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関節リウマチでしてはいけない10項目!生活でのNG行動を解説【医師監修】

関節リウマチでしてはいけないこと
公開日: 2022.08.19 更新日: 2026.10.04

関節リウマチとは、免疫の異常によって関節に炎症が起こり、痛みや腫れ、朝のこわばりが続く病気です。放置すると関節の変形につながり、日常生活に支障が出ることもあります。

症状を少しでも軽くしたいと思っていても、日常生活で何に気をつければよいのか分からず、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

本記事では、関節リウマチで避けたい日常生活の10項目と、その代わりにできることを解説します。

あわせて、症状の時期によって変わる注意点や、治療薬との付き合い方で注意したい2つのことも紹介します。関節リウマチの症状でお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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※タップで該当箇所にスクロールします。

また関節リウマチに対して既存の治療で改善が難しい場合、 再生医療が新たな選択肢となることがあります。

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  • 抗リウマチ薬や生物学的製剤を続けても関節の痛み・腫れが改善しない
  • ステロイドや消炎鎮痛薬でも十分な効果が得られない
  • 薬の副作用がつらい・これ以上薬を増やしたくない
  • 手術(人工関節など)は避けたいが痛みを何とかしたい
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目次

関節リウマチのしてはいけない10項目一覧

関節リウマチのしてはいけない10項目

ここで紹介する10項目は、関節に負担をかけやすい日常生活の習慣や動作をまとめたものです。

項目ごとに、悪化につながる理由と代わりにできることを以下の表にまとめました。

してはいけないこと なぜ悪化するのか 代わりにできること
①砂糖入り飲料・加工食品・赤身肉の摂りすぎ 摂りすぎると、症状の悪化や心臓・血管の病気のリスクと関わる可能性がある 飲みものはお茶や水に、主菜は魚や野菜中心に置き換える
②激しい運動・痛みを我慢しての運動 炎症のある関節に負担がかかる 水中ウォーキング、ストレッチ、リウマチ体操
③冷房や冬の室内で関節を冷やす 痛みやこわばりが強まる 長袖やブランケットで保温する(腫れや熱感があるときは温めない)
④高い枕など首に負担をかける行動 首の骨(頚椎)がずれていると、神経を圧迫するおそれがある 低めの枕を使い、一度腰かけてから立つ
⑤肥満 膝や股関節に過剰な負担がかかる バランスのよい食事と無理のない運動
⑥デスクワークや立ち仕事で同じ姿勢を長時間とる 関節がこわばり、負担が一か所に集中する 30分〜1時間ごとに姿勢を変える
⑦重いものを指先や手首だけで持つ 手指や手首に負担が集中する 両手で持つ、前腕や肩で支える、カートを使う
⑧正座や和式トイレなど膝を深く曲げる動作 膝に大きな負担がかかる 椅子の生活、洋式トイレ、補高便座
⑨喫煙を続ける 病気の進行や死亡リスクと関わる 早めに禁煙する(禁煙外来を利用する)
⑩ストレスや疲れを溜める 全身が消耗し、体調を崩しやすくなる 十分な睡眠と休息をとり、家事を分担する

項目名をタップすると、それぞれの詳しい解説に移動します。

治療薬との付き合い方で注意したいことは、後半の見出しで解説します。

①砂糖入り飲料・加工食品・赤身肉の摂りすぎ

「これを食べたら必ず悪化する」と言い切れる食品はありません。問題になるのは、特定の食品の摂りすぎや食事の偏りです。

これまでの研究から、控えめにしたい食品は以下の3つです。

  • 砂糖入りの飲みもの・デザート
  • 赤身肉・肉加工品
  • 超加工食品(菓子パン・スナック・インスタント食品など)

それぞれの根拠と、無理なく続けられる食事の工夫を紹介します。

砂糖入りの飲みもの・デザート

関節リウマチ患者217人に、20種類の食品が症状に影響するかを聞いた調査があります。症状が悪くなると答えた人が最も多かったのは、砂糖入りの炭酸飲料とデザートでした。(文献1)

ただし、同じ調査で「食べものが症状に影響する」と答えた人は約4分の1(24%)でした。すべての方に当てはまるわけではありません。

また、米国の女性看護師約19万人を追跡した研究では、砂糖入り炭酸飲料と関節リウマチの発症との関係が調べられています。砂糖入り炭酸飲料を1日1杯以上飲む人は、ほとんど飲まない人に比べ、関節リウマチの発症リスクが63%高い結果でした。(文献2)

