横向きで寝ると膝が痛いのはなぜ?今すぐできる対処法も紹介
公開日: 2022.01.07更新日: 2024.10.07
最近、横向きで寝ると膝が痛くて眠れない……。
膝に負担のかからない寝方はある?
この記事を読んでいるあなたは、横向きで寝ると膝が痛む原因を調べているのではないでしょうか。
膝の痛みで眠れない日が続くと、日中のパフォーマンスに影響してしまうかもしれません。
結論、横向きで寝ると膝が痛いのは「膝周りの筋肉の緊張」もしくは「膝関節の疾患」が原因の可能性があります。自己判断は難しいため、膝が痛くて眠れない日が続くなら整形外科を受診しましょう。
本記事では、横向きで寝ると膝が痛い原因や、自宅でもできる対処法を解説します。
記事を最後まで読めば、寝る時に膝が痛い理由がわかり、病院に行くべきか正しく判断できるでしょう。
目次
横向きで寝ると膝が痛い!考えられる3つの原因
横向きで寝ると膝が痛い場合、以下3つの原因が考えられます。
- 筋肉の緊張
- 膝関節の組織の炎症
- 変形性膝関節症
寝ているときの膝の痛みの原因を知り、必要に応じて病院での受診も検討しましょう。
筋肉の緊張
横向きで寝ていて膝が痛む場合、膝の筋肉が緊張し、こわばっている可能性が考えられます。
寝ている間は、日中に比べて膝を動かしていない時間が長いため、膝の筋肉が収縮・緊張しやすい状況です。
さらに、横向きで寝ると下になっている膝に負担がかかり、血行不良で筋肉が緊張し、痛みにつながります。
また、加齢や運動不足も、膝周りの筋肉が固まり痛みを感じる原因になります。こまめに膝の筋肉のストレッチをするなど、膝周りの筋肉をほぐすことを意識しましょう。
膝関節の組織の炎症
横向きで寝ると膝が痛い場合、膝関節の組織の炎症が原因かもしれません。
膝関節の組織でよくある炎症として、「半月板損傷」「関節リウマチ」が挙げられます。
半月板とは、大腿骨と脛骨の間にある線維軟骨で、膝関節のクッションの役割をしています。外傷や加齢により、半月板に亀裂が入り痛みが生じる状態を「半月板損傷」といいます。
また、関節リウマチは自己免疫疾患の1つです。免疫異常により、関節の滑膜と呼ばれる部分に炎症が起こると、膝に痛みを感じることがあります。
いずれも、慢性化すると歩行が困難になるケースもあるため、膝の痛みが続いている場合は早めに整形外科などで受診しましょう。
変形性膝関節症
横向きで寝ると膝が痛むのは、変形性膝関節症の可能性も考えられます。
変形性膝関節症は、加齢や度重なる膝への負担から、軟骨が摩耗して起こる疾患です。
最初は膝の違和感程度でも、進行すると立ち上がりや歩き出しといった膝を動かすタイミングに痛みを感じるようになります。膝が伸ばしにくくなることもあり、寝ていても痛みを感じるという人も少なくありません。
変形性膝関節症の治療としては、温めたり冷やしたりする物理療法のほか、薬物療法や手軽に取り組めるストレッチが効果的です。
膝が痛くて眠れないときの対処法3選
膝が痛くて眠れないときに、今すぐできる対処法は以下の3つです。
- 寝る時の姿勢を工夫する
- ストレッチをする
- 温める、もしくは冷やす
本章が、寝る時の膝の痛みに悩んでいる方の参考になれば嬉しく思います。
寝る時の姿勢を工夫する
寝る時に膝が痛い場合、寝方を工夫してみましょう。
横向きで寝ると、身体にひねりが加わり、膝に負担がかかりやすくなります。そのため、基本的には仰向けで寝ることをおすすめします。
もし仰向けで膝を伸ばした際に痛みが出る場合は、膝下にクッションを挟んで寝るのもおすすめです。
うつ伏せなど顔が下になる寝方は、膝周囲の血流が阻害されやすくなるため避けましょう。
ストレッチをする
膝の痛みで眠れない場合、膝周りの筋肉をほぐすストレッチをするのも良いでしょう。
