• ひざ関節
  • 膝の慢性障害

【医師監修】膝の皿が痛い原因は?痛む場所・動作別の病気と今すぐできる対処法

膝の皿が痛い
公開日: 2023.09.14 更新日: 2026.10.05

「膝の皿が急に痛くなった。原因は何?」

「階段や正座で膝の皿が痛むけれど、病院に行くべき?」

膝の皿(膝蓋骨)は、太ももの筋肉と腱によって支えられています。筋肉の硬さや筋力の低下、使いすぎによる負担、加齢による軟骨のすり減りが重なると、膝の皿まわりは痛みやすくなります。

階段の上り下りや立ち上がりのたびに膝の皿が痛み、不安を感じている方も多いのではないでしょうか。

膝の皿の痛みは、痛む場所と痛みが出る動作から原因の見当をつけられます。気になる方は痛む場所と動作でわかる早見表をご確認ください。

本記事では、膝の皿が痛む原因と今すぐできる対処法、痛む場所別に考えられる病気と治療法について解説します。

当院リペアセルクリニックでは、膝の皿の痛みだけでなく「膝のちょっとした違和感」など些細なことでも無料でご相談を承っています。膝の皿の痛みに対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。お気軽に当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。

目次

膝の皿が痛いのはなぜ?痛みが出やすくなる3つの要因

膝の皿が痛むのは、いくつかの要因が重なり、膝の皿まわりに炎症や軟骨への負担が生じるためです。

主な要因は以下のとおりです。

  • 太ももの筋力・柔軟性の低下
  • 膝への負荷増大
  • 加齢

これらの状態が続くと、後半で紹介する病気につながることがあります。それぞれ詳しく解説します。

太ももの筋力・柔軟性の低下

膝の皿(膝蓋骨)は、太ももの前側にある「大腿四頭筋」という筋肉と腱によって支えられています。

運動不足や加齢によってこの筋力が低下すると、膝蓋骨を正しい位置に引き上げる力が弱まり、膝の曲げ伸ばしに伴う動きにズレが生じやすくなります。

さらに、筋肉の柔軟性が低下して硬くなると、膝蓋骨が大腿骨に過度に押し付けられ、関節への負担が増加します。その結果、軟骨周辺に炎症が起こり、膝の皿の周囲に痛みを感じやすくなります。

膝への負荷増大

膝関節は、歩行や階段の上り下りといった日常動作のたびに体重を支える部位です。

とくに階段の上り下りや椅子からの立ち上がり、しゃがみ込みでは、膝の皿の裏側(膝蓋大腿関節)に負担が集中しやすくなります。

体重の増加や長時間の立ち仕事、ジャンプやランニングなどのスポーツ動作が重なると、膝の皿やその周囲にかかる負担はさらに増大します。

こうした負荷が繰り返されると、膝の皿の裏側や膝蓋腱(膝の皿の下にある腱)に小さなダメージや炎症がたまり、痛みとして現れます。

加齢

年齢を重ねると、膝関節のクッションである軟骨が徐々にすり減り、弾力性が失われていきます。

軟骨の摩耗が進むと衝撃を吸収しにくくなり、進行すると骨同士がこすれ合うようになります。これが動作時の違和感や痛みにつながります。加齢そのものだけでなく、年齢に伴う筋力の低下や関節液の質(粘り気)の低下が重なることで、膝の皿周辺の痛みが生じやすい環境が作られてしまいます。

膝の皿が痛いときに「すぐ受診すべき」サイン

次のような症状がある場合は、セルフケアで様子を見ず、当日〜早めに医療機関を受診してください。

  • 膝の皿まわりが強く腫れている
  • 赤みや熱感がある、または発熱している
  • 皮膚に傷がある、膿が出ている
  • 痛みで体重をかけられない
  • 膝が伸びない、引っかかる感じがある
  • ひねった後に、膝の皿がずれた感覚がある

