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【医師監修】痛風とは|症状・原因・治療法・予防まで分かりやすく解説
「もしかして痛風?」「痛風って治るの?」「病院に行った方がいい?」そんな不安を感じていませんか。
痛風は、血液中の尿酸が増え、関節にたまって炎症を起こす病気です。
生活習慣と深い関わりがあり、放置すると何度も発作をくり返すおそれもあります。
この記事では、痛風の症状・原因・治療・予防法まで、初めての方にもわかりやすく解説していきます。痛風について正しく理解し、日々の生活習慣を見直すきっかけになれば幸いです。
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目次
痛風とは「尿酸が結晶化して起こる強い炎症」
痛風は、体内にたまった「尿酸」という物質が関節で結晶となり、強い炎症を引き起こすことで発症します。(文献1)
痛風の発作が起こるメカニズム
尿酸の結晶は、体にとって異物のような存在です。
関節にたまった尿酸結晶を免疫細胞が攻撃することで、激しい炎症反応が起こります。(文献2)
炎症により激しい疼痛が生じ、「風が吹いても痛い」と表現されるほどの痛みとなります。
尿酸が結晶化する仕組み
尿酸は水に溶けにくい性質をもっており、血液中の尿酸値が7mg/dLを超えて高い状態が続くと、結晶化しやすくなります。
なかでも足の親指の付け根など、体の末端や体温の低い場所は尿酸が結晶化しやすいため、発作が起こりやすい部位となります。(文献3)
痛風が起こりやすい部位や部位別の対策については、以下の記事も参考にしてください。
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痛風の症状
痛風はどんな症状が現れるのか、代表的な例を紹介します。
足の指の激痛・腫れ・熱感・皮膚の赤みが特徴
痛風でもっとも多い症状は、足の親指の付け根に突然起こる激しい痛みです。
夜間に起こることも多く、痛みとともに関節の腫れ、熱感、皮膚の赤みなどを伴います。(文献4)
初めての発作では予兆がないことが多いですが、再発をくり返す人の中には、発作の前に軽い違和感を覚える人もいます。(文献2)
痛風の初期症状については、以下の記事で詳しく解説しているため併せてご覧ください。
手首や膝などに症状が出る場合もある
初めは足の指に出ることが多いですが、痛風発作を繰り返すうちにほかの関節にも炎症が広がるケースもあります。
膝や手首、足首、足の甲、アキレス腱の付け根など、さまざまな関節が痛風の影響を受けるようになるのです。(文献2)
また、慢性化してくると、関節や耳などに「痛風結節(つうふうけっせつ)」と呼ばれるしこりのようなものができることもあります。
これは尿酸の結晶がかたまりとなって皮膚の下に沈着したもので、進行すると関節の変形を招く可能性もあります。(文献4)
痛風の症状については、こちらの記事も参考にしてください。
炎症による発熱やだるさ、倦怠感を伴うこともある
痛風発作は激しい関節の痛みや腫れに加えて、以下のような全身の不調が出るケースもあります。
- 発熱
- 寒気
- 頻脈
- 全身のだるさなど
これらの症状は感染症や他の病気との区別がつかない場合もあるため、早急に医療機関を受診しましょう。(文献4)
痛風の原因
痛風の原因は、体内の「尿酸値」が高くなることです。
尿酸値が上がる原因は以下の3つが考えられます。
- 腎臓の機能低下
- プリン体を多く含む食品やアルコールの摂取
- 肥満・ストレス・激しい運動
ひとつずつ詳しくみていきましょう。
尿酸値と痛風の関係について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
腎臓の機能低下
尿酸の大部分は腎臓を通じて尿として排出されます。
しかし、腎機能が低下していると尿酸の排出がうまくいかず、体内にたまりやすくなるのです。さらに、高尿酸状態が続くと、腎臓に悪影響を与える悪循環も生まれます。(文献5)
プリン体を多く含む食品やアルコールの摂取
尿酸は「プリン体」と呼ばれる物質が分解されるときに生じます。
とくにレバーや魚卵、ビールなどはプリン体が多く、過剰に摂取すると尿酸値が上がりやすくなるのです。
