股関節の病気、その種類と治療法
目次
股関節の病気の種類と治療法・人工股関節を手術した場合のリハビリと注意事項
股関節の痛みをもたらす原因となる病気は、初期の段階では「保存療法」を行い、症状が進行した結果、末期に近づくにつれて「手術」となるケースが多く見られます。
医師より、「人工股関節を入れたほうがいい」などと言われると、「手術という不安感」と、「人工関節という戸惑い」、そして「痛み」などについて動揺や心もとない、不安なお気持ちになられるのではないでしょうか?
そこで人工関節の検討が必要となる股関節の病気を明らかにし、その治療法を解説致します。また、人工関節の手術で気になる痛みを「手術そのものの痛み」、「手術後の痛み」について解説し、ご心配にお応えいたします。
股関節の病気と治療法
まずは、股関節に対する人工関節の手術(人工関節置換術)についての基本的なことについて解説します。
股関節を手術する原因となる病気の種類
股関節を人工股関節に置き換える手術を行うには、何らかの原因が存在しています。例として股関節の手術が必要になる可能性がある病気としては、以下のような病気が挙げられます。
- ▼手術の可能性がある
- ・変形性股関節症
- ・大腿骨頭壊死症
- ・関節リウマチ
- ・股関節脱臼や股関節骨折の後遺症
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上記、いずれにしても「股関節の痛み」や「歩行機能障害」など、日常生活にさまざまな影響を及ぼす可能性が高い症状を引き起こすため、適切な治療を継続する必要があるのです。
股関節の病気の治療法(保存療法)
股関節に関する上記の病気の治療方針としては、主に「初期段階には保存療法を適用し、保存療法が奏功しなくなったら手術を検討する」という方針がとられていました。
保存療法とは、発生している症状を緩和し、運動療法などによって患部の機能障害の進行を防止する治療法のことです。
保存療法は体への負担が小さい治療法として多くの症例で用いられる治療法ですが、上記の「機能障害の進行を防止する」という効果は完全なものではなく、加齢などの条件も重なって次第に症状は進行してしまいます。
結果、進行期から重度の疾患にまで症状が進行してしまい、次第に保存療法では十分に痛みなどの症状を緩和できなくなってしまうのです。
そうなると、以下のような股関節の手術を選択する可能性があります。
股関節の病気の治療法(手術の選択)
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人工股関節置換術の「手術中の痛み」と「手術後の痛み」について
手術というだけでも「痛み」については誰もが気になるところです。しかも、人工関節置換術となると、その言葉だけで更に心配になられる方が多いのではないでしょうか。
まず安心していただきたいのは、変形性股関節症などの治療において用いられる人工股関節置換術は、当然ながら「麻酔」を利用しますので、手術中に痛みを感じることはありません。
しかも、人工股関節置換術を実施する際には「全身麻酔」を用いることが多いため、痛みはもちろん、患者さんが手術中の様子や音などで不安を感じることもないのです。
人工股関節の手術に関する痛みについて、問題になるのは、麻酔が切れた後の「手術後の痛み」です。麻酔が切れると当然ですが痛みが起こります。
手術後の痛みに関しては痛み止めを使用します。薬剤によって痛みをコントロールすることになるのでご安心ください。手術後の痛みのピークは、手術直後から手術当日の夜の間が最も強く、その後は時間の経過に伴って軽減していき、手術後数日でおおまかな痛みは落ちつくでしょう。
また、「硬膜外麻酔」という麻酔術を手術前にすることで、手術後の痛みを軽減する治療が可能なケースもあります。
人工股関節置換術後リハビリと注意事項
股関節の痛みは、痛み自体や歩行機能への影響などがあるため、可能な限り最小限に抑えたいところです。股関節の人工股関節置換術の後、いわゆる「リハビリ期」において注意するべきポイントを押さえておきましょう。
リハビリは指示に従う
人工股関節の手術をしたら、入院とリハビリが必要になりますが、リハビリを行うにあたっては必ず「指示に従う」ことを遵守してください。
