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腱板断裂と五十肩(四十肩)の違い|主な症状や治療法を解説

腱板断裂 五十肩 違い
公開日: 2022.06.10 更新日: 2025.07.31

肩の痛みや可動域の制限が続くと、「腱板断裂なのか、それとも五十肩なのか」と不安に感じる方も多いのではないでしょうか。

腱板断裂と五十肩(四十肩)の違いは、肩の腱(筋肉と骨をつなぐ繊維状の組織)が損傷しているかどうかにあります。しかし、いずれも肩の痛みや可動域の制限といった共通の症状を伴うため、見た目だけでは判別できず自己判断は難しいのが現実です。適切に対処するためには、それぞれの原因や治療法の正しい理解が必要です。

この記事では、腱板断裂と五十肩(四十肩)の特徴や診断方法、治療の選択肢についてわかりやすく解説します。長引く肩の痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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腱板断裂と五十肩(四十肩)の違いを原因・症状等の観点で解説

腱板断裂は肩の筋肉(腱板)が損傷・断裂する疾患であるのに対し、五十肩(四十肩)は肩関節周囲の炎症によって関節が硬くなる疾患です。

それぞれの違いを簡潔にまとめると以下です。

項目 腱板断裂 五十肩(四十肩)
名称 腱板断裂 肩関節周囲炎
原因 加齢による腱の変性、外傷、反復動作による負荷 肩関節周囲の組織の炎症
原因 肩の動作時の痛み、夜間痛、運動痛 肩の動作時の痛み、可動域の制限
可動域の制限 ある程度腕は上がる 全方向で制限される
筋力の低下 あり 二次的にあり
自然治癒 難しい 可能

腱板断裂とは

名称 腱板断裂
原因 加齢による腱の変性、外傷、反復動作による負荷
主な症状 肩の動作時の痛み、夜間痛、運動痛
可動域の制限 ある程度腕は上がるが、特定の角度で引っかかりや痛みが強くなる
筋力の低下 断裂した腱の機能が失われるため、腕を上げるなどの動作で明らかに筋力が低下する
自然治癒 自然治癒は困難で、放置すると悪化するリスクがある

腱板断裂は、肩の腱板の損傷により発症します。主な原因は加齢による腱の脆弱化に加え、転倒やスポーツによる外傷などです。腱が損傷することで肩の筋力が低下し、腕が上がりにくくなるといった可動域の制限が見られます。

腱板が完全に断裂した場合、自然治癒は非常に難しく、放置すると断裂部が拡大したり、肩関節の機能がさらに悪化したりする可能性があります。(文献1

五十肩(四十肩)とは(肩関節周囲炎)

項目 五十肩(四十肩)
名称 肩関節周囲炎
原因 滑液包や関節包など肩関節周囲の組織の炎症
主な症状 肩の動作時の痛み、可動域の制限
可動域の制限 痛みと拘縮により肩の可動域が全方向で著しく制限される
筋力の低下 肩を動かせない結果として筋力の低下が起こる
自然治癒 時間がかかるが自然に改善していく傾向がある

五十肩(四十肩)は、肩関節周辺の組織に炎症が起こることで、肩の痛みや可動域制限が生じる疾患です。「四十肩・五十肩」は通称であり、正式な診断名は「肩関節周囲炎」です。

関節包が全体的に硬くなることで、腕を上に上げる・ひねる・背中に回すといったあらゆる方向への動作が困難になります。

自然に改善する傾向がありますが、個人差が大きく数カ月で軽快する方もいれば、2年以上症状が続くこともあります。(文献2

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腱板断裂と五十肩(四十肩)の疑いがあるときにやってはいけないこと

腱板断裂と五十肩(四十肩)の疑いがあるときは、以下の動作は避けましょう。

  • 高い位置にある荷物を持ち上げたり降ろしたりする動作
  • 首の後ろ側で腕を動かすような姿勢
  • 上半身の筋力を使って重い物を持ち上げる動き
  • 肩を後ろに引いた状態で行う腕の上方向への運動

とくに注意したいのが、肩を大きく動かしたり、無理な体勢で力を入れたりする動きです。たとえば腕を頭より高く上げる動作や、後方にねじるような姿勢は、肩の可動域を超える力が加わり、損傷の悪化を招く恐れがあります。