これらは、細菌感染による関節や滑液包の炎症(化膿性関節炎・滑液包炎)や膝蓋骨脱臼、骨折のほか、靱帯・半月板の損傷などで見られることがあります。

当てはまる症状がない場合は、次に紹介する対処法を試しながら様子を見ましょう。痛みが続くときは整形外科を受診してください。

【今すぐできる】膝の皿が痛いときの対処法

膝の皿が痛いとき、病院を受診するまでの間に自分でできる対処法は、主に以下のとおりです。

  • 安静の確保
  • 冷やす?温める?痛みの時期で使い分ける
  • ストレッチ・トレーニング
  • テーピング・サポーター

ただし、誤った方法でセルフケアをすると悪化する恐れもあるため、あくまで一時的な応急処置に留め、痛みが続く場合は早めに整形外科を受診してください。

安静の確保

膝の皿に痛みが現れた直後は、患部の安静が大切です。とくにランニングやジャンプ動作を伴うスポーツ中に痛みを感じた場合は、直ちに運動を中止してください。

痛みを我慢して動かし続けると、炎症が長引く可能性があります。

階段の使用を控えてエスカレーターを使う、正座を避けるなど、日常生活において膝への負荷を抑える工夫が必要です。

冷やす?温める?痛みの時期で使い分ける

膝の皿の痛みには、痛みの時期によって「冷やす」と「温める」を使い分けることが大切です。

時期ごとの対処法は以下のとおりです。

痛みの時期 対処法
痛み始めや、腫れ・熱感がある時期 冷やす
・保冷剤や氷嚢をタオルで包んで当てる
・湿布は冷感タイプを選ぶ
腫れ・熱感がなく、こわばりが続く時期 温める
・入浴や蒸しタオルで膝を温める
・湿布は温感タイプを選ぶ

冷やす時間は1回10〜15分程度を目安にし、冷やしすぎないよう注意しましょう。(文献1)

一方で、腫れや熱感があるときに入浴やカイロで温めると、炎症が強まる恐れがあります。

腫れや熱感がない慢性的な痛みでは、膝を冷やさず、温めて血行を良くすることが大切です。(文献2)

ストレッチ・トレーニング

太ももの前の「大腿四頭筋」、太ももの裏の「ハムストリングス」、お尻の「殿筋」は、膝の皿の動きを支える大切な筋肉です。

これらの筋肉が硬くなったり、大腿四頭筋の筋力が落ちたりすると、膝の皿にかかる負担が大きくなります。

うつ伏せで膝を曲げたときにお尻が床から浮く場合は、大腿四頭筋が硬くなっているサインです。

腫れや熱感がある時期は強いストレッチを避け、痛みが落ち着いてから行いましょう。ストレッチは、反動をつけず痛気持ち良い程度で、無理なくおこなうことが大切です。

大腿四頭筋(太ももの前)のストレッチ

太もものストレッチ

  1. 壁や椅子に手を添えて立ちます。
  2. 片足ずつ膝を曲げ、足首を持ちます。
  3. 足首を後ろに引き、前ももを伸ばします。

腰を反らさず、曲げた膝が体より前に出ないように注意しましょう。足首を持つのがつらい場合は、足首にタオルをかけて引く方法でも構いません。

大腿四頭筋(太ももの前)のトレーニング

大腿四頭筋(太ももの前)のトレーニング

膝に大きな負担をかけずに、太ももの前の筋肉を鍛えられる方法です。

  1. 仰向けに寝て、両膝を立てた状態にします。
  2. 片方の膝を伸ばし、床から10センチほど浮かせた位置でキープします。
  3. ゆっくりと下ろします。これを左右10回ずつ行います。

途中で痛みが強くなる場合は、すぐに中止してください。

ハムストリングス(太ももの裏)のストレッチ

ハムストリングスのストレッチ

  1. 片方の膝を伸ばして床に座り、もう片方の膝は曲げます。
  2. 背筋を伸ばしたまま、上半身をゆっくり前に倒します。
  3. 太ももの裏が伸びる位置で止め、深呼吸をしながらキープします。

背中を丸めて、無理に前屈しないようにしましょう。

殿筋(お尻)のストレッチ

殿筋(お尻)のストレッチ

  1. 床に体育座りの状態で座り、両手を後ろにつきます。
  2. 片方の足首を、反対側の膝の上に乗せます(数字の4のような形)。
  3. 両手で床を押し、胸をすねに近づけるように上体を起こします。
  4. お尻の筋肉が伸びていることを確認し、15秒程度キープします。反対側も同様に行います。

