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アキレス腱が切れる前兆はある?症状や今すぐできる予防法を解説

アキレス腱が切れる前兆はあるのかな。
アキレス腱に違和感があるけれど、どうしたら良いか知りたい。

この記事を読んでいるあなたは、「自分の感じる違和感は、アキレス腱が切れる前兆なのでは」と不安に思っているのではないでしょうか。

結論、アキレス腱の違和感や腫れなどは、切れる前兆の可能性があります。正しい対処をすれば日常生活やスポーツ制限などの影響が最小限で済み、重症化も予防可能です。

本記事では、アキレス腱が切れる前兆や予防法について、詳しく解説します。

記事を最後まで読めば、アキレス腱に違和感があるときの正しい対処法がわかり、大きなケガを予防できるでしょう。

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アキレス腱が切れる3つの前兆

アキレス腱が切れる前兆は、主に以下の3つです。

  • アキレス腱に違和感がある・腫れている
  • ふくらはぎやかかとが痛む
  • 足のむくみがひどい

本章を参考に、アキレス腱断裂の基本的な知識を確認しておきましょう。

アキレス腱に違和感がある・腫れている

アキレス腱の違和感や腫れがあるときは、アキレス腱が傷ついたり周囲に炎症が起きたりしている可能性があります。

この症状を「アキレス腱炎」や「アキレス腱周囲炎」といい、これらはアキレス腱の強度を落とし、断裂の原因となります。(文献1

具体的には、以下のような症状がある場合は、アキレス腱が切れる危険信号です。

  • アキレス腱の周りが全体的に腫れている
  • コブ状に盛り上がって腫れている

違和感や痛みは、最初は立っているときやスポーツのときだけですが、症状が進行すると安静時にも出るようになります。

アキレス腱炎の症状やリスクについては、以下の記事も参考にしてください。

ふくらはぎやかかとが痛む

アキレス腱はふくらはぎの筋肉とかかとの間に位置しています。そのため、アキレス腱の傷や炎症は、ふくらはぎやかかとの痛みとしてあらわれるケースもあります。

安静状態からの動き出しや、朝(起床時)の一歩目に痛みを感じる人は珍しくありません。

ふくらはぎやかかとに痛みがある場合は、アキレス腱自体に違和感がなくても、切れやすい状態と覚えておきましょう。

足のむくみがひどい

ひどい足のむくみも、アキレス腱が切れる前兆かもしれません。

むくみとは、体内を循環する血液やリンパ液の流れが悪い状態です。血液の流れが悪いとアキレス腱へ十分な血液が供給されず、ストレスを受けたアキレス腱が十分に修復されません。

結果として、アキレス腱の傷ついた状態が続き、断裂を起こしやすくなるのです。

アキレス腱が切れやすくなる原因は?

