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ふくらはぎが痛い原因と対処法|片方だけ痛む場合の注意点も医師が解説

ふくらはぎ 痛い
公開日: 2026.01.31

ふくらはぎに痛みを感じ、「筋肉痛かもしれないけれど、何か病気だったらどうしよう」と不安になっていませんか。

とくに片方だけがズキズキ痛む場合や、痛みが長引いている場合は、このまま様子を見て良いのか判断に迷うものです。

ふくらはぎの痛みは、筋肉疲労のような一時的なものから、血管や神経の病気が原因となっているケースまでさまざまです。原因によって適切な対処法が異なるため、まずは痛みの出方や続く期間などの特徴を確認し、ご自身の症状を整理することが大切です。

本記事では、ふくらはぎが痛くなる主な原因と症状別の対処法、病院を受診する目安について詳しく解説します。ふくらはぎの痛みにお悩みの方は、ぜひ参考にしてみてください。

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ふくらはぎの痛みは様子見でいい?対処法の見極め方

ふくらはぎに痛みを感じたとき、「病院に行くべきか、様子を見て良いのか」を判断するには、痛みのきっかけや強さ、続く期間などの確認が重要です。

以下の表を参考に、ご自身の症状を確認してみてください。

判断の目安 症状の例
様子見できる痛み ・運動や長時間の立ち仕事の後に痛む
・両足に同じような痛みがある
・2〜3日で徐々に軽くなる
注意が必要な痛み ・きっかけがなく突然痛み出した
・片足だけ腫れや熱感がある
・数日経っても改善しない
・日に日に悪化している

運動後の筋肉痛のように原因がはっきりしており、数日で自然に治まる痛みであれば、セルフケアで対処できる場合が多いです。

一方、明らかなきっかけがないのに突然痛み出した場合や、片足だけ腫れ・変色・熱感を伴う場合は、血管や神経に問題が生じている可能性があります。このような症状がみられるときは、早めに医療機関を受診しましょう。

次の章では、ふくらはぎが痛くなる具体的な原因について解説します。

ふくらはぎが痛くなる主な原因7選

ふくらはぎの痛みを引き起こす原因は多岐にわたります。ここでは、代表的な7つの原因を紹介します。

それぞれ詳しく解説します。

原因①筋肉疲労・筋肉痛による痛み

ふくらはぎの痛みで最も多いのが、運動や日常動作による筋肉疲労(筋肉痛)です。

運動後や立ち仕事、階段の上り下りなどで筋肉に負荷がかかると、筋繊維に微細な損傷が生じます。この損傷が修復される過程で炎症反応が起こり、痛みとして感じられます。

とくに、普段使わない筋肉を急に使ったときや、過度な運動を行ったときに発症しやすいのが特徴です。

筋肉疲労は両足に起こることが多く、通常は数日で自然に治まります。

原因②肉離れ(筋挫傷)による急激な痛み

肉離れは、筋肉が急激に引き伸ばされたり収縮したりして、筋繊維が部分的または完全に断裂する状態を指します。

スポーツ中の急な加速や方向転換、ジャンプの着地時などに発症することが多く、「ブチッ」という音や感覚とともに激痛が走ります。

肉離れの主な症状は以下のとおりです。

  • 受傷した瞬間の激しい痛み
  • 患部の腫れや内出血(青あざ)
  • 押すと痛む(圧痛)
  • 歩行困難

肉離れは片足に発症するケースが多く、重症度によって軽度・中等度・重度の3段階に分類されます。軽度であっても2〜3週間の治療期間が必要となるため、自己判断で放置せず、整形外科を受診しましょう。

以下の記事では、ふくらはぎの肉離れについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

原因③こむら返り(有痛性筋痙攣)後の痛み

こむら返りは、ふくらはぎの筋肉が突然異常収縮を起こし、激しい痛みを伴う症状です。夜間や明け方に発症することが多く、数秒から数分間痛みが続きます。

また、痙攣が治まった後も、筋肉痛のような鈍い痛みが数時間から数日残ることがあります。

こむら返りの主な原因は以下のとおりです。

  • 脱水や電解質(ナトリウム、カリウム、マグネシウムなど)のバランスの乱れ
  • 冷えによる血行不良
  • 筋肉の疲労
  • 加齢による筋肉量の低下
  • 肝臓の機能低下(文献1