乗せた側の膝は無理に押し下げないようにしましょう。床についている側の膝の皿が痛む場合は、足を体から離して膝の曲げを浅くしてください。

膝の皿が痛む場合のストレッチやトレーニングについては、以下の記事も参考にしてください。

テーピング・サポーター

テーピング・サポーター

膝の皿の痛みを和らげる手段として、テーピングも有効です。膝関節や周辺の筋肉の動きを安定させ、運動時の膝の痛みを軽減します。

テーピングの際は、血流を阻害しないよう過度な圧迫を避けながら、皮膚にシワが寄らないように巻きましょう。

正しい巻き方がわからない場合は、整形外科や理学療法士の指導を受けると安心です。

サポーターは、歩く・階段を上るなどの動作時に、膝への負担を軽くする目的で使えます。サイズが合うものを選び、締め付けすぎないようにしましょう。

しびれや痛みが出た場合は、すぐに外してください。原因がわからないまま長期間頼り切らず、痛みが続く場合は整形外科で相談しましょう。

膝をサポートするテーピング方法は以下の記事で紹介しています。気になる方はチェックしてみてください。

膝の皿が痛いときの受診目安と受診先

ここでは、すぐの受診ではないものの、早めの受診を検討したい目安と受診先について解説します。

強い腫れや発熱などがある場合は、すぐ受診すべきサインを確認してください。

受診を検討したい症状のセルフチェック

膝の皿の痛みで病院に行くべきか迷った場合は、以下の項目を参考にセルフチェックしてみましょう。

  • 動作の始まり(歩き始めや立ち上がり)に膝の皿が痛む
  • 起床時に膝の皿がこわばる感じがする
  • 階段を上り下りすると膝の皿が痛む
  • 膝蓋腱を指で押すと痛む
  • 安静や冷却を続けても、数日たって痛みが変わらない
  • 膝の皿の痛みを何度も繰り返す
  • 膝の腫れ(水がたまる)を繰り返す

これらに1つでも当てはまる場合、膝の皿の痛みの背景に病気が隠れている可能性があります。

膝の皿の痛みが続くときは放置せず、早めに整形外科を受診し、専門医による診察・検査を受けましょう。

何科を受診する?医師に伝えると診断がスムーズな4つのこと

膝の皿が痛いときは、整形外科を受診しましょう。

受診前に次の4つをメモしておくと、医師に症状が伝わりやすく、診断がスムーズになります。

伝えること 具体例
いつから痛いか 「3日前から」「1か月ほど前から少しずつ」など
どこが痛いか 膝の皿の上・下・前・外側など
・指1本で痛む場所を指せるかどうかも伝える
どの動作で痛むか 曲げる・伸ばす・階段・正座・じっとしているときなど
きっかけとこれまでの経過 ぶつけた・ひねった・運動量が増えたなど
・スポーツ歴や過去の治療も伝える

診察では、問診や触診に加えてX線(レントゲン)検査をおこない、必要に応じてMRI検査で詳しく調べます。

膝を調べても異常が見つからない場合は、股関節など膝以外の場所から痛みが出ている可能性もあります。

膝の皿の痛みでお悩みの方は、以下より当院へお気軽にご相談ください。

\無料相談受付中/

通話料無料/受付時間 09:00~18:00

【痛む場所別】膝の皿が痛いときに考えられる病気と治療法

治療法

膝の皿の痛みは、痛む場所や痛みが出る動作によって、考えられる病気が異なります。

本章で紹介する内容は以下のとおりです。

  • 痛む場所と動作でわかる早見表
  • 大腿四頭筋腱付着部炎(膝の皿の上)
  • 膝蓋大腿関節症(膝の皿の裏・周囲)
  • 変形性膝関節症(膝全体・動き始めの痛み)
  • 膝蓋腱炎(ジャンパー膝/膝の皿の下)
  • 膝蓋下脂肪体炎(膝の皿の下・伸ばすと痛い)
  • 膝蓋前滑液包炎(膝の皿の前が腫れる)
  • 有痛性分裂膝蓋骨・オスグッド病(成長期の子ども)

まずは早見表でご自身の症状に近いものを確認し、各病気の解説を参考にしてください。

痛む場所と動作でわかる早見表

痛む場所と動作から考えられる主な病気は以下のとおりです。

痛む場所 痛みが出やすい動作・特徴 考えられる病気
膝の皿の上 しゃがむ・ジャンプで痛む 大腿四頭筋腱付着部炎
膝の皿の裏〜周囲 階段の上り下り・立ち上がりで痛む 膝蓋大腿関節症
膝の皿の下 ジャンプ・着地で痛む 膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
膝の皿の下 膝を伸ばすと痛む 膝蓋下脂肪体炎
膝の皿の前 ぷよぷよと腫れる
・膝をつく作業や打撲の後に起こりやすい
膝蓋前滑液包炎
膝の皿の外側上方(成長期) 運動中・運動後に痛む 有痛性分裂膝蓋骨
膝の皿の下のすねの骨(成長期) 骨の出っ張りが痛む オスグッド病
膝全体 動き始めに痛む・朝にこわばる 変形性膝関節症
膝の皿がずれる ひねった後に皿がずれた感覚がある 膝蓋骨脱臼・亜脱臼(受診を優先)
はっきりしない 膝を調べても異常が見つからない 股関節など膝以外が原因の痛み