また、アルコールは腎臓の働きに悪影響を及ぼしたり、体内で尿酸を作るはたらきを強めたりする作用があり、痛風のリスクを高めます。(文献5)
そのため「ビールではないから大丈夫」と安心して他のお酒をたくさん飲んでいると、知らないうちに尿酸値が上がってしまうおそれがあります。日本酒や焼酎、ワインなども含め、飲みすぎには注意が必要です。(文献4)
お酒の種類や量も関係しますが、最もリスクが高いのは毎日の飲酒習慣です。週に数日は休肝日を設けることが大切です。
こちらの記事では、痛風の人がコーヒーを飲むことの影響や注意点について解説しているため併せてご覧ください。
肥満・ストレス・激しい運動
肥満の人は、尿酸が体内でつくられる量が増えるだけでなく、腎臓からの排泄もスムーズにいかなくなるため、尿酸値が高くなりやすい傾向があります。(文献6)
また、ストレスや睡眠不足はホルモンバランスや自律神経の働きに影響を与え、尿酸の代謝や排泄に悪影響を及ぼすと考えられています。
さらに、激しい運動で大量の汗をかいたときは、一時的に尿酸値が急上昇することがあるため注意が必要です。(文献7)
体重管理とともに、生活全体をととのえることが、痛風予防では大切です。
痛風の合併症
痛風をそのまま放っておくと、関節の痛みだけでなく、ほかの病気につながることもあります。
高尿酸状態が続くと、腎臓に結晶がたまりやすくなり「尿路結石」や「腎機能の低下」などのリスクが高まります。(文献2)
尿酸値が高い状態が続くと、脳卒中や心臓の疾患などのリスクを高める可能性もあるのです。
また、関節が炎症を繰り返すと、変形性関節症のリスクを高める可能性も否定できません。(文献4)
つまり痛風は、単なる「関節の病気」ではなく、全身に関わる生活習慣病の一種と考えられるでしょう。
変形性関節症へと進行した場合、根本的な治療法は限られますが、「再生治療」という方法が新たな治療の選択肢として登場しています。
放置して痛風結節ができると皮膚潰瘍のリスクが高まるほか、腎機能障害や心血管疾患のリスクにもつながるとされています。
変形性膝関節症の治療について詳しく知りたい方は、こちらの記事をご覧ください。
痛風の治療
痛風の治療は「発作時の対応」と「再発を防ぐための体質改善・尿酸値の管理」の2つに分けられます。
急性期の治療|患部の冷却と鎮痛薬
発作が起きている間は、痛みと炎症をおさえる治療が中心です。
消炎鎮痛剤を使用し、医師の判断で関節にステロイドを注射するケースもあります。痛む関節はなるべく動かさず、冷やして安静を保つことが基本です。(文献8)
ただし、市販薬の使用や冷却の方法は症状によって異なるため、必ず医師に相談してください。
痛風発作時の適切な対処法についてさらに知りたい方は、以下の記事も役立ちます。
長期的な治療|薬物療法
痛風発作を何度も繰り返していたり、関節に痛風結節と呼ばれるしこりができていたりする場合は、尿酸値をしっかりと下げる治療が必要です。
尿酸産生を抑制する(アロプリノール、フェブキソスタット)や、尿酸の排泄を促進させる薬(ベンズブロマロン、ドヌラチドなど)が用いられます。自己判断で中断せず、医師の指示にしたがって継続することが大切です。(文献1)
治療法については、こちらの記事で詳しく解説しているため、併せてご覧ください。
痛風の予防・再発防止方法
痛風の発作をくり返さないためには、日頃の生活習慣を見直すことがポイントです。具体的には、以下の3つを心がけると良いでしょう。
- プリン体を多く含む食品やアルコールを控える
- 十分な量の水分を摂る
- 適度な運動とストレスマネジメントをする
順番に解説します。
以下の記事でも予防法を詳しく紹介しています。
プリン体を多く含む食品やアルコールを控える
プリン体を多く含む食品の過剰摂取は痛風の原因のひとつです。そのため、プリン体が含まれる食品は控えましょう。
とくにレバーや魚卵、ビールなどはプリン体が多く含まれており、摂りすぎに注意が必要です。
ただし、プリン体は肉や魚にも含まれているため、「プリン体ゼロ」にこだわりすぎる必要はありません。食事のバランスをととのえ、アルコールは控えめにすることが痛風予防につながります。(文献10)
