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【医師監修】活性酸素とは|仕組みや身体に与える影響をわかりやすく解説

活性酸素
公開日: 2026.08.04

「活性酸素は身体に悪い」

「老化の原因になる」

このようなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。

シミやシワなどの美容面や、生活習慣病予防への関心が高まる中で、「活性酸素」という言葉は耳にする機会が増えましたが、実際にどのような物質なのかをご存知の方は多くありません。

活性酸素は身体に悪影響を与えるだけの物質ではなく、細菌やウイルスから身体を守る免疫の働きにも深く関わっています。重要なのは活性酸素を排除しようとすることではなく、過剰に増えない状態を維持することです。

本記事では、現役医師が活性酸素について詳しく解説します。記事の後半には、活性酸素に関するよくある質問をまとめていますので、ぜひ最後までご覧ください。

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活性酸素とは

項目 詳細
基本的な特徴 呼吸で取り込んだ酸素の一部が変化した、反応性の高い酸素
発生する場面 体内でエネルギーを作る過程などで自然に発生する
体内での役割 細菌やウイルスを攻撃し、身体を守る働き
増えすぎた場合 細胞やDNA、たんぱく質などへの負担
健康との関係 過剰に増えると酸化ストレスを引き起こし、老化や生活習慣病との関連が指摘されている
大切なポイント 活性酸素の発生と抗酸化作用のバランス維持

文献1)(文献2

活性酸素は、通常の酸素よりも周囲の物質と反応しやすい性質を持つ酸素の一種です。体内で自然に生じる物質であり、適切な量であれば細菌やウイルスへの防御にも働きます。しかし、産生量が処理能力を上回ると正常な細胞にダメージを与え、酸化ストレスを引き起こします。

活性酸素との向き合い方として重要なのは、完全に除去しようとすることではなく、食事・睡眠・運動といった生活習慣を整え、体内の抗酸化作用とのバランスを保つことです。

酸素との違い

比較項目 通常の酸素 活性酸素
性質 比較的安定した酸素 反応性が高く、周囲の物質と結びつきやすい酸素
発生の仕組み 呼吸によって体内へ取り込まれる 通常の酸素の一部が体内で変化して発生
主な役割 栄養からエネルギーを作り、生命活動を支える働き 細菌やウイルスを排除する免疫の働き
身体への影響 全身の細胞へ運ばれ、生命維持に利用 過剰に増えると細胞やDNAへ負担をかける可能性
健康上のポイント 生きるために欠かせない存在 適量は必要だが、増えすぎると酸化ストレスの一因

通常の酸素は安定した物質で、食事で得た栄養をエネルギーへ変換する際に不可欠です。呼吸で体内に取り込まれた後、血液を介して全身の細胞へ届けられ、生命活動の根幹を担っています。

活性酸素は、この酸素の一部がエネルギー産生や免疫応答の過程で変化したものです。通常の酸素と比べて反応性が高く、周囲の物質と結合しやすい点が特徴です。

細菌やウイルスへの攻撃など免疫機能の一端を担う一方、産生量が過剰になると正常な細胞やDNAを損傷し、酸化ストレスを引き起こします。

【増えるとどうなる?】活性酸素が身体に与える影響

与える影響 詳細
老化・美容への影響(シミ・シワ・白髪) 肌や髪の細胞への負担による老化現象との関連
生活習慣病リスク(動脈硬化・糖尿病) 血管や血糖調節機能への影響による発症・進行リスク
がん・免疫機能への影響 DNAや免疫細胞への負担による機能低下との関連

活性酸素が増えすぎると、DNA・たんぱく質・脂質など身体を構成する分子が酸化ダメージを受け、さまざまな疾患との関連が指摘されています。

活性酸素の過剰な産生は、肌のシミ・シワや白髪といった老化現象のほか、動脈硬化や糖尿病との関連も報告されています。

さらにDNAや免疫細胞へのダメージはがんの発生リスクや免疫機能の低下にも関与しますが、これらは生活習慣や遺伝的素因など複数の要因が重なって生じるものであり、活性酸素の影響を正しく理解しておくことが大切です。