この表はあくまで目安であり、診断ではありません。複数の原因が重なっていることもあるため、痛みが続く場合は整形外科で診察を受けましょう。

大腿四頭筋腱付着部炎(膝の皿の上)

大腿四頭筋腱付着部炎は、太ももの前の筋肉と膝の皿をつなぐ腱の付け根に起こる炎症です。ジャンプやランニングの繰り返しによる使いすぎが主な原因です。

主な特徴と治療は以下のとおりです。

項目 内容
痛む場所 膝の皿の上(押すと痛む)
痛みが出やすい動作・人 しゃがむ動作
・ジャンプやランニングの多いスポーツをしている人
主な治療 ・運動量の調整
・運動後のアイシング
・大腿四頭筋のストレッチ
・テーピング

以下の記事では、大腿四頭筋腱付着部炎について詳しく解説しています。

膝蓋大腿関節症(膝の皿の裏・周囲)

膝蓋大腿関節症(しつがいだいたいかんせつしょう)は、膝の皿の裏側で軟骨がすり減り、痛みが生じる病気です。膝の皿(膝蓋骨)と太ももの骨(大腿骨)がこすれ合う部分に起こります。

加齢や筋力低下、膝への負担の蓄積のほか、膝蓋骨の脱臼・亜脱臼(完全には外れないずれ)を繰り返した後に起こることもあります。

主な特徴と治療は以下のとおりです。

項目 内容
痛む場所 膝の皿の周囲(とくに外側)
痛みが出やすい動作・人 階段の上り下り、椅子からの立ち上がり
主な治療 ・まずは保存療法(運動療法・薬物療法)
・症状が重い場合は手術療法を検討

整形外科での診察や画像検査をおこなったうえで、まずは保存療法が選択されます。

膝蓋大腿関節症は、とくに中高年の女性に多く見られる疾患です。女性で膝の皿の痛みに悩んでいる方は、一度医療機関の受診を検討してください。

変形性膝関節症(膝全体・動き始めの痛み)

変形性膝関節症は、関節の軟骨が徐々にすり減り、関節が変形してしまう病気です。主な原因には、加齢や肥満、遺伝、骨折などの外傷があります。

男女比は1:4で女性に多く、高齢になるほど多くなります。(文献2)

初期は立ち上がりや歩き始めなど、動き始めだけが痛み、休むと痛みが引きます。中期になると、正座や階段の上り下りがつらくなります。

末期にはじっとしていても痛み、膝がまっすぐ伸びず歩きにくくなります。膝に水がたまることもあります。

主な特徴と治療は以下のとおりです。

項目 内容
痛む場所 膝の内側を中心に、膝全体(日本人は内側から進むタイプが多い)
痛みが出やすい動作・人 立ち上がりや歩き始めなどの動き始め
・中高年の女性
主な治療 保存療法
・薬物療法(湿布や内服の痛み止め)
・注射療法(関節内へのヒアルロン酸注射)
・理学療法(リハビリテーション)
・装具療法(装具の装着)
手術
・人工関節術

変形性膝関節症に対しては、再生医療(幹細胞治療・PRP療法)も治療選択肢の一つです。症状や状態によって適応が異なり、効果には個人差があります。

変形性膝関節症について詳しく知りたい方はこちらもどうぞ。

再生医療について、詳しくは以下の記事をご覧ください。

変形性膝関節症の再生治療(PRP療法)の体験談|効果・費用も紹介

複数の関節痛が順調に軽減! 左変形性股関節症・左変形性膝関節症 60代女性

膝蓋腱炎(ジャンパー膝/膝の皿の下)

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)とは、膝の皿の下にある「膝蓋腱」に繰り返し負担がかかることで炎症や損傷を生じ、痛みを起こす病気です。

発症初期は、動作の始めや運動時に膝の皿の違和感を覚える程度ですが、進行すると日常生活でも痛みを感じるようになります。

主な特徴と治療は以下のとおりです。

項目 内容
痛む場所 膝の皿の下(膝蓋腱)
痛みが出やすい動作・人 ジャンプや着地、ランニング
・サッカーやバレーボール、バスケットボールなどをしている人
主な治療 保存療法
・薬物療法(痛み止めの内服)
・運動療法(ストレッチ、太ももの筋力トレーニング)
手術
再生医療(患者さまの血液を用いるPRP療法など)

