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橋出血の初期症状は意外と身近な痛み?!死亡率や予防法も現役医師が解説

橋出血初期症状
公開日: 2023.09.18 更新日: 2025.01.15

橋出血はどんな初期症状が出るのだろう。
橋出血になったら、助かるのかな。

この記事を読んでいるあなたは、聞きなれない「橋出血」という病気について不安を抱いているのではないでしょうか。「これからどうなるのだろう」と、心配しているかもしれません。

橋出血とは、脳の中心部にある「橋(きょう)」という部分からの出血で、脳出血全体の5〜10%を占めます。初期症状として意識障害や頭痛が出るケースが多く、状態によっては助からないケースも珍しくありません。

本記事では、橋出血の初期症状や死亡率、予防法を詳しく解説します。記事を最後まで読めば、橋出血の全容がわかり、リハビリや再出血予防を含む今後の見通しをたてられるでしょう。

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橋出血の初期症状は「意識障害や頭痛」

橋出血を含む脳出血は、突然脳の血管が破れて発症し、前兆や予兆がないケースも珍しくありません。しかし、初期症状がわかれば早期治療が可能となり、出血の拡大を予防できます。

橋出血の初期症状は、以下のとおりです。

  • ・なん何となく受け答えが悪い(意識障害)
  • ・強い頭痛が続く
  • ・手足がうまく動かせない
  • ・身体の片方だけ感覚が鈍い

このような症状がある場合は、救急車の利用も考慮に入れ、できるだけ早く医療機関を受診してください。

また、当院リペアセルクリニックでは、脳梗塞や脳出血といった「脳卒中」の治療法の1つとして再生医療をおこなっています。「メール」や「オンラインカウンセリング」によるご相談も可能です。橋出血の治療法に興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

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橋出血における2つの症状

出血の部位や大きさによって異なりますが、橋出血の症状は「瞳孔の変化」と「四肢の麻痺」が特徴的です。また、意識障害、視覚障害、言語障害、呼吸障害などのさまざまな症状が出るケースもあります。

本章では、橋出血の特徴的な症状である瞳孔の変化と四肢の麻痺について、解説します。

瞳孔の変化

瞳孔とは、目の真ん中にある「黒目」のさらに中心にある黒い部分です。瞳孔のはたらきは、目の中に入る光の量の調整です。まぶしいときは光の取り込み量を減らすために縮小し、暗いときは取り込み量を増やすために拡大します。

脳の奥にある「橋」には、瞳孔の大きさを調整するための神経が通っています。そのため、橋出血によりこの神経が影響を受けると、瞳孔が極端に収縮するのです。両側瞳孔の高度縮小はpinpoint pupilともよばれ、橋出血に特徴的な所見です。

四肢の麻痺

橋には、四肢の運動機能を担う神経も通っています。橋からの出血がその部分を巻き込んだ場合、運動機能の調節ができなくなり、手足の麻痺があらわれます。広い範囲で出血が起こった場合は、片側だけでなく、四肢の麻痺となるでしょう。

ただし、出血量が少なければ、「片側の麻痺に留まる」「運動は保たれて感覚のみ麻痺する」などの場合もあります。片側に麻痺が出る際は、機能が失われた脳の反対側の手足に症状が出るケースが一般的です。

脳内における「橋」の役割については、以下の記事で詳しく説明しています。橋出血について詳しく知りたい方はあわせてチェックしていただければ幸いです。

橋出血の治療は「保存療法がメイン」

橋出血の治療は、原因となる血圧を下げる「血圧コントロール」「脳のむくみ予防の点滴」などの「保存療法」が基本です。

脳のほかの部位で出血したときは、血腫(出血によって生じた血の塊)を取り除く手術をするケースがあります。しかし、脳の深部にあり、正常な組織を傷つける可能性が高いため、基本的に橋出血の手術はおこなわれません。

