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- 肘関節、その他疾患
- 肘関節
「肘の外側が痛い」 「ツボを押すと痛みが楽になると聞いたので、詳しいことを知りたい」 このような思いや疑問を持たれている方も多いことでしょう。 肘の外側には痛みに対して有効なツボがいくつかあります。 本記事では、肘の外側にあるツボの効果や、ツボ押し以外のセルフケア、医療機関での治療内容について解説します。 肘の痛みに関する複数の対処法がわかりますので、ぜひ最後までご覧ください。 肘の外側にあるツボ|曲池(きょくち) 曲池は、肘を曲げたときにできるシワの外側、一番端にあるツボです。 効果 肘から腕、肩にかけての痛みやこりに有効です。上半身の血行促進や、免疫系の調整にも効果があるとされており、東洋医学において重要なポイントであるといわれます。 押し方 押すときは、反対側の中指を使います。1・2・3とカウントしながら押して、4・5・6とカウントしながら指を離してください。押すときに息を吐き、離すときに息を吸います。 強く刺激しないように、優しく押しましょう。 肘の外側にあるツボ|肘髎(ちゅうりょう) 肘髎は、曲池のツボから肩側に向かって親指一本分上のところにあります。 効果 肘関節の痛みをはじめとする上肢の不調に有効なツボです。テニス肘や野球肘と呼ばれる、スポーツ障害にも効果があるツボで、上肢の血行を促進します。 押し方 反対側の親指で、軽く押します。1・2・3とカウントしながら押して、4・5・6とカウントしながら指を離してください。押すときに息を吐き、離すときに息を吸います。 強い刺激は避けて、痛いけれど気持ちが良い程度の強さで押しましょう。 肘の外側にあるツボ|手三里(てさんり) 手三里は、肘の外側から指三本分下(手首側)にあるツボです。 効果 肘や肩、腕の痛みやこりなどの不調に有効なツボです。胃腸の調子を整えたり、免疫力をアップしたりする効果もあります。 押し方 反対側の親指で軽く押します。1・2・3とカウントしながら押して、4・5・6とカウントしながら指を離してください。押すときに息を吐き、離すときに息を吸います。 皮膚に傷や炎症があるときはツボ押しを避けてください。強い刺激ではなく、痛いけれど気持ちが良い程度の強さで押しましょう。 肘の外側が痛む原因 肘の外側のツボ部分や、その周辺が痛む原因としてあげられるのは、主に以下の3つです。 上腕骨外側上顆炎(テニス肘) 変形性肘関節症 肘頭滑液包炎 症状や原因を表で示しました。 病名 症状 原因 上腕骨外側上顆炎 物を持ち上げたときや手首を動かしたときに、肘の外側が痛む 肘から前腕にかけての部分を繰り返し動かすことによる炎症が原因 テニス肘とも呼ばれるが、日常生活上の動作でも発症する場合がある 変形性肘関節症 肘の痛みや動かしにくさなどが生じる 加齢や肘の使いすぎなどによる、肘関節の軟骨の変形が原因 肘頭滑液包炎 肘がブヨブヨと腫れて、痛みが生じる 肘の使いすぎや炎症、細菌感染などが原因 以下の記事でも、肘の外側が痛む原因について解説していますので、あわせてご覧ください。 【関連記事】 テニス肘とは、テニス経験がなくても発症します!肘の痛みでお悩みの方へ 肘頭滑液包炎とは?肘が腫れてブヨブヨ痛い症状・治療法について現役医師が解説 肘の痛みに対するツボ押し以外のセルフケア 肘の外側が痛むときの対処法(セルフケア)は、ツボ押し以外にも複数あります。 主なセルフケアは以下のとおりです。 安静 アイシング ストレッチ サポーター着用 安静 肘に痛みを感じたときは、無理に動かさず安静にしましょう。肘を休ませることで痛みが和らぐケースが多くあります。 長時間のスマホ操作や、重い荷物を無理して持つなどの動作は、肘に負担がかかる原因です。できる限り控えてください。 痛みを我慢して動かすと症状が悪化したり、長引いたりします。無理をせず早めに対処することが大切です。 アイシング 肘が痛むときは、炎症が起きていると考えられます。冷たいタオルや氷のう、アイシングサポーターなどを活用して痛みがある部分を冷やしましょう。冷やすことで炎症が抑えられて、痛みが軽減します。 なお、冷湿布には炎症を抑えたり痛みを和らげる作用があるものの、冷やす効果は少ないとされています。(文献1) ストレッチ ストレッチによる手首や指の曲げ伸ばしは、肘への負担軽減や痛みの予防に有効です。 ストレッチの方法は以下のとおりです。 腕を前に伸ばして、手のひらを下に向ける 反対の手で、手首をゆっくり曲げる 気持ち良いと感じる部分で止めて、15秒ほどキープする 痛みが強いときは無理に動かさないでください。 サポーター着用 肘用のサポーターには、関節を固定して保護するはたらきや、肘への衝撃を吸収して痛みを和らげる効果があります。また、筋肉や腱への負担を軽減する役割もあります。 日常生活の中で生じた痛み、スポーツで酷使したことによる痛み、両方に有効です。 サポーター着用時は、ずれやゆるみがないように調整して、きつく締めすぎないようにしましょう。きつく締めすぎると、血行不良により痛みやしびれが悪化する可能性があります。 肘用のサポーターは、痛むときの対処だけではなく、予防にも有効です。 肘の外側が痛むときの治療法 ツボ押しを含めたセルフケアを続けても、肘の外側が痛む場合は、整形外科で治療を受けましょう。 医療機関での治療法は主に以下のとおりです。 薬物療法 ステロイド注射 手術療法 再生医療 薬物療法 NSAIDsと呼ばれる、非ステロイド性消炎鎮痛剤(ロキソニン、フェルビナク、モービックなど)の内服薬や湿布薬が処方されます。 内服薬を長期間飲み続けると、胃もたれや腹痛といった消化器系の副作用が出る場合もあります。薬を飲んでいて、副作用と思われる症状が現れた場合は、速やかに医師もしくは薬剤師に相談しましょう。 ステロイド注射 物が持てないほどの強い痛みがあるときや、痛みにより日常生活に支障をきたしているときには、ステロイド注射をする場合もあります。 ステロイド注射による鎮痛効果は、1~2か月程度続きますが、その後再び痛み出す場合もあります。根本的な治療ではなく、保存療法の1つと考えると良いでしょう。 ステロイド注射で痛みを和らげている間に、並行してリハビリを行い、根本的な症状改善につなげるケースもあります。 手術療法 薬物療法やステロイド注射を続けても痛みが治まらないときには、手術をする場合もあります。肘の外側の変形した部分や炎症を起こしている部分(腱組織や滑膜ヒダなど)を切除する手術です。 肘の外側を切開して行う方法や、内視鏡を用いて肘関節内から変性部分を切除する方法などがあります。(文献2) 損傷した腱や靱帯の手術に関しては、以下の記事でも解説していますので、あわせてご覧ください。 再生医療 肘の痛みを治療する選択肢の1つが再生医療です。自分の脂肪や血液から採取して培養した幹細胞を身体に戻す幹細胞治療や、血小板を多量に含む血漿を患部に注射するPRP療法などがあります。 幹細胞治療もPRP療法も、自分の脂肪や血液由来のものを使用するため、アレルギー反応や拒絶反応などの可能性が低い治療法です。 リペアセルクリニックでは、メール相談やオンラインカウンセリングを実施しています。肘の痛みでお悩みの方は、お気軽にご相談ください。 \無料オンライン診断実施中!/ 無料の再生医療ガイドブックはこちらから!>> 肘の外側が痛むときはツボや各種セルフケア、病院での治療で対処しよう 肘の外側が痛む原因は、肘の使いすぎや加齢による変化、炎症などさまざまです。 肘の外側が痛むときは、ツボ押しを含めたセルフケアを行い、それでも治らない場合は我慢せずに整形外科を受診しましょう。 薬物療法やステロイド注射、手術療法といった治療を受けられます。 再生医療も選択肢の1つであると覚えておくと良いでしょう。 肘の外側のツボに関するよくある質問 ここでは、肘の外側にあるツボに関するよくある質問を2つご紹介します。 スマホ肘に効くツボはどこですか? スマホ肘とは、長時間スマホ利用が原因で起こる、肘の痛みやしびれなどの症状です。 スマホ肘には、「曲池」や「手三里」などのツボが有効とされています。自分でツボを押すほか、鍼灸院でハリやお灸などの施術を受けることもツボ療法の1つです。 肘の内側のツボが痛む原因は何ですか? 肘の内側のツボが痛む原因としては、以下のようなものがあげられます。 上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘) 変形性肘関節症 肘部管症候群 本記事で紹介したツボやセルフケアで痛みが引かないときは、整形外科を受診しましょう。 参考文献 (文献1) 奈良県医師会「湿布を正しく使えていますか?」奈良県医師会ホームページ, 2023年12月8日 https://nara.med.or.jp/for_residents/16053/(最終アクセス:2025年3月19日) (文献2) 社会福祉法人恩賜財団済生会支部北海道 済生会小樽病院「肘外側の痛み、テニス肘(上腕骨外側上顆炎)をご存知ですか」済生会小樽病院ホームページ https://www.saiseikai-otaru.jp/hotnews/detail/00001039.html(最終アクセス:2025年3月19日)
2025.03.31 -
- テニス肘
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朝起きてふとコップを持っただけなのに、肘の外側にズキッと痛みが走る。こんな経験はありませんか? 何もしていないのに肘の外側が痛い場合、最も多い原因はテニス肘(上腕骨外側上顆炎)と呼ばれる状態です。 テニス肘とは名前のとおりテニスが原因で起こる肘の障害ですが、実際にはテニスなどのスポーツをしていなくても誰にでも生じる可能性があり、むしろテニス肘を発症した人の90%以上はテニス以外の要因で起こっているとの報告もあります。(文献1) もともとテニス肘は中年以降のテニス愛好家が発症しやすいためその名前がつきました。しかし、テニスをやってなくても肘の外側が痛むと、雑巾を絞る、物を持ち上げるといった何気ない動作でも痛みが走り、生活に支障をきたします。 本記事では、肘が痛くなってしまう主な原因と、肘外側の痛みを和らげるセルフケアの方法、さらに専門的な治療法について解説します。併せて、症状が長引く場合の受診の目安や早めに対策する重要性についても触れていきます。 何もしてないのに肘の外側が痛む主な原因 肘の外側が痛むと聞くと、テニス肘を連想される方も多いでしょう。しかし運動習慣がない場合でも、長時間のデスクワークやスマホ操作、重いものを持ち上げるなど思わぬ動作で肘周囲に負担がかかっている可能性があります。 パソコン作業やスマホ操作では肘や前腕の筋肉を固定した姿勢を長時間続けることが多く、それが腱の炎症を引き起こす原因になり得るのです。代表的な疾患から、その他の疾患によって発生した原因についてもみていきましょう。 テニス肘やスマホ肘などの代表的疾患 肘の外側が痛む原因としてまず疑われるのがテニス肘です。テニス肘は正式名称が上腕骨外側上顆炎と呼ばれ、肘の外側にある腱が使い過ぎによって損傷、変性すると起こる障害です。 ものをつかんで持ち上げたり手首をひねる動作で肘の外側に痛みが生じ、安静にしているときには痛みがほとんどないことが特徴です。(文献2) 繰り返しの手首や指の動作により肘の腱付着部(外側上顆)に過度の負担がかかると、小さな断裂や腱の摩耗が蓄積して炎症と痛みを引き起こします。(文献3)このため、テニスなどのスポーツ選手だけでなく、パソコン作業や家事など日常生活で手首・肘をよく使う人にも起こり得ます。 実際、テニス肘は肘の痛みの原因として非常に一般的で、米国の統計では人口の約3%が毎年発症するとされています。(文献1)また、近年スマートフォンやパソコンの使い過ぎによるスマホ肘と呼ばれる症状も増えています。 スマホ肘の多くはテニス肘、またはゴルフ肘として診断されますが、とくに肘の外側に痛みが出るケースが多いとされています。(文献4)スマホの画面を指でタッチしながらスライドさせる操作を頻繁かつ長時間続けたり、スマホ本体を長時間手で支えて持つような動作が肘に負担をかけ、腱付着部に炎症が起こって痛みが発生します。 症状としてはテニス肘と同様に、手のひらを下に向けて物を持ち上げたりドアノブを回す動作で肘に鋭い痛みが走り、逆にこうした動作をしなければ痛みはあまり出ない点が特徴です。スマホ肘も基本的にはテニス肘と同じく使い過ぎによる腱の障害なので、原因となる動作を控えて安静にすると、自然に改善します。 テニス肘について気になる方は、以下解説した別の記事についてもあわせてご確認ください。 神経痛やその他疾患との関係 肘の外側の痛みは、多くの場合は筋肉や腱の問題(いわゆるテニス肘)ですが、神経の痛みが関与しているケースも考えられます。 肘の周囲には橈骨(とうこつ)神経など複数の神経が走行しており、神経が圧迫・刺激されると肘の外側の痛みや腕の不調が生じます。(文献5) 例えば、橈骨神経が肘付近で締め付けられる後骨間神経症候群(橈骨トンネル症候群)は、肘から前腕にかけての痛みや手指の麻痺を引き起こし、テニス肘と症状が似ているためテニス肘と誤認されることもあります。 一方で、肘の内側に痛みやしびれが生じる場合は、尺骨神経が肘の内側で圧迫される肘部管症候群の可能性があります。 肘部管症候群では、肘の内側(小指側)に痛みが走るほか、手の小指や薬指にしびれ、感覚麻痺が現れるのが典型的な症状です。肘の外側が痛むテニス肘とは症状の部位が異なるため、しびれを伴う場合はこのような神経障害との鑑別が必要になります。 そのほか、肘の関節自体の疾患が痛みの原因となることもまれにあります。例えば、肘の内側の尺骨神経が圧迫されて発症する肘関節の変形性関節症も原因のひとつに考えられます。 