、違いは以下のとおりです。(文献2

病気

アルコール性脂肪性肝炎

代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)

原因

・長期間の過剰な飲酒

・肥満

・糖尿病

・脂質異常症

アルコール性脂肪性肝炎は、長期間の過剰な飲酒が原因で発症します

純アルコール量で1日60g以上摂取すると発症リスクが高まりますが、体質や性別によっては少ない量でも肝障害を引き起こす可能性があります。とくに女性やアルコールに弱い人は注意が必要です。

一方、代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)は飲酒以外が原因で発症する脂肪性肝炎です。

肥満や糖尿病、脂質異常症などの生活習慣病が主な要因といわれており、近年増加傾向にあります。

アルコールに関係なく脂肪が肝臓に蓄積し、さらに炎症を伴うと「代謝機能障害関連脂肪肝炎(MASH)」と分類されます。

MASHは放置すると、肝硬変や肝がんに進行する可能性もあるため注意が必要です。

自己免疫疾患

自己免疫性肝炎は、本来は体を守る免疫機能が肝細胞を誤って攻撃し、慢性的な炎症を引き起こす病気です。

代表的な病気は、以下のとおりです。

  • 自己免疫性肝炎
  • 原発性胆汁性胆管炎

どちらも初期段階では目立った症状が出にくいため、本人が気づかないうちにゆっくりと肝臓の線維化が進行していきます。

症状が進んで肝硬変に至ると、アミノ酸の代謝が乱れて筋肉の収縮コントロールが失われます。中高年の女性に多く見られる疾患であるため、原因不明のこむら返りが続く場合は速やかな受診が必要です。

こむら返りを起こす病気のサイン

こむら返りの多くは、筋肉疲労や脱水、水分・電解質不足などが原因で起こる一時的な症状です。しかし、頻繁に繰り返す場合やほかの症状を伴う場合には、病気が隠れている可能性もあります。

症状の現れ方や持続期間を確認し、様子をみても良いケースと医療機関を受診すべきケースを見極めることが大切です。ここでは、それぞれの判断基準について解説するので参考にしてください。

自宅で様子を見ても良い症状

こむら返りが起きても、発生する原因が自分自身ではっきりしている場合は過度に心配する必要はありません。具体例は以下のとおりです。

  • 久しぶりに激しい運動をして筋肉を酷使した
  • 水分不足で尿の色が濃い
  • 寒い環境で足元が冷え切っていた
  • ほかに体調不良がない

こむら返りが起こったあとに十分な休息を取り、同じ症状が頻繁に起こらなければ、自宅で経過観察しても差し支えありません。

ただし、こむら返りを繰り返すようになった場合や、以前より症状が強くなった場合には、早めに受診し原因を確認するのが重要です。

受診すべき症状

こむら返りが毎日のように続く場合や、十分な水分補給や休息を取っても改善しない場合は、医療機関の受診を検討しましょう。以下の症状を伴う場合は、肝臓の病気が進行している可能性があるため注意が必要です。

  • 黄疸
  • 全身のだるさ
  • 食欲低下
  • むくみ

また、以下の症状が現れている際は、神経や血管の病気が原因となっている可能性があります。

  • しびれ
  • 筋力低下
  • 激しい痛み
  • 足の腫れ

健康診断で肝機能異常を指摘された人や、飲酒習慣がある人も注意が必要です。症状を放置すると病気が進行する恐れもあるため、気になる変化があれば内科や消化器内科で相談すると良いでしょう。

肝硬変とこむら返りの予防対策3選

肝硬変によるこむら返りを完全に防ぐのは難しいものの、日頃の生活習慣を見直すことで症状の軽減が期待できます。

肝臓への負担を減らしながらこむら返りを予防するには、栄養バランスの取れた食事や適度な運動、水分補給を意識するのが重要です。また、こむら返りが起こりやすい方は、寝る前にストレッチを取り入れるだけでも筋肉の緊張を和らげられます。

ここでは、肝硬変やこむら返りの予防対策を紹介します。ただし、症状が続く場合は自己判断で対処を続けず、医師に相談しながら適切な治療と生活改善を進めましょう。

肝臓に優しい食事と生活習慣の改善

肝臓の負担を軽減するためには、栄養バランスの整った食事を心がけることが大切です。

筋肉量を維持できるよう、以下の栄養素が不足しないように意識しましょう。

  • たんぱく質
  • ビタミン
  • ミネラル

一方、過度な飲酒や脂質・糖質の多い食生活は肝臓へ大きな負担をかけるため、できるだけ控えるのをおすすめします。

生活習慣では十分な睡眠を確保し、適度な運動を継続する習慣も肝機能の維持に役立ちます。肝臓は自覚症状が少ないまま病気が進行するケースも珍しくありません。定期的な健康診断を受け、異常を早期発見するのも重要です。

