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ドケルバン病と腱鞘炎の違いは?重症度やチェックポイントも紹介

手首 痛い
公開日: 2025.03.31

ドケルバン病とは、手首の親指側に位置する腱鞘で起こる炎症です。しかし、腱鞘炎とどのような違いがあるのかわからず、戸惑う方も多いでしょう。

腱鞘炎は炎症が起こる部位によって病名が異なり、ドケルバン病はその一種で手首の親指側に痛みが生じる場合に起こる病気です。

本記事では、ドケルバン病と腱鞘炎の違いを解説します。腱鞘炎の一種となるバネ指との違いもまとめているので、腱鞘炎について正しく理解したい方は参考にしてください。

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ドケルバン病と腱鞘炎の違い

ドケルバン病と腱鞘炎の違いは、以下の通りです。

ドケルバン病

手首の親指側に位置する長母指外転筋腱(ちょうぼしがいてんきんけん)と短母指伸筋腱(たんぼししんきんけん)と呼ばれる腱鞘で起こる炎症

腱鞘炎

体中に位置する腱鞘で起こる炎症の総称

つまり、ドケルバン病は腱鞘炎の一種になります。手首の親指側に痛みを感じる場合は、ドケルバン病の可能性が高いといえます。腱鞘炎は炎症が起こる部位によって病名が異なることを覚えておきましょう。

【腱鞘炎の一種】ドケルバン病とバネ指の違い

手や手首の腱鞘炎は、ドケルバン病とバネ指の2つが代表的です。ドケルバン病とバネ指の違いは、以下の4つです。

  • 症状
  • 発症部位
  • 原因
  • 治療期間の目安

項目別に違いを解説するので、ドケルバン病とバネ指の異なる点を知りたい方は参考にしてください。

症状

ドケルバン病とバネ指における症状の違いは、以下の通りです。

ドケルバン病

バネ指

  • 親指を動かしたり力を入れたりすると親指側の手首に痛みを感じる
  • 親指側の手首まわりが腫れる
  • 親指側の手首まわりに力が入らなくなる
  • 指が伸ばしにくいと感じる
  • 指を動かす際に引っかかりを感じる
  • 指が曲がらなくなる
  • ほかの指も動かしにくくなる

ドケルバン病とバネ指は、いずれも指の動かしにくさを感じる場合があります。ただし、ドケルバン病の方が、指を動かした際に痛みを伴いやすい点が違いになります。

いずれの症状が見られたとしても、指が動かしにくかったり伸ばしにくかったりする場合は、放置せず早めに治療を受けましょう。

発症部位

ドケルバン病とバネ指は、発症部位に違いが見られます。主な発症部位は、以下の通りです。

ドケルバン病

バネ指

手首の親指側に位置する腱鞘あたり

親指・中指・薬指のAIプーリー(手のひらの付け根あたり)

バネ指は、主にA1プーリーと呼ばれる組織で発症します。症状が悪化するとAIプーリーで引っ掛かりを感じ、押すと痛みを伴いやすい点がバネ指の特徴です。

ただし、バネ指を放置すると関節が硬くなって動かしにくくなる拘縮(こうしゅく)を引き起こします。

拘縮は、指の付け根から1番目の関節で起こる点も押さえておきましょう。腱鞘炎を疑った場合は、痛みや違和感を覚える部位をチェックしてみると、ドケルバン病とバネ指どちらか判断できます。

原因

ドケルバン病とバネ指を引き起こす主な原因は、以下の通りです。

 

ドケルバン病

バネ指

原因

手指の酷使やホルモンバランスの変化により、長母指外転筋腱と短母指伸筋腱で腱鞘炎が起こり、靭帯性腱鞘内(じんたいせいけんしょうない)でスムーズに動かせなくなる

手指の酷使やホルモンバランスの変化により、腱と靭帯性腱鞘の間に炎症を起こし、滑りが悪くなる

好発しやすい人の特徴

  • 更年期の女性
  • 妊娠出産期の女性
  • 手指を使うスポーツ・仕事をしている人
  • 糖尿病患者
  • リウマチ患者
  • 透析患者 など

ドケルバン病とバネ指は、いずれも手指の使い過ぎによって発症します。なかには、スマートフォンの使い過ぎが原因の症例も見られます。

ドケルバン病とバネ指は原因から見極めにくいため、どちらの症状が発症しているか判断する際は医療機関で検査・診断しましょう。

治療期間の目安

ドケルバン病とバネ指の治療期間は症状によって異なり、数週間〜数カ月が目安になります。早期治療した場合は、4週間〜6週間ほどで症状の改善が期待できます。

早期回復には、安静に過ごすことが大切です。とはいえ、乳幼児をお世話したり手指を使う仕事をしていたりと、なかには安静に過ごすのが難しい方もいます。

手や指を使う必要がある際は、テーピングを使用してできる限り負担を軽減しましょう。安静にしていても症状の回復が見られない場合は、医療機関に相談するのがおすすめです。

