【画像付き】ガングリオンと悪性腫瘍の見分け方!症状やしこりの特徴の違いも
公開日: 2024.09.12更新日: 2024.11.06
関節が腫れてしこりができると、痛みや不便さを感じるだけでなく「ガン(悪性腫瘍)なのでは?」と心配になりますよね。
関節にしこりができたら、ガングリオンや粉瘤(ふんりゅう)、脂肪腫(しぼうしゅ)といった良性腫瘍のほかに、がんを含む悪性腫瘍の可能性が考えられます。。ガングリオンも悪性腫瘍も見た目はよく似ているので、見分けるポイントを知っておくと安心です。
今回の記事では、ガングリオンと悪性腫瘍の見分け方を詳しく解説します。それぞれの治療法も紹介しているので、関節にしこりができて不安な方は、ぜひ参考にしてみてください。
目次
ガングリオン・悪性腫瘍とは
ガングリオンと悪性腫瘍の見分け方をチェックする前に、それぞれの病気の特徴を理解しましょう。
ガングリオンとは
ガングリオンとは、一般的に関節の周囲に発生する「こぶ状に膨らんだしこり」です。全身の関節にできますが、発生頻度として多いのは、手首の甲や手のひら側の指の付け根です。
2つの骨がつなぐ関節を保護する「関節包」のなかの滑液(関節を保護する潤滑油)が、ガングリオンの袋に流れ込んで濃縮することによりしこりができます。しかし、ガングリオンができる原因は、まだ明確にはわかっていません。
ガングリオンは無症状のケースもありますが、しこりが大きくなると血管や神経を圧迫し、痛みやしびれがあらわれる場合があります。関節にできるしこりは悪性腫瘍のケースもあるので、ガングリオンと疑われるしこりができたら一度専門医に診てもらうと良いでしょう。
以下の記事では、手首にガングリオンができた場合の治療法や再発防止の対策を解説しています。手首にガングリオンができている方は、参考にしてみてください。
なお、関節にしこりができて腫れている場合、脂肪腫(しぼうしゅ)や粉瘤(ふんりゅう)などガングリオン以外の病気の可能性もありますが、どちらも良性腫瘍です。
悪性腫瘍とは
悪性腫瘍は、異常な細胞が周りに広がったり、臓器や生命に悪影響を与えたりする腫瘍のことです。たとえば「がん」は悪性腫瘍の代表的な病気です。
がんの種類や発症部位によっては、ガングリオンと同様に身体の関節部分にしこりを作ることがあります。
放っておくと、進行して生命に危険をもたらす可能性もあります。気になるしこりができた場合は、専門医に診てもらいましょう。
人間の自然治癒力を活用した最新の医療技術である「再生医療」をご存じでしょうか。再生医療は筋肉や腱、靭帯損傷の治療に効果的です。
本来なら手術しなければいけない状態でも、再生医療で治療できる可能性があります。ガングリオン以外で身体に痛みや違和感がある方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。
ガングリオンと悪性腫瘍の見分け方のポイント
ガングリオンと悪性の腫瘍には、以下のような特徴があります。具体的には、触った感じやしこりの特徴の違いが見分けるポイントです。
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ガングリオン |
悪性の腫瘍 |
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これらの特徴は、見分けるポイントにはなりますが、自己判断は危険です。自分では良性腫瘍のガングリオンだと思っていても、実は悪性腫瘍の可能性があるためです。
関節のしこりに気づいたら、早めに医療機関を受診して専門医に診てもらいましょう。
ガングリオンと悪性腫瘍の治療方法の違い
ここでは、ガングリオンと悪性腫瘍の治療法の違いを解説します。
ガングリオンの場合
ガングリオンの治療は、主に「保存的療法」と「外科的療法」の2つです。
【保存的治療法のポイント】 ・注射器で内容物を吸引し排出する |
【外科的治療法のポイント】 ・手術でガングリオンを袋ごと取り除く |
どちらの方法でも再発の可能性はゼロではありません。一般的に、まずは保存的治療をおこない、再発を繰り返す場合には外科的治療が検討されます。
