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変形性股関節症の治療|ステロイド薬の必要性と副作用について

薬
公開日: 2021.02.02 更新日: 2025.03.31

股関節の痛みが強いときに行われる治療のひとつに、ステロイド注射があります。

とくに変形性股関節症の治療では、痛みを和らげるためにステロイド注射がよく使われますが、長期間の使用には副作用のリスクがあるため注意が必要です。

本記事では、股関節のステロイド注射の必要性や副作用の可能性について詳しく解説します。

治療に対する不安を少しでも軽減できるよう、正しい知識を身につけておきましょう。

変形性股関節症の治療|ステロイド薬の必要性と副作用を解説

ステロイドは、変形性股関節症の保存療法の一環でよく使われる薬です。

痛みに効く薬として、主にステロイド注射や経口薬として治療に用いられます。

「必要性は理解できるけど、副作用が気になる」
「どのぐらいの効果があるの?」など

副作用や効果について不安を感じる方は多く、なかには、ステロイドの使用を躊躇してしまう方もいらっしゃいます。

本章では、変形性股関節症に対するステロイド薬を用いた治療についてご説明します。

変形性股関節症におけるステロイド薬の使用目的とは?

ステロイド薬は、痛みの緩和や痛みを抑える目的で使用されます。

変形性股関節症は、股関節の軟骨が摩耗し、関節が変形して痛みや可動域の制限を引き起こす疾患です。

治療法には「保存療法」と「手術療法」があり、初期から中期の症状の場合は保存療法で治療します。

保存療法では、手術を回避するためにまず痛みの緩和が求められます。

これは、運動療法の効果を高めるためだけでなく、痛みによって生じる体の防御反応を抑える目的もあります。

股関節に痛みがあると、無意識のうちに他の筋肉や組織に余計な負担がかかるため、ステロイド注射などで痛みを防ぐことが重要です。

ステロイド薬には抗炎症作用と鎮痛作用がある

ステロイド薬の効果は、痛みを抑えるだけでなく、痛みの原因となる炎症そのものを抑える効果があります。

痛みの原因物質の産生を抑え、強い抗炎症作用や鎮痛(痛みを止める)作用を発揮します。

そのため、変形性股関節症でステロイド注射や経口薬を使用すると、炎症を抑え、痛みを軽減するなどの改善効果が期待できます。

ただし、ステロイド薬は免疫力の低下や骨密度の低下など、副作用が起こる可能性もあるため使用には注意が必要です。

ステロイド薬の効果時間(期間)はどのくらい?

ステロイド薬の効果時間は、使用方法や投与経路によって異なります。

一般的に、以下のような持続時間が考えられます。

  • 経口薬(内服薬):数時間〜1日程度
    薬の種類によって異なりますが、中程度の作用時間を持つ薬は1日に1〜2回の服用が必要になる場合が多いです。

  • 注射(関節内注射):1週間〜数か月
    特に関節内に投与されるステロイド注射は、短期間で効果が現れ、持続時間は数週間から数か月とされています。

  • 外用薬(塗り薬):数時間〜1日
    皮膚に塗るタイプのステロイドは即効性があり、1日数回塗布することで効果を持続させます。

  • 吸入薬:数時間〜1日
    喘息などの治療に使用される吸入ステロイドは、即効性よりも継続的な使用で効果を発揮します。

変形性股関節症においては、ステロイド注射が使用される場合が多く、一時的に痛みを和らげる効果が期待できますが、持続時間には個人差があり、効果が切れると再度痛みが現れることもあります。

手術しなくても治療できる時代です。

股関節の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

ステロイド薬の副作用

ステロイドは、さまざまな病気の治療に使用されていますが、長期間または高用量で使用すると、副作用が現れる可能性があります。

主な副作用として、次の5つがあります。

  • 免疫力の低下
  • 骨密度の低下(骨粗しょう症)
  • 血糖値の上昇(糖尿病のリスク)
  • 体重増加・むくみ
  • 精神的な影響

ここから、上記副作用の解説とステロイド注射で副作用が現れる期間・対処法について紹介します。

免疫力の低下

ステロイドは免疫機能を抑制するため、感染症にかかりやすくなる可能性があります。

風邪やインフルエンザにかかるリスクが高まるほか、傷の治癒も遅くなるため、手術後の回復にも影響を与える場合があります。

骨密度の低下(骨粗しょう症)

長期間使用すると、骨形成を抑制し、骨吸収を促進することで骨密度低下を引き起こします。

そのため、骨折しやすくなる可能性があります。

とくに高齢者や閉経後の女性は、骨密度の低下が進みやすいため注意が必要です。

骨粗しょう症を予防するために、カルシウムやビタミンDの摂取、適度な運動を心がけましょう。

血糖値の上昇(糖尿病のリスク)