しかし、肘関節の変形性関節症は明らかな外傷歴がある場合や長年にわたり肘関節に負荷がかかった場合に起こることが多く、突然発症するケースは稀です。 肘外側の痛みを和らげるセルフケア 肘の外側の痛みが軽度の場合は、セルフケアで症状が改善されるケースがあります。痛い部分を安静に保ちながら、無理のない範囲で筋肉や腱をほぐすことを心がけましょう。 以下のサポーター活用やストレッチを取り入れるだけで、肘周辺の負担を大幅に軽減できる可能性があります。 サポーターの活用 肘の外側の痛みがあるときは、市販の肘用サポーターを活用するのも効果的です。肘の少し下、前腕の部分に専用バンドで圧迫を加えると、肘の腱付着部への負荷が分散され痛みが軽減します。(文献5)(文献7)サポーターを使用する目的としては、肘を曲げて伸ばした際の腱の付着部にかかる緊張を緩和するためです。 正しい位置や装着方法については医師や理学療法士に相談して、自分に合った使い方を指導してもらいましょう。 ストレッチの実施 痛みを和らげ、再発を防ぐにはストレッチによるケアも重要です。肘の外側に付着する筋肉(手首や指を伸ばす前腕伸筋群)を日頃から柔軟に保つため、手首や指のストレッチをこまめに行いましょう。(文献2) 腕をまっすぐ伸ばした状態で、手のひらを身体の外側に向け、指先を下に向けたまま反対の手で指先をゆっくり押し込んで手首を曲げるストレッチが効果的です。このようなストレッチは可動域の維持や筋力の回復、硬直の緩和に役立ちます。(文献5) 日常動作の改善と定期的なケア 肘の外側の痛みを悪化させないためには、日常生活での動作の工夫や定期的なセルフケアも欠かせません。まず痛みを感じる動作や肘に負担のかかる動作(重い物を持つ、手首を強くひねる作業など)は可能な範囲で控え、同じ動作が続く場合は途中でこまめに休憩を入れるようにしましょう。 とくに近年では長時間のパソコン作業やスマートフォン操作によって肘に負担をかけているケースが多いため、作業環境や姿勢を見直すことも大切です。スマホを使用する際には肘を長時間曲げっぱなしにしない工夫(スマホスタンドを利用する、落下防止用のホールドリングを使う等)をするだけでも肘への負荷軽減に効果があります。(文献4) また可能であればスマホよりパソコンを使う、利き手と反対の手も活用する、といった方法で特定の肘にかかる負担を分散させましょう。痛みが強い間は長時間のスマホ操作は避け、途中で肘を伸ばしたり肩を回したりといったストレッチ休憩を取り入れることも有効です。(文献4) さらに、痛みが和らいだ後も定期的にストレッチや軽い筋力トレーニングの継続が再発予防の鍵となります。 肘周りの柔軟性と筋力を維持すると、肘の痛みの再発防止になります。また、日常生活では肘や手首だけで物を持ち上げず、体全体を使って持つようにする、重い荷物は両手で持つようにする等、動作の癖を見直すことも大切です。小さな積み重ねですが、こうしたセルフケアの継続が肘の健康維持につながります。 何もしてない肘外側の痛みにおける治療について 肘外側の痛みが続く場合、または痛みが強く生活に支障が出る場合には、医療機関での受診を検討しましょう。 X線や超音波などの検査を行うことで、テニス肘をはじめとした、肘の外側の痛みの原因を正確に把握しやすくなります。適切な治療法を選択すると、長期的な改善や再発予防が期待できます。 専門医が行う治療と再生医療の紹介 肘の外側の痛みが長引く場合やセルフケアで改善しない場合は、整形外科など専門医による治療を受けることを検討しましょう。医療機関ではまず痛みや炎症を抑えるための保存的治療が行われます。 保存療法の多くは痛みの軽減に有効で、実際テニス肘患者の80~95%は手術をせずに治療で改善するとの報告もあります。(文献5)以下、専門医が行う治療についてまとめた表になります。 治療法 内容 メリット 注意点 保存療法 痛みや炎症を抑える内服薬・湿布サポーターやテーピングリハビリテーション(ストレッチ・筋力強化)安静・アイシングなど日常生活でのセルフケア 大半のテニス肘は保存治療で改善し、手術を回避できる。治療費や身体への負担が比較的少ない。 改善に時間がかかる場合がある。日常動作の制限やセルフケアの継続が必要。 ステロイド注射 痛みの強い部分にステロイド薬を局所注射し、炎症・痛みを素早く抑制 即効性が高く、痛みを急速に和らげられる。 繰り返しの注射で腱付着部が弱くなるリスク長期的には状態が悪化する可能性があるため、慎重に使用。(文献5) 再生医療 PRP療法・幹細胞治療 血液や細胞を用いて組織の修復力を高める治療法。 PRP療法:高濃度の血小板血漿を注入。成長因子が炎症を抑え、損傷組織の修復を促進。幹細胞治療:脂肪由来などの幹細胞を移植組織の再生をサポート 従来の保存療法で十分改善しない痛みにもアプローチ可能。副作用リスクが低い。(自己細胞由来)入院や大きな手術を必要としない。 保険適用外のため費用は自己負担。症状が重い場合は幹細胞治療を検討するなど、適応を医師と慎重に相談する必要がある。 上記のうち保存療法を中心に行うことでテニス肘は基本的に治療できます。 一方、痛みが慢性化している場合や症状が重い場合には、再生医療も有効な選択肢となり得ます。当院でも、PRP療法や幹細胞治療などの再生医療を提供しており、肘の痛みを根本から治療します。 再生医療の詳細や適応については当院の別記事でも詳しく紹介しておりますので、興味のある方はぜひご参照ください。 受診の目安と早期対策の重要性 何もしていないのに肘の外側が痛む症状が続く場合、どのタイミングで受診すべきか悩まれるかもしれません。一般的には、安静にして様子を見ても痛みが2週間程度改善しない場合や、痛みで日常生活に支障が出ている場合には専門医の受診を検討してください。(文献8) また、肘や指先にしびれや脱力を伴う場合は、できるだけ早めに医師に相談しましょう。明らかな外傷がないのに激しい痛みが急に出現した場合や、肘の腫れ、熱感を伴う場合も感染症や他の疾患の可能性がありますので早急な受診が推奨されます。 痛みが軽いうちに適切な処置を行うことは、長引く肘痛を防ぐ上で非常に重要です。 テニス肘は放置すると慢性化し、治癒までに非常に長い時間を要するケースもあります。逆に、痛みを感じ始めた段階で早期に医療機関を受診し対策を講じれば、治療の選択肢も広がり症状の早期改善が期待できます。 適切な診断と治療を受けることが、肘の健康を守る近道です。 何もしていないのに肘の外側が痛むなら当院にご相談ください 何もしていないのに肘が痛くなる状態はテニス肘が代表的ですが、それだけでなく現代で発症しがちなスマホ肘や、それ以外の疾患による原因も考えられます。 急に痛みを感じても、その裏には腱の損傷や炎症、慢性的な負荷の蓄積など考えられる原因はさまざまですので、自己判断せず早急に診療を受けましょう。つらい肘の痛みを我慢して放置すると症状が長引くだけでなく、日常生活でさらに肘をかばうことで他の部位に負担が及ぶ恐れもあります。 当院では、一人ひとりの症状にあった再生治療を提供しております。何もしていないのに肘の外側が痛いお悩みをお持ちの方は、お気軽に当院にご相談ください。丁寧なカウンセリングと的確な検査によって原因を見極め、早期に痛みを改善して思い切り腕が使える快適な生活を取り戻すお手伝いをいたします。 参考文献 (文献1) Cleveland Clinic. Tennis Elbow (Lateral Epicondylitis). Cleveland Clinic Health Library.https://my.clevelandclinic.org/health/diseases/7049-tennis-elbow-lateral-epicondylitis(Accessed:2025-03-22) (文献2) 日本整形外科学会『テニス肘(上腕骨外側上顆炎)』日本整形外科学会公式サイト.https://www.joa.or.jp/public/sick/condition/lateral_epicondylitis.html(Accessed:2025-03-22) (文献3) American Academy of Orthopaedic Surgeons (AAOS). Tennis Elbow (Lateral Epicondylitis)-OrthoInfo.https://orthoinfo.aaos.org/en/diseases--conditions/tennis-elbow-lateral-epicondylitis/ (Accessed:2025-03-22) (文献4) 時事メディカル(時事通信社)『物を持ち上げると痛む使い過ぎはスマホ肘に』(福井大学医学部整形外科大木央講師監修)2021年9月11日.https://medical.jiji.com/topics/2247(最終アクセス:2025年3月22日) (文献5) Better Health Channel . Elbow pain.https://www.betterhealth.vic.gov.au/health/conditionsandtreatments/elbow-pain(Accessed:2025-03-22) (文献6) 一般社団法人日本脊髄外科学会「2.肘部管(ちゅうぶかん)症候群」 https://www.neurospine.jp/original39.html(最終アクセス2025年5月16日) (文献7) 日本臨床整形外科学会『上腕骨外側上顆炎(いわゆるテニス肘)』JCOA健康相談.https://jcoa.gr.jp/上腕骨外側上顆炎(いわゆるテニス肘)/(最終アクセス2025年3月22日) (文献8) Versus Arthritis (UK).Elbow pain – Causes, exercise, treatments.https://www.versusarthritis.org/about-arthritis/conditions/elbow-pain/(Accessed:2025-03-22)
2025.03.31 -
- 腱板損傷・断裂
- 野球肘
- インピンジメント症候群
- 上肢(腕の障害)
- 肩関節、その他疾患
- 肩関節
- スポーツ外傷
- 再生治療
2024シーズンからメジャーリーグに挑戦している山本由伸投手は、右肩の怪我により離脱を余儀なくされています。ロサンゼルス・ドジャースとの大型契約で注目を集めた山本投手は、デビューシーズンから肩の怪我に直面することになりました。 本記事では、山本由伸選手が負った怪我である腱板損傷の詳細や怪我をした原因、怪我の治療法まで詳しく解説します。 山本由伸選手が負った怪我である腱板損傷とは? 腱板損傷とは、肩関節の安定性を保つために重要な4つの筋肉(棘上筋、棘下筋、小円筋、肩甲下筋)とその腱の総称「腱板」に損傷が生じる状態です。特にプロ野球のピッチャーは投球動作で肩に大きな負担がかかるため、この怪我のリスクが高まります。 山本由伸選手の場合、MLBデビューシーズンとなる2024年に右肩の腱板に損傷を負いました。これはオーバーユース(使いすぎ)や投球フォームの問題、あるいは急激な環境変化による負担増加などが複合的に影響した可能性があります。 腱板損傷は軽度の炎症から完全断裂まで症状の幅が広く、重症度によって治療法や復帰までの期間が大きく異なります。 山本由伸選手が怪我をした腱板損傷を含む野球肩の種類 プロ野球選手、特にピッチャーが抱える肩の怪我は多岐にわたります。ここでは山本由伸選手が負った腱板損傷を含む、野球選手に多い肩の怪我について説明します。 上腕骨骨端線離開(こったんせんりかい) 「リトルリーグショルダー」とも呼ばれ、成長期に起こる投球障害です。成長期における過度の投球により成長軟骨が損傷することで、投球時や投球後に痛みを生じます。 「動揺性肩関節症」は「ルーズショルダー」とも呼ばれています。上腕骨と肩甲骨の間にある靭帯などが先天的に緩い状態にあり、その状態で肩を酷使すると周囲の組織を損傷してしまい、肩の痛みや不安定感を覚えます。 肩甲上神経損傷 棘下筋を支配する肩甲上神経が投球動作により引っ張られる、あるいは圧迫されるなどによって損傷を起こし、肩の痛みや肩の疲労感を覚えます。 インピンジメント症候群 野球肩の中で最も多くみられる症状で、靭帯や肩峰に上腕骨頭が衝突することで腱板が挟まれ、炎症を起こすことで肩の痛みを生じます。 山本由伸選手が怪我をした原因 山本由伸選手の腱板損傷の原因については、複数の要因が複合的に影響していると考えられます。 まず第一に挙げられるのは、日本からメジャーリーグへの環境変化による影響です。MLBとNPBでは投球間隔やボールの違い、マウンドの状態など様々な差異があります。特にMLBのボールは表面が滑らかで縫い目が低く、日本のボールと比べてグリップ感が異なります。 また、投球フォームの問題も一因と見られています。山本選手の投球フォームは非常にパワフルですが、肩に過度な負担をかけるリリースポイントであったという指摘もあります。特に最大の武器である150km/hを超える直球を投げる際には、肩への負荷は相当なものとなります。 そして、投球数や登板間隔の管理の問題も指摘されています。メジャーリーグでは先発投手としての役割や期待が大きく、適切な休息をとれなかった可能性もあります。 山本由伸選手の怪我の治療法 山本由伸選手の腱板損傷に対する治療法には、いくつか種類があります。ここでは主な治療法について解説します。 保存療法 保存療法は、手術をせずに行う治療法の総称で、腱板損傷の初期段階でまず試みられるアプローチです。休息と投球制限が基本となります。 特に初期対応としては、炎症を抑えるためのRICE処置(Rest:休息、Ice:冷却、Compression:圧迫、Elevation:挙上)が重要です。また非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)の内服や、場合によっては炎症部位への局所注射なども行われます。 