日常生活では悪化を招く動作を無意識に行うことがあるため、肩に痛みを感じているときは、動作全体を丁寧に見直すことが重要です。

腱板断裂と五十肩(四十肩)のどちらか診断する方法

腱板断裂と五十肩(四十肩)は、いずれも肩に痛みや動かしにくさが出る疾患ですが、原因や治療法は異なります。以下では主な診断方法について解説します。

身体診察

肩の痛みや動かしにくさを感じる際、まず行われるのが身体診察です。身体診察とは、肩の可動域や、腕を上げる際の筋力、痛みの種類などを詳しく確認する診察方法です。

自力で腕を上げようとすると痛くて上がらないものの、他人が支えるとある程度腕が上がる場合は五十肩(四十肩)の可能性が考えられます。

一方で特定の方向へ腕を上げる際に明らかに筋力が低下し、腕を保持できない症状が見られると腱板断裂が疑われます。

画像診察(X線・MRI・超音波検査)

身体診察で疾患が疑われた場合、より確定的な診断のために画像診察が行われます。主な検査方法は以下の通りです。

検査項目 特徴・診断できること
X線(レントゲン)検査 骨の状態を確認するのに有効。腱板断裂では、断裂が進行すると骨の変形や骨棘が見られることがあるが、五十肩では骨に異常はない場合が多い。
MRI検査 腱や筋肉など軟部組織の状態を詳細に映し出す。腱板断裂の有無、大きさ、損傷度を正確に診断し、五十肩と鑑別するのに最も有効。
超音波(エコー)検査 リアルタイムで腱の動きや断裂を簡便に確認可能。腱の炎症や水腫も把握でき、初期診断や経過観察に適している。

これらの画像検査結果を総合的に判断して腱板断裂か五十肩(四十肩)かを診断し、適切な治療方針を決定します。

腱板断裂と五十肩(四十肩)の治療方法

腱板断裂と五十肩(四十肩)は、原因や重症度によって治療法が異なります。ここでは、代表的な保存療法と手術療法について詳しく解説します。

保存療法

腱板断裂や五十肩(四十肩)の治療は、症状が軽度な場合や日常生活に大きな支障がない場合には、保存療法が第一選択となります。炎症の抑制や可動域の改善を目的として、以下のような療法が用いられます。

  • 消炎鎮痛薬の内服・湿布
  • 注射治療(ヒアルロン酸、ステロイド)
  • 温熱療法や電気治療
  • リハビリテーション(可動域訓練・筋力強化)

保存療法は五十肩の自然治癒が見込まれるケースや、腱板断裂が小さく筋力の低下が軽微な場合に有効です。

手術療法

保存療法で十分な効果が得られない場合や、症状が重度で日常生活に著しい支障をきたす場合には、手術療法が検討されます。

とくに腱板断裂では、断裂の大きさや筋肉の変性の有無などにより手術適応が判断されます。

術式名 特徴・内容
鏡視下腱板修復術 小さな切開を伴う内視鏡手術。断裂した腱板をもとの位置に縫い付ける。回復が早く、合併症のリスクが少ない。
腱板移植術 広範囲の腱板断裂で縫合が難しい場合に、他部位の筋膜を移植して補強する手術。
リバース型人工関節置換術 重度の腱板断裂によって肩の安定性が失われている場合に、人工関節で可動性と機能を回復する手術。

五十肩(四十肩)では、強い癒着や拘縮が残り保存療法で改善が見られない場合に限り、関節包を切り離す手術が行われることもありますが、そのケースは非常に稀です。

腱板断裂と五十肩(四十肩)の予後と回復期間

腱板断裂と五十肩(四十肩)は、予後や回復期間にも違いがあります。

五十肩は自然治癒が期待でき、保存療法で数カ月〜1年程度で改善するケースが多いのに対し、腱板断裂は損傷の程度や治療内容によって回復期間が大きく異なります。

以下の表で主な違いをまとめました。

項目 腱板断裂 五十肩(四十肩)
予後 断裂が残ると筋力低下や痛みが残る場合がある 多くは自然に治癒する
回復期間 保存療法:数カ月〜(断裂は残存)
手術療法:数カ月〜1年程度
保存療法:数カ月〜1年程度

五十肩(四十肩)では、最終的に症状が改善するケースが多く見られます。一方腱板断裂の場合、断裂の度合いに応じた治療選択が、その後の肩の状態を左右する重要なポイントとなります。

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腱板断裂と五十肩(四十肩)の違いを理解して適切に対処しましょう

腱板断裂と五十肩(四十肩)は、似たような肩の痛みを伴いますが、原因や症状、治療法が大きく異なるため、正確な診断と適切な対処が重要です。安易に自己判断せず、専門医による身体診察や画像診断を通じて自身の症状の正しい把握から始めましょう。

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(文献1)
腱板断裂(けんばんだんれつ)|独立行政法人国立病院機構 霞ヶ浦医療センター

(文献2)
五十肩(ごじゅうかた)|独立行政法人国立病院機構 霞ヶ浦医療センター

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