老化・美容への影響(シミ・シワ・白髪)

活性酸素による酸化ダメージは、肌の弾力を担うコラーゲンやエラスチンを変性させ、シミ・シワ・たるみの一因になると考えられています。また、紫外線などをきっかけに活性酸素が増加すると、メラニンを産生するメラノサイトが過剰に刺激され、シミとして色素が沈着します。

毛包内の幹細胞への酸化ダメージが白髪の一因とされており、こうした細胞の酸化は蓄積する性質を持つことから、エイジングケアにおいて活性酸素を増やさない生活習慣は欠かせない視点です。

生活習慣病リスク(動脈硬化・糖尿病)

項目 詳細
動脈硬化への影響 LDLコレステロールの酸化や血管への負担による動脈硬化との関連
糖尿病との関係 高血糖に伴う活性酸素の増加と血管・臓器への負担
合併症への影響 酸化ストレスによる糖尿病合併症の進行への関与
発症に関わる要因 食生活・運動不足・喫煙・飲酒・ストレスなど複数の要因

文献2)(文献3

活性酸素が過剰になると、LDLコレステロールが酸化されて血管壁に蓄積しやすくなり、動脈硬化の一因となります。

糖尿病においては高血糖が活性酸素の産生を促し、血管や臓器へのダメージが重なることで合併症リスクを高めます。ただし、生活習慣病は活性酸素のみで発症するものではなく、食生活・運動習慣・喫煙といった複数の要因が関与しています。

以下の記事では、生活習慣病リスクについて詳しく解説しています。

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がん・免疫機能への影響

項目 詳細
DNAへの影響 過剰な活性酸素によるDNAへの酸化ダメージ
がんとの関連 DNAの損傷や細胞の変化の蓄積による発生リスクへの関与
免疫機能での役割 細菌やウイルスなどの病原体を攻撃する働き
増えすぎた場合 正常な細胞や免疫細胞への負担
大切なポイント 活性酸素をなくすのではなく、過剰な発生を抑える生活習慣を意識する

文献1)(文献3

活性酸素は免疫機能の一端を担う物質ですが、過剰になると正常な細胞やDNAを損傷します。このような酸化ダメージの蓄積は、発がんに関与する可能性が指摘されています。

ただし、がんは活性酸素のみで引き起こされるものではありません。喫煙・飲酒・睡眠不足・ストレスといった要因が複合的に関わっています。

以下の記事では、免疫機能への影響について詳しく解説しています。

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活性酸素が増える原因

原因 詳細
生活習慣(喫煙・過度な飲酒・偏った食事・睡眠不足) たばこやアルコールによる身体への負担、抗酸化成分の不足、回復機能の低下
身体的・精神的ストレス(過剰な運動・過度なストレス) 酸素消費量の増加や心身への負担による活性酸素の過剰な発生
外部環境(紫外線・大気汚染・化学物質) 紫外線や汚染物質などの刺激による細胞への酸化ストレス

活性酸素は体内で自然に生じる物質ですが、生活習慣や環境要因によって産生量が増加します。

喫煙・過度な飲酒・偏った食事・睡眠不足は、活性酸素の産生と抗酸化作用のバランスを乱す代表的な要因です。

激しい運動や慢性的なストレスも酸化ストレスを高め、紫外線・大気汚染・化学物質といった外部環境も同様に関与します。これらは単独ではなく複合的に作用するため、生活習慣と外部環境の両面から要因を把握しておくことが重要です。

生活習慣(喫煙・過度な飲酒・偏った食事・睡眠不足)

喫煙・過度な飲酒・偏った食事・睡眠不足は、活性酸素の産生を増やし抗酸化作用とのバランスを乱す要素です。

なかでも喫煙は酸化ストレスへの影響が大きく、厚生労働省もがんや循環器疾患をはじめとする多くの健康被害との関連を示しています。文献4

過度な飲酒や偏った食事、睡眠不足はそれぞれ異なる経路で酸化ストレスを高めるため、個別の対処より生活習慣全体を整えることが活性酸素の抑制につながります。

以下の記事では、生活習慣の乱れによるリスクについて詳しく解説しています。

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身体的・精神的ストレス(過剰な運動・過度なストレス)