中高年や妊婦に多くみられ、頻繁に繰り返す場合は、肝臓や腎臓の機能低下が隠れている可能性もあります。(文献1

以下の記事では、こむら返りの原因について詳しく解説しています。こむら返りの症状に心当たりがある方は、ぜひ参考にしてください。

原因④下肢静脈瘤による慢性的な痛み

下肢静脈瘤(かしじょうみゃくりゅう)は、足の静脈にある逆流防止弁が正常に機能しなくなり、血液が足に溜まってしまう病気です。

血管がボコボコと浮き出て見えるほか、以下のような症状を伴います。

  • ふくらはぎのだるさや重さ
  • むくみ
  • 鈍い痛み
  • 足のつり

立ち仕事の方に多く、夕方になると症状が悪化する傾向があります。

下肢静脈瘤は放置すると徐々に進行し、皮膚の色素沈着や潰瘍を形成することもあるため、早めに血管外科や心臓血管外科を受診しましょう。(文献2

以下の記事では、下肢静脈瘤の注意点などを解説しています。ぜひ参考にしてください。

原因⑤血栓性静脈炎による違和感

血栓性静脈炎(けっせんせいじょうみゃくえん)は、皮膚に近い表在静脈に血栓(血の塊)ができて炎症を起こす病気です。

ふくらはぎの表面に沿って赤く腫れ、硬いしこりやひも状のふくらみが現れることがあります。血栓性静脈炎を発症しやすい方の特徴は以下のとおりです。

  • 静脈瘤がある方
  • 点滴や注射の後
  • 長時間同じ姿勢で過ごすことが多い方

多くの場合は、皮膚の近くで起こる炎症にとどまります。ただし、まれに深部静脈へ広がり、深部静脈血栓症に進行することもあります。違和感に気づいたら医療機関で相談しましょう。(文献3