股関節の手術に限らず、手術後はデリケートな状態にありますので、早く退院したい、早く治したいとの想いで医師が禁止していることをしてはいけません。医師の指示通りにしないと、最悪の場合は手術をやり直さなければならなくなるケースもあります。
仮に人工股関節の手術後の痛みが抑えられて「きちんと治った!」と思っていても、実は勘違いという可能性もあるので、リハビリは医師の指示に従って安全におこないましょう。
股関節の脱臼リスクが高い動作は避ける
人工股関節置換術の後、気を付けるべきなのは「脱臼を避ける」ことです。リハビリ中、大きく仰け反るような動作、正座からひねって立ち上がるといった動作で脱臼しやすく、脱臼リスクの高い動作は意識して避けなければなりません。
スポーツなど、激しい動きがあるものは医師の許可を得る
人工股関節置換術の後、「スポーツ」や激しい動きと伴うものは、必ず医師の許可を得てからおこなってください。
特に重いものを持ったり、ジャンプの多い競技、急なストップや方向転換などなどの激しい動きあったり、相手にぶつかるような競技を避ければ、特に制限を設けることなく好きなスポーツに復帰することができるでしょう。
やりたいスポーツに関して担当医に相談し、どういった動作は避けなければならないか、そもそもリハビリ中に復帰可能なスポーツであるかの判断をもらうようにしてください。ただし、OKが出ても無理は禁物です。最初は試運転、徐々に取り組みましょう。
股関節への負荷を抑えるための体重コントロール
人工股関節置換術の後、人工股関節を少しでも長持ちさせるためには「体重コントロール」が欠かせません。股関節には上半身の重さがかかるため、体重が重いと人工股関節への影響が大きくなり、人工股関節の損傷リスクを高めることになります。特に運動を行う場合は、注意が必要です。
ただ適度な運動習慣を身につけることは大切です。この機会に適度な体重を維持できるように運動や食習慣といった生活全体の習慣を見直し、必要に応じて医師の指示した運動・生活メニューを実施するようにしましょう。
手術そのものを避けられる!再生医療という選択肢も生まれています
股関節の重い症状に対して人工股関節の手術などをおこなう場合、手術後の痛みのリスクを無視することはできません。保存療法は効かない、けれども手術は痛みや体への負担が気になるという患者さんは最新の医療分野「再生医療」も検討してみてください。
股関節の再生医療は自身の細胞によって股関節の軟骨の損傷を修復し、変形性股関節症などの症状の進行を遅らせて痛みを改善する効果が期待できます。
例えば「幹細胞」を利用した再生医療をする場合は、患者さん自身から幹細胞を採取(切開して脂肪を採取する等)し、これを培養してから患部に注射するという治療をおこないます。
この治療法であれば、人工股関節の手術ほど体への負担はありませんし、手術後の痛みの心配もほとんどないでしょう。
従来の保存療法では奏功しなくなった患者さんでも効果がみられる可能性があり、アレルギー・感染症・拒否反応といった副作用のリスクも少ないので、メリットの多い治療法と言えます。
下記の動画では、再生医療がどのようにして変形性膝関節症や変形性股関節症の患者様の痛みを軽減し、生活の質を向上させることができるかを示しています。是非参考にしてみてください。
まとめ・股関節の病気の種類と治療法
人工股関節の手術(人工股関節置換術)は、手術後の痛みをコントロールすることは可能です。
手術後のリハビリは医師の指示のもとで安全におこない、脱臼や人工股関節の損傷などのリスクを少しでも減らすようにして痛みの改善ができれば、生活の質がグンと良くなるでしょう。
しかし、外科的な手術はどうしても避けたい、人工股関節のような手術を受けると、手術後の痛みがどうしても心配で仕方がないなどという人は、再生医療を選択するのもおススメです。
以上、人工股関節の原因となる股関節の病気と手術の痛みについて、手術中及び、手術後について記させて頂きました。
尚、再生医療は、股関節の痛みについて、多くのメリットがある治療法です。お気軽にお問い合わせください。親身になって詳しくご説明させて頂きます。
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