急性期を過ぎたら、段階的なリハビリに移行します。肩関節周囲の柔軟性回復のためのストレッチングから始め、徐々に肩甲骨周囲筋や腱板自体の筋力強化エクササイズへと進めていきます。 手術療法 保存療法で症状が改善しない場合や、腱板の断裂が大きい場合には手術療法が検討されます。現代では低侵襲な関節鏡視下手術が主流となっています。 関節鏡視下手術では、小さな切開から内視鏡と専用器具を挿入し、腱板の修復を行います。断裂した腱板を元の位置に戻し、アンカーと呼ばれる特殊な縫合糸で上腕骨に固定します。 大きな切開を必要としないため、術後の痛みが少なく、回復も早いのが特徴です。手術後は肩を固定し、数週間の安静期間を経てから段階的なリハビリを開始します。 完全な競技復帰までは選手の状態や損傷の程度によって異なりますが、一般的には6〜9ヶ月程度を要します。 再生医療 最新の治療法として、再生医療のアプローチも注目されています。PRP(多血小板血漿)療法や幹細胞治療などが、従来の治療法を補完する形で用いられるようになっています。 PRP療法では、選手自身の血液から濃縮した血小板を損傷部位に注入します。血小板に含まれる成長因子が組織の修復を促進し、治癒を早める効果が期待されます。 また幹細胞治療では、骨髄や脂肪組織から採取した幹細胞を利用して損傷した組織の再生を促します。これらの治療は手術の必要性を減らしたり、手術後の回復を早めたりする可能性があります。 まとめ|山本由伸選手が負った怪我には再生医療も有効! 野球選手にとって肩の怪我は避けられないリスクの一つですが、その中でも「野球肩」は一般的に起こりえる問題です。 野球肩とは、投球動作やバッティングなど、腕を激しく使うことで肩関節周囲の筋や腱、骨が損傷や炎症を起こす状態を指します。この野球肩には、腱板損傷、リトルリーグショルダー(上腕骨骨端線離開)、ルーズショルダー(動揺性肩関節症)、肩甲上神経損傷、インピンジメント症候群など、さまざまな種類があります。 各症状は投球時や日常生活での痛み、肩の不安定感、疲労感などを引き起こし、生活の質を大きく損なう可能性があります。従来の治療法としては、痛みの軽減や肩の安静を目的としたリハビリテーション、または重症の場合は手術が行われてきました。しかし、これらの方法は長期の休養が必要な場合も多く、選手にとって大きな負担となることがあります。 そこで注目されているのが「再生医療」です。 再生医療は、体への負担が少なく、手術や入院を避けることができるため、治療期間が短縮されるというメリットがあります。この治療法は、多くの有名野球選手も実績があり、スポーツへの早期復帰を目指すための画期的な方法として今注目の最新の治療方法です。 メジャーリーグのドジャースに所属する山本由伸選手も、ぜひ再生医療を用いた治療を考えてほしいものです。なぜなら、選手生命を護ることができるからです。 肩の痛みや違和感を感じたら、早めの受診と適切な診断を受けることが重要です。肩の怪我を適切に治療し、スポーツを続けるためには最新の医療情報を活用し、専門医の指導を受けることが肝要です。 スポーツ選手は自分を護るためにも再生医療といった最新の治療法を知ることも大切です。 早期の回復を目指せる再生医療は、肩の怪我に悩む野球選手の救世主となり得ます。再生医療に興味があれば豊富な実績で症例数をリードする当院までお問い合わせください。 山本由伸選手が負った怪我についてのQ&A 検査はどのようにするの? 投手の肩の怪我を診断するための検査は複数回行われます。 まずは肩の可動域や痛みの位置を確認します。次にX線検査で骨の状態を確認し、さらに詳細な検査のためMRIを実施します。 MRIでは軟部組織の状態を可視化でき、筋肉や腱、靭帯の損傷を詳細に把握できます。山本選手の場合もこれらの検査に加え、必要に応じて超音波検査やCTスキャンなどの追加検査が行われているでしょう。 山本由伸選手と同様の怪我の復帰時期はいつくらいですか? 山本選手のような投手の肩の怪我からの復帰時期は、怪我の種類と程度によって大きく異なります。 一般的に投球肩の炎症や軽度の筋肉疲労であれば2〜4週間程度で復帰できるケースが多いですが、腱板の損傷や関節唇(ラブラム)の裂傷などの重度の損傷では3〜6ヶ月以上の長期リハビリが必要になることもあります。
2024.06.18 -
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メジャーリーグ(ドジャース)山本由伸選手が発症!肩腱板損傷とは? 負傷者リストに入ってしまったようで心配です。野球選手にも多い肩腱板の損傷についてその原因と治療法を詳しく説明いたします。 日常生活の中で何気なく動かしているように思う肩ですが、思わぬケガが原因で強い痛みが出たり、動かせなくなったりすることがあります。 スポーツ障害でも多い腱板損傷は、そのような状態を引き起こすもののひとつです。 今回は、その腱板損傷について詳しくご紹介します。 肩腱板損傷とは?その症状について 腱板は肩に存在する筋で、板のように広がっているので腱板といいます。 腱板を構成するのは「肩甲下筋腱」「棘上筋腱」「棘下筋腱」「小円筋腱」という4つの筋肉です。これらが肩の骨を囲み、肩関節の安定性に働きかける重要な存在です。 その腱板が部分的、または完全に断裂するのが腱板損傷です。主な症状は痛みですが、軽い場合もあれば、動かせないほどの激痛、夜間に起こる痛みなど程度に差があります。 部分的な断裂では、肩を動かせないということはあまりありません。損傷が激しい場合、腕が上がらなくなったり、肩が動かしにくいという症状が出ることもあります。 肩腱板損傷の原因とは? 腱板損傷の原因について見ていきましょう。腱板損傷の原因は大きく3つにわけられます。 外傷 腱板損傷の原因で多いのが外傷、つまりケガです。転んで肩を強く打つ、手をついたときに肩に衝撃が加わるというのが腱板を傷つけてしまうことがあるのです。 オーバーユース スポーツ医療でも注目される腱板損傷ですが、ケガというよりも肩の使い過ぎが原因のことが多いです。 その代表的なスポーツが野球です。何度も繰り返しボールを投げることで、肩関節や腱板に負荷がかかってしまうのです。 加齢によるもの 加齢によって腱板損傷が起こることもあります。年齢を重ねると腱や軟骨など、身体の組織も衰えてしまいます。そのため、自分でも気が付かないうちに腱板が傷ついていることもあるのです。 肩腱板損傷の治療法とは? 肩の腱板損傷の治療法をご紹介します。近年期待されている治療方法についても見ていきましょう。 保存療法 肩の腱板損傷の治療は基本的には保存療法です。急性期には三角巾で固定し、患部の安静を保ちます。痛みや腫れがある場合は痛み止めの注射やヒアルロン注射を行うこともあります。 また、腱板が損傷した状態で無理に動かすと再発したり、ひどくなったりすることがあるので、リハビリも大切です。 手術 保存療法で痛みが改善しない、損傷がひどく肩の動きが悪いという場合には手術を検討します。損傷した腱板を手術によって直接修復するというものです。 近年は関節鏡といって皮膚を大きく切らない手術が行われています。術後1~2週間ほどで痛みが落ち着くことが多いですが、正常な肩関節の状態に戻すにはリハビリ期間を含めて6か月程度かかることが多いです。 再生医療 これまで腱板損傷の治療は保存療法と手術がメインでした。しかし、手術となれば治療やリハビリを含めてスポーツ復帰までの期間が長くなります。 そんな中、近年、腱板損傷の治療法として再生医療が注目されています。 再生医療は、自身の脂肪から採取した幹細胞を肩腱板に注射します。そして幹細胞が傷ついた腱板や組織を修復するというものです。 外科的な手術をしないで治療できるため、治療期間の短縮も期待できます。 まとめ・メジャーリーグ(ドジャース)山本由伸が発症!肩腱板損傷について 今回は肩の腱板損傷についてご紹介しました。 今回の山本由伸選手をはじめとして、肩を酷使する野球などのスポーツで使い過ぎによって肩の腱板が傷つくことがありますし、加齢によって腱板損傷を起こすこともあります。 プロの選手のように日常からケアをしていても、発症することがあるため、注意が必要です。プロ野球選手のように選手生命という問題がある場合は無理もできません。 そこで近年、治療法として注目を集めているのが再生医療です。特に幹細胞治療は、自分の幹細胞を用いるので、副作用のリスクが少なく、治療期間も短くて済むというメリットがありスポーツをされている方に最適です。 もちろん、再生医療はスポーツ選手ではなくとも有効です。 肩の痛み、肩の腱板損傷でお悩みの方は、再生医療による治療を検討してみてはいかがでしょうか。お気軽にご相談ください。 ▼肩の腱板損傷の回復を目指す再生医療とは https://fuelcells.org/treatment/shoulder/ ▼スポーツ選手の選手生命を護る再生医療をご存知でしょうか https://fuelcells.org/treatment/sports/
2024.06.18 -
- 下肢(足の障害)
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- 膝部、その他疾患
離断性骨軟骨炎は、主にスポーツを行っている人が発症しやすい病気です。発症した際、完治期間はどのくらいの期間を要し、運動はいつから再開できるのか疑問に感じる方もいるのではないでしょうか。 離断性骨軟骨炎は安静にしていると次第に痛みが軽減されるものの、完治したと思って無理に動くと再発する可能性があるため注意が必要です。 本記事では、離断性骨軟骨炎における完治期間の目安を解説します。再発予防法も紹介するので、離断性骨軟骨炎の症状回復へ向けた治療が知りたい方は参考にしてください。 離断性骨軟骨炎の完治期間 離断性骨軟骨炎は、治療法によって完治期間の目安が異なりますが、一般的に完治するまで6カ月以上かかる可能性があります。 そのため、完治期間の目安を把握したうえで、復帰スケジュールを組むのが大切です。ここでは、保存療法と手術療法の完治期間の目安を解説するので参考にしてください。 保存療法における完治期間の目安 保存療法における完治期間は、6カ月以上~1年ほどが目安になります。離断性骨軟骨炎は10代~20代くらいに多く発症するため、低年齢の場合は保存療法を優先するケースが一般的です。 保存療法では、離断性骨軟骨炎の要因となるスポーツ活動を禁止して安静に過ごしながら、レントゲンやMRIなどで修復状態を定期的に確認します。 症状を見ながら段階的にスポーツ活動への復帰を進めていきますが、発症前の運動レベルまで戻す場合は数カ月~1年くらいはかかる可能性があります。また、保存療法で症状回復が得られない場合は、手術を行うのが一般的です。 手術療法における入院期間と完治期間の目安 手術療法における完治期間の目安は、術式によって異なりますが6カ月~10カ月ほどでスポーツ活動に復帰できる可能性があります。入院期間も術式でさまざまで、おおむね5日~7日程度です。 退院後はリハビリを行い、修復状態を確認しながら軽い運動から復帰を開始します。本格的な復帰は6カ月ほどが多いため、6カ月ほどは無理のない範囲でリハビリを進めていくのが重要です。 スポーツ復帰を目指す場合は、適切な手術を受けて完治期間までは医師の指示に沿ったリハビリを受けましょう。 離断性骨軟骨炎の主な治し方 離断性骨軟骨炎の主な治し方は、以下の通りです。 治療法の種類 特徴 安静 運動をせず安静に療養する リハビリテーション 患部への負担軽減を目的にリハビリ訓練を実施する 薬物療法 鎮痛薬や関節内注射を行う マイクロフラクチャー法 膝関節鏡を関節内に入れて、患部の数カ所に小さい穴を開けて出血させて治癒を促進 整復内固定術 骨釘や生体吸収性ピンなどを使用して固定 骨軟骨移植術 円柱状の軟骨片を採取して、損傷した部分に移植 離断性骨軟骨炎は、問診や触診、レントゲン検査などを行ったうえで診断します。ただし、初期の場合はレントゲンでは写りにくいため、MRI検査で確定診断をするのが一般的です。 また、手術療法の術式は、遊離した軟骨片の大きさや状態などから総合的に判断して決めます。 無理に運動を継続すると手術が必要になるだけでなく、競技生活を続けられなくなる可能性があります。離断性骨軟骨炎は、早期発見・早期治療が重要なため、肘や膝に違和感があった際は、ただちに医療機関を受診し、医師の指示に従いましょう。 離断性骨軟骨炎は再発するためリハビリが重要 離断性骨軟骨炎は、症状が治まっても再発するリスクが生じます。 再発する理由は、関節軟骨は血流が乏しく自然治癒力が限られているためです。離断性骨軟骨炎の症状は安静にしていると落ち着いてくる場合があるため、完治したと勘違いする人も少なくありません。 しかし、完治していない状態で運動を再開すると、まだ安定していない軟骨に負荷をかけてしまい結果として再発につながります。 痛みや引っかかりがなくなったとしても、自己判断で運動を再開するのは危険です。離断性骨軟骨炎は完治までに6カ月以上かかるケースが一般的なため、再発を防ぐためにもリハビリが重要です。運動を再開する際は自己判断せず、医師の診察を受けましょう。 離断性骨軟骨炎のリハビリ治療と期間 離断性骨軟骨炎は、症状が軽い場合はリハビリと安静中心の保存療法で治療が行われます。リハビリ期間は、患者さんの年齢や症状の進行具合によって変わってきます。 離断性骨軟骨炎は、一般的に約1〜2カ月で痛みがやわらぎますが、3か月ほどの安静が必要です。 リハビリは、可動域訓練や筋力トレーニングを中心に行います。理学療法士の指導やアドバイスをもとに、肘や膝に負荷のかからない動作を身につけるのがリハビリの目的です。 3カ月以上保存療法を行っていても症状の回復が見込めない、もしくはすでに症状が進行しており軟骨の状態が良くない場合は、リハビリより手術を先に行います。 