保存療法を一定期間続けても改善しない場合(難治性膝蓋腱炎)は、手術を検討することもあります。

日常的に跳躍動作の多いスポーツをしていて、膝の皿の痛みにお悩みの方は、整形外科などの受診がおすすめです。

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)については、以下の記事も参考にしてください。

膝蓋下脂肪体炎(膝の皿の下・伸ばすと痛い)

膝蓋下脂肪体炎は、膝の皿の下にあるクッションの役割をする脂肪組織が、炎症を起こす病気です。使いすぎや加齢がきっかけとなり、脂肪組織が硬くなって痛みます。

膝を伸ばしたときに痛みやすいのが特徴で、膝の曲げ伸ばしがしにくくなることもあります。

主な特徴と治療は以下のとおりです。

項目 内容
痛む場所 膝の皿の下
痛みが出やすい動作・人 膝を伸ばしたとき
・スポーツなどで膝を使いすぎている人、中高年の方
主な治療 ・運動量の調整
・痛み止めなどの薬物療法
・ストレッチなどのリハビリテーション

膝を伸ばすと痛む場合は、よくある質問「膝を伸ばすと膝の皿が痛いのはなぜですか?」も参考にしてください。

以下の記事では、膝蓋下脂肪体について詳しく解説しています。

膝蓋前滑液包炎(膝の皿の前が腫れる)

膝蓋前滑液包炎(しつがいぜんかつえきほうえん)は、膝の皿の前の皮膚の下にあるクッション(滑液包)が炎症を起こす病気です。

液がたまり、膝の皿の前がぷよぷよと腫れるのが特徴です。関節の中に水がたまる状態とは別のものです。

主な特徴と治療は以下のとおりです。

項目 内容
痛む場所 膝の皿の前(皮膚のすぐ下)
痛みが出やすい動作・人 床掃除や介護、園芸など膝をつく作業が多い人
・膝をぶつけた後
主な治療 ・膝をつかない工夫(膝当ての使用)
・冷却
・痛み止め
・腫れが強い場合は、たまった液を抜く

皮膚の傷などから細菌が入り、感染を起こすこともあります。赤みや熱感、発熱、皮膚の傷がある場合は、早めに受診してください。

有痛性分裂膝蓋骨・オスグッド病(成長期の子ども)

成長期の子どもの膝の皿まわりの痛みでは、有痛性分裂膝蓋骨やオスグッド病が考えられます。

2つの病気の違いは以下のとおりです。

項目 有痛性分裂膝蓋骨 オスグッド病
どんな病気か 膝の皿の骨が2つ以上に分かれており、痛みが出る 成長期のスポーツで、すねの骨の出っ張りに負担がかかって痛む
痛む場所 膝の皿の外側上方 膝の皿の下にある、すねの骨の出っ張り(脛骨粗面)
痛みが出やすいとき 運動中・運動後 運動中・運動後
主な治療 ・ストレッチやアイシングなどの保存療法
・治りにくい場合は手術
・運動量の調整
・ストレッチなどの保存療法

有痛性分裂膝蓋骨は、成長期(10〜17歳)の男子に多いとされています。(文献3)

子どもの膝の皿の痛みは、成長痛と自己判断せず、整形外科を受診しましょう。

膝の皿が痛い原因を把握し悪化する前に受診しよう

膝の皿の痛みは、太ももの筋肉の硬さや筋力低下、使いすぎ、加齢による軟骨のすり減りが重なって起こりやすくなります。

痛む場所と動作から原因の見当をつけ、強い腫れや発熱、体重をかけられないなどのサインがあれば早めに受診しましょう。

ストレッチやトレーニング、テーピングなどは、一時的な負担軽減につながることがあります。痛みが続く場合や日常生活に支障が出ている場合は、早めに整形外科を受診してください。

当院「リペアセルクリニック」では、自己の幹細胞を用いた再生医療による治療をおこなっています。膝の皿の痛みに対しては、再生医療も治療選択肢の一つです。

再生医療は、患者さまご自身の細胞や血液を用いる治療法です。状態によっては、手術以外の選択肢の一つとして挙げられます。症状や状態によって適応が異なり、効果には個人差があります。

膝の皿の痛みのお悩みを今すぐ解消したい、再生医療に興味がある方は、当院「リペアセルクリニック」の電話相談までお問い合わせください。

\無料相談受付中/

通話料無料/受付時間 09:00~18:00

膝の皿が痛いときによくある質問

急に膝の皿が痛くなるのはなぜですか?