ステロイドは血糖値を上げる作用があり、糖尿病の発症リスクを高めることがあります。

糖尿病の既往がある場合や家族に糖尿病の人がいる場合は注意が必要です。

体重増加・むくみ

ステロイドは体内の水分や塩分のバランスを変えるため、顔や手足がむくみやすくなります。

また、食欲が増進するため、体重が増えやすくなります。

塩分を控えた食事と、適度な運動で、体重増加を抑えることが可能です。

精神的な影響

ステロイドの使用により、気分の変動が大きくなったり、不眠、不安感、うつ症状が現れたりする場合があります。

高用量のステロイド注射や経口薬を使用すると、一時的に気分が高揚する(多幸感)こともありますが、急に気分が落ち込むこともあるため、注意が必要です。

症状が強い場合は、医師に相談し、適切な対策を講じることが大切です。

ステロイド注射の副作用が現れるまでの期間

副作用が現れるまでの期間と主な症状は以下のとおりです。

【ステロイド注射を受けた直後から数時間以内】

  • 注射部位の痛みや腫れ:一時的に患部が痛くなることがありますが、通常は数日以内に治まります。

  • 顔のほてり(フラッシング):特に女性に多く見られ、顔が赤くなったり、体が熱く感じたりする場合があります。

  • 軽度のめまい・頭痛:一時的な症状として現れることがありますが、長く続く場合は医師に相談が必要です。

【ステロイド注射を受けた数日から数週間後】

  • 血糖値の上昇:糖尿病のある人や血糖値が上がりやすい体質の人は、注射後数日以内に血糖値が高くなることがあります。

  • 睡眠障害や気分の変化:一部の人は、注射後に不眠や気分の浮き沈みを感じることがあります。

  • 食欲の増加:ステロイドの影響で食欲が増し、体重増加につながることがあります。

【数ヶ月以上など長期間による、ステロイド注射を受ける場合】

  • 骨密度の低下(骨粗しょう症):長期間にわたる使用は骨をもろくし、骨折のリスクを高めます。

  • 皮膚の変化:皮膚が薄くなったり、注射部位に色素沈着が起こることがあります。

  • 免疫力の低下:頻繁に使用すると感染症にかかりやすくなる可能性があります。

ステロイド注射の副作用が現れるまでの期間は、使用量や個人の体質、健康状態によって異なります。

ステロイド注射を受けた後は、体の変化に注意を払い、少しでも違和感を覚えたら、速やかに医師に相談しましょう。

ステロイド注射で副作用が現れたときの対処法

ステロイド注射後に副作用が現れた場合、軽度の症状であれば、経過を観察などで様子を見る場合が主ですが、症状が重篤であったり、日常生活に支障をきたすような場合は、ステロイドの減量や中止、または他の治療法への変更を検討する必要があります。

軽度な症状でも、自己判断は避け、すぐに医師に相談しましょう。

自己判断で放置してしまうと、症状が悪化し、最悪の場合は命に関わることもあるため、適切な処置を受けることが非常に重要です。

ステロイド薬は、変形性股関節症を根本的に治すものではない

ステロイド注射や経口薬による治療は、痛みの改善には効果が期待できますが、損傷した関節を修復する効果はありません。

そのため、痛みの緩和をさせながら様子見はできても、軟骨のすり減りや骨の変形の進行自体を止めるなど、変形性股関節症の根本的な治療をすることはできません。

また、変形性股関節症は進行する病気です。

つまり、ステロイド注射などで治療をおこなったとしても、最終的には手術を行う必要が出てくる可能性があります。

変形性股関節症のステロイド薬での治療はどのように行うのか?

変形性股関節症の治療にはステロイド注射と経口薬があり、まずは経口薬から始め、痛みに対する効果が感じづらくなってきた場合に関節内にステロイドを直接注射します。

ステロイド注射を、直接損傷した股関節に注射することにより、ステロイド薬の強力な抗炎症作用が効果を発揮し、痛みを改善することができます。

しかし、長期的な使用は副作用のリスクがあり、徐々に変形性股関節症の症状が進行するとステロイド注射の薬効が薄れ、効き目が感じられなくなることもあります。

このように薬効がなくなると外科的治療である手術を検討しなければなりません。

ステロイド以外の治療選択肢としての再生医療

ステロイドは炎症を抑える効果が高い一方で、副作用のリスクも伴います。

そのため、近年では再生医療がステロイドに代わる新たな治療法として注目されています。

再生医療は、自己治癒力を高め、損傷した組織や細胞を修復・再生することを目的とした治療法です。

再生医療の治療法には、主にPRP(多血小板血漿)療法と幹細胞治療があります。

どちらも患者様自身から採取した血液・幹細胞を用いるため、副作用のリスクが低いのが特徴です。

再生医療に興味がある方は、ぜひ当院「リペアセルクリニック」へお気軽にご相談ください。

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まとめ|変形性股関節症の治療におけるステロイド注射の副作用を知っておこう

本記事では、変形性股関節症の治療で使用されるステロイド薬についてご紹介しました。

ステロイド薬には強い抗炎症作用と鎮痛作用があり、経口薬やステロイド注射で、痛みの軽減と緩和が期待できます。

しかし、ステロイドには骨を脆くするなどの薬としての副作用があり、長期的なステロイド治療はおすすめできません。

また、ステロイドは変形性股関節症の根本的な治療に効果を発揮するわけでもありません。ステロイドの特性を知った上での服用が大切です。

いずれにしても、専門医と相談の上、無理のないより良い治療法を探し、痛みと向き合っていただくことをおすすめします。

変形性股関節症には、再生医療という治療選択肢もあります。

再生医療について詳しく知りたい方は、以下もあわせてご覧ください。

手術しなくても治療できる時代です。

股関節の痛みは⼿術しなくても治療できる時代です。

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。