以下の記事では、血栓性静脈炎の原因や治療法などを解説しています。少しでも違和感がある方は、ぜひご覧ください。

原因⑥閉塞性動脈硬化症による歩行時の違和感

閉塞性動脈硬化症(へいそくせいどうみゃくこうかしょう)は、動脈硬化により足の血管が狭くなったり詰まったりして、血流が悪くなる病気です。

代表的な症状は「間欠性跛行(かんけつせいはこう)」と呼ばれるもので、一定の距離を歩くとふくらはぎが痛くなり、少し休むと痛みが治まって再び歩けるようになります。

そのほか、以下のような症状がみられることがあります。

  • 足の冷感やしびれ
  • 足の皮膚の色が悪い(蒼白、紫色)
  • 傷が治りにくい

糖尿病や高血圧、脂質異常症のある方や喫煙者に多く、50代以上の男性に好発します。進行すると安静時にも痛みが出るようになるため、早期発見・早期治療が重要です。

以下の記事では閉塞性動脈硬化症の症状について解説しています。もしも当てはまる症状がある方は、記事をご覧ください。

原因⑦坐骨神経痛によるしびれを伴う痛み

坐骨神経痛は、腰から足にかけて走る坐骨神経が圧迫・刺激されることで生じる痛みやしびれの総称です。

腰椎椎間板ヘルニアや脊柱管狭窄症(せきちゅうかんきょうさくしょう)が原因となることが多く、腰からお尻、太もも裏、ふくらはぎへと放散する痛みが特徴です。

坐骨神経痛の主な症状は以下のとおりです。

  • 腰から足にかけての痛みやしびれ
  • ピリピリ、ジンジンとした感覚
  • 足に力が入りにくい
  • 長時間座っていると悪化する

片足に発症することが多く、前かがみや後ろに反る動作で悪化する場合があります。症状が続く場合は、医療機関を受診しましょう。

以下の記事では坐骨神経痛について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてください。

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症状別|ふくらはぎが痛い時の対処法4選

ふくらはぎの痛みは、原因や症状によって適切な対処法が異なります。ここでは、症状別に4つの対処法を紹介します。

それぞれ具体的に解説します。

対処法①運動後の筋肉痛にはアイシングとストレッチ

運動後の筋肉痛や、炎症が疑われる急性期の痛みには、まずアイシング(冷却)が基本です。

アイシングの目安は以下のとおりです。

項目 目安
冷やす時間 1回15〜20分程度
頻度 1〜2時間おきに数回
期間 痛みや腫れがある最初の24〜48時間

なお、氷や保冷剤を直接肌に当てると凍傷の恐れがあるため、タオルで包んでから使用しましょう。

炎症が落ち着いてきたら、ふくらはぎの筋肉を優しく伸ばすストレッチを行うと、血流が促進され、回復を助けます。

ただし、痛みが強いときに無理にストレッチを行うと逆効果になるため、「心地よく伸びる」程度にとどめてください。

対処法②むくみを伴う痛みには足上げと軽い運動

むくみを伴うふくらはぎの痛みは、血液やリンパ液の流れが滞っている状態です。血流を促すために、以下の対処法を試してみてください。

足上げ

  1. 横になった状態で、足を心臓より高い位置に上げる
  2. クッションや枕を足の下に置き、15〜20分程度キープ

就寝時や休憩時に取り入れてみましょう。

また、長時間同じ姿勢でいると血流が滞りやすくなるため、軽い運動も血流を促すのに効果的です。

デスクワーク中はこまめに足首を回したり、かかとの上げ下げを行ったりして、ふくらはぎの筋肉を動かしましょう。

対処法③こむら返り後には水分・ミネラル補給と温め

こむら返りが起きた後の痛みには、水分とミネラルの補給、そして筋肉を温めることが有効です。

こむら返りは脱水や電解質バランスの乱れが原因となることが多いです。汗をかいた後や就寝前は、ナトリウムやカリウム、マグネシウムを含むスポーツドリンクや経口補水液を摂取しましょう。

また、痙攣が治まり、急性期の炎症がない状態であれば、蒸しタオルや入浴でふくらはぎを温めると、血流が促進され、筋肉の緊張がほぐれます。

なお、こむら返り直後に強くマッサージすると筋肉を傷める可能性があります。マッサージをする場合は、痛みが落ち着いてから、優しく行うようにしましょう。

対処法④慢性的な痛みには生活習慣の見直し

原因がはっきりしない慢性的なふくらはぎの痛みやだるさは、生活習慣が影響している可能性があります。

以下のポイントを意識して、日常生活を見直してみてください。

見直しポイント 具体的な取り組み
長時間の同一姿勢を避ける 1時間に1回は立ち上がる、軽いストレッチを行う
適度な運動を習慣にする ウォーキングや軽いジョギングでふくらはぎの筋肉を使う
冷えを防ぐ 靴下やレッグウォーマーで保温する、冷たい飲み物を控える
入浴で血流を促す シャワーだけで済まさず、湯船に浸かる習慣をつける

なお、これらの習慣改善を続けても痛みが軽減しない場合は、なんらかの疾患が隠れている可能性があります。医療機関への受診を検討しましょう。

片方のふくらはぎだけが痛む場合の注意点

ふくらはぎの痛みが片方だけに現れる場合、筋肉疲労以外の原因が隠れている可能性があるため注意が必要です。

片足だけ痛む原因として考えられる主な疾患を、以下の表にまとめました。

疾患名 特徴的な症状
肉離れ 運動中の急な痛み、内出血、腫れ
深部静脈血栓症 片足の腫れ、熱感、皮膚の変色(赤みや紫色)
血栓性静脈炎 表面の静脈に沿った赤み、硬いしこり
閉塞性動脈硬化症 歩行時の痛み、冷感、皮膚の色調変化
坐骨神経痛 腰から足にかけてのしびれ、放散痛

とくに注意が必要なのは「深部静脈血栓症」です。足の深い部分にある静脈に血栓ができる病気で、血栓が肺に飛ぶと肺塞栓症(エコノミークラス症候群)を引き起こし、命に関わることがあります。(文献4

以下の症状がある場合は、すぐに医療機関を受診してください。

  • 片足だけが急に腫れた
  • 皮膚が赤黒く変色している
  • 熱感を伴う痛みがある
  • 長時間の移動や手術の後に症状が出た

片方のふくらはぎだけが痛む場合は、自己判断で放置せず、早めに医師の診察を受けましょう。

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ふくらはぎの痛みに関する治療の選択肢

ふくらはぎの痛みが続く場合、原因に応じた適切な治療を受けることが大切です。ここでは、保存療法と、近年注目されている再生医療について紹介します。

ふくらはぎの痛みがひどい場合は、ぜひ参考にしてください。

保存療法

ふくらはぎの痛みの治療は、原因や症状の程度によって異なりますが、まずは保存療法が選択されることが一般的です。

主な保存療法 内容
安静・固定 患部を動かさず、必要に応じてサポーターやテーピングで固定する
薬物療法 消炎鎮痛剤(内服・外用)で炎症や痛みを抑える
リハビリテーション ストレッチや筋力トレーニングで機能回復を図る
物理療法 温熱療法、電気刺激療法などで血流改善や痛みの緩和を促す