対象は、血液検査でリウマチに関わる抗体が見つかるタイプの関節リウマチです。なお、ダイエット飲料では関連はみられませんでした。

この研究は発症のしやすさを調べたもので、すでに関節リウマチの方の悪化を直接示したものではありません。甘い飲みものは、習慣的に飲みすぎないことを意識しましょう。

赤身肉・肉加工品

ここでいう赤身肉とは、脂の少ない部位のことではなく、牛・豚・羊などの肉を指します。

炎症性多発関節炎(複数の関節に炎症が起こる病気)を新たに発症した88人と、発症していない176人の食事を比べた研究があります。発症した人の方が赤身肉の摂取量が多く、赤身肉と肉加工品を多く食べる人ほど発症リスクが高い傾向がみられました。(文献3)

ただし、赤身肉が原因かどうかまでは分かっていません。肉を避けるのではなく、食べすぎないことを心がけましょう。

超加工食品(菓子パン・スナック・インスタント食品など)

超加工食品とは、工場で何段階も加工され、砂糖・塩・油や添加物が多く使われた食品です。菓子パン、スナック菓子、インスタント食品、清涼飲料水などが当てはまります。

関節リウマチ患者56人の食事を調べた研究では、超加工食品を多く摂る人ほど、心臓・血管の病気のリスクを示す指標が高い結果でした。過去1〜2カ月の血糖の平均を反映するHbA1c(ヘモグロビン・エーワンシー)も高い傾向でした。(文献4)

関節リウマチの方は、心臓や血管の病気にかかりやすいとされています。関節だけでなく全身の健康のためにも、超加工食品に頼りすぎないようにしましょう。

控えるより「置き換える」意識でバランスをとる

禁止食品を探すよりも、主食・主菜・副菜をそろえて食べることが大切です。好きな食品を我慢し続けるより、置き換える意識をもつと続けやすくなります。

置き換えの例は以下のとおりです。

控えたいもの 置き換えの例
炭酸飲料・甘い飲みもの お茶・水
菓子パン・スナック菓子 おにぎり・果物
ハム・ソーセージなどの肉加工品 魚(サバ・イワシなどの青魚)

いきなりすべてを変えず、1日1品から置き換えてみましょう。お酒との付き合い方は、よくある質問で解説しています。

②激しい運動・痛みを我慢しての運動

関節リウマチの方にも、適度な運動はすすめられています。問題になるのは、関節に強い衝撃や負荷がかかる運動と、痛みを我慢して続けることです。

治療薬は、効果がしっかり出るまで1〜3カ月かかることが多いです。その間は、激しい運動や重労働、重い荷物を長時間持つこと、長時間の歩行はなるべく避けましょう。(文献5)

「動かさないと固まる」と考えて、痛みを我慢して動かすのは逆効果になることがあります。避けたい運動と、取り入れたい運動を具体的に見ていきましょう。

避けたい運動・動作の例

関節リウマチの方が避けたい運動・動作の例は以下のとおりです。

避けたい運動 具体例
着地の衝撃が大きい運動 ・ジョギング
・マラソン
・ジャンプを伴うスポーツ(バレーボール、バスケットボールなど)
関節に強い負荷がかかる運動 ・重いバーベルやダンベルを持ち上げる筋力トレーニング

これらの運動を続けたい場合は、主治医に相談してから行いましょう。

取り入れたい運動と強さの目安

関節に負担の少ない運動には、以下のようなものがあります。

  • 水中ウォーキング(水の浮力で関節への負担が軽くなる)
  • ストレッチ
  • ヨガ・太極拳
  • リウマチ体操

リウマチ体操のやり方は、リウマチ体操の解説ページで確認できます。

運動の強さは、運動後1時間ほど休めば、次の活動が問題なくできる程度が目安です。翌日以降に疲れや関節の痛みが残る場合は、強さや時間を減らしましょう。(文献5)