【腱鞘炎】ドケルバン病を放置すると生じるリスク

腱鞘炎の一種となるドケルバン病を放置すると、症状が重症化して痛みにより指を動かせなくなる場合があります。放置により重症化した場合、日常生活において以下の支障をきたす可能性があるため注意が必要です。

  • 箸が持てなくなる
  • ペットボトルの蓋が開けにくくなる
  • 硬貨を持てなくなる
  • タオルが絞れなくなる
  • フライパンが持てなくなる など

ドケルバン病をはじめとする腱鞘炎は、慢性化しやすいだけでなく手や指に影響を及ぼすため、仕事や日常生活に支障をきたす可能性があります。

手や指に違和感を覚えた際は仕事や日常生活に影響を与えないよう、早めに医療機関を受診しましょう。

当院「リペアセルクリニック」では、メール相談オンラインカウンセリングを受け付けております。ドケルバン病の症状回復が見込めずお悩みの方は、お気軽にお問い合わせください。

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腱鞘炎の重症度(チェックポイント)

腱鞘炎は安静に過ごしているうちに、症状の回復が見込める場合もあります。しかし、注意しなければ手術が必要になるほど重症化するケースも珍しくありません。

腱鞘炎の重症度をチェックするポイントは、以下の通りです。

  • 日常生活に支障をきたす
  • 手首の腫れが悪化している
  • 指の動きに異常をきたしている
  • 手にしびれがある

症状の悪化を防ぐためにも、ご自身に該当するものがないかチェックしていきましょう。

日常生活に支障をきたす

手首や指の痛みが強く、日常生活で支障が出ている場合は症状が進行している可能性が考えられます。症状の進行が考えられる主な状況は、以下の通りです。

  • 痛みで眠れない
  • 物を持ち上げると痛い
  • ペンを握ると痛い

仕事や家事に影響を及ぼすほどの痛みを感じる場合は、悪化しているケースがあります。症状が進行しないためにも、生活に支障をきたしているときは早めに医療機関を受診するのがおすすめです。

手首の腫れが悪化している

安静にしているにもかかわらず、手首の腫れが悪化している場合は炎症が強くなっている可能性があります。一般的に、腱鞘炎は治療を進めていくと炎症が引いて痛みが軽減するためです。

症状の改善が見込めない場合、悪化により次第に手首や指の動きが制限されるケースも少なくありません。症状の回復にも時間がかかってしまう可能性があるため、腫れが引かないときは放置せず医療機関を受診しましょう。

指の動きに異常をきたしている

指の動きに異常がある場合は、腱鞘炎が悪化している可能性が考えられます。指や手首がスムーズに動かず、動作が困難な状態だと保存療法での改善が見込めない場合もあるためです。ひどい場合は、起床時に指が曲がったまま伸びないケースも珍しくありません。

また、指を曲げた際、引っかかるような感覚があるときも注意が必要です。腱鞘炎は症状が進行してしまったり慢性化したりすると、手術が必要になるケースがあります。

手術を避けるためにも、初期症状の段階で治療を適切に行うことが重要です。

手にしびれがある

腱鞘炎において、手のしびれを感じた場合は注意が必要です。手のしびれや麻痺の症状が見られた場合は、神経が圧迫されている可能性が考えられます。

症状が進行しているケースがあるため、手にしびれを感じた場合はすぐに医療機関を受診しましょう。

しびれにより指の力を入れられず、けがをするリスクも生じます。

腱鞘炎でしびれによる違和感を覚えた場合は、重症度が高い可能性が考えられるため、自然に治ると放置せず医療機関に相談するのが重要です。

腱鞘炎の症状が悪化した際は再生医療を検討するのも手段の1つ

腱鞘炎の症状が悪化し、日常生活に支障を及ぼす場合に適した治療法の1つが再生医療です。再生医療の1つとなるPRP療法は、血液に含まれる血小板成分を抽出する治療法になります。ご自身の血液を利用するため体への負担が少ないだけでなく、手術や入院が不要です。

PRP療法は手術を避け、日常生活を送りながら腱鞘炎の治療を受けたい場合に適した治療法になります。

「リペアセルクリニック」では、メール相談オンラインカウンセリングを受け付けておりますので、治療に関する悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。

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ドケルバン病と腱鞘炎の違いを理解して適切な治療を受けよう

ドケルバン病は腱鞘炎の一種で、炎症が起こる部位によって病名が違います。腱鞘炎はドケルバン病とバネ指に分類され、症状や発症部位に違いが見られます。

いずれも一般的には安静にすると自然治癒が期待できますが、日常生活に支障をきたしたり手がしびれたりした場合は症状が進行している可能性があるため注意が必要です。

重症度が高いと手術を行う必要もあるので、違和感を覚えた場合は医療機関を受診しましょう。また、保存療法で改善が見込めない場合は再生医療を検討するのも手段の1つです。

ドケルバン病と腱鞘炎の違いを理解して、適切な治療プランを検討しましょう。

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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