激しい運動時は酸素消費量が急増するため、代謝の過程で活性酸素が過剰に産生されます。一方、適度な有酸素運動を継続すると体内の抗酸化酵素が活性化し、酸化ストレスへの対応力が高まることが示されています。

問題になるのは運動の過剰であり、強度と頻度を適切に保つことが欠かせません。精神的なストレスについては、コルチゾールをはじめとするストレスホルモンの分泌が酸化ストレスを促進し、慢性化すると体内の抗酸化システムそのものへの負荷が増大します。

外部環境(紫外線・大気汚染・化学物質)

紫外線・大気汚染物質・化学物質といった外部環境も、体内の活性酸素を増やす要因です。紫外線は皮膚細胞に直接ダメージを与えて酸化ストレスを生じさせ、シミやシワなどの光老化にも関与します。

排気ガスや大気汚染物質を継続的に吸い込むことも酸化ストレスを高めますが、これらを完全に遮断することは現実的ではありません。

日焼け止めや帽子の使用、受動喫煙の回避、室内の換気といった対策で外部からの酸化ストレスの軽減が期待できます。

活性酸素を減らすための対策

対策 詳細
抗酸化食品を取り入れ食生活を見直す 野菜・果物・大豆製品などを組み合わせた、栄養バランスの良い食生活
睡眠・運動・ストレス管理など生活習慣を整える 十分な睡眠、無理のない運動、休息による心身の負担軽減
禁煙や紫外線対策を心がける 禁煙による酸化ストレスの軽減、日焼け止め・帽子・日傘による紫外線対策

活性酸素の過剰な産生を抑えるには、特定の食品や方法に依存せず、生活習慣を総合的に見直すことが基本です。

野菜・果物・大豆製品を積極的に取り入れた栄養バランスの良い食事、十分な睡眠、無理のない運動、適切なストレス管理を組み合わせましょう。

加えて、禁煙への取り組みや日焼け止め・帽子・日傘による紫外線対策など、活性酸素を増やす外部要因を減らす意識も欠かせません。

抗酸化食品を取り入れ食生活を見直す

酸化ストレスへの対策として、ビタミンC・ビタミンE・カロテノイド・ポリフェノールといった抗酸化成分を含む食品を日常的に取り入れることが欠かせません。

これらは野菜・果物・大豆製品・ナッツ類などに広く含まれており、厚生労働省も主食・主菜・副菜を組み合わせたバランスの良い食事を推奨しています。文献5

なお、抗酸化成分は摂取量が多いほど良いという訳ではありません。まずは食品から摂ることを優先し、サプリメントを使用する際は持病や服薬状況を踏まえて、医師または薬剤師に相談することが望まれます。(文献5

睡眠・運動・ストレス管理など生活習慣を整える

項目 詳細
睡眠を整える 十分な睡眠時間の確保と、起床・就寝時刻をそろえた規則的な生活
適度に運動する 歩行や軽い有酸素運動など、体力に合わせた無理のない運動習慣
ストレスを管理する 休息・入浴・散歩・趣味などによる心身の負担軽減
一人で抱え込まない 家族や周囲の人、医療機関などへ相談できる環境づくり
継続して取り組む 睡眠・運動・休養を組み合わせた生活習慣の見直し

文献6)(文献7

睡眠・運動・ストレス管理は、活性酸素を増やさない生活習慣の土台となります。睡眠不足や不規則な生活リズムを整え、歩行など負荷の少ない運動を無理なく継続しましょう。

休息や趣味の時間を日常に組み込み、慢性的なストレス状態を避ける工夫も欠かせません。これらはいずれかひとつではなく、組み合わせて実践することで生活習慣病の予防にも寄与します。

禁煙や紫外線対策を心がける

喫煙は酸化ストレスを高め、がんや循環器疾患をはじめとする多くの疾患との関連が報告されています。禁煙および受動喫煙の回避は活性酸素を増やす要因を減らす上で欠かせません。

