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変形性膝関節症は整骨院で治る?自費診療で期待できる効果を専門医が解説

整体治療
公開日: 2021.11.15 更新日: 2025.02.10

「変形性膝関節症は整骨院で治せるのか」と疑問を持つ方もいるでしょう。

変形性膝関節症は中年以降の女性に多く発生する疾患で、加齢などによって関節軟骨がすり減ることで、膝に痛みや変形をもたらします。

変形性膝関節症の主な治療法は、保存療法と手術療法ですが、整骨院での施術による一定の効果も期待できます。

今回は、整骨院での変形性膝関節症に対する施術について解説します。期待できる効果や注意点とあわせて、再生医療による治療の症例も紹介するので、変形性膝関節症による膝の痛みでお悩みの方は、ぜひ参考にしてください。

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変形性膝関節症とは?整骨院で期待できる効果

変形性膝関節症の主な症状は、膝の痛みと水が溜まることです。

初期には軟骨のすり減りがわずかに確認できるほどですが、長年の年月をかけて徐々に変形の程度が大きくなります。膝の状態の悪化を防ぐためには、生活習慣の見直しや膝周りを鍛える運動が重要です。

具体的には、整形外科でリハビリテーションの指導を受けるほか、整骨院や鍼灸院での施術を検討することも選択肢の一つです。

以下で、整骨院で期待できる効果を解説するので、治療法を検討する際の参考にしてください。

痛みの緩和

整骨院の施術では、変形性膝関節症による痛みを和らげます。手技療法やマッサージなどを用いて筋肉や関節の緊張をほぐし、症状を緩和することを目指します。

整骨院の施術方法はさまざまで、姿勢や歩行を改善して、間接的に膝への負担を軽減させるアプローチもあります。膝の痛みを緩和できると、変形性膝関節症の基本治療である運動療法にも本格的に取り組めるようになります。

膝関節の可動域の向上

膝関節の可動域の改善も、整骨院の施術によって期待できる効果の一つです。変形性膝関節症によって膝関節の可動域が制限されると、歩行や階段の昇降に支障をきたします。

整骨院では、膝周りの筋肉を柔軟にするためのストレッチや、関節の動きを改善するためのモビライゼーションといった施術を通じて、可動域の向上を図ります。

▼ 変形性膝関節症の治療方法について詳しく知りたい方は、以下の記事を参考にしてください。

整骨院で変形性膝関節症の施術を受ける際の注意点

整骨院でも変形性膝関節症の施術を受けられるものの、以下のような注意点があります。

  • 根本治療は期待できない
  • 健康保険適応外である
  • 専門医に相談する
  • 定期的に医療機関を受診する

それぞれ詳しく見ていきましょう。

根本治療は期待できない

整骨院では、変形性膝関節症の根本治療は期待できません。柔道整復師には、変形した関節を元に戻したり、すり減った軟骨を再生させたりする治療が認められていないためです。

整骨院(接骨院)の開業には、国家資格を保持する柔道整復師が必要です。柔道整復師の主な業務は、「医療類似行為」に該当する怪我に対する応急処置で、医師が行う画像診断や手術、注射などはできません。

そのため、整骨院での施術はあくまで応急的で、医療補助的方法による患部の回復を図ることが目的です。

▼ 変形性膝関節症の治療効果を高める方法については、以下の記事で詳しく解説します。

健康保険適応外である

整骨院での変形性膝関節症に対する施術は、健康保険が適応されず、全額自己負担になるため注意が必要です。

健康保険が適応される具体的な範囲は、「急性又は亜急性の外傷性の骨折、脱臼、打撲、捻挫」です。つまり、長い年月をかけて進行する変形性膝関節症や慢性化した肩こりなどは健康保険の適応外となります。自費施術の費用はそれぞれの整骨院によってさまざまですが、3,000〜5,000円程度が相場です。(文献1

専門医に相談する

整骨院で施術を受ける際は、事前に専門医に相談しましょう。整骨院の自費施術の内容はさまざまです。そのため、変形性膝関節症の進行度合いや状態をよく理解している専門医に、整骨院の施術が膝に余計な負担をかけてしまわないか確認する必要があります。

なお、専門医に相談する際は、「整骨院での施術を受けても大丈夫か」と聞くのではなく、具体的にどのような施術を受けるのかを伝えると、より的確なアドバイスをもらいやすくなります。

なお、リペアセルクリニックでは、メール相談オンラインカウンセリングを実施しています。変形性膝関節症の治療でお悩みの方は、ぜひ気軽にご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