手術は関節鏡を使ったものが多いですが、症状によっては軟骨の移植など大がかりな方法になる場合があります。 関節鏡下の手術の場合は傷口が小さく回復が早く、早期にリハビリを開始可能です。ただし、軟骨の修復は普通の骨と比べて時間がかかるため、無理に動かさないよう注意しましょう。 離断性骨軟骨炎の再発予防法 離断性骨軟骨炎は、再発する可能性のある病気です。痛みが軽減されたかといって、本格的な復帰をしないよう注意しましょう。ここでは、離断性骨軟骨炎の再発予防法を解説します。 完治してから復帰する 離断性骨軟骨炎の再発予防には、完治してから復帰するのが重要です。痛みがなくなると運動を再開しても問題ないと判断してしまいがちですが、完治していない場合、軟骨は不安定な状態です。 離断性骨軟骨炎の発症前と同じレベルで体を動かすのは、再発につながるリスクが生じるため注意しなければなりません。再発しないためにも運動の時期は勝手に決めず、治療期間中は医師の指示に従い、段階を踏んで本格的な復帰を目指すようにしましょう。 オーバーワークになりすぎないようにする 離断性骨軟骨炎の再発予防には、オーバーワークになりすぎないよう練習量を調整するのが大切です。痛みがなくなると、発症前と同じ運動量で練習に参加してしまう可能性があります。 特にスポーツをしている場合はまわりに遅れをとりたくないと思って、無理をしてしまいがちです。完治していない状態でオーバーワークになりすぎると、再発により長期離脱につながりかねません。医師から完治と言われない限りは、練習量を抑えるのが重要です。 サポーターを着用する 離断性骨軟骨炎の再発予防には、サポーターの着用が効果的です。軟骨と骨をつなぎとめる部分の血流障害を引き起こすと軟骨が剝がれやすくなり、離断性骨軟骨炎を再発する要因になります。 離断性骨軟骨炎の場合は、サポーターを使用すると体の重心バランスが整い、患部の負担軽減につながります。サポーターはギブスと異なり関節の動きを固定しないため、自然な動きが可能です。 なお、離断性骨軟骨炎向けのサポーターには大腿四頭筋を補強するタイプや固定力の高いタイプなど、さまざまな種類があります。再発防止策には、目的や症状に合ったサポーターを選ぶのが大切です。 定期的に検診を受ける 定期的に検診を受けるのが、離断性骨軟骨炎の再発予防策です。スポーツでは継続的な負荷がかかるため、定期的な検診により症状が悪化していないか確認できます。 離断性骨軟骨炎は治療が早ければ、保存療法で症状回復が期待できる病気です。完治したからといって無理をしてしまうと、再発する可能性が考えられます。再び長期離脱につながらないよう定期的に受診し、再発を予防するのが大切です。 離断性骨軟骨炎における治療法の1つ再生医療の可能性 再生医療とは、損傷した組織や臓器の機能を回復させるために、細胞や組織、臓器を人工的に作製したり、自己修復能力を促進したりする医療技術の総称です。 当院「リペアセルクリニック」では、患者様自身の幹細胞を接種、培養しているため、副作用のリスクが低く抑えられます。 また、採取する脂肪量は米粒2~3粒程度のため、体への負担は大きくありません。再生医療では、手術不要で治療が受けられます。 メール相談やオンラインカウンセリングを受け付けておりますので、離断性骨軟骨炎の治療に関する悩みがある方は、お気軽にお問い合わせください。 まとめ・離断性骨軟骨炎の再発予防には完治期間を守ることが大切 離断性骨軟骨炎の完治期間は、6カ月以上が目安となります。一般的に安静にしていれば症状軽減が期待できますが、完治したと思って発症前と同様の生活をすると再発しやすくなるため注意が必要です。 離断性骨軟骨炎はリハビリを正しく行うと症状緩和につながり、再発を予防できます 治療後はいきなり発症前と同じ練習量やトレーニングをするのではなく、段階を踏んで運動を再開するのが大切です。 離断性骨軟骨炎の完治期間を踏まえたうえで、症状回復へ向けた適切な治療を受けましょう。
2023.05.26 -
- 野球肘
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インピンジメント症候群による痛みを早く治したいと考え、効果的な「リハビリ」や「ストレッチ」を探している方も多いでしょう。 適切なリハビリテーションや生活習慣の改善を行うことで、基本的には手術をせずに症状改善が期待できます。 本記事では、インピンジメント症候群に有効なストレッチ方法やリハビリテーションについて解説します。 一方で、なかなか治らない肩の痛みの場合、リハビリだけでは治らない可能性があり、手術が検討されることがあります。 しかし、近年の治療では日常生活やスポーツに早く復帰したい方に、手術せずにインピンジメント症候群を治療できる再生医療が注目されています。 \インピンジメント症候群に有効な再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いて自然治癒力を高めることで、炎症抑制や損傷した肩周辺の組織の再生・修復を促す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 なかなか治らないインピンジメント症候群を早く治したい リハビリやストレッチを継続しても効果が得られない 根本的に治療したいが、手術はできるだけ避けたい 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 まずはインピンジメント症候群の治療について無料相談! インピンジメント症候群のリハビリの目的と有効なストレッチ 野球やバトミントンなどオーバーヘッドスポーツで生じやすいインピンジメント症候群。 投球動作で肩に痛みが生じる、いわゆる「野球肩」の一種として知られています。 インピンジメントとは「衝突」の意味で、インピンジメント症候群は、肩の関節を構成する骨同士が衝突したり、骨の間に筋肉が挟まれたりして痛みが生じる状態です。 インピンジメントを引き起こす原因はさまざまで、原因に合わせたリハビリの実施が必要です。 今回は、インピンジメント症候群の具体的なリハビリ方法について解説します。 インピンジメント症候群のリハビリ目的 肩の関節は、背中にある肩甲骨と腕の骨である上腕骨、鎖骨によってできています。 上腕骨の先端にある球状の上腕骨頭(じょうわんこっとう)が肩甲骨のくぼみにはまるように作られる肩甲上腕関節(けんこうじょうわんかんせつ)が、一般的に肩関節と呼ばれる関節です。 インピンジメント症候群は、以下のような要因で、肩関節の正常な動きが妨げられるため生じます。 関節周辺の組織が固くなり上腕骨頭の位置がずれる 猫背になり肩甲骨の動きが悪くなる 筋力が低下して上腕骨頭が正常とは異なる動きをする これらの要因を改善して、インピンジメントを生じさせない動きを取り戻すのがリハビリの目的です。 リハビリでは、インピンジメント症候群により生じた炎症の回復を補助する目的も含まれます。 インピンジメント症候群のリハビリとストレッチ|炎症への対応 肩を動かさなくても痛みがでる場合や、夜間に痛みがでる場合は、インピンジメントにより肩周辺の組織に炎症が生じている可能性があります。 そのような状態では、積極的な運動よりも、炎症や痛みを和らげる対応が優先されます。 そのため、肩のアイシングや安静時のポジショニング(肩の位置の調整)をおこない、肩にかかるストレスを軽減させるのが大切です。 ポジショニングは、肩や肘の下にタオルなどを入れて痛みがないポジションを作ります。 振り子運動 また、運動では振り子運動により、自重を使った関節の運動を実施して、肩への負担をかけないようにします。 さらにリハビリ効果を高めたい方は、肩の痛みの根本的な改善が期待できる再生医療も併せてご検討ください。 >リハビリ効果を高め効果が期待できる「再生医療」とは インピンジメント症候群のリハビリとストレッチ|猫背を改善するリハビリ 猫背になると、肩甲骨の動きが妨げられるため、正常な肩関節の動きが生じずに、インピンジメントを引き起こしやすくなります。 肩の痛みがあり肩関節を動かしにくいときでも、猫背を改善するリハビリは、肩関節を動かさずに実施できるため、積極的に取り組みましょう。 具体的な方法は以下の通りです。 ストレッチポールでのストレッチ ストレッチポールの上に仰向けで寝て、胸を開いて背中をストレッチします。 cat & dogストレッチ 四つ這いで背中を丸めたり、反らしたりする「cat & dog」の運動もおすすめです。 インピンジメント症候群のリハビリとストレッチ|肩関節の動きを改善するリハビリ インピンジメントを起こす原因の1つが、肩の関節周辺にある組織の柔軟性低下です。 とくに肩の後ろの組織が固くなると、上腕骨頭が前方にずれてしまい、正常な肩関節の運動ができません。 その結果、インピンジメントが生じやすくなります。 そこで、肩の後ろで関節を覆っており、動きの制限になりやすい後方関節包(こうほうかんせつほう)のストレッチを紹介します。 クロスボディストレッチ 1つ目の方法は座った状態または立った状態でおこないます。 具体的な方法は以下の通りです。 1, 痛みのある方の腕を肩の高さまで上げる 2, 反対の手で肘を掴んで体の内側に引きよせる 3, 肩の後ろが伸ばされるのを確認しながら30秒キープする 痛みがある場合は無理をしないようにしましょう。 スリーパーストレッチ 2つ目の方法は横向きに寝て行うストレッチです。 具体的な方法を解説します。 スリーパーストレッチ 1, ストレッチする方の肩が下になるように横向きに寝る 2, 腕を肩の高さに合わせるように脇を開く 3, 肘を直角に曲げる(前ならえ) 4, 反対の手で立てた前腕をゆっくり内側に倒す 5, 限界まで倒した状態で30秒キープする 強く抑えるように倒すと痛みが出やすいので、ゆっくり力を入れずに倒しましょう。 インピンジメント症候群のリハビリとストレッチ|腱板機能を改善するトレーニンング 腱板(ローテーターカフ)は、肩甲骨と上腕骨をつなぐ以下の4つの筋肉をまとめた呼び方です。 腱板とは 棘上筋(きょくじょうきん) 棘下筋(きょくかきん) 肩甲下筋(けんこうかきん) 小円筋(しょうえんきん) 肩関節をおおうように位置しており、肩関節を安定させて、スムーズに動かせるようにする役割を持っています。 そのため、腱板をうまく使えないと、肩関節が不安定になり、正常な関節の運動ができず、インピンジメントを引き起こします。 そこで、腱板の機能を改善するリハビリを紹介します。 棘上筋トレーニング 腱板の1つである棘上筋のトレーニングを紹介します。 1, 腕を体の横につけて、親指が上になるようにする 2, 肘を伸ばしたままで、体から腕が離れるように上げる 3, バレーボール1個分程度まで上げた後で元に戻す 負荷をかける場合は、500mlのペットボトルやチューブを使用しましょう。 腱板は関節を安定させるインナーマッスルですので、負荷は軽めにして20〜30回を目安に3〜4セットおこないましょう。 チューブがあるなら、以下の棘上筋トレーニングも導入できます。 1, 鍛えたい方の手でチューブを握る 2, 鍛えたい方の手と逆の足でチューブを踏んで固定する 3, 3〜5秒かけて、肘を伸ばしたまま、チューブを持ち上げる 4, 3〜5秒かけて、元の場所に戻す 1セット15回として、3〜4セットほどおこないましょう。 スピードを上げると効果が落ちるので注意してください。また、腕を過度に挙上すると、別の筋肉を使ってしまい、棘上筋のトレーニングになりにくいことを覚えておきましょう。 棘下筋・肩甲下筋トレーニング 棘下筋と肩甲下筋は、お互い対照的な働きをする筋肉です。 そのため、棘下筋のトレーニングと反対の動きをすると肩甲下筋のトレーニングになります。 1, 腕を体の横につけて、親指が上になるようにする 2, 肘を伸ばしたままで、体から腕が離れるように上げる 3, バレーボール1個分程度まで上げた後で元に戻す 脇を開くと、ほかの筋肉が働いてしまうため、棘下筋、肩甲下筋のどちらのトレーニングでも、脇を開かないように注意しましょう。 棘下筋トレーニングと同様、チューブなどを使い、軽めの負荷で、頻度を多くおこないましょう。 1〜2kgのダンベルがあれば、以下のトレーニングも実施できます。 1, 体の側部を床につける形で寝転がり、膝と背中を曲げる 2, 鍛えたい方の腕の肘をつけて、下腕を地面に対して垂直の角度で曲げる 3, ダンベルを持ち、胸の近くまで持ち上げる 4, ダンベルが床につく手前まで下げる 3と4を15回繰り返すのを1セットとし、3〜4セットおこないます。 とくに肩甲下筋を鍛えたいときは上記のトレーニングがおすすめです。 まとめ:インピンジメント症候群の改善には地道なリハビリとストレッチが重要 インピンジメント症候群は、肩の柔軟性低下や腱板機能の低下、悪い姿勢によって、正常な関節の運動ができないことで生じます。 そのため、継続的なリハビリとストレッチによって原因となっている部分を改善することが重要です。 しかし、ストレッチは柔軟性を高めるために大切ですが、肩の状態によっては根本的に治らない可能性があるため、手術療法や再生医療による積極な治療を検討しましょう。 インピンジメント症候群を早く治したい方は、ぜひ再生医療による治療をご検討ください。 \インピンジメント症候群に有効な再生医療とは/ 再生医療は、患者さまの細胞や血液を用いる先端医療で、炎症抑制や損傷した肩周辺の組織の再生・修復を促す治療法です。 【こんな方は再生医療をご検討ください】 インピンジメント症候群を早く治したい リハビリやストレッチを継続しても効果が実感できない 根本的に治療したいが、手術はできるだけ避けたい 当院リペアセルクリニックでは、再生医療の具体的な治療法や適応症例について無料カウンセリングを行っているため、お気軽にご相談ください。 まずはインピンジメント症候群の治療について無料相談! ▶治療方法の選択肢のひとつとして、こちらの動画も是非ご覧ください。 