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関節リウマチの初期症状!早期に発見、早期に治療が大原則

はじめに/関節リウマチの初期症状!早期発見、早期治療!

皆さんは「関節リウマチ」という病気を耳にしたことがありますか。

この病気は、身体に自己免疫反応の異常が引き起こされることによって関節内部を覆っている滑膜と呼ばれる場所に炎症が引き起こされて起こります。

手の関節リウマチ

 1980年代の時点ですでに、関節リウマチという疾患は発症してから数年以内に関節を破壊し、変化させながら進行することが報告されていました。しかし、1990年頃まで、この関節リウマチに対する有効な薬物治療が存在しませんでした。

関節リウマチは進行すれば関節の破壊を伴いながら骨格系の機能障害を引き起こし、日常生活における動作や、能力を極めて低下させる病気です。

現在のところ、わが国では人口の約1%程度の方に発症する可能性がある全身性の自己免疫疾患であり、男女比はおよそ1:3と、女性のほうが男性より多くかかりやすい病気と言われています。

今回は、放置すると危険な「関節リウマチ」という病気の症状や治療法を中心に解説してまいります。

関節リウマチとはどんな病気なのか?

関節リウマチは、関節を覆っている滑膜で炎症が慢性的におこり、患部に疼痛(痛み)や腫れ、そして関節の機能障害がおこった結果、身体的な構造に異常をきたしてしまいます。その結果として日常生活が制限されて社会活動への参加を制約せざるを得なくなる病です。

そもそも自己免疫学的な面から滑膜部に炎症が起こってしまうと、滑膜が増殖して周囲の軟骨や骨組織を溶かしてしまうため、関節の患部に長期に渡って炎症がおこります。結果として変化が続き、関節の変形をきたし、関節機能に様々な障害が現れます。

関節リウマチは、本来であれば自分を守って保護してくれるはずの免疫機能が何らかの異常を起こし、関節部位に対して攻撃的に働くことで同部の疼痛(痛み)や炎症を引き起こすと考えられています。

なぜ発症するのか?

実は、詳しい原因は現代においても明確になってはいないのですが、どうやら先天性の遺伝的要因と、周辺の環境的要素が複雑に組み合わさって発症するのではないかと考えられています。

昨今の研究によりますと、関節リュウマチの発症に関しては遺伝的要因がおよそ10%程度関与しており、症状を発症しやすい遺伝子として、だいたい100種類程度が存在すると考えられていります。

その一方、発症リスクという観点からの環境的な原因として重要視されているのは喫煙歴です。それ以外にも歯周病や、慢性呼吸器感染症など免疫機構などからの複数の要因が挙げられています。

画像検査は、レントゲンを中心に行われ、患部の手足部を実際に撮影して骨の表面が欠けて欠損しているか否か、あるいは骨隙間の距離が縮んでいないかどうかを診断します。

関節リウマチの初期症状

さてここからは、関節リウマチの初期症状について紹介していきます。

一般的に知られている関節リウマチの主な症状としては、「関節のこわばり」や、「関節部の疼痛」に「関節の腫れ」があります。なお、関節のこわばりとは、関節が自分で思ったように動かない機能障害が起こっている状況です。

関節の痛みそのものは全身の中で、あらゆる場所で生じる可能性がありますが、特に手首や手指の関節部で引き起こされる傾向があり、多くの場合には患部はたった一か所だけではなく複数で認めることができます。

もし仮に関節部の炎症が長期間にわたって継続されると、関節の軟骨や骨組織自体が少しずつ破壊されていき、病状が進行すると関節の変形や、関節の脱臼をはじめとして、関節が硬くこわばってしまい曲げ伸ばしが困難になるほどの変化を引き起こしてしまうことになります。

さらに、炎症が強くなると発熱や全身の倦怠感、また体重の減少や、食欲不振といった全身症状を伴うこともあるために日常生活に著しく支障を来すことになりかねません。

関節リウマチの治療法

関節リウマチの患者さんにおける治療法は、薬物療法や手術療法が挙げられます。

それぞれの治療方法にメリットや、デメリットがあり、どれを選択するかは重症度や、合併症の有無、あるいは日常生活でいかに支障が起こっているかという不自由度の具合などを多角的に評価して判断することになります。

一般的には、関節リウマチにおける関節の破壊的な変化は、発症して概ね2年以内という期間で急速に進行することが判明しているため、いったん破壊されてしまった軟骨や骨関節は、元の正常な状態に戻すことができませんので、この疾患に対しては早期診断および早期治療が重要になります。

まずは、関節リウマチという病気がいかなるものかを理解して、適度な運動と安静のバランスを考えながら、食生活などを含めた規則正しい生活習慣を送ることが重要です。

前述した通り、喫煙歴や歯周病の有無が関節リウマチという病気の活動性に影響しているとも考えられているため、患者さんが喫煙している場合には、禁煙の指導を行うことも考えられます。

次に、薬物療法についてお話しします。薬物療法は、関節リウマチにおける治療の中心的存在となっており、関節リウマチ患者における関節部位の炎症を抑えて、症状改善を目指すために行います

治療薬としては、まずは抗リウマチ薬や、生物学的製剤があります。

この生物学的製剤とは、生物が産生するたんぱく質などの成分を改良して作製された新薬です。目下のところ関節リウマチに対する治療薬として使用できる生物学的製剤は、8種類程度あると言われています。

生物学的製剤に関しては、特に関節破壊を抑制する効果が際立って優れていると言われており、関節リウマチの症状をより軽度な状態に改善して維持することが可能になりました。

また、患者様の中にはいろんな薬物療法などの治療を実施しても関節変形による機能障害が後遺症として残るような場合には、人工関節置換術や滑膜切除術などの手術治療が選ばれることもあります。

関節リウマチのまとめ

関節リウマチという病気は「自己免疫疾患」のひとつとして捉えられており、例えば手指や手関節部に炎症が起きて、同部に疼痛や変形、腫れが現れる病気です。

近年では、治療法も大きな変貌を遂げており、その大きな役割を担っているのは2003年に初めて登場した生物学的製剤です。生物学的製剤は、免疫機構において重要な役割を果たす炎症性サイトカインという物質に直接的に作用することで関節リウマチの活動を抑えることができ、従来の他の薬剤に比較して有効性が高いと評価されています。

実際に医療機関などで患者さんが関節リウマチを疑われた際には、血液検査や画像検査と自覚的な症状を診断して総合的に専門医が判断することになります。

いずれにしても早期発見、早期治療が必要なので関節に違和感を持ったら病院で診断を受けましょう。

 

No.s019

監修:医師 加藤 秀一

 
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