アキレス腱が切れやすくなる原因は、主に以下の3つです。

  • 加齢
  • 激しいスポーツ
  • 長時間の立ち仕事

原因がわかれば、適切な対処がしやすくなります。順番にみていきましょう。

加齢

年を重ねるごとに、アキレス腱断裂のリスクは高まります。年を重ねると徐々にアキレス腱のコラーゲン組織が硬くなり、柔軟性が低下するためです。

健常なアキレス腱は約1トンもの張力に耐えられるといわれますが、老化してもろくなると日常生活の何気ない動作で切れることもあります。

とくに高齢になってからのアキレス腱断裂は、アキレス腱の老化が原因のケースも多くみられます。

激しいスポーツ

激しいスポーツは、年齢にかかわらずアキレス腱断裂の原因になりやすい傾向があります。

若い人や運動に慣れたトップアスリートでも、ジャンプやダッシュの繰り返しがアキレス腱を傷め、そのまま運動を続けるうちに切れてしまうケースがあります。

とくに、以下のようなスポーツはジャンプや急な動きが多く、アキレス腱に大きな負荷をかけがちです。

  • サッカー
  • バレーボール
  • バドミントン
  • バスケットボール

また、中高年に人気の登山やランニングも、足を蹴りだすときにアキレス腱やその周囲に繰り返し負担をかけるスポーツです。(文献2

長時間の立ち仕事

加齢や過度なスポーツ以外にも、アキレス腱断裂の危険性を高める要因があります。それは、長時間の立ち仕事です。

長時間の立ち仕事はアキレス腱にストレスをかけ続けます。その結果、アキレス腱が傷ついたり、炎症を起こしたりします。

日常生活でもアキレス腱に負荷がかかる場合があるため、少しの違和感を見逃さないことが大切です。

アキレス腱断裂の予防法3選

アキレス腱断裂の予防法は、主に以下の3つです。

  • 違和感がある場合は安静にする
  • 日常的にストレッチをおこなう
  • 早めに整形外科を受診する

本章の内容を生活に取り入れ、アキレス腱の断裂を防ぎましょう。

違和感がある場合は安静にする

アキレス腱周囲炎の治療の基本は安静です。痛みや腫れなどの違和感がある場合は、負荷のかかるスポーツや動作を控え、安静にしましょう。

また、以下のような靴を選び、アキレス腱への負担を軽減する方法もあります。

  • 靴底やかかと部分に厚みのある靴
  • 靴底のクッション性が高い靴
  • かかと部分の芯(カウンター)がしっかりしている靴
  • サイズの合った靴

アキレス腱の痛みをセルフケアする方法や予防のポイントは、以下の記事も参考にしていただければ幸いです。

日常的にストレッチをおこなう

日常的なストレッチはアキレス腱の柔軟性を高め、断裂予防に効果的です。とくに、下腿三頭筋のストレッチや筋力トレーニングを日常的におこなうと良いでしょう。

アキレス腱断裂をした人は、ストレッチをしていなかったという研究もあります。アキレス腱への負荷を軽減して断裂を防ぐために、ぜひ日常的なストレッチを取り入れてみましょう。

アキレス腱断裂の予防法や再発防止策については、以下の記事もご覧ください。

早めに整形外科を受診する

アキレス腱断裂の予防に重要なのは、早めに整形外科を受診することです。

一度アキレス腱が断裂すると、手術やギプス固定による長時間の治療が必要になります。そのため、断裂にいたる前の適切な処置が大切です。

ステロイドの注射を希望する人もいますが、ステロイドが逆にアキレス腱断裂のリスクを高める可能性があるため行いません。

まずは整形外科を受診し、専門医の正しい指示を仰ぎましょう。

まとめ|アキレス腱が切れる前兆がみられたら早めに医療機関に相談しよう

本記事では、アキレス腱が切れる予兆の症状や原因、予防法などを詳しく解説しました。

アキレス腱断裂は、日常生活の中で誰にでも起こりうるケガです。一度断裂すると、元の生活に戻るまでには長期間の治療を必要とします。

アキレス腱断裂には前兆があるため、注意すべき症状を知り適切な対策を取れば、断裂のリスクを下げられるでしょう。

当院「リペアセルクリニック」では、筋・腱・靭帯のスポーツ外傷に対する再生医療・幹細胞治療を提供しております。

再生医療による治療は慢性化したアキレス腱炎にも利用でき、スポーツへの早期復帰が期待できるでしょう。

この記事がアキレス腱断裂の予防に役立ち、運動や生活制限のない快適な毎日を送るきっかけになれば嬉しく思います。

アキレス腱断裂についてよくある質問

「服用しているとアキレス腱断裂を起こしやすい薬」があると聞いたのですが、本当ですか。

フルオロキノロン系の抗菌薬を長期間服用していると、アキレス腱の変性を誘発し断裂が起こりやすくなるという報告があります。しかし、抗菌薬は必要時に短期間処方されることが多いので、日常的に心配しすぎる必要はありません。ただし、長期間に及ぶ場合は注意が必要です。

アキレス腱断裂テストは簡単にできますか。

整形外科の診察でも使われるアキレス腱断裂テスト(トンプソンテスト)は、比較的簡単に行えます。ただし、1人でおこなうのは困難なため、誰かに手伝ってもらうのが良いでしょう。

1. うつ伏せになり、膝を曲げる
2. そのまま力を抜いた状態でふくらはぎを握って圧迫し、足首が動くかどうか確認する
3. アキレス腱が切れていない場合は、足首が下向きに動きますが、切れていると動きません。

アキレス腱炎のセルフチェックについては以下の記事も参考にしていただければ幸いです。

参考文献一覧

文献1
小田 俊明, 川上 泰雄, 片岡 弘之, 横田 秀夫, 姫野 龍太郎, ジャンプ時にアキレス腱組織に生じる局所ひずみ・応力の推定, バイオメカニクス研究, 2012, 16 巻, 2 号, p. 54-63

文献2
城下 貴司, アキレス腱炎に対する臨床的治療展開の検討, 理学療法学Supplement, 2007, 2006 巻, Vol.34 Suppl. No.2 (第42回日本理学療法学術大会 抄録集), セッションID 270, p. C0270

監修:医師 加藤 秀一

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