足の関節に炎症がある場合は、無理に歩く距離を延ばさないようにしてください。歩かずに自宅でできる運動もあるため、主治医に相談しましょう。

運動量は、医師や理学療法士・作業療法士(リハビリの専門職)と相談しながら調整することをおすすめします。

安静にしすぎるのも逆効果

「安静」は、まったく動かさないことではありません。一日中座っている、寝ているなど動かなさすぎると、筋力が落ちて関節が硬くなります。

その結果、関節が動かせなくなる「拘縮(こうしゅく)」が起こることがあります。動かしすぎも、動かさなすぎも避けることが大切です。

③冷房や冬の室内で関節を冷やす

関節を冷やすと、痛みが強くなったり、関節が動かしづらくなったりすることがあります。

とくに冷えやすいのは、以下のような場面です。

  • 夏に冷房の風が直接当たる
  • 冬の室内で足元が冷える
  • トイレや脱衣所など、暖房のない場所に移動する

主な対策は以下のとおりです。

対策 具体的な方法
服装で保温する 長袖・長ズボンを着る、ブランケットをかける
首・手首・足元を温める ネックウォーマー、手袋、厚手の靴下を使う
部屋の冷えを防ぐ ホットカーペットを使う、トイレや脱衣所に小型の温風器を置く

ただし、関節が腫れて熱をもっているときは、炎症が起きている可能性があります。その場合は温めないようにしましょう。

時期による過ごし方の違いは、炎症が強い時期と落ち着いている時期の注意点で解説しています。

④高い枕など首に負担をかける行動

関節リウマチが進むと、首の骨(頚椎)にも炎症が起こり、首の痛みや動かしにくさが出ることがあります。

首に強い負担がかかると、頚椎がずれる「亜脱臼」を起こすことがあります。ずれた骨が神経を圧迫すると、手足のしびれやまひ、呼吸の障害が起こるおそれがあります。

首を守るために気をつけたい点は以下のとおりです。

場面 対策
枕 高すぎる枕は避け、首に負担がかからない低めの枕を選ぶ
朝の起き上がり ベッドから急に立ち上がらず、一度腰かけてから立つ
首の動き 朝は首を急に回さない。首の運動は医師の診察を受けてから行う

頚椎の亜脱臼があるといわれた方は、とくに枕を低くし、起き上がりをゆっくり行うことが大切です。

⑤肥満

肥満だと膝や股関節など体重を支える関節に過剰な負担がかかり、炎症が悪化する可能性があります。体重管理を適切に行うことで関節への負担を軽減し、症状の悪化を防ぐよう心がけましょう。

体重管理の観点からバランスの取れた食事と適度な運動が重要です。

⑥デスクワークや立ち仕事で同じ姿勢を長時間とる

同じ姿勢を長く続けると、関節がこわばり、特定の関節に負担が集中します。定期的に姿勢を変えて、関節を休ませることが大切です。

ここでは、よくある3つの場面と対策を紹介します。

デスクワークやスマホ操作でうつむいた姿勢を続ける

パソコン作業や読書などでうつむいた姿勢を続けると、首や腰に負担がかかります。首や腰に痛みがある方は、とくに控えましょう。

スマホ操作やタイピングで同じ動きを繰り返すと、手指の関節にも負担がかかります。対策は以下のとおりです。

  • 30分〜1時間ごとに姿勢を変える
  • 手首を伸ばすストレッチや、指を開いたり閉じたりする運動をする
  • 画面を目の高さに近づけ、うつむく角度を減らす

台所仕事や立ち仕事で立ちっぱなしになる

長時間じっと立っていると、膝や足首の関節が圧迫されたままになります。

料理や家事で長く作業するときは、高めの腰掛け椅子を使い、こまめに脚を休めましょう。立ち仕事では、ときどき膝の曲げ伸ばしをすると負担をやわらげられます。

膝を曲げたままの姿勢で毎晩寝る

痛みがあると、体を丸めたり膝を曲げたりして寝てしまいがちです。この姿勢を毎晩続けると、膝が伸びにくくなることがあります。

腰が痛いときに膝の下に枕を入れるのは問題ありません。ただし、毎日続けると脚の筋肉が硬くなりやすくなります。

つらくない日は脚を伸ばして寝るようにしましょう。寝具は、体が沈み込みすぎない、やや固めのものがおすすめです。

⑦重いものを指先や手首だけで持つ

関節リウマチは、手指や手首の関節に症状が出やすい病気です。重さだけでなく、指や手首に負担が集中する持ち方が、痛みや炎症の悪化につながります。

やりがちな場面と対策は以下のとおりです。

やりがちな場面 代わりにできること
重い鍋やコップを片手で持つ 両手で持つ、鍋つかみを使う
買い物袋を指に引っかけて持つ 持ち手の広いバッグを肩に掛ける
重い物を手先で運ぶ 前腕で支える、ワゴンやカートを使う
蛇口やドアノブ、ガス栓をひねる、雑巾を絞る レバー式に替える、補助具を使う