https://youtu.be/B4Vx0of7CsE?si=ypxnq2LyGBRckfpx ▼肩のスポーツ障害、ゴルフ肩に関して解説しています ゴルフ肩(スイングショルダー)とは?その原因と治療法 ▼インピンジメント症候群の原因や症状を解説 野球肩|インピンジメント症候群とは、その原因、症状と治療法 インピンジメント症候群に関するQA 本記事ではインピンジメント症候群に関して解説しました。ここではよくある質問に回答します。 インピンジメント症候群はどれくらいで治るか 再発を防止するにはどうすれば良いか インピンジメント症候群に効くツボはどこか それぞれ詳しく解説するので参考にしてください。 インピンジメント症候群はどれくらいで治るか リハビリと保存療法をおこなう限り、十分に改善されるまで2カ月ほどかかります。 ただし症状が重篤な場合、さらに時間がかかるかもしれません。 また3カ月以上経っても十分な改善が見られない場合、手術などを検討します。 いずれにせよインピンジメント症候群の治療には時間がかかるため、焦らず着実にリハビリを進めるのが重要です。 再発を防止するにはどうすれば良いか インピンジメント症候群を予防するには、以下のポイントをおさえます 医師の指示のもと、投球、送球のフォームを見直す アイシングや休息を十分におこなう 入念なウォームアップやクールダウンを習慣づける 肩周りの筋肉を鍛え、剛性を保つ ストレッチを習慣づけて、柔軟性をつける 医師の指示のもと、上記の実施を目指しましょう。 また再発防止にはチームやトレーナーの協力も欠かせません。 状態を共有し、再発の要因となるトレーニングは避けるなどの配慮をおこないましょう。 インピンジメント症候群に効くツボはどこか インピンジメント症候群に効くツボとして以下が挙げられます。 肩髃(けんぐう)/肩甲骨の端、肩峰のやや前下方 肩井(けんせい)/首のつけ根と肩先の中間 肩髃や肩井を指圧すれば症状が改善する可能性があります。 しかしツボを刺激してインピンジメント症候群を治す試みは一般的ではなく、効果の程度も明確ではありません。 ツボの指圧よりも、一般的なリハビリや保存療法に集中するのを推奨します。
2023.03.24 -
- 幹細胞治療
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テニス肘の痛みは日常生活に影響を与えやすく、長期間にわたって悩まされるケースも少なくありません。 テニス肘の治療法は保存療法・手術療法、そして近年は「再生医療」が選択肢のひとつになっています。 再生医療は、保存療法で改善が見られず、手術は避けたいという方の選択肢となる、患者様自身の細胞を活用する新しい治療法です。 本記事では、テニス肘に対して再生医療を選択する上で知っておきたい、メリット・デメリットをわかりやすく解説します。 テニス肘の治療を検討している方は、参考にしてください。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を行っています。ぜひ登録いただき、ご確認ください。 テニス肘の治療の新しい選択肢「再生医療」とは テニス肘の治療では、保存療法や手術に加え、「再生医療」が新たな選択肢となっています。 再生医療の代表的な方法としては、「幹細胞治療」と「PRP療法」があります。 いずれも、注射や点滴を通じて症状のある部位にアプローチする治療法で、入院や手術を必要とせず、日帰りでの施術が可能です。 以下では、幹細胞治療とPRP療法それぞれの特徴について、詳しく解説します。 細胞の力を利用する幹細胞治療 幹細胞治療とは、患者様自身から採取した幹細胞を用いる再生医療のひとつです。 幹細胞が、さまざまな種類の細胞に変化する「分化能」という能力を活かします。 再生医療は皮膚や筋膜の表面ではなく、関節内や腱付着部などへ静脈点滴または局所注入によってアプローチします。 脂肪由来の幹細胞治療を行う当院「リペアセルクリニック」での治療の流れは以下のとおりです。 1. 初診・問診・血液検査で適合確認 2.局所麻酔下で脂肪の採取(米粒2~3粒ほどの量) 3.細胞培養・加工 4.投与(静脈点滴または局所注入) 5.定期的な経過観察 投与自体は日帰りで対応可能です。 ただし、当院では冷凍保存しない幹細胞を使用しているため、細胞を培養し、投与できる状態にするまで約1カ月を要します。通院頻度は治療内容により異なりますが、およそ月1回程度のペースとなります。 また、幹細胞治療は痛みや組織の損傷が重度である場合に適用されるケースが多く、治療の適応については医師による慎重な判断が求められます。 テニス肘に対するPRP療法の原理 PRP療法とは、患者様自身の血液から血小板を高濃度に抽出し、患部に注射する再生医療のひとつです。 血小板は、ケガをしたときに出血を止めるとともに「成長因子」という物質を放出して組織の修復プロセスを促進します。 PRP療法を行っている当院「リペアセルクリニック」での治療は、以下の手順で進められます。 1.採血 2.採血した血液を遠心分離し、血漿成分を抽出 3.高濃度の血漿成分を患部へ注射 PRP療法は注射によって行われ、入院や手術を必要とせず、施術時間も比較的短いのが特徴です。 また、軽度な症状に対して適応になるケースが多い傾向があります。 テニス肘で再生医療を選ぶメリット 再生医療は、肘の腱・靱帯などに負担がかかるテニス肘に対する、身体への負担が少ない治療法として選択肢になっています。 では、どのようなメリットがあるのか、詳しく見ていきましょう。 身体への負担が少ない 再生医療は、身体にかかる負担を抑えられる点がメリットのひとつです。 手術では皮膚を切開し、場合によっては腱や靱帯の再接合・固定、人工物の挿入などを伴うケースがあります。 一方で、再生医療は注射または点滴で細胞や血液成分を投与するため、全身麻酔や長時間の手術を必要とせず、治療当日の身体的な負担を少なくできるのが特徴です。 とくに、早期の職場復帰やスポーツ活動の継続を望む方にとって、有力な選択肢のひとつになっています。 アレルギー反応や合併症のリスクが少ない 再生医療は、患者様本人の細胞を利用するため、免疫拒絶・アレルギー反応が起こるリスクが低い治療法です。 他人の組織を移植する場合と異なり、自己の細胞を使用することで、身体が異物として認識する可能性が極めて低くなります。 また、針を使った注射や点滴が中心で、大きな切開を伴わないため、術中・術後の出血や感染症などのリスクも抑えられます。 入院する必要がない 再生医療では入院を必要とせず、日帰りで治療ができる点も大きなメリットです。 手術を必要とする治療では、術前検査・麻酔・術後管理・痛みや腫れのケア・退院までのフォローが必要です。 一方、再生医療では脂肪採取・血液採取・細胞処理・注入という工程を、比較的短時間で済ませられます。 日帰りまたは短時間の通院で対応できることから、日常生活への影響を抑えられるのです。 仕事や日常生活への影響を心配せずに治療をスタートできるという点は、ライフスタイルを重視する方にとって有力な選択肢となります。 治療後の日常生活への影響が少ない 再生医療を用いたテニス肘の治療では、治療後に日常生活や軽度な動作への制限が手術ほど大きくない点もメリットです。 手術をした場合には、術後の固定・制限・リハビリテーションが長期間に及ぶことがあります。 注射や点滴で治療する再生医療では、治療直後から比較的早期に通常の生活に戻ることが可能です。 また、採取や注入する際のダメージも少ないため、術後の腫れ・痛み・回復期間も短く済みます。 趣味のスポーツや家事・仕事を継続しながら、これまでどおりに過ごしたいというニーズに応えられる治療法なのです。 テニス肘で再生医療を選ぶデメリット 再生医療に限らず、どのような治療にも留意すべき点があります。 ここでは、テニス肘に対して再生医療を検討する際に知っておきたい、主なデメリットについて見ていきましょう。 すべての人に効果があるとは限らない 再生医療の治療を受けたすべての人に明確な改善が現れるとは限りません。 症状の進行度や炎症の範囲、既存の腱や靱帯の損傷状態、年齢や基礎疾患の有無などが治療の影響に関わります。 さらに、再生医療は個々の細胞の状態に依存するため、冷凍しておらず質の良い細胞などでなければ、期待される組織修復のプロセスが十分に働かないケースもあります。 したがって、医師による詳細な診察や検査をもとに、適応や治療目的を慎重に確認することが大切です。 施術できるクリニックが限られる 再生医療は、専門的な知識と技術、厚生労働省への届出が必要とされる高度な医療行為です。 一般的な整形外科や接骨院などでは取り扱っていないケースが多く、施術を受けられる医療機関は限られています。 とくに、自己脂肪由来の幹細胞治療は、脂肪の採取・細胞の培養・加工・管理など、厳密な手続きと設備が求められるため、実施できるクリニックはごく一部なのです。 また、医療機関によって対応できる症状や、治療法の内容が異なる場合もあります。 治療を受けられないケースがある 再生医療は、すべての患者に適用できるわけではありません。 たとえば、すでに肘の関節に人工関節を挿入している場合には適用不可となっています。 また、以下のケースも安全性の観点から治療が見送られる場合があります。 重度の全身疾患がある方 感染症の有無が確認された方 妊娠中や授乳中の方 自己免疫疾患のある方 ただし、適応については医療機関ごとに異なる基準が設けられているため、事前に治療の可否や制限事項を確認しましょう。 再生医療が適応となる主な症状|テニス肘・ゴルフ肘について 再生医療では、おもに以下の症状が適応となります。 半月板損傷:膝の関節内にある軟骨組織が切れたり、裂けたりする状態 膝靭帯損傷:膝を安定させる靭帯が伸びたり、部分的に切れたりして不安定になるケガ 肘内側上顆炎(ゴルフ肘):肘の内側に痛みが出る、繰り返しの動作で起こる炎症 肘外側上顆炎(テニス肘):肘の外側に痛みが出る、前腕の使い過ぎによる障害 手首の靭帯損傷:手首の靭帯が伸びるなど部分的に断裂し、痛みや不安定感が生じる状態 TFCC損傷:手首の小指側にある軟骨や靭帯が損傷し、回す動作で痛みが出る状態 足底腱膜炎:かかとの骨から足の裏にかけての腱に炎症が起き、歩くと痛みが出る症状 肩腱板損傷:肩を動かす筋肉や腱が損傷し、腕を上げにくくなったり痛みが出る状態 膝蓋腱炎(ジャンパー膝):膝の皿の下の腱に炎症が起き、跳んだり走ったりで痛む症状 オスグッド・シュラッター病:成長期に膝の下が出っ張って痛くなるスポーツ障害です。 肉離れ(筋断裂):筋肉が強く伸ばされた際に、部分的に切れて痛みや腫れが起こる症状 アキレス腱炎:かかとの上あたりのアキレス腱に炎症が起こり、歩行や運動時に痛む症状 足首靭帯損傷:足首の捻挫によって靭帯が損傷し、腫れや不安定感が生じる状態 腱鞘炎:指や手首を使いすぎることで腱の通り道に炎症が起き、動かすと痛む状態 以下では、テニス肘とゴルフ肘について詳しく解説します。 テニス肘(上腕骨外側上顆炎) テニス肘は、前腕の伸筋群に繰り返しの負荷がかかることで、肘の外側にある腱の付着部に炎症や微細な損傷が生じる疾患です。 とくに、テニスのバックハンド動作で痛みが出やすいため、通称として広くテニス肘と呼ばれています。 実際には、タオルを絞る・ペットボトルのフタを開けるといった動作やパソコン操作、調理など、スポーツに限らず日常のシーンで痛みが現れるのが特徴です。 発症は、加齢による腱の変性が見られる中高年層に多く、悪化すると安静時にも痛みが続く場合があります。 軽度であれば保存療法が中心ですが、長期にわたって痛みが続く場合には、再生医療も治療の選択肢のひとつです。 ゴルフ肘(上腕骨内側上顆炎) ゴルフ肘は、肘の内側に痛みが出る疾患です。 ゴルフのスイング動作で痛むため「ゴルフ肘」と呼ばれていますが、実際にはスポーツに限らず、手首を内側に曲げる・物を握る・ロープを引く・ドアノブをひねるといった動作でも痛みが誘発されます。 肘の上腕骨内側の骨の出っ張り「上顆(じょうか)」に繰り返しの負荷がかかり、腱に微細な損傷や炎症が起こるのが原因です。 主に、手作業を行う職業やスポーツ選手、家事を担う方にも多く見られる障害であり、放置すると慢性化するケースもあります。 保存療法で改善しない場合には、再生医療の適応が検討されます。 まとめ|再生医療でテニス肘の痛みを治療しよう テニス肘は、日常の動作やスポーツの繰り返しによって肘の腱に負担がかかり、痛みを生じる疾患です。 保存療法などで改善が見られない場合、再生医療が選択肢になります。 再生医療は身体への負担を軽減し、手術を避けたい方や日常生活への影響をできるだけ抑えたい方の治療法のひとつです。 テニス肘は、早期の対応が痛みの悪化や長期化を防ぐ鍵になります。 医師と相談しながら、自分の症状に合った治療法を見つけていきましょう。 なお、当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、テニス肘の治療に用いられている再生医療に関する情報の提供と簡易オンライン診断を実施しています。 肘の痛みでお悩みなら、ぜひご登録ください。
2023.03.20 -