腱や筋肉の損傷に効果的な治療法の1つに「再生医療」があります。人間の自然治癒力を活用した治療なので、身体への負担を最小限にできます。
ガングリオン以外で手や腕に痛みやしびれなどの症状がある方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。
悪性腫瘍の場合
ガングリオンではなく「がん」だった場合には、以下のような方法で治療をおこないます。
- 手術療法
- 化学療法(抗がん剤治療)
- 放射線療法
がんの種類や進行具合にもよりますが、これらの治療方法を組み合わせて治療を進めていきます。
まとめ|ガングリオンと悪性腫瘍を画像や症状を参考に見分けよう
ガングリオンと悪性腫瘍の見分け方のポイントは、触った感触やしこりの特徴です。気になるしこりができた場合は、以下の表を参考に、自分のしこりの特徴と照らし合わせてみてください。
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ガングリオン |
悪性の腫瘍 |
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ただし、専門家でなければ正確に見分けるのが難しいです。ガングリオンだと思って様子を見ていたものが、悪性腫瘍である可能性もゼロではありません。
早期発見・早期治療のためにも、しこりや痛みが気になった時点で病院を受診するのが良いでしょう。
手や足の筋肉や腱、靭帯を損傷したときは「再生医療」が効果的です。再生医療は身体にメスを入れない治療法なので、患者の負担が少ないです。「実はガングリオン以外の症状も気になる…」という方は、再生医療専門の『リペアセルクリニック』にお気軽にご相談ください。
ガングリオンや悪性腫瘍に関するよくある質問
最後にガングリオンや悪性腫瘍に関するよくある質問と回答をまとめます。
ガングリオンは再発しますか?
ガングリオンは、治療をしても再発を繰り返すケースのある病気です。
手術でガングリオンの袋ごと取り除く治療をすれば、再発の可能性は低くなります。しかし、注射吸入でガングリオンの中の液体を抜くだけの治療の場合、再発率は60%前後といわれています。(文献1)
再発を繰り返す場合は、手術の検討が視野に入ってくるでしょう。
ガングリオンの再発を防ぐ対策はありますか?
ガングリオンの再発を防ぐには、治療後の過ごし方が肝心です。
治療をおこなった後は、まずは患部を安静にして過ごしましょう。患部に負荷がかかれば、関節液が再び漏れだす可能性があり、再発のリスクが高まります。
痛みやしびれ、関節の動きにくさなどがなくなると、つい普段通りの生活をしてしまいます。しかし、再発のリスクを下げるために、医師から告げられた安静期間は、必ず守るようにしましょう。
ガングリオンが痛いときの対処法が知りたいです
気になるほどの痛みであれば、病院を受診しましょう。症状の程度によっては、注射器でガングリオンの内容物を吸引したり、ガングリオンの袋を取り除く手術をしたりする必要があります。
痛みが気にならなければ、安静にして様子を見る選択肢もあります。ガングリオンは自然に消えるものもあるためです。
ただし、しこりはガングリオンではなく悪性腫瘍である可能性もゼロではありません。早期発見・早期治療のためにも、痛みを感じた時点で専門医に診てもらうのが良いでしょう。
以下の記事では、ガングリオンが痛いときの対処法を解説します。痛みがあるときにやってはいけない行動も紹介しているので、すでにガングリオンの症状が出ている方は参考にしてみてください。
ガングリオンに似ている脂肪腫は悪性ですか?
脂肪腫は、良性の腫瘍です。脂肪腫は脂肪組織で構成されており、しこりが柔らかいのが特徴です。
以下の記事では、頭にできるコブについて解説しています。コブの種類や受診が必要なケースも紹介しているので、気になるコブが頭にある方は参考にしてみてください。
参考文献 文献1:https://www.jstage.jst.go.jp/article/kampomed/67/4/67_371/_pdf/-char/ja |