手を使う家事は、食洗機やフードプロセッサー、保温機能付きのポットなど、道具に任せるのも一つの方法です。

症状があるとうまくものが持てないこともあるので、周囲のサポートを得るのも大切です。

⑧正座や和式トイレなど膝を深く曲げる動作

膝を深く曲げる動作は、膝の関節に大きな負担をかけます。正座のほか、和式トイレでしゃがむ、床から立ち上がる、浴槽で深くしゃがむといった動作も同様です。

主な場面と対策は以下のとおりです。

場面 代わりにできること
正座・床での生活 椅子とテーブルの生活に切り替える
トイレ ・洋式トイレを使う
・補高便座(便座を高くする器具)や手すりをつける
・和式トイレにかぶせて洋式にする器具を使う
お風呂 ・浴槽の横に台を置き、腰掛けてから入る
・浴槽内やシャワー用の椅子を使う
・滑り止めマットを敷く

住まいの環境を少し変えるだけでも、膝への負担は減らせます。

関節リウマチによる膝の関節炎について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。

⑨喫煙を続ける

関節リウマチの方には、禁煙が強くすすめられます。喫煙は病気の進行に関わるだけでなく、治療薬の効果を弱めたり、肺炎などの合併症につながったりすることがあります。

米国の看護師を長期間追跡した研究では、関節リウマチと診断されてから4年以内に禁煙し、それを続けた人は死亡リスクが低い傾向がみられました。

一方で、診断後も多くたばこを吸い続けた人ほど、死亡リスクが高い結果でした。(文献6)

「今さら」と思わずに、早めに禁煙に取り組みましょう。自力でやめるのが難しい場合は、禁煙外来の利用もおすすめです。

関節リウマチと喫煙の関係性を詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。

⑩ストレスや疲れを溜める

関節リウマチは、関節だけでなく全身が消耗しやすい病気です。心と体の疲れを溜め込まないことが大切です。

手がこわばってものがつかみにくいなど、日常生活の不自由さからストレスを感じやすい方も少なくありません。やりがちな例と対策は以下のとおりです。

やりがちな例 対策
仕事や家事を一人で抱え込む 家族と家事を分担する、職場に相談して働き方を見直す
休まず働き続ける 疲れたら休憩や昼寝をとる
睡眠不足が続く 十分な睡眠時間を確保する
痛みやつらさを周囲に言えない 家族や患者会などで悩みを相談する

痛みで眠れない日が続く場合は、我慢せずに主治医に相談しましょう。

関節リウマチの薬物療法でやってはいけない2つのこと

関節リウマチの治療は、薬で炎症を抑える薬物療法が基本です。そのため、多くの方に関わる内容です。

まだ診断を受けていない方や休薬中の方も、受診後や治療を再開したときの注意として参考にしてください。注意したいことは以下の2つです。

  • 自己判断で薬をやめる・減らす
  • 感染症対策をおろそかにする

それぞれ詳しく解説します。

自己判断で薬をやめる・減らす

関節リウマチの治療薬には、痛みを抑えるだけでなく、関節の破壊を防ぐ役割があります。

「調子がよくなった」「副作用が心配」などの理由で自己判断でやめると、症状が再び悪化するおそれがあります。

薬を減らしたり変えたりする場合は、必ず主治医と相談しましょう。副作用が気になるときも、中断する前に主治医や薬剤師に相談してください。

感染症対策をおろそかにする

関節リウマチの治療薬の中には、免疫の働きを抑えるため、感染症にかかりやすくなるものがあります。主な薬は以下のとおりです。

薬の種類 どのような薬か
抗リウマチ薬 免疫の異常を抑えて病気の進行を防ぐ薬。代表的な有効成分はメトトレキサート(製品名:リウマトレックスなど)
生物学的製剤 炎症を起こす物質の働きを抑える注射や点滴の薬
JAK阻害薬 炎症を起こす信号を細胞の中で止める飲み薬。代表的な有効成分はトファシチニブ、バリシチニブ(製品名:ゼルヤンツ、オルミエントなど)
ステロイド 炎症を強く抑える薬