こむら返りを和らげるストレッチ方法

こむら返りの予防には、ふくらはぎの筋肉を柔軟に保ち、血行を促進するストレッチが効果的です。自宅でもできるストレッチの具体例は以下のとおりです。

  • 椅子に座って膝を伸ばし、足先をゆっくり手前へ引き寄せる
  • 壁に手をついてアキレス腱を伸ばす

就寝前や運動後にストレッチを実施すると、筋肉の緊張がほぐれ、夜間のこむら返り予防につながります。

痛みを感じるほど強く伸ばす必要はありません。呼吸を止めずに20〜30秒ほどかけてゆっくり行いましょう。症状が出た際も慌てず筋肉を伸ばすと、痛みの軽減が期待できます。

水分補給と電解質バランスを整える

体内の水分や電解質が不足すると、筋肉や神経の働きが乱れ、こむら返りを起こしやすくなります。

とくに夏場や運動後、飲酒後は脱水になりやすいため、こまめな水分補給を心がけましょう。

また、ナトリウムやカリウム、マグネシウムなどの電解質は筋肉の正常な収縮に欠かせません。普段からバランスの良い食事を取り、不足しないように意識することが大切です。

ただし、肝硬変や腎臓病では水分や塩分の摂取量に制限が必要な場合もあります。自己判断で補給量を増やすのではなく、医師の指示に従って管理してください。

こむら返りをくり返す際は早めに受診しよう

こむら返りの多くは筋肉疲労や脱水が原因ですが、肝機能の低下や肝臓の病気が関係している場合も少なくありません。

症状が頻繁に続く場合や、黄疸、全身のだるさ、食欲低下などを伴う場合は、早めに医療機関を受診しましょう。日頃からバランスの良い食事や適度な運動、水分補給を心がけ、飲酒量を見直すことも予防につながります。

こむら返りを繰り返す際は自己判断せず、原因を明らかにした上で適切な治療や生活改善に取り組むことが大切です。

また、当院「リペアセルクリニック」では肝臓(脂肪肝・肝硬変・肝炎)の再生医療・幹細胞治療を提供しています。

肝機能の治療に不安がある方は、まずはお気軽に「メール相談」もしくは「オンラインカウンセリング」にてご相談ください。

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こむら返りと肝臓に関するよくある質問

こむら返りはアルコールが原因の可能性もありますか?

アルコールは、こむら返りを起こす原因の一つです。

アルコールの利尿作用により、水分が尿として体外へ排出されてしまうため、睡眠中に体が深刻な脱水状態に陥りやすくなります。

さらに、お酒を代謝する過程で筋肉の収縮に必要なマグネシウムなどの重要なミネラルも同時に失われます。

水分不足と電解質バランスの乱れが重なると、夜中にこむら返りを起こすリスクが高まるため、飲酒の際は注意しましょう。

また、過剰なアルコール摂取は、肝臓に大きな負担をかけます。

肝臓が正常に働かなくなると、筋肉の代謝バランスが崩れ、こむら返りが起こりやすくなる可能性があります。

飲酒の際は飲酒量を見直し、同量以上の水や麦茶をこまめに挟むと予防に効果的です。(文献3)

こむら返りの原因が糖尿病の可能性はありますか?

糖尿病が原因でこむら返りを起こすケースもあります。

血糖値が高い状態が続くと末梢神経や血管に障害が生じ、筋肉へ十分な酸素や栄養が届きにくくなるためです。また、多尿による脱水や電解質バランスの乱れも、こむら返りを引き起こす要因の一つと考えられています。

喉の渇きや頻尿、体重減少などの症状を伴う場合は、糖尿病が隠れている可能性も否定できません。夜間のこむら返りが頻繁に起こる、しびれや感覚の低下も伴う場合には、自己判断で放置せず医療機関を受診し、原因を調べてもらうことが大切です。

参考文献

(文献1)
サルコペニアは肝硬変患者の病態・予後に影響するか?|日本消化器病学会ガイドライン
https://www.jsge.or.jp/committees/guideline/guideline/pdf/kankouhen2020.pdf#page=145

(文献2)

NAFLD/NASHはMASLD/MASHにーMASLD/MASHの日本語名称が正式に決定!|日本生活習慣病予防協会

https://seikatsusyukanbyo.com/calendar/2024/010760.php

(文献3)

健康に配慮した飲酒に関するガイドライン|厚生労働省

https://www.mhlw.go.jp/content/12200000/001223643.pdf