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関節リウマチとは、関節に炎症が起きて痛み、腫れを引き起こす病気です。進行してしまうと関節の変形、機能障害へと悪化してしまうこともあります。 関節リウマチの発症には遺伝要因、環境要因など複数の要因が絡んでいるとされています。 その中でも、喫煙は環境要因として関節リウマチに大きな影響を与えていることが研究の結果明らかになりました。 そこで今回の記事では、関節リウマチと電子タバコ、喫煙の関係について解説します。 関節リウマチに電子タバコは悪影響を及ぼす可能性がある 関節リウマチへ電子タバコが与える影響については、まだ研究成果が多くないため具体的な影響についてはわかっていません。 しかし、アメリカの研究によると、電子タバコの使用は青少年の間で急増しており、呼吸器系に悪影響を及ぼす可能性が指摘されています。 とくに喘息との関連性が確認され、従来の可燃性製品を使用したことがない若者においても、電子タバコ使用と喘息診断の間に有意な関連が見られました。(文献1) また、電子たばこの煙霧中に発がん性物質が含まれる可能性が指摘されています。(文献2) 現時点では科学的証拠は不十分とされていますが、今後の研究によっては関節リウマチの発症や悪化との関連性が明らかになる可能性もあるため、注意が必要です。 喫煙が関節リウマチに良くないとされている理由 喫煙は肺がんや肺疾患、動脈硬化や脳血管障害など多くの健康問題を引き起こすことは広く知られています。 ここではとくに、関節リウマチの方にとって喫煙が与える具体的な悪影響についてご紹介します。 死亡リスクの増加 関節リウマチと診断されている方が喫煙を続けていると、非喫煙者に比べて死亡率が増加することが研究により示されています。 フィンランド社会保険研究所の大規模研究によると、男性の関節リウマチ患者では過去の喫煙によって死亡リスクが2.6倍、現在の喫煙によって3.8倍に上昇することが報告されています。(文献3) また、米国ハーバード医科大学による37万人以上の女性を対象とした追跡調査では、1日25本以上の喫煙をしている女性は、非喫煙者と比較して関節リウマチの発症リスクが1.39倍高くなることが明らかになりました。(文献3) さらに、米国リウマチ学会の発表によると、禁煙した関節リウマチ患者は喫煙を継続した患者と比較して病気の活動性が有意に低下し、寛解率も高くなることが示されています。 このことから、関節リウマチと診断された後の禁煙が病状の改善に有効であると考えられます。 手術の合併症の増加 喫煙は関節リウマチ患者の手術による合併症リスクを高めます。 喫煙者と非喫煙者における膝関節置換術の経過を比較した研究があります。 8,776人の人工膝関節置換術を受けた方を対象とした研究では、そのうち11.6%が現在も喫煙者でした。この研究によると、喫煙者は非喫煙者と比較して、創傷合併症、肺炎、および再手術の発生率が明らかに高いことが示されています。(文献4) このような合併症が起こる理由として、タバコに含まれる一酸化炭素が関係しています。喫煙すると一酸化炭素が赤血球内に取り込まれ、全身の組織に運ばれる酸素が減少します。手術部位の適切な治癒には酸素を十分に含んだ血液が必要であるため、喫煙者では治癒プロセスが滞り、回復に時間がかかるようになると考えられています。 病状の悪化 喫煙は関節リウマチの症状を悪化させることが研究で示されています。 159人の変形性膝関節症の男性を最長30ヶ月間追跡調査した研究では、喫煙者は非喫煙者に比べて膝の痛みが強く、軟骨が著しく失われる可能性が2倍以上高いことが明らかになりました。(文献5) また、311人の初期リウマチ性関節炎の患者を対象とした追跡調査では、1年後のX線写真を調べたところ、喫煙者は非喫煙者よりも関節の状態が明らかに悪化していました。(文献6) つまり、喫煙は他の要因とは関係なく、単独でリウマチの進行を早める原因になっていることがわかりました。 関節リウマチの改善を目指すなら禁煙からはじめよう 関節リウマチの症状改善に向けた第一歩として、禁煙が挙げられます。 アメリカのリウマチ学会の研究では、禁煙に成功したリウマチ患者さんは、喫煙を続けている患者さんと比較して、病気の活動性が明らかに低下することが確認されています。 また、喫煙は歯周病のリスクも高めることが知られており、歯周病は関節リウマチを重症化させる原因の一つとされています。口腔環境の健康を保ち、リウマチの症状を改善するためにも、禁煙に取り組むことはとても重要です。 まとめ|喫煙・電子タバコは関節リウマチの悪化要因となるので禁煙を推奨 関節リウマチと喫煙・電子タバコの関係について解説してきました。様々な研究から、喫煙は関節リウマチの発症リスクを高め、症状を悪化させることが明らかになっています。 電子タバコについてはまだ研究が進行中ですが、アメリカの調査では電子タバコ使用者に関節リウマチのリスク増加が見られています。 喫煙は死亡リスクの上昇、手術後の合併症増加など、リウマチ患者さんの健康に多くの悪影響をもたらします。 関節リウマチの治療効果を高め、合併症を減らすためにも、電子タバコを含むすべての喫煙製品の使用をやめることをおすすめします。 参考文献 (文献1) Roh T, et al. (2023). Association between e-cigarette use and asthma among US adolescents: Youth Risk Behavior Surveillance System 2015–2019. Preventive Medicine, 175, 107695. https://doi.org/10.1016/j.ypmed.2023.107695 (最終アクセス:2024年3月30日) (文献2) 厚生労働省「喫煙と健康」2016年 https://www.mhlw.go.jp/file/05-Shingikai-10901000-Kenkoukyoku-Soumuka/0000172687.pdf (最終アクセス:2025年3月30日) (文献3) 浜松医科大学「リウマチ・膠原病について」浜松医科大学ホームページ https://www.hama-med.ac.jp/docs/rheumatism/info/index.php (最終アクセス:2025年3月30日) (文献4) Bedard NA, et al. (2018). What Is the Impact of Smoking on Revision Total Knee Arthroplasty? J Arthroplasty, 33(7S), S172-S176. https://doi.org/10.1016/j.arth.2018.03.024 (最終アクセス:2024年3月30日) (文献5) Amin S, et al. (2007). Cigarette smoking and the risk for cartilage loss and knee pain in men with knee osteoarthritis. Ann Rheum Dis, 66(1), 18–22. https://doi.org/10.1136/ard.2006.056697 (最終アクセス:2024年3月30日) (文献6) Saevarsdottir S, et al. (2014). Current smoking status is a strong predictor of radiographic progression in early rheumatoid arthritis: results from the SWEFOT trial. Ann Rheum Dis, 74(8), 1509–1514. https://doi.org/10.1136/annrheumdis-2013-204601 (最終アクセス:2024年3月30日)
2022.08.09 -
- 肘頭滑液包炎
- 肘関節
肘頭の滑液包に炎症が起こった状態である肘頭滑液包炎をご存じでしょうか? 肘を頻繁に使って酷使したり、感染症が原因で起こる病気です。 肘の痛みや腫れが生じ、日常生活に支障をきたすこともあります。 「肘の皮膚がブヨブヨしている」 「これは何の病気なのか」 このように思う方は多いのではないでしょうか。 結論から言うと、これは肘頭滑液包炎(ちゅうとうかつえきほうえん)に見られる症状です。 皮膚がブヨブヨするなら、発症しているかもしれません。 今回は肘頭滑液包炎の具体的な症状や原因、治療法などを、医師の目線で解説します。 肘頭滑液包炎とは?肘が腫れてブヨブヨ痛い症状について 肘頭滑液包炎は、肘の後方にある「滑液包」で起こる炎症のことを示します。 滑液包は、関節と皮膚の間に存在し、本来なら、摩擦を軽減する役割を果たすものです。 肘頭滑液包炎の発症時の特徴として、肘の皮膚がブヨブヨになる点が挙げられます。 もちろん炎症が起こっているので、多くの場合、痛みを感じるでしょう。 皮膚がブヨブヨに感じたり、動かすと痛む症状は、肘頭滑液包炎である可能性が高いです。 もし症状を確認したら、皮膚科や整形外科、リハビリテーション科などで診てもらう必要があります。 肘の解剖 肘頭滑液包炎を理解するために必要な、肘の解剖を簡単にご説明します。 まず肘頭は、肘の先端の尖った部分です。 わたしたちが机に肘をつくときに、机に接しているところが肘頭になります。 この肘の先端である肘頭と皮膚の間には、滑液包と呼ばれる液体に満たされた薄い袋があります。 滑液包は肩、腰、膝、踵などの関節の近くにもあり、骨、筋肉、腱のクッションになります。 肘の滑液包は、皮膚が肘頭の骨の上をスムーズにスライドする動きを助けます。 肘頭滑液包炎は、肘頭の滑液包に炎症が起こった状態です。 続けて、肘頭滑液包炎の症状や原因、そして治療法を説明します。 肘頭滑液包炎の主な症状 滑液包が炎症を起こすと、まず痛みを伴うようになります。 炎症を起こした滑液包からの痛みは、突然起こることもありますし、時間をかけて徐々に悪化していくこともあります。 また最初は肘を動かしたときに痛みを感じますが、進行するとじっとしていても痛みを感じるようになります。 また肘の関節の周りに腫れや発赤が生じます。感染症が原因となっている場合は、局所に熱感を伴うこと、また発熱することもあります。 痛みや腫れなどの症状に加えて、肘頭滑液包炎が悪化すると、肘を使うことが困難になります。 慣れた日常生活の動作も、痛みのために辛くなるかもしれません。 また上述のように、肘の皮膚が腫れてブヨブヨになる現象が起こります。 これは、滑液包内に、滑液という液体が異常に分泌されることが原因です。 また液体がウイルス感染して、膿がたまるというケースも少なくありません。 肘頭滑液包炎の3つの原因 肘頭滑液包炎を発症する原因は、大きく分けて3つ挙げられます。 肘の過度な使用や炎症 細菌感染 外傷による刺激 特にスポーツや力仕事による疲れやけがが原因で、発症する方が多いです。それぞれ詳しく解説します。 肘の過度な使用や炎症 まず、以下のような肘の過度な使用によって、肘頭滑液包炎になることがあります。 日常生活での反復運動による摩擦(ガーデニング、DIYなど) オーバートレーニングや運動動作の反復(ボールを投げるなど) 姿勢の悪化 たとえばテニスやゴルフなど、同じような肘の動きを何度も繰り返すスポーツは、発症の原因になりがちです。 もちろん日常生活での反復運動も、肘頭滑液包炎の原因になりえます。 また「肘つき」のような姿勢の悪さによって、発症するケースもあるでしょう。 細菌感染 細菌汚染が原因で、発症する可能性もあります。 肘に擦り傷や切り傷があると、細菌が侵入することがあります。 そして滑液包がそれに感染し、肘頭滑液包炎になるかもしれません。 厳密には「感染性滑液包炎」と呼びます。 外傷による刺激 外傷による刺激で、肘頭滑液包炎を発症することもあります。 たとえば物が当たる、転倒して肘をついてしまう、打撃を加えられるなどすると、滑液包に負担がかかります。 あまりにも刺激が強い、何度も繰り返されるなどすると、肘頭滑液包炎になる可能性が出てくるでしょう。 特にスポーツに参加していると、肘にダメージを受けることが多いです。 アスリートやその保護者は、外傷による刺激で発症するパターンを知り、対策しておいたほうが良いでしょう。 肘頭滑液包炎の治療法 肘頭滑液包炎の治療は、感染症が原因か、そうでないかでわかれます。 感染症による肘頭滑液包炎の治療法 感染症が原因である場合、抗菌薬による治療は必須です。 通常は1週間程度、黄色ブドウ球菌に有効な抗菌薬を飲む必要があります。 症状が良くなっても、体内に残っている病原菌を確実に除去するために、処方された期間は抗菌薬を服用する必要があります。 感染した滑液をできるだけ除去するために、針を刺して滑液包も吸引することがあります。 吸引した滑液を詳しく調べることで、病原菌がわかることもありますので、診断を目的に吸引する場合もあります。 感染症が原因ではない肘頭滑液包炎の治療法 感染症が原因ではない場合は、自宅でもある程度治療ができます。 まず、運動や仕事で滑液包炎の原因となった腕の動きを避けることは、症状の緩和に役立ちます。 痛みを我慢して仕事をしたり、スポーツをしたりしないようにしましょう。 またNSAIDs(非ステロイド系抗炎症薬)は、滑液包炎によって引き起こされる痛みや炎症を軽減するために役立ちます。 装具を利用して肘が動かないように固定すると、症状は改善しやすくなります。三角巾などで手を吊るだけでも構いません。 これらの治療が3~6週間経っても効果がない場合は、滑液包の周りの過剰な液体を吸引すると同時に、炎症を抑えるためにステロイド薬の注射をすることがあります。 感染症が原因ではない肘頭滑液包炎は、3~6週間程度安静にすることで治ることが一般的です。 肘頭滑液包炎は完治が期待できますので、肘に負担をかけずに仕事や学業ができるのであれば、治療中に仕事や学校を休む必要はありません。 なお肘頭滑液包炎は通常問診と診察だけで診断できますが、治療してもなかなかよくならない、あるいは再発を繰り返す場合は、X線やMRIなどを用いての画像検査を行うこともあります。 肘頭滑液包炎の手術 肘頭滑液包炎において、症状が非外科的治療に反応しない場合、または抗菌薬を服用しても良くならないほど重度の感染症がある場合は手術が必要となるケースがあります。 手術では、炎症を起こしている肘の滑液包を切除します。 術後は、肘を固定するための装具が必要になります。回復には1カ月ほどかかります。 肘頭滑液包炎の予防・セルフケアについて 肘頭滑液包炎を予防・セルフケアするには以下の取り組みが有効です。 肘付きなど、肘に負担がかかる姿勢を避ける スポーツや重労働では、肘サポーターを装着する 定期的に腕を伸ばすなどしてストレッチをする細菌感染を避けるため、外傷を負ったら殺菌して清潔にする 地味な取り組みですが、予防やセルフケアでは有効です。 まとめ|肘頭滑液包炎とは、その症状と原因、治療法 以上、肘頭滑液包炎について、症状や原因、治療法について説明しました。 肘頭滑液包炎を予防する最善の方法は、できるだけ肘を酷使しないことです。 肘を使う激しい運動や活動のあとは、体を休め、回復するための時間を設けましょう。 また仕事や趣味で肘を使うことが多い場合は、肘当てをつけるなどして、保護具を使うと良いでしょう。 もし、それでも中々よくならない肘の痛みがある場合は、早めに整形外科をはじめ、医療機関にご相談されることをおすすめいたします。
