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足底筋膜炎やってはいけないこと|整形外科医が徹底解説

足底筋膜炎やってはいけないこと
公開日: 2025.02.08 更新日: 2025.02.26

朝起きた時の激しい踵の痛み、長時間立っていた後のズキッとした痛み… 足の裏の痛みは、日常生活を大きく阻害する悩みのタネです。

これは放置すると慢性化し、日常生活に支障をきたすことも。

痛みに耐えて運動を続ける」「急に激しい運動をする」「ストレッチを怠る」「適切な靴を履かない」「自己判断で治療する」…この行為は症状悪化につながります。

さらに、足底筋膜炎とよく似た「足底腱膜炎」との違いについても解説。それぞれの症状や原因を理解することで、適切なケアを選び、痛みから解放される一歩を踏み出せます。

足の裏の痛みでお悩みの方、そして予防したいと考えている方は必見です。この記事で、快適な毎日を取り戻しましょう。

足底筋膜炎の治療法とやってはいけないこと5つ

足底筋膜炎やってはいけないこと

足底筋膜炎は、踵(かかと)の痛みを引き起こす一般的な原因の一つです。40歳から70歳代の女性に多く、踵に痛みが出て、徐々に進行するのが特徴です。

多くの場合、保存療法で改善が見られます。保存療法とは、手術以外の治療法を指します。

具体的には、ストレッチ、安静、アイシング、痛み止めや消炎鎮痛剤などの薬物療法、そして足底板やサポーターの使用などがあります。また、運動療法やマッサージも有効です。

最近の研究では、体外衝撃波療法も効果的であることが示されています。

これは、組織の修復を促進する治療法です。衝撃波というと少し怖いイメージを持つ方もいるかもしれませんが、治療の痛みはそれほどありません。

保存療法でなかなか改善しかったり、腱が断裂した時は手術も検討します。

さて、日常生活の中で、足底筋膜炎を悪化させてしまう行動には、どのようなものがあるでしょうか?以下に、5つご紹介します。

  1. 痛みに耐えて運動を続ける: 使いすぎや過負荷によって引き起こされます。ランニングやジャンプなどの動作を繰り返すことで、負担がかかり、炎症を起こしてしまうのです。
    痛みを感じたら、安静にすることが大切です。

  2. 急に激しい運動をする: 安静にしていたからといって、急に激しい運動をするのは禁物です。急な力が加わると、炎症が悪化することがあります。
    運動を再開する場合は、ウォーキングなどの軽い運動から始め、徐々に強度を上げていくようにしましょう。

  3. ストレッチを怠る: ストレッチを怠ると、足底筋膜が硬くなり、痛みが悪化しやすくなります。朝起きた時や夜寝る前など、毎日欠かさずストレッチを行いましょう。
    特に、ふくらはぎの筋肉を伸ばすストレッチは効果的です。

  4. 適切な靴を履かない:靴の相性はとても大切です。かかとが高い靴や底が薄い靴は、負担を増大させます。かかとをしっかりサポートしてくれる、クッション性の高い靴を選びましょう。

  5. 自己判断で治療する: 市販の湿布薬やサポーターを使用するだけで治そうとするのは危険です。必ず医師の指示に従い、適切な治療を受けるようにしましょう。
    複数の治療法を組み合わせることで、最良の結果が得られることが多いです。
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足底筋膜炎と足底腱膜炎の主な違い4つ

足の裏の痛み、特に朝起きた時や、しばらく座っていた後に立ち上がるときのズキッとした痛みは、一日を憂鬱な気分にさせてしまいますよね。

実は、この足の裏の痛み、原因が「足底筋膜炎」と「足底腱膜炎」というよく似た2つの病気であるケースが多いのです。

それぞれの特徴を正しく理解することで、適切なケアや治療に繋がりますので、一緒に詳しく見ていきましょう。

まず、両者の大きな違いは4つあります。

  1. 腱と筋膜はそもそも組織の種類が違います。
  2. 痛む場所が違います。
  3. 炎症の有無が違います。
  4. 発生原因が違います。

足底筋膜炎の特徴と症状

足底筋膜炎

足底筋膜炎は、足の裏のかかとからつま先にかけて張っている「足底筋膜」という膜に炎症が起きる病気です。

この足底筋膜は、土踏まずのアーチを支え、歩いたり走ったりする際の衝撃を吸収する、いわばクッションのような役割を果たしています。

しかし、この足底筋膜に繰り返し負荷がかかり続けると、炎症を起こし、痛みを生じてしまうのです。

代表的な症状は以下の通りです。

  • かかとや土踏まずに痛みが生じる
  • 朝起きた時や、長時間座っていた後に立ち上がった時の最初の数歩で、特に強い痛みを感じる
  • 長時間立っていたり、歩いたりした後に痛みが強くなる
  • かかとを押すと痛みが増す

これらの症状に心当たりがある方は、足底筋膜炎の可能性があります。

特に、朝起きた時の最初の数歩で強い痛みを感じるのは、睡眠中に足底筋膜が収縮した状態になっているためです。

歩行を開始することで足底筋膜が急に伸展され、細かな損傷が起こり、痛みが出現しやすくなります。

足底腱膜炎の特徴と症状

足底腱膜炎は、足底筋膜炎と名前が似ていますが、実は腱の「炎症」ではなく「変性」です。

つまり、腱自体が炎症を起こしているのではなく、腱の組織が変性している状態を指します。変性とは、組織の構造や機能が変化することを意味します。

足底腱膜炎は、足底筋膜の微細な断裂や損傷が繰り返されることで、腱の変性が起こると考えられています。

肥満、過度の回内足(足が内側に倒れ込む状態)、過剰なランニング、長時間の立位などが発生リスクを高める要因として挙げられます。

足底腱膜炎の症状も足底筋膜炎と類似していますが、痛みの出方に違いがあります。

  • かかとや土踏まずに慢性的な痛みがある
  • 同じ体勢を長時間続けた後、動き始めるときに痛みが強くなる
  • 運動後だけでなく、安静時にも痛みがある場合がある

足底筋膜炎では、動かなければ、痛みが軽減することが多い一方、足底腱膜炎では、安静時にも痛みを感じるケースがある点が特徴です

また、足底筋膜炎では朝の痛みが顕著ですが、足底腱膜炎では、長時間同じ体勢を続けた後に動き出す際に痛みを感じることが多い傾向にあります。

痛みは、日常生活に大きな支障をきたします。痛みを我慢せず、医療機関を受診し、適切な診断と治療を受けることが重要です。

自己判断で治療を行うと、症状が悪化したり、慢性化したりする可能性があるので注意しましょう。

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参考文献

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監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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