ぶつけた・ひねったなどのきっかけがあるかどうかで、考えられる原因が異なります。

きっかけ別の主な原因は以下のとおりです。

きっかけ 考えられる原因と対応
ある(ぶつけた・ひねった) 膝蓋骨脱臼や骨折、靱帯損傷などの可能性があります。早めに整形外科を受診してください。
とくにない 使いすぎによる腱の炎症や、滑液包炎などが表に出た可能性があります。

強い腫れや熱感、体重をかけられないなどの症状がある場合は、すぐ受診すべきサインを確認してください。

曲げると膝の皿が痛いときはどうすれば良いですか?

膝を曲げたときに痛みが出る場合は、膝への負担を減らし、できる限り安静にすることが第一です。

曲げると痛む主な病気には、膝蓋大腿関節症や大腿四頭筋腱付着部炎、変形性膝関節症などがあります。痛む場所ごとの違いは早見表をご覧ください。

正座や深いしゃがみ込みは膝の皿に大きな負担がかかるため、避けましょう。腫れや熱を持っている場合は、炎症が引くまで冷やすと症状が和らぐことがあります。

40歳以上の方では、変形性膝関節症の可能性もあるため、自己判断で放置せず、不安がある場合は整形外科での受診を検討してください。

膝を伸ばすと膝の皿が痛いのはなぜですか?

膝を伸ばすと膝の皿が痛む場合、膝蓋下脂肪体炎や膝蓋腱炎などが考えられます。

どちらも膝の皿の下に痛みが出やすい病気です。詳しくは膝蓋下脂肪体炎の解説をご覧ください。

膝が伸びきらない、引っかかる、ロックされたように動かなくなる場合は、半月板などの損傷も考えられます。早めに整形外科を受診しましょう。

膝の皿の内側が痛いときに考えられる原因は?

膝の皿の内側が痛む場合は、膝の皿のすぐ内側か、少し離れた内側下方かで考えられる原因が異なります。

痛む場所ごとの主な原因は以下のとおりです。

痛む場所 考えられる原因
膝の皿のすぐ内側 膝蓋大腿関節症など、膝の皿の裏側の障害
膝の皿から離れた内側下方 ・鵞足炎(がそくえん)
・変形性膝関節症

鵞足炎は、膝の内側下方にある腱の付け根に起こる炎症です。変形性膝関節症は、日本人では膝の内側から進むタイプが多いとされています。

以下の記事では、鵞足炎と変形性膝関節症の違いについて詳しく解説しています。

【関連記事】
膝の内側の痛み|リペアセルクリニック

膝の痛みは自然に治りますか?

一時的な負荷による痛みであれば、安静にすることで自然に軽快するケースもあります。

腱の炎症は、負担を減らすことで改善するケースも多くあります。一方、すり減った軟骨は自然には元に戻りません。

痛みが繰り返し出る、徐々に強くなる、動作に制限が出ているといった場合は、放置せず医療機関で原因を確認することが重要です。早期に対応することで、症状の進行を抑えられる可能性があります。

膝の皿が痛いときにやってはいけないことは?

膝の皿に負担をかける動作や、炎症を強める行動は避けましょう。

主に避けたいことは以下のとおりです。

避けたいこと 理由
正座や深くしゃがむ動作を続ける 膝の皿の裏側に強い負担がかかるため
痛みを我慢してジャンプやランニングを続ける 腱の炎症が長引き、悪化する恐れがあるため
腫れ・熱感があるのに入浴やカイロで温める 炎症が強まる恐れがあるため
炎症が強い時期に前ももを強くストレッチする 痛めた部分に負担がかかり、痛みが増す恐れがあるため
膝当てなしで膝をつく作業を続ける 膝の皿の前のクッション(滑液包)に炎症が起こりやすくなるため

痛みが続く場合は無理をせず、整形外科で原因を確認しましょう。

参考文献

(文献1)

膝のお皿の前が腫れて痛い方へ|中村整形外科皮フ科

(文献2)

症状・病気をしらべる「変形性膝関節症」|公益社団法人日本整形外科学会

(文献3)

膝のお皿が痛む:有痛性分裂膝蓋骨|札幌スポーツクリニック