2022.07.18 -
- ゴルフ肘
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- 肘関節、その他疾患
- 肘関節
「肘を曲げると急に痛いのはなぜ?病院に行くべき?」 肘を曲げると急に痛みを感じた方は、どのような原因で痛みがあるのか、病院に行くべきなのか不安な方も多いでしょう。 結論、肘を曲げて急に痛みがある場合、肘関節が炎症を起こしていたり、骨や軟骨に異常がある可能性があります。 症状によっては早期に治療を開始した方が良いケースもあり、放置してしまうと症状が悪化したり、痛みが慢性化するリスクがあるため、早めに医療機関を受診した方が良いです。 肘を曲げたときの痛みに対する治療の選択肢として、先端医療である再生医療が注目されています。 当院リペアセルクリニックの公式LINEでは、肘の痛みに対する再生医療の治療法や症例に関する情報を配信中です。 症状が悪化して日常生活に影響を及ぼす前に、再生医療ではどのような治療を行うのか、ぜひこの機会に知っておきましょう。 \公式LINEでは再生医療に関する情報や症例を公開中!/ 肘が痛いときに疑われる6つの病気【原因・対策を解説】 肘が痛いとき、疑われる病気として以下の6つがあります。 上腕骨内側上顆炎 上腕骨外側上顆炎 肘頭滑液包炎 変形性肘関節症 肘の脱臼または骨折 肘の靭帯損傷 病気によって対策が異なるので、肘が痛くて心配な方は専門医に相談しましょう。 スポーツによるケガで肘が痛いなら、再生医療がお役に立てるかもしれません。 当院では、スポーツ外傷に対して再生医療を提供していますので、気になる方はお気軽にお問い合わせください。 お電話でのお問い合わせ 0120-706-313(受付時間:09:00〜18:00) メール相談 メール相談はこちらから(無料) 来院予約 来院予約はこちらから 上腕骨内側上顆炎(別名:ゴルフ肘) 上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)は、肘の内側に痛みが走る病気です。一般にリトルリーガー肘、ゴルフ肘とも呼ばれています。 物をもちながら肘を曲げる動作をくり返すことが原因で起こります。 原因となる動作の具体例は、以下の通りです。 野球で投球する ゴルフでクラブを振りおろす 仕事でハンマーを振る 痛みを改善する方法として、以下があります。 安静にする 患部を冷やす 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を使用する 始めは動かしたときだけですが、悪化すると安静にしていても痛みを感じるようになります。 安静時にも痛む場合は重症の可能性がありますので、一度専門医にご相談ください。 ▼ゴルフ肘の治し方を知りたい人は以下の記事もご覧ください。 上腕骨外側上顆炎(別名:テニス肘) 上腕骨外側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)は、肘の外側から手首にかけて痛みが走る病気です。テニス愛好家に起きやすいので、別名テニス肘とも呼ばれています。 主に、手首や指を伸ばす動作を繰り返すことで起こります。 テニス肘を発症する具体的な動作は、以下の通りです。 スポーツでラケットを振る 料理で重い鍋を振る 農業で草引きをする 痛みへの対策には以下があります。 安静にする 患部を冷やす 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を内服する 患部をバンドで圧迫する 理学療法を利用する 日常生活を送るのに支障があるほど痛みが強い場合は、専門医に相談するのがよいでしょう。 ▼野球肘については以下の記事で詳しく解説しているのでご覧ください。 肘頭滑液包炎 肘頭滑液包炎(ちゅうとうかつえきほうえん)は、肘の先端にある尖った部分(肘頭)にあるクッションの役割をもつ滑液包に炎症が生じる病気です。炎症が起きているため腫れることが多く、感染症が原因になっている場合は熱感が起こることもあります。 原因には以下が考えられます。 肘への直接の打撃 長時間肘をつくことでかかる圧力 黄色ブドウ球菌による感染 リウマチなどの内科疾患 感染が起きているか否かで対策が異なります。 感染症が原因であれば、抗菌薬の内服が必要です。滑液包の内部の液体が多いときは、注射により液体を抜きます。 一方、感染症が原因でない場合の対策は以下です。 患部を冷やす 患部を圧迫する 非ステロイド性消炎鎮痛薬(NSAIDs)を内服する 肘頭滑液包は、悪化すると肘を動かすのも難しくなってしまう病気です。 痛み以外にも腫れや赤みがある場合は早めに専門医を受診しましょう。 ▼肘頭滑液包炎について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 変形性肘関節症 変形性肘関節症は、肘の関節でクッションの役割を果たしている軟骨がすり減る病気です。軟骨が摩耗する結果、骨棘(こつきょく)と呼ばれる骨の過剰な突起物が肘の内側にできます。 骨棘が関節の動きを止めることで肘の動きが制限されるのが特徴です。また、骨棘が折れてしまうと関節内でかけらとなって引っかかるので、ますます関節の動きを止めてしまいます(ロッキング)。 治療には以下が行われます。 固定具を用いて安静にする 消炎鎮痛薬を使用する 理学療法を開始する (重症の場合)人工関節置換術などの手術を行う 肘を思ったように動かせずに困っている人は、一度専門医で検査を受けましょう。 ▼変形性肘関節症で当院の再生医療を受けた患者様のご感想は以下をご覧ください。 https://youtu.be/Fl76KFeikmg?si=Uve4vC7-O1AkvrL&t=112 肘の脱臼または骨折 肘が痛い場合、脱臼や骨折を起こしている可能性があります。 痛みのほかに肘の腫れや変色など、肘周囲の見た目にも症状が現れるのが一般的です。多くの場合は激しい痛みで、肘関節を動かせなくなります。 脱臼か骨折かで対策は異なりますが、いずれもギプスなどで固定し、鎮痛薬を用います。 ギプスを外した後は、理学療法で可動域の回復を目指しましょう。 肘の靭帯損傷 肘の靭帯損傷は、肘関節にある靭帯のいずれかに発生します。部分的な断裂と完全断裂があり、肘関節の脱臼や骨折を伴うこともあります。 代表的な症状は、以下の4つです。 肘の痛み 肘関節の不安定さ 腫れ 可動域の制限 対策としては、以下があります。 肘を固定して安静にする 患部を冷やす 鎮痛薬を用いる 理学療法に取り組む 靭帯がもとに戻るには数週間固定する必要があり、手術が必要なケースもあります。 肘を曲げると急に痛いと感じたときに病院へ受診する3つの目安 急に肘を曲げると痛みを感じるようになったら、病院に受診するか迷いますよね。 ここでは、病院へ受診するタイミングを、以下の3つの目安別に紹介します。 すぐに受診が必要なケース 翌日には受診しておきたいケース 急いで受診する必要がないケース 目安を把握し、いざ受診が必要なときに慌てず受診できるようにしておきましょう。 すぐに受診が必要なケース 肘の痛みですぐに受診が必要なのは、以下のケースです。 日常の動作に支障がでるほど強い痛みがある 痛み以外の症状がある 日常生活に支障をきたすほどの痛みが強い場合、痛み以外に発熱症状がある場合は使いすぎが原因の痛みではない可能性があります。 重篤な病気が隠れていないか確認するべく、専門医を受診しましょう。 「どんな病院に行けばいいかわからない」「病院に行く時間がとれない」という方は、当院までお気軽にご相談ください。 当院リペアセルクリニックでは、肘の痛みがある方を対象に無料でご相談いただける窓口をご用意しており、適切な治療法をご案内しております。 \クリックして電話をかける/ ▼肘の腱や靭帯の痛みが対象の再生医療について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。 翌日には受診しておきたいケース 翌日の診療時間には受診しておきたいケースとして、以下があります。 安静にしていても痛む ケガのきっかけに心当たりがある 2,3日安静にしていても痛みが改善しない 肘を動かしていない際にも痛みがある場合は、腱や靭帯の損傷が激しい可能性があります。 また、ぶつけるなど痛みが発生するケガをした場合や安静にしていても痛みが改善しない場合は、長引かせないためにも早期に専門家のもとで治療を始めることが大切です。 近医の診察時間内に受診して、指示をあおぎましょう。 急いで受診する必要がないケース 急いで受診する必要がないケースは、ケガのきっかけに心当たりがない場合です。 心当たりのない痛みは、同じ動作をくり返す習慣が原因となる傾向があります。 まずは動作を止めて、安静にして様子を見てみましょう。 痛みが2,3日経っても改善しない場合は、受診するようにしてください。 まとめ|肘が痛いときは安静にして病院を受診すべきか判断しよう 肘関節は日常の動作やスポーツでよく使うので、痛みを生じやすい部位です。痛みがある場合は安静にして、痛みが改善するかどうか確認しましょう。 肘の痛みは、上腕骨内側上顆炎(ゴルフ肘)や上腕骨外側上顆炎(テニス肘)のように特定の動作を繰り返すことによって生じる炎症が主な原因です。ただし、以下の場合は重篤な病気が隠れている可能性があるので、早めに受診するようにしましょう。 痛みが強くて日常生活に支障がある場合 痛み以外にも症状がある場合 明らかにケガをした場合 2,3日安静にしていても痛みが改善しない場合 病院を受診する目安をもう一度知りたい人は「肘を曲げると急に痛いと感じたときに病院へ受診する3つの目安」を振り返ってみましょう。 あなたの肘の腱や靭帯の痛みが再生医療の対象になるかもしれません。 当院リペアセルクリニックでは、肘の痛みがある方を対象に無料でご相談いただける窓口をご用意しています。 「肘の痛みを早く治したい」「原因を早く特定したい」という方は、まずはお電話であなたの症状についてお気軽にご相談ください。 \クリックして電話をかける/ 肘が痛いときのよくある質問 Q.肘が痛いと感じる原因はなんですか。 A.多くの場合はゴルフ肘やテニス肘のように、同じ動作をくり返すことで肘周辺の腱や靭帯が傷ついて生じます。 場合によっては神経への刺激や骨の変形や感染症が原因になるので、心配な人は専門医にご相談ください。 肘が痛くなる病気は「肘が痛いときに疑われる6つの病気」で詳しく解説しています。 Q.肘を伸ばすと痛いのはなぜですか。 A.肘を伸ばすと痛いのは、上腕骨内側上顆炎(テニス肘)や肘関節の靭帯損傷が生じている可能性があります。 痛みの度合いが強い、他に症状がある場合はすみやかに受診するようにしましょう。
2022.07.14 -
- 上肢(腕の障害)
- テニス肘
- 肘関節
- スポーツ外傷
「物をつかんだら突然肘に圧迫するような痛みが走った」 「テニス肘であるかどうかを判断する方法はある?」 テニス肘は「ものをつかむ」などの何気ない動作で発症することがあります。発症するまでに特定の動作を繰り返し、肘に微細な損傷が蓄積されたことが原因です。 本記事では、テニス肘を突然引き起こす原因をはじめとして以下を解説します。 突然の痛みを誘発する動作 テニス肘であるかを判断するポイント 応急処置の方法 予防のためのストレッチ テニス肘と間違えやすい病気 テニス肘は適切な治療をしないと痛みが長引き、日常生活に支障をきたす場合もあります。本記事をテニス肘であるかどうかの判断材料にしてください。 なお、テニス肘の治療法には、再生医療という選択肢があります。当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。 テニス肘について気になる症状がある方は、ぜひ一度公式LINEにご登録ください。 テニス肘は突然発症する?主な症状と特徴 テニス肘は特別無理な動作をしたわけでもないのに、突然発症することがあります。例えば「物をつかもうとしたら突然肘の外側に激痛が走った」というようなケースです。 テニス肘を発症すると、肘関節の外側に圧迫するような痛みや前腕に痛みが現れます。軽症である場合は、安静にしていると痛みはありません。一方、重症になると安静にしていても、痛みが現れることがあります。 テニス肘は安静や痛み止めにより自然治癒することもあります。しかし、痛みが強い場合や症状が治まらない場合は、重症の恐れがあるため医療機関を受診してください。 テニス肘を突然発症する原因とは? テニス肘の原因は、仕事や家事、スポーツなどにおける特定の動作の繰り返しです。 以下のような一見すると大きな負担が無さそうな動作も、繰り返し行うことでリスクが高まります。 ネジやボルトを締める ハサミを使う キーボードを打つ マウスを操作する 塗装をする ドアノブをひねる これらの動作を繰り返すことで、目に見えないほどの微細な損傷が腱に起きて、肘が過敏な状態になってしまいます。