とくにJAK阻害薬では、帯状疱疹(体の片側に痛みを伴う水ぶくれが出る病気)にかかりやすくなることが知られています。

日頃から、以下の感染症対策を心がけましょう。

対策 内容
インフルエンザの予防接種 毎年受ける。家族も一緒に受けるのが望ましい
肺炎の予防 関節リウマチの方は肺炎にかかりやすく、重症化することもあるため、肺炎球菌ワクチンについて主治医に相談する
帯状疱疹の予防 不活化ワクチン(生ワクチンではないタイプ)の接種について主治医に相談する
生ワクチン(弱めた生きたウイルスや細菌を使うワクチン) 免疫を抑える薬を使っている間は、原則として接種できない。接種前に必ず主治医に確認する
発熱時の服薬 熱などがあるときの飲み方は自己判断せず、主治医に相談する

手洗いやうがいなど、日常的な予防もあわせて続けましょう。

炎症が強い時期と落ち着いている時期で注意点は変わる

関節リウマチでは、「温める・冷やす」「動かす・休める」の正解が時期によって正反対になることがあります。

炎症が強い時期には、微熱が出る、疲れやすい、関節が腫れて熱をもつ、じっとしていても痛む、といったサインがみられます。時期ごとの注意点は以下のとおりです。

項目 炎症が強い時期 落ち着いている時期
関節の温度 冷湿布で冷やす 保温する(詳しくは③)
運動 激しい運動は控え、痛む関節は休ませる。痛みのない範囲で関節をゆっくり動かす運動は続ける 適度に動かす(詳しくは②)
受診 症状がなかなか引かなければ早めに主治医へ 定期受診を続ける

今どちらの時期か判断に迷う場合は、自己判断せず主治医に相談しましょう。

関節リウマチかも?と思ったらリウマチ科を早めに受診しよう

関節リウマチかもしれないと思ったら、早めにリウマチ科や膠原病内科(リウマチ専門医)を受診しましょう。

関節リウマチは、進行すると関節の変形や機能障害を引き起こし、日常生活に支障をきたす病気です。早く治療を始めるほど、関節の変形を防ぎやすくなります。

関節リウマチを疑う症状として、以下のようなものがあります。

  • 朝、手指がこわばって動かしにくい状態が続く
  • 手指や手首など複数の関節が、左右対称に腫れる・痛む
  • 服のボタンが外しづらい
  • びんの蓋が開けられない
  • 床に落としたものが拾えない
  • 朝起きたときにベッドから起き上がりにくい

当てはまる症状が続く場合は、早めに受診してください。

関節リウマチではない膝の痛みは変形性膝関節症かも?詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。

関節リウマチの治療では、抗リウマチ薬・生物学的製剤・JAK阻害薬・ステロイドなどの薬物療法が中心です。

これらは症状を抑える効果が期待できる一方で、治療法ごとに以下のようなリスクや負担があります。

治療法 起こりうるリスク・負担
抗リウマチ薬(メトトレキサートなど) 肝機能障害、間質性肺炎(肺が硬くなり、息苦しくなる病気)、骨髄抑制(血液をつくる働きが弱まる)、感染症リスク、口内炎、吐き気など
生物学的製剤 結核などの感染症リスク、注射部位の反応、アレルギー反応、高額な治療費の継続負担
ステロイド 骨粗鬆症、糖尿病の発症リスク、感染症への抵抗力低下、満月様顔貌(顔が丸くなる)、体重増加など
人工関節置換術 感染症、脱臼、人工関節のゆるみ、血栓症(血のかたまりができる)、再手術の可能性

副作用の多くは、定期的な検査で早めに気づけます。気になる症状があるときは、主治医に相談しましょう。

薬との向き合い方は、「自己判断で薬をやめる・減らす」で解説しています。

再生医療

再生医療は病気の進行を抑える薬の代わりにはなりませんが、薬で炎症を抑えても関節の痛みが残る場合に選択肢の一つとしてご検討いただけます。再生医療は、患者様ご自身の細胞や血液を用いる治療法です。

当院で行っている再生医療は以下のとおりです。

再生医療の種類 詳細
幹細胞治療 患者様の脂肪から採取した幹細胞を培養し、患部に投与する治療方法
PRP療法 患者様の血液から血小板を濃縮し、患部に投与する治療方法

いずれも入院の必要はなく、日帰りで受けられます。症状や状態によって適応が異なり、効果には個人差があるため、医師とご相談のうえ検討することが大切です。

当院では、関節リウマチによる膝や手首の痛みに対して再生医療を行った症例があります。実際の治療経過は、以下の症例記事でご紹介しています。

【症例記事】
関節リウマチによる膝関節の痛みに対するPRP療法の症例
関節リウマチによる手首の痛みに対するPRP療法の症例

関節リウマチの治療を続けても関節の痛みが残る方は、当院の公式LINEからお気軽にご相談ください。

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関節リウマチのしてはいけない10項目を守って悪化を防ごう

