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ガングリオンの手術を医師が解説!他の治療法や自宅でできる対処法も紹介

手首のガングリオンを解消!最新治療法と再発防止の秘訣
公開日: 2024.08.05 更新日: 2025.02.12

手首にできるしこりの一種である「ガングリオン」は良性の腫瘍です。ただ、場合によっては痛みや動かしにくさのほか、見た目が悪くなるといった問題が起こることもあります。

治療法を調べると手術に関する情報が見つかりますが、「手術をしても大丈夫なのか?」「後遺症が出ることはないのか」といった不安を感じる人も多いでしょう。

実際、ガングリオンの手術は局所麻酔で行うため日帰りで受けられます。切開も小さく済むため、身体への負担やリスクが少ない手術といえるでしょう。ただし、ガングリオンが再発する可能性はゼロではありません。

本記事ではガングリオンの詳しい手術法や再発予防などを解説します。ガングリオンの治療で手術を検討している人は、ぜひ最後までチェックしてください。

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ガングリオンの手術内容【日帰り可】

ガングリオンとは、関節の周りにできる「こぶのように膨らんだ良性の腫瘍」です。

関節の中で関節を包む膜(関節包)や筋肉の腱を覆う組織(腱鞘)から関節液が漏れ出し、袋の中でゼリー状に固まることで発生すると考えられています。

治療で手術をおこなう場合、日帰り手術で済むのが一般的です。本章ではガングリオンの手術について詳しく解説していきます。

また、ガングリオンの詳細や悪性腫瘍との見分け方は以下の記事で解説しているため、ぜひご覧ください。

ガングリオンの手術は局所麻酔でおこなう

ガングリオンの手術は、局所麻酔を行い、関節や腱を包む膜についているガングリオンを袋ごと取り除きます。

基本的には日帰りが可能ですが、関節の奥深くにガングリオンができている場合は身体への負担が大きくなるため、1~2日の入院が必要なケースもあります。

手術はガングリオンの周囲を切開しを直接取り除く「切開法」と、関節液が漏れ出ている茎を破壊する「鏡視下手術」の2つが主流です。鏡視下手術の場合、ガングリオン自体は関節内に残るものの、茎の破壊により関節液の流れが止まるため、ガングリオンも自然に消滅します。

切開法と鏡視下手術では、鏡視下手術の方が比較的傷が小さく済むことが多く、術後の痛みも早く軽減しやすいのが一般的です。

ただし個人差があるため、どちらの手術を受けるかは主治医と相談の上で判断することをおすすめします。

ガングリオンの手術後は2週間程度の固定が必要

手の甲や手の関節にできたガングリオンを切除した場合、切開法・鏡視下手術いずれも術後1~2週間の固定が必要です。

どちらの手術も傷は小さく関節への影響が比較的少ないですが、炎症が起きる可能性があるため、固定して関節への負担を減らす必要があります。

ガングリオンの手術で考えられる2つのリスク

ガングリオンの手術には、以下2つのリスクが考えられます。

  • 血管や神経などを傷つける可能性がある
  • 感染の可能性がある

リスクについても十分理解した上で、ガングリオンの手術を検討しましょう。

血管や神経などを傷つける可能性がある

ガングリオンの手術は、一般的に後遺症などのリスクは比較的低く、複雑ではないものといわれています。しかし、ガングリオンが関節の深い部分にできている場合、除去時に血管や神経を傷つけてしまう可能性はゼロではありません。

万が一手術で血管や神経が傷つくと、痛みやしびれといった後遺症が出る可能性があります。

ちなみに、当院リペアセルクリニックでは損傷した神経や筋肉の治療として再生治療を取り入れています。もし手術の後遺症でお困りの人は、お気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。

感染の可能性がある

ガングリオンの手術の傷口から、細菌やウイルスが感染し感染症を引き起こす可能性があります。感染症は、ガングリオンの手術に限らず、メスを入れる以上避けられないリスクです。

感染症を引き起こした場合には入院による治療が必要になる可能性があります。そのため、術後は医師の指示に従い、数日間抗生剤を内服したり、傷口を清潔に保つなどのケアが重要です。

ガングリオンの治療には「注射やサポーターなどの保存療法」もある

ガングリオンの治療では手術以外にも、注射やサポーターなどの保存療法を行うこともあります。とくに痛みがなく日常生活に支障がない場合には、まずは保存療法が選択されるでしょう。