この状態に特定動作による負担が加わることがきっかけで、テニス肘を発症します。 テニス肘による突然の痛みを誘発する動作 以下のような動作は、突然の肘の痛みを誘発する恐れがあります。 テニスのプレー中にバックハンドで打ち返す 肘を伸ばして物を持ち上げる 重い物を持ち上げる タオルを絞る これらの動作は発症後の痛みを誘発するだけではありません。肘の腱に損傷を与える恐れがあるためテニス肘を発症する原因にもなります。 突然の肘の痛みがテニス肘であるかを判断するポイント 以下はテニス肘であるかどうかを判断する方法です。 テニス肘の判断方法 確認手順 肘の外側の痛みの確認 1.患部側(痛みのある肘)の肘を軽く曲げる 2.肘の外側の骨の出っ張り部分を押し痛みの有無を確認する Thomsen(トムセン)テスト 1.患部側の腕を前に出し、手の甲を上にして肘と手首を伸ばした状態にする 2.手を握り手首を上方向に反らした状態にする 3.反対側の手で、患部側の手首を下方向に曲げる抵抗を加えて痛みの有無を確認する (文献1) これらの方法を行った際に痛みを感じる場合は、テニス肘の可能性があります。 上記のテストは急激な動きや力を加えると、症状を悪化させる恐れがあります。ゆっくりとした動きまたは軽い力を加えるようにしてください。 突然発症したテニス肘の応急処置の方法 テニス肘を疑う突然の肘の痛みが現れたら、以下のような応急処置を行ってください。 応急処置の方法 詳細 1.安静に過ごす ・安静にして痛みが発生する動作は避ける ・スポーツはもちろんパソコン作業や重い物の運搬など、肘に負担がかかることは避ける ・ひねる動作にはとくに注意する 2.受傷部位を冷やす 1.氷水を入れたビニール袋やタオルで巻いた保冷剤を用意する 2.1回15分冷やす作業を1日2回行う 3.痛みや熱感がある間は冷却を続ける(通常1週間程度) (文献2) 痛みが強い場合や痛みが長引く場合は医療機関を受診してください。 テニス肘を突然発症させないためのストレッチ 以下のようなストレッチは、肘の柔軟性を高めてテニス肘の予防につながります。 予防のためのストレッチ 手順 腕の外側のストレッチ 1.手の甲を上にした状態で腕を前に出して肘を伸ばす 2.もう片方の手で伸ばした腕の指先を持ち、手前(上方向)に引っ張る 3.そのまま腕を少しずつ下ろす 腕の内側のストレッチ 1.手の平を上にした状態で腕を前に出して肘を伸ばす 2.もう片方の手で伸ばした腕の指先を持ち、手前(下方向)に引っ張る 3.そのまま腕を少しずつ下ろす それぞれ左右交互に行ってください。強度は伸ばして心地良い程度で十分です。仕事や家事を行うなかで、1〜2時間に1回のペースでストレッチを行うと良いでしょう。(文献3) テニス肘と間違えやすい他の病気 以下のような病気は、肘に痛みが現れるためテニス肘と間違えやすいです。 テニス肘と間違えやすい病気 特徴 ゴルフ肘(内側上顆炎) 肘の内側から前腕にかけて痛みが現れる 橈骨神経管症候群 肘の外側に電撃痛(電気が走るような痛み)が現れる 変形性肘関節症 肘の痛みや肘の曲げ伸ばしの制限が現れる それぞれの詳細を解説します。 ゴルフ肘(内側上顆炎) ゴルフ肘はテニス肘とは違い、発症すると肘の内側から前腕にかけて痛みが現れます。ゴルフに必ずしも関係するわけではありません。腕を内側にひねったり、手首を曲げたりを繰り返すことで、腱に負担がかかり発症します。 テニス肘と同様に以下のような動作は、痛みの誘発または発症の原因になります。 肘を伸ばして物を持ち上げる タオルを絞る 肘の内側にある神経に損傷が及ぶと、薬指や小指にしびれが現れることもあります。 橈骨神経管症候群 橈骨神経管症候群(とうこつしんけいかんしょうこうぐん)とは、外傷や良性の脂肪腫、骨の腫瘍などにより肘の神経が圧迫されることで発症する病気です。発症すると、肘の外側に電撃痛(電気が走るような痛み)が現れます。 症状の特徴は以下の通りです。 前腕の上部、手の甲、肘の外側に痛みが現れる 刺すような、突くような痛みが現れる 手首や指をまっすぐに伸ばすと痛みが現れる 橈骨神経管症候群は、装具による保存療法やときには手術により神経への圧迫を除去する適切な治療が必要です。疑われる症状が現れている場合は、医療機関を受診してください。 変形性肘関節症 変形性肘関節症とは、肘の関節が変形してしまう病気です。老化や肘の使い過ぎなどが発症の原因です。 具体的な原因としては、以下が挙げられます。 野球の投球動作 テニスラケットを振る動作 重い物を運搬する作業 肘の痛みや肘の曲げ伸ばしの制限などの症状が現れます。装具を用いた保存療法やリハビリテーションによる治療が必要です。日常生活に支障をきたす場合は手術を検討します。 変形性肘関節症に対しては、再生医療も治療の選択肢となります。再生医療について詳しくは、当院「リペアセルクリニック」の以下の症例をご覧ください。 まとめ|テニス肘を疑う突然の肘の痛みが現れたらまずは応急処置を テニス肘は、とくに無理をしたわけでもないのに突然発症することがあります。スポーツだけでなく、何気ない日常生活の動作の繰り返しで、腱に損傷が蓄積されることが原因です。 テニス肘の主な症状は、肘の外側に現れる圧迫されるような痛みです。テニス肘を疑う症状が現れたら、タオルで巻いた保冷剤等で1回15分冷やす作業を1日2回行い安静に過ごしてください。 「安静にしていても痛みが現れる」「痛みが強い」「症状が治まらない」ときは医療機関を受診しましょう。治療法として再生医療という選択肢もあります。再生医療が気になっている方は、当院「リペアセルクリニック」にお気軽にご相談ください。 参考文献 (文献1) テニス肘、ゴルフ肘|慶應義塾大学病院 (文献2) 肘関節の痛み(テニス肘を中心に)|山口県テニス協会 (文献3) 今回は肘の痛みに注目!!|日本大学
2022.07.12 -
- ゴルフ肘
- 上肢(腕の障害)
- 肘関節
- スポーツ外傷
日常生活の何気ない動作で肘に違和感を覚えたことがある方も多いのではないでしょうか。 重い荷物の持ち運びや繰り返しの手作業を行うことで、肘の内側に痛みを感じることがあります。 ゴルフをしない方でもゴルフ肘を発症します。 正式には上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつないそくじょうかえん)と呼ばれ、肘の使いすぎによって炎症が起こる疾患の一つです。 本記事ではゴルフ肘の原因や症状、治療法について詳しく解説します。 近年注目されている、手術に頼らない治療法の再生医療や、自分でできるストレッチ法についても紹介しています。ぜひ最後までご覧ください。 【基礎知識】そもそもゴルフ肘とは ゴルフ肘と呼ばれる病気の正式名称は「上腕骨内側上顆炎(じょうわんこつがいそくじょうかえん)」です。 上腕骨とは、肩から肘の間にある骨で、内側上顆は、肘の内側にあります。 上腕骨の内側上顆にある筋肉や腱に炎症が起こった場合に発症するのが「上腕骨内側上顆炎」つまり「ゴルフ肘」です。 ゴルフでクラブをスイングをした際、肘に痛みを感じることがあるため、ゴルフ肘と呼ばれるようになりました。 しかし、この疾患はゴルフに限らず、テニスなど他のスポーツ、さらには日常的な肘の使いすぎによっても発症することがあります。 ゴルフをしてない人がゴルフ肘になる原因 ゴルフ肘は、ゴルフをしている人だけが発症するものではありません。 実際には、手のひらを内側に向けて動かす動きや、物を握るような動きなど、腕のあらゆる動作が原因となり、ゴルフをしていない人にも発症することがあります。 ゴルフ肘の主な原因は、腕の使い過ぎ・筋肉量が少ないこと・ゴルフの3つです。 これらの原因について深掘りしていきます。 腕の使い過ぎ ゴルフをしていないにもかかわらず、ゴルフ肘を発症する原因の1つとしてあげられるのは、日常生活や仕事での腕の使い過ぎです。 手首や肘を頻繁に使う動作を繰り返す作業が多い場合、気付かないうちに肘へ過度な負担をかけてしまっている可能性があります。 たとえば、以下のような作業が伴う人は注意してください。 パソコンのキーボードを長時間打つ 重い荷物を持ち上げる 繰り返しの手作業を行う これらの動作は、肘の内側にある筋肉や腱にストレスを与え、ゴルフ肘を引き起こす原因となります。 さらに、家事や趣味での活動、庭仕事、DIYなどでも、同様に腕を酷使するため、ゴルフ肘を誘発する可能性があります。 加齢や筋肉量の少なさ ゴルフをしていないのにゴルフ肘を発症する原因には、加齢や筋肉量の少なさもあります。 年齢を重ねると筋肉や腱の柔軟性が低下し、回復に時間がかかりやすくなります。結果として、小さな負荷でも負傷しやすくなるのです。 また筋肉量が少なくても、日常の動作でも肘にかかる負担が大きくなり、ゴルフ肘を引き起こすリスクが高まります。 とくに、定期的な運動をしていない人や、筋力トレーニングを行っていない人は注意が必要です。 日常生活においても腕の使い過ぎを避け、適度な休息と運動を心がけることが重要です。 ゴルフをしている人でも発症可能性がある ゴルフ肘という名前から、ゴルフをプレイする人だけが罹患するものと誤解されがちですが、実はゴルフをしてない人でもゴルフ肘にかかる可能性は十分にあります。 ゴルフのスイング動作は、肘にかかる負担が大きく、繰り返しの動作によって筋肉や腱にストレスが蓄積されるため、ゴルフ肘の原因となります。 また、クラブの握り方やスイングの方法が正しくないと、肘に余計な力がかかりやすくなるため、注意が必要です。 ゴルフを始めたばかりの初心者から中級者に起きやすい症状のため、スイングフォームの見直しから始めましょう。 以下の記事では、ゴルフ肘を含めて急に肘が痛み始めた人向けに具体的な対策を解説しています。 ゴルフ肘の症状と診断方法 ここからは、ゴルフ肘の症状と診断方法について解説していきます。 ゴルフをしていない人も、肘の痛みを感じる場合はぜひご覧ください。 症状 ゴルフ肘の症状は、主に肘の痛みです。 痛みの程度や発生するタイミングは人によって異なりますが、重い荷物を持ち上げる際や、包丁を使うなどの繰り返し動作をしているときに痛みを感じることが大半です。 特に、腕や手首を頻繁に使う作業を続けると、症状が悪化することがあります。 テニス肘との違い ゴルフ肘とテニス肘の違いは、肘の痛みが「内側なのか・外側なのか」の違いです。 多くのケースでゴルフ肘は内側で、テニス肘は外側で痛みを感じます。また、発症頻度の違いもあり、テニス肘を罹患されるケースが多い傾向にあります。 しかし、発症の原因となったスポーツで病名が決まっているわけではありません。ゴルフ肘もテニス肘も、正式名称は「上腕骨外側上顆炎」です。 あくまで原因となったスポーツの名称からの名残りとして呼ばれていると把握しておきましょう。 テニス肘については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせてご覧ください。 診断方法 ゴルフ肘は、いわゆる肘の使い過ぎによって起こる病気です。 そのため、医師の診察でも、肘の曲げ伸ばしを日常的に繰り返ししているが診断の材料になります。診察では「誘発試験」と呼ばれる身体検査をおこないます。 具体的な誘発試験流れは、以下の通りです。 手のひらを上に向けた状態でテーブルの上に置く 医師が手首を押さえ、手首を上に向けてあげようよう指示をする 肘の内側が痛くなるならゴルフ肘が疑われる 他にもレントゲン検査や、超音波検査、MRI検査などの画像検査で総合的な診断も可能です。 ゴルフ肘の治療法 ゴルフ肘の治療法は、痛みの重症度によって異なります。 保存療法 手術療法 再生医療 これらの治療法についてそれぞれ詳しく解説します。 保存療法 ゴルフ肘の保存療法で実施されている方法は、主に以下の通りです。 安静にする 患部を冷やす テーピングや肘用ベルトを使用して負担を軽減する 鎮痛剤・湿布で痛みや炎症を抑える 安静にしても痛みが改善されなかった場合は、薬物療法や注射療法、理学療法などを実施します。 ステロイド薬の使用や痛み止めの服用をしながら、患部に湿布を貼って治療する方法が、初期段階の治療法です。 手術療法 ゴルフ肘の痛みが収まらない場合や重症の場合は、手術療法が選択肢としてあげられます。手術によって損傷した組織の修復や除去を行うことで、痛みが改善される場合が多いです。 ただし、手術には感染症などの合併症が生じるリスクもあるため、慎重な判断が求められます。 再生医療 再生医療ではPRP療法(血小板豊富血漿療法)を用いることで、腱に悪影響を与えることなく、痛みを軽減できます。 PRP療法では、患者様自身の血液から抽出した血小板を患部に注入することで、腱の修復を促進します。 再生医療は手術を必要とせず、回復期間の短縮を目指せる点がメリットです。 詳細については以下のリンクからご確認ください。 ゴルフ肘を自分で治すストレッチ法 日々忙しく医療機関での受診が難しい人に向け、おすすめのストレッチ法を紹介します。 【腕前面のストレッチ】 片方の腕を前方に伸ばし手のひらを上に向ける 反対の手で伸ばした手を添える 添えた手を手前に引く もう片方の腕も実施する 肘の筋肉を伸ばすストレッチになるので、休憩時間に実施してみてください。 今回紹介したストレッチ以外にも、以下の記事で網羅的にまとめているので、あわせてご覧ください。 まとめ・ゴルフ肘の症状がある人は早めに受診しよう ゴルフ肘は、ゴルフをしていない人でも起こりうる病気です。 早く治すためには、早期の発見と治療が大切です。 治療が遅れると悪化し、結果として手術を選択しなければならないケースもあるので「この程度なら」との自己判断は禁物です。 「自分はゴルフをしないから大丈夫だ」と考えず、肘に違和感を感じたら、すぐに医師の診察を受けましょう。 当院「リペアセルクリニック」では、メール相談やオンラインカウンセリングも受け付けているので、お気軽にご相談ください。
2022.06.16