紫外線についても、皮膚細胞への酸化ダメージを通じてシミ・シワなどの光老化に関与することが、厚生労働省でも説明されています。(文献1

日焼け止めや帽子・日傘・長袖を状況に応じて組み合わせるなど、日常で避けられる要因を減らす積み重ねが酸化ストレスの抑制につながります。

活性酸素が増えすぎないように注意しよう

活性酸素は身体に必要な物質ですが、過剰になると酸化ストレスが生じ、老化や生活習慣病との関連が指摘されています。

対策の軸となるのは、野菜・果物を含むバランスの良い食事、禁煙、十分な睡眠、無理のない運動、紫外線対策であり、特定の食品やサプリメントに依存するより、継続できる習慣を積み上げることが大切です。

疲れやすさや生活習慣病に関するお悩みがある方は、当院「リペアセルクリニック」へご相談ください。当院では、症状や状態によっては、再生医療を用いた治療を提案しています。

活性酸素の産生が体内の抗酸化機能を上回った状態を「酸化ストレス」と言います。酸化ストレスは、脳梗塞に伴う脳組織の障害や変形性膝関節症における軟骨変性など、さまざまな病態に関与することが知られています。

当院の再生医療は、活性酸素を直接除去したり酸化ストレスそのものを治療したりするものではありません。適否の判断は、疾患の種類・症状・発症からの期間・これまでの治療経過・全身状態を総合的に考慮した上で個別に行います。

ご質問やご相談は、「LINE」や「メール」、「オンラインカウンセリング」で受け付けておりますので、お気軽にお申し付けください。

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活性酸素に関するよくある質問

活性酸素はゼロにすべきですか?

活性酸素をゼロにする必要はありません。免疫細胞が細菌やウイルスを排除する際にも利用される、身体に必要な物質のひとつです。

問題になるのは過剰に増えた状態であり、重要なのは活性酸素をなくすことではなく、増えすぎを防ぎバランスを維持することです。

食事や生活習慣の見直しを軸に対策を講じ、気になる症状がある場合は医師へ相談しましょう。

サプリメントで活性酸素を減らせますか?

抗酸化物質を含むサプリメントは多く摂れば良いというわけではありません。

厚生労働省も、通常より多量の抗酸化物質が必ずしも有益とは限らず、錠剤・カプセルでのビタミンやミネラル摂取には過剰摂取への注意が必要であることを示しています。文献5

活性酸素への対策は、食事・睡眠・運動・禁煙といった生活習慣を整えることが基本であり、サプリメントはその補助的な手段にすぎません。

持病がある方や薬を服用中の方は、使用前に医師・薬剤師・管理栄養士に相談することをおすすめします。

活性酸素の多い食品はなんですか?

活性酸素は特定の食品に多く含まれるものではなく、体内の酸化ストレスを高めやすい食べ方が問題となります。

揚げ物や加工食品の多い食生活、糖質・脂質への偏り、過食は代謝への負荷を高め、酸化ストレスを増やす要因となります。

特定の食品を避けることより、野菜・果物・大豆製品を取り入れた主食・主菜・副菜のバランスを整えることが、生活習慣病や酸化ストレスの抑制につながります。(文献5

SNSで見かける「活性酸素」についての書き込みは信じて良いものでしょうか?

SNSでは「活性酸素を消す」「これだけで若返る」など、根拠が不明確な強い表現も見られます。

ひとつの投稿だけを信じず、発信者や根拠を確認した上で、厚生労働省や医療機関など複数の情報源と照らし合わせて判断することが大切です。(文献8

参考文献

(文献1)

活性酸素と酸化ストレス / ストレスと食生活 / ブレスローの 7 つの健康習慣を実践してみませんか?|厚生労働省 e-ヘルスネット

(文献2)

酸化ストレス | 健康長寿ネット

(文献3)

抗酸化による老化防止の効果 | 健康長寿ネット

(文献4)

喫煙による健康影響|厚生労働省

(文献5)

厚生労働省eJIM | 抗酸化物質Antioxidants

(文献6)

身体活動・運動の推進 |厚生労働省

(文献7)

生活習慣病予防 |厚生労働省

(文献8)

健康・医療情報の見極め方・向き合い方|厚生労働省eJIM