ガングリオンは良性腫瘍のため、日常生活や見た目の問題がなければ放置しても問題ありません。多くの場合、保存療法を試して効果が見られなかった場合に手術が検討されます。

なお、ガングリオンは手にできることが多い良性腫瘍ですが、足にできることもあります。足にできるガングリオンは目立ちにくいため、痛みがなければ保存療法のみで対処できることが多いでしょう。

足にできるガングリオンについての詳細は以下の記事で詳しく解説しています。気になる人はぜひチェックしてみてください。

ちなみに、当院リペアセルクリニックでおこなっている再生医療は、神経や血管・筋肉の損傷に対して効果的な治療方法です。気になる人はぜひメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。

ガングリオンが痛むときの対処法【自宅でできる】

ガングリオンが痛む場合、自宅でできる以下2つの対処方法を試してみましょう。

  • 安静にして様子を見る
  • 痛いときにはアイシング

痛みがあるときには無理をせず、安静にしアイシングをすると痛みが落ち着く可能性があります。

なぜこれらの方法が有効なのかは以下の記事で詳しく解説しているので、ぜひチェックしてください。

ガングリオン再発の予防法2選

ガングリオンは手術後の再発率が高く、再発を確実に予防する方法はありません。しかし、再発のリスクを少なくする対策は可能です。

具体的には、以下2つの方法を試してみましょう。

  • 関節への負担を避ける
  • 関節周囲の筋力や柔軟性を高める

ガングリオンの再発に不安がある人は、本章で紹介する予防法を心がけてみましょう。

関節への負担を避ける

ガングリオンは関節への負担がかかることで発症する可能性が指摘されています。そのため、日ごろから以下のような行動を心がけ、関節への負担を減らしましょう。

  • 体重をかけたり重い物を持ったりしない
  • 関節に疲れをためないようにする
  • 不適切な姿勢を避ける
  • サポーターや装具を使う

たとえば、後ろに手をついて手で体重を支えるような長座位や、涅槃像(ねはんぞう)のように片手で頭を支え横になる姿勢は、手首に負担がかかるため避けたほうが良いでしょう。

また、違和感・痛みを感じた場合は、早めに整形外科を受診し、定期的に関節の状態を確認することも大切です。

関節周囲の筋力や柔軟性を高める

ガングリオンは関節への負担によって発症するため、再発予防として普段から関節周りの柔軟性を高めることも大切です。

筋トレやストレッチによって筋肉の質が高くなると、関節を保護する働きが向上し、ガングリオンの再発予防につながります。

とくに運動不足は筋力の低下や姿勢の崩れにつながり、関節への負担をかける原因になるでしょう。

普段から無理のない範囲で運動やストレッチ取り入れて筋力や柔軟性を保ち、ガングリオンの再発予防に努めましょう。

まとめ|ガングリオンの手術は日帰り・局所麻酔で行う!痛みが続く場合は早めに受診しよう

ガングリオンは関節への過剰な負担によって発症する良性の腫瘍です。治療には保存療法のほか手術も選択可能で、手術の場合は局所麻酔でおこないます。

手術方法は切開法もしくは関節鏡による鏡視下手術で、どちらのケースでも日帰りが可能です。

ちなみに、当院リペアセルクリニックは神経や血管・筋肉の損傷への再生医療に力を入れているクリニックです。

気になる人は、ぜひメール相談もしくはオンラインカウンセリングからお気軽にご相談ください。

この記事がガングリオンの手術を検討している人のお役に立てれば光栄です。

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ガングリオンについてよくある質問

Q.ガングリオンの手術はどんなことをしますか?

ガングリオンを外科的に取り除く切開法とガングリオンの茎を壊す関節鏡があります。

直接取り除く切開法と関節鏡を比較すると、関節鏡の方が早く痛みが引くといわれています。しかしどちらも日帰り手術が可能なので、リスクも低い手術です。

Q.ガングリオンは手術後再発しますか?

再発の可能性が高いといわれています。

ガングリオンは手術方法に関わらず、再発の可能性が高い疾患です。再発の予防には関節周囲の筋力強化や柔軟性向上が重要なので、日頃から筋トレ・ストレッチをおこないましょう。

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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