定期的に医療機関を受診する

整骨院での施術を受ける場合でも、医療機関への定期的な受診は続けましょう。施術によって膝の痛みが緩和したとしても、整骨院では変形性膝関節症の進行度合いを確認するための画像検査ができません。

変形性膝関節症は進行性の疾患です。状態に合わせて適切な治療方針を検討するためには、整骨院の施術と並行して、定期的な医療機関の受診を忘れないようにしてください。

【体験談】変形性膝関節症に対する再生医療の可能性

整骨院の施術によって痛みの緩和や膝の可動域の向上が期待できる一方で、根本治療はできません。そのため、膝関節の変形を治すための手術療法や、軟骨を再生させるための再生医療が必要です。

リペアセルクリニックでは、変形性膝関節症の再生医療・幹細胞治を行っています。以下で、当院における変形性膝関節症の症例を紹介するので、ぜひ参考にしてください。

症例1.60代男性|進行期の変形性膝関節症の痛みを軽減

60代の男性は、10年前から続く左膝関節痛と1年前から現れた右膝関節痛のために当院を受診しました。診察時の状況は、以下の通りです。

  • 整形外科で進行期の変形性膝関節症と診断されている
  • 痛みが悪化し漁師の仕事に支障がある
  • ヒアルロン酸注射が効かない

人工関節にすると耐用性の問題や可動域の制限などから仕事復帰が難しくなるため、再生医療を選択しました。再生医療とは、幹細胞や血小板の投与によって自然治癒力を最大限に引き出すための医療技術です。

当院では、下腹部から採取した脂肪細胞の幹細胞を分離・培養し、ホーミング効果を期待して静脈から点滴します。

レントゲンの結果、両膝に内側関節裂隙の狭小化が認められたため、変形と痛みが強い左膝には7000万個、右膝には3000万個の細胞をそれぞれ計3回投与しました。

初回の投与から3カ月後には左膝の痛みが軽減し、右膝はほとんど痛みがなくなるほどまで回復しました。左膝の痛みも、1年近くかけて軽減していくと期待できます。

▼ こちらの症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

症例2.50代女性|ヒアルロン酸注射が効かない膝の痛みを軽減

50代の女性は、数年前から膝の痛みがあり、趣味のテニスができなくなったことを理由に当院を受診しました。診察時の主な症状は、以下の通りです。

  • ひざに水が溜まっている
  • 歩行時に激痛がある
  • ヒアルロン酸注射が効かない

レントゲンとMRIで確認すると、膝関節の内側の軟骨がすり減っているほか、半月板にも損傷が認められました。膝関節の軟骨は中程度すり減っており、従来では、人工関節術をすすめられていた状態であると考えられます。

50代の女性は、当院で1億個の幹細胞を投与しました。投与後3週間程度は目に見える効果はなかったものの、その後は痛みが軽快し、膝の曲げ伸ばしが楽になりました。

少しずつできる動作が増え、投与後6カ月後には再びテニスを始められそうな状態まで回復した事例です。

▼ こちらの症例について詳しく知りたい方は、以下をご覧ください。

まとめ・変形性膝関節症に悩んでいる場合は整骨院を含めた代替療法も検討しよう

今回は、整骨院での施術が変形性膝関節症にどのように役立つのか、注意点とともに解説しました。

整骨院では、膝の痛みの緩和や可動域の向上を目指す施術が行われます。ただし、変形した膝関節を元に戻すためには、手術が選択肢の一つとなります。また、軟骨を再生させるには再生医療という選択肢も考えられます。

整骨院で変形性膝関節症に対する施術を受ける場合は、必ず医師と相談し、自分に合った施術方法を取り入れましょう。

整骨院での施術で痛みが緩和したからといって、変形性膝関節症の進行度が痛みの程度と比例するとは限りません。そのため、自分の体感だけで判断せず、定期的に病院を受診して、画像診断による状態確認が不可欠です。

なお、整骨院は痛みに対して処方される「ロキソニン」などをはじめとする第一類の医薬品の取り扱いができません。、痛みがきつい時には、迷わず病院を受診しましょう。

リペアセルクリニックでは、変形性膝関節症の再生医療・幹細胞治を行っています。メール相談オンラインカウンセリングを受け付けているので、ぜひ気軽にご相談ください。

▼変形性膝関節症のためのサポーター選びについては、以下の記事で解説しています。

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参考文献

(文献1)

厚生労働省「柔道整復師の施術に係る療養費の算定基準の実施上の留意事項等について」
https://www.mhlw.go.jp/web/t_doc?dataId=00tb0408&dataType=1&pageNo=1

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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