また、身体を動かしても問題のない状態になり次第、日常生活に戻るためのリハビリもおこないます。

橋出血の治療法は、以下の記事で詳しく説明しています。

橋出血の死亡率は約50%

橋出血の死亡率は、約50%です。(文献1

入院時の意識レベルが低い、出血が多いなどの場合は死亡率が高く、予後も不良です。場合によっては出血してから数時間で命を落とすケースもあります。

出血の範囲が小さく、量も少ない場合の予後は比較的良好で、退院後は自宅での生活に戻れる方もいます。しかし、運動麻痺や感覚麻痺などの後遺症が出る方も多いのが現実です。自宅での生活が難しければ、回復期リハビリテーション病院や病棟に移動してリハビリを続けるケースもあります。

当院「リペアセルクリニック」が取り扱う再生医療は、リハビリと併用すると身体機能の回復効果を高められます。「メール」や「オンラインカウンセリング」によるご相談も可能です。興味のある方は、お気軽にお問い合わせください。

橋出血の予後については、以下の記事も参考にしてください。

橋出血の予防には血圧コントロールが大切

橋出血のみならず、脳出血の最も多い原因は高血圧です。高血圧は一般的な病気であり、多くの人が指摘されたことがあるのではないでしょうか。

高血圧は、ほかの生活習慣病と同じく、食事、運動が基本的な治療です。とくに塩分の摂りすぎには注意した方が良いでしょう。

血圧が高い状態が続いている場合は、投薬治療が必要な場合もあるため、医師に相談してください。

脳出血が再発すると、今回無事だった部位もダメージを受け、さらに後遺症が重くなる可能性も考えられます。再発を防ぐために、できる限りの対策をおこないましょう。

まとめ|橋出血の初期症状があらわれたらすぐに受診を

本記事では、橋出血の初期症状やその後あらわれる症状、死亡率などを詳しく解説しました。

橋出血の初期症状は、意識障害や頭痛などです。脳出血はいきなり起こるため、予兆や前兆がないケースもありますが、初期症状を知っておくことで早めの受診が可能になるでしょう。

また、意識がない、出血量が多いなどの場合の死亡率は高く、助からないケースも珍しくありません。高血圧は橋出血のリスクを高めるため、減塩や運動などの生活習慣にも気をつけましょう。

当院「リペアセルクリニック」では、脳卒中の再生医療(幹細胞治療)をおこなっています。壊れた脳細胞の再生ができれば、リハビリの効果を高める、再発防止などの効果が期待できるでしょう。

再生医療へのご質問・ご相談は、「メール」もしくは「オンラインカウンセリング」で受け付けております。気になる点がありましたら、どうぞ気軽にご相談ください。

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橋出血の初期症状に関するよくある質問

橋出血の症状が出た人におこなうリハビリは何?

橋出血後に姿勢の保持が難しい、歩行時のふらつきなどの「運動失調」という後遺症が出た場合、以下のようなリハビリをおこないます。

  • フレンケル体操
  • 重り負荷での運動
  • 弾性緊縛帯
  • 固有受容性神経筋促通手技(proprioceptive neuromuscular facilitation:PNF)

橋出血後のリハビリについては、以下の記事で詳しく説明しています。

橋出血を予防する方法は何?

橋出血はほかの脳出血と同様に、「高血圧」によって起こるケースが多くみられます。完全な予防は困難ですが、適正な血圧の維持がリスクの低下につながるでしょう。

具体的な方法は、以下のとおりです。

  • 生活習慣の見直し:減塩・適度な運動・健康的な食生活・禁煙
  • 適切な薬物治療:処方された薬の正しい服用

橋出血の予防・再発予防のために、血圧が高い方は早めに治療を受けるようにしましょう。

脳出血を防ぐ方法は、以下の記事もぜひ参考にしてください。

参照文献
文献1
Behrouz R. Prognostic factors in pontine haemorrhage: A systematic review. Eur Stroke J. 2018 Jun;3(2):101-109. doi: 10.1177/2396987317752729. Epub 2018 Jan 8. PMID: 31008342; PMCID: PMC6460408.

 

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