関節リウマチの悪化を防ぐには、関節に負担をかける生活習慣を避け、代わりの方法に置き換えることが大切です。10項目の一覧はこちらから確認できます。

あわせて、炎症が強い時期と落ち着いている時期で過ごし方を変えること、薬を自己判断でやめないこと、感染症を予防することも心がけましょう。治療を続けても関節の痛みが残る場合や、新たな症状が出てきた場合は、早めに医療機関を受診してください。

なお、当院リペアセルクリニックでは、再生医療について無料相談を実施しております。治療を続けても関節の痛みが残るなど、気になる症状がある方は、まずはお気軽にご相談ください。

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関節リウマチに関するよくある質問

関節リウマチとはどんな症状ですか?

関節リウマチの症状には、関節の動かし始めがスムーズにいかない「こわばり」や腫れ・痛みなどがあります。

関節リウマチは、免疫の異常により、関節の内側にある膜(滑膜)に炎症が起こる病気です。炎症が続くと、軟骨や骨が壊れて関節が変形することがあります。

万が一「関節リウマチかも?」と思ったら早めに受診しましょう。

関節リウマチの症状について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。

関節リウマチは生物学的製剤で本当に治せますか?

現在の医療では、関節リウマチを完全に治す薬はありません。

生物学的製剤は炎症を起こす物質の働きを抑え、症状がほとんどない状態(寛解)を目指す薬です。効果が続けば、一部の方は薬を減らしたり休んだりできることもあります。

関節リウマチで使われる生物学的製剤について詳しく知りたい人は以下の記事もご覧ください。

関節リウマチになりやすい性格はありますか?

関節リウマチになりやすい性格は、ありません。

ただ、我慢強い方は痛みをこらえてしまい、受診が遅れることがあります。また、ストレスは症状の感じ方に影響することがあります。

違和感があったら早めに受診し、不安があれば専門医に相談しましょう。

関節リウマチで絶対にしてはいけないこと(禁忌)はありますか?

医学的な禁忌(避けるべき薬や処置)は、服用している薬によって異なります。

たとえば、メトトレキサートなど免疫を抑える薬を使っている間は、生ワクチンは原則として接種できません。ご自身の薬の注意点は、主治医や薬剤師に確認しましょう。

生活面でとくに避けたいのは、喫煙と薬の自己中断です。

関節リウマチでもお酒は飲んでいいですか?

関節の症状が落ち着いていれば、適度な量なら問題ないとされています。ただし、飲みすぎには注意しましょう。

症状が落ち着いていないときは、お酒を控えてください。

メトトレキサートを服用している方は、肝臓への負担が重なります。飲む量や頻度を主治医に確認しましょう。

関節リウマチでやってはいけない仕事はありますか?

関節リウマチだからといって、一律に禁止される仕事はありません。

ただし、重い物を運ぶ、長時間の立ち仕事、寒い環境での作業、手指を酷使する細かい作業は、関節への負担が大きくなります。負担が大きい場合は、以下のような方法を検討しましょう。

  • 職場に相談して作業内容を調整してもらう
  • 主治医に診断書を書いてもらう
  • 産業医と面談する

関節リウマチの靴選びで気をつけることはありますか?

靴は、足の長さだけでなく幅も合うものを選びましょう。先の細い靴やヒールの高い靴を日常的に履くと、足指の変形が進む原因になります。

ヒールの高い靴はできるだけ避けてください。足の変形や痛みが強い場合は、インソール(靴の中敷き)などの装具について主治医に相談しましょう。

参考文献

(文献1)

Diet and Rheumatoid Arthritis Symptoms: Survey Results From a Rheumatoid Arthritis Registry|Arthritis Care & Research

(文献2)

Sugar-sweetened soda consumption and risk of developing rheumatoid arthritis in women|The American Journal of Clinical Nutrition

(文献3)

Dietary risk factors for the development of inflammatory polyarthritis: evidence for a role of high level of red meat consumption|Arthritis & Rheumatism

(文献4)

Ultra-processed food consumption associates with higher cardiovascular risk in rheumatoid arthritis|Clinical Rheumatology

(文献5)

生活の注意|関節リウマチ|公益財団法人日本リウマチ財団 リウマチ情報センター

(文献6)

Smoking behavior changes in the early rheumatoid arthritis period and risk of mortality during 36 years of prospective follow-up|Arthritis Care & Research