食事の工夫については以下の記事も参考にしてください。
【関連記事】
痛風の食事療法とは?食べてはいけないもの一覧やストレスをためない食生活改善のポイント
【何パック?】納豆は痛風でも食べていい?おすすめの食べ方を医師が解説
十分な量の水分を摂る
十分な量の水分を摂ることも、痛風対策には大切です。
水分をしっかり摂ることで、尿として尿酸がスムーズに排出されやすくなります。
目安は1日あたり2L程度です。
ただし、アルコールや甘い飲み物を飲みすぎてはいけません。水やお茶、白湯などを飲むよう心がけましょう。(文献7)(文献9)
適度な運動とストレスマネジメントをする
ウォーキングなどの軽い有酸素運動は、尿酸値のコントロールに効果的です。
ただし、激しい筋トレのような無酸素運動は逆に尿酸値を上げてしまう可能性があるため、適度な運動にしましょう。また、ストレスや睡眠不足もホルモンの影響で尿酸代謝に関わるため、日々のリラックスも大切です。(文献1)
たとえば、通勤で一駅分歩く、休日に軽くサイクリングする、寝る前にストレッチでリラックスするといったことを意識すると良いでしょう。
痛風とウォーキングの関係性について詳しく知りたい方は、以下の記事も参考にしてください。
痛風をくり返さないためにも医療機関で適切な治療を受けよう
痛風は、一度発作を経験すると再発をくり返しやすい病気です。症状が落ち着いているときでも、尿酸値が高い状態を放置すると新たな発作につながるリスクがあります。
再発を防ぐには、食生活の工夫や適度な運動、水分摂取など、日常生活の見直しが欠かせません。あわせて、必要に応じて医療機関での検査や薬による治療を受けることも重要です。
とくに尿酸値が高めに続いている方や、すでに複数回発作を経験している方は、早めに受診を検討しましょう。痛風は「生活習慣病」のひとつでもあり、早期に対応することで合併症のリスクを下げ、健康を守ることにつながります。
当院「リペアセルクリニック」の公式LINEでは、再生医療の情報提供と簡易オンライン診断を実施しております。痛風について気になる症状がある方は、ぜひ一度ご登録ください。
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痛み止めを飲んでやり過ごすのではなく、高血圧や糖尿病と同じように、食生活の見直しや内服薬の調整によって症状が出ないようにコントロールしていく病気だと捉えていただければ、治療を継続するモチベーションにもつながります。
痛風に関するよくある質問
痛風は市販薬で治せますか?
痛風発作が出た場合、ロキソプロフェンをはじめとする市販薬で、一時的に痛みを和らげることは可能です。
ただし、根本的な原因である「高尿酸血症」を改善しない限り、再発をくり返す可能性があります。
痛風治療は症状を抑えるだけでなく、食事や運動など生活習慣を見直し、医療機関で適切な治療を受けることが大切です。(文献4)
薬の選び方や副作用については、こちらの記事も参考にしてください。
痛風に良い食べ物はありますか?
低脂肪の乳製品(牛乳・ヨーグルトなど)は、痛風のリスクを下げるといわれています。
また、プリン体が少ない野菜や果物、海藻などを意識的に摂り、プリン体の多い食品を控えると良いでしょう。(文献1)
尿酸値を下げる食べ物・飲み物については、こちらで詳しく解説しているため併せてご覧ください。
女性に多い痛風の原因はなんですか?
女性に多い痛風の原因は、「生活習慣」と「閉経による女性ホルモンの変化」です。
痛風は男性に起こりやすい傾向がありますが、女性にも痛風は起こります。
女性に少ないのは、女性ホルモンが尿酸の排泄に関わっているからと考えられています。
そのため、閉経後は女性ホルモンが減ることで尿酸の排泄が低下し、尿酸値が上がりやすくなるので女性でも注意が必要です。(文献3)
女性の痛風については、以下の記事で詳しく紹介しています。
参考文献
2019年改訂高尿酸血症・痛風の治療ガイドライン第3版2022年追補版|日本痛風・尿酸核酸学会
アルコールと高尿酸血症・痛風|健康日本21アクション支援システム~健康づくりサポートネット~厚生労働省
高尿酸血症・痛風の診断と治療|第 112 回日本内科学会講演会





