なお、保存療法で改善がみられない場合や、血管・神経の疾患が原因の場合は、専門的な治療や手術が検討されることもあります。

症状が長引く場合は自己判断で対処を続けず、医療機関で原因を特定した上で、適切な治療を受けましょう。

慢性的な痛みへの新しいアプローチ「再生医療」

保存療法を続けても慢性的な痛みが残る場合、近年では再生医療が治療の選択肢として検討されることもあります

再生医療とは、人間が本来持っている自己修復力を活かす治療法です。患者様ご自身の細胞や血液成分を用いるため、拒否反応のリスクが少ないのが特徴です。

「保存療法では十分な変化を感じにくいが、手術は避けたい」とお考えの方は、再生医療を選択肢の一つとして検討してみてください。

再生医療について詳しく知りたい方は、以下のページも参考にしてください。

手術しなくても治療できる時代です。

手術をしない新しい治療「再生医療」を提供しております。

まとめ|ふくらはぎの痛みは早めの対処と原因の見極めが大切

ふくらはぎの痛みは、筋肉疲労のような一時的なものから、血管や神経の病気が関係しているケースまで、原因はさまざまです。

セルフケアで和らぐこともありますが、痛みが長引く場合や腫れ・変色を伴う場合は、放置せず早めに医療機関を受診しましょう。

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ふくらはぎの痛みに関するよくある質問

ふくらはぎが片方だけズキズキ痛むのは危険?

片方のふくらはぎだけがズキズキ痛む場合、肉離れ、深部静脈血栓症、坐骨神経痛などが原因として考えられます

とくに以下の症状を伴う場合は、早めに医療機関を受診してください。

  • 急な腫れや熱感がある
  • 皮膚が赤黒く変色している
  • 痛みが日に日に強くなっている
  • 長時間の移動や安静の後に発症した

原因がはっきりしない片側の痛みは、自己判断で様子を見続けず、医師への相談をおすすめします。

ふくらはぎの痛みにマッサージは効果がある?

ふくらはぎの痛みに対してマッサージが効果的な場合と、避けるべき場合があります。

マッサージが効果的な症状 マッサージを避けるべき症状
筋肉疲労によるだるさ 深部静脈血栓症(血栓を飛ばす危険性)
むくみによる重さ 肉離れの急性期(炎症を悪化させる)
慢性的な筋肉のこわばり 強い炎症や腫れがあるとき

セルフマッサージを行う際は、足首からひざ裏に向かって、下から上へ優しくさするのが基本です。強く揉んだり叩いたりすると、かえって筋肉を傷めることがあるため注意してください。

原因がわからない痛みや、腫れ・熱感を伴う痛みには、自己判断でマッサージをせず、医師に相談してから行いましょう。

ふくらはぎが痛くて歩けない時はどうすればいい?

歩けないほどの痛みは、重症度が高い状態であることを示しています。「そのうち治るだろう」と放置せず、整形外科や血管外科など、症状に応じた専門の医療機関を受診しましょう。

なお、以下の症状を伴う場合は、早急に医療機関を受診してください。

症状 考えられる疾患
急に激しい痛みが出て動けない 肉離れ、アキレス腱断裂
片足だけ急に腫れて熱を持っている 深部静脈血栓症
足の色が紫色や白っぽくなっている 血流障害
発熱を伴う 感染症

参考文献

(文献1)
日本消化器病学会,日本肝臓学会.「肝硬変診療ガイドライン2020|日本消化器病学会ガイドライン」

(文献2)
下肢静脈瘤|国立循環器病研究センター

(文献3)
Treatment for superficial thrombophlebitis of the leg|Cochrane Database Syst Rev.

(文献4)
エコノミークラス症候群(肺血栓塞栓症)に関するQ&A|日本呼吸器学会