ストレッチによって膝まわりの血流が良くなると、こわばりがほぐれ、痛みが和らぐ可能性があります。とくに、ふくらはぎにある腓腹筋や、太ももの裏にあるハムストリングのストレッチが効果的です。
具体的なストレッチ方法は以下のとおりです。
膝の痛みを軽減するための、腓腹筋のストレッチ
1. 壁や椅子の背もたれに手をつき、脚を交差させます
2. 前脚の膝を曲げていき、後ろ脚のふくらはぎの伸びを感じます
3. 気持ちが良いところで20秒キープします
4. 左右の脚を入れかえて1〜3を、1日3セット行います。
膝の痛みを軽減するための、ハムストリングのストレッチ
1. 地面に座り脚を開きます
2. 背筋を伸ばした状態で、片側のつま先に向かって、体を倒します
3. 気持ちが良いところで20秒キープします
4. 左右の脚を入れかえて1〜3を、1日3セット行います
ストレッチは即効性が高くないため、継続でおこなう必要があります。無理のない範囲で習慣的に実施しましょう。
温める、もしくは冷やす
寝ているときに膝が冷えると、血流が悪くなり、膝がこわばって痛みを感じることがあります。夏場はエアコンが直接膝にあたらないようブランケットなどを活用するなどの工夫が必要です。
一方、寝ているときに膝が熱を持っていたり腫れていたりする場合は、患部を冷やすのが効果的です。アイスパックや氷嚢などを使って冷やせば、膝周りの血管が収縮し、炎症や痛みを抑えられる可能性があります。
もし、温めても冷やしても膝の痛みが引かない場合は、医療機関を受診の上、痛み止めの薬を服用しても良いでしょう。
寝てるときの膝の痛みで病院に行く目安
横向きで寝ると膝が痛い状態が続く場合、以下の項目に当てはまるかチェックしてみましょう。
- 寝ているときや朝起きたときに痛みを感じる
- 膝を伸ばすときに引っかかる感じがする
- 立ち上がりや歩き出すときに膝に痛みが走る
- 正座すると痛みがある
1つでも該当する項目がある場合、変形性膝関節症の可能性も考えられます。
早期発見・早期治療につなげるためにも、寝ているときの膝の痛みが気になる場合は医療機関に相談しましょう。
まとめ|横向きで寝てるときの膝の痛みが続くなら医療機関を受診しよう
本記事では、横向きで寝ると膝が痛いときの原因や、自分でできる対処法を紹介しました。
横向きで寝ると膝が痛むときは、筋肉の緊張によるこわばりや、膝の疾患が考えられます。筋肉の緊張が原因の場合、ストレッチなどでほぐすと痛みが和らぐ可能性があるため、ぜひ試してみてください。
変形性膝関節症などの疾患は、自己判断が難しい上に、放置すると歩行が難しくなるリスクもあります。ストレッチなどをおこなっても痛みが引かない場合は、早めに整形外科に相談しましょう。
ちなみに、当院「リペアセルクリニック」では、変形性膝関節症など膝の痛みに効果が期待できる再生医療を実施しています。
「人工関節の手術が怖い」「膝の痛みを根本的に治療したい」と考えている方は、ぜひ一度当院にご相談ください。
本記事が、寝る時の膝の痛みで病院に行くべきかの判断材料として役立ったのであれば嬉しく思います。
変形性膝関節症の再生医療は以下のページもご覧ください。
横向きで寝ると膝が痛いときによくある質問
朝起きると膝が痛い理由はなんですか?
朝起きて膝が痛むときは、寝ている間に膝周りの筋肉が緊張して固まっている可能性があります。
筋肉の緊張だけでなく、半月板損傷や変形性膝関節症の可能性もあるため、痛みが続くなら整形外科を受診しましょう。
変形性膝関節症の初期症状は?
変形性膝関節症の初期症状として、歩き始めや階段の上り下りなどをした際に痛みを感じることが挙げられます。また、あぐらができない、しゃがめないといった症状を自覚することもあります。
膝を動かしたときに痛み・違和感があるなら初期症状の可能性があるため、医療機関への相談がおすすめです。
変形性膝関節症の初期症状については、以下の記事も参考にしてください。