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変形性膝関節症|スポーツ選手の復帰に向けた治療法

スポーツ選手の復帰に向けた治療法|変形性膝関節症

スポーツ時に膝に痛みを感じたことがある方は多いのではないのでしょうか。

スポーツ時には、ジャンプ動作のほか、急な停止や発進・方向転換をするなどして、膝に大きな衝撃が加わりやすく、半月板や靭帯を傷めやすいものです。さらにこれまでの研究から、半月板や靭帯を損傷すると、ある病気の起因になることがわかっています。それは「変形性膝関節症」です。

スポーツ選手の負傷

変形性膝関節症は、軟骨が摩耗することで膝に痛みを感じるほか、関節が変形する疾患です。一般的には50代以降の女性に多く発生しますが、スポーツ選手のように日頃から関節に負担がかかるような過ごし方をしていると、年齢や性別に関係なく軟骨が磨耗し発症します。

今回の記事では変形性膝関節症と診断されたスポーツ選手が、どのように現場復帰を目指すのか、最新の治療法をふまえて紹介します。

膝の負傷|スポーツへ復帰するまでの流れ

痛みが強い場合は、無理せず安静にし、保存療法により炎症や痛みを抑えます。痛みが緩和されれば運動を再開しますが、その直後は衝撃が強い運動を避けるようにします。例えば、ジャンプ動作のほか、急な停止や発進・方向転換です。

たとえ膝に痛みがあったとしても、全く動かさなければ筋肉や関節が拘縮し、元の運動レベルまで回復するのに時間がかかります。そのため、最初はウォーキングやプールでの運動など、軽度な運動からスタートし、徐々に運動強度を上げて、本格的にスポーツへの復帰を目指します。

プールでの運動は、浮力が関節への負荷を軽減するので、痛みが強い方にはおすすめです。

また膝に負担がかかる原因に、下肢のアライメント異常や肥満があります。体重が重たいと、膝への負担が上がるので減量をしたり、下肢にO脚変形性を呈する場合はインソールを装着することで、膝内側にかかる負荷を軽減させたりします。

このようにスポーツへの復帰に向けて運動に取り組む前に、膝に負荷がかかる要素を取り除くことが大切です。実際のスポーツの動きを取り入れたり、運動強度を上げたりする際の目安は、日常生活で膝に痛みや、支障を感じない状態です。

スポーツ復帰後の最終的なレベルは、膝に痛みが出ない範囲までの運動強度とします。変形性膝関節症は、よくある筋肉痛と違い、痛みを感じたまま放って置いて治るものではありません。

痛みに耐えながらスポーツを続けると、状態が悪化し、今後の選手生命が短くなる可能性があります。そのため、スポーツをする頻度や時間、強度は慎重に調整しましょう。

保存療法でも思ったような効果がみられず、軽度な運動でも痛みが強く出てしまう場合、手術という選択肢があります。ただし手術によってはスポーツに支障が出るため注意が必要です。

変形性膝関節症の手術と最新の治療方法を紹介

保存療法でも効果がみられなかった場合、観血療法(手術)という選択肢があります。体への侵襲が高い順に、「関節鏡下視手術」「高位脛骨骨切り術」「人工関節置換術」があります。

どの手術が適応されるのかは、持病の有無・年齢・症状の程度のほか、「大きな手術をしたくない」など個人の思いによっても使い分けられます。

関節鏡下視手術

膝に開けた小さな穴から手術器具を入れ、損傷した半月板や関節軟骨を取り除く手術法です。体への侵襲は低く、手術は手術時間も1時間程度です。術後すぐに歩くことができることからスポーツへの早期復帰が見込まれます。ただし膝に違和感なく歩けるようになるまで数ヶ月から半年ほどかかります。

高位脛骨骨切り術

脛骨の一部を切り取り、膝にかかる偏った負担を整える手術法です。変形性膝関節症に多いO脚変形を矯正し、膝関節の内側への負担を軽減させます。入院期間は2ヶ月程度、そこからリハビリテーションに5〜6週間かかることから、スポーツへの復帰まで時間がかかります。

人工関節置換術

金属やチタンなどを使い、傷んだ膝関節を人工の関節に置き換える手術です。入院期間は1ヶ月程度と、高位脛骨骨切り術と比べて短いことが特徴です。

関節鏡視下手術や高位脛骨骨切り術と比べ、痛みに対して高い改善度合いが期待できますが、術後は正座のように、膝を深く曲げられなくなる(屈曲制限)ことから、スポーツ時のパフォーマンスに影響が出る可能性があります。

また人工関節に劣化や緩みがみられた場合には再手術になります。

再生医療

再生医療は、運動療法や薬物療法と手術の中間に位置する治療法として注目されています。再生医療では人間なら誰もが持つ、傷んだ部位を治そうとする働きを利用した最新の治療法で、損傷した部位の治癒を促進させるほか、これまで不可能とされてきた軟骨や靭帯、半月板の再生が期待できます。

大きな手術や入院は必要なく、日帰りで行える治療法です。さらに手術には選手生命に関わるような合併症のリスクがありますが、再生医療では自分の血液や脂肪由来の幹細胞を使うため、副作用のリスクはほとんどありません。

PRP(血小板血漿)療法

損傷部位の修復を早める血小板や成長因子を利用し、膝の痛みや炎症を抑え、傷んだ部位の治癒を促進させます。治療の流れとしては、遠心分離機にて血漿成分を抽出し、関節内に注射するだけと日帰りで行えます。アメリカではスポーツ選手を中心に実施され、現在では一般の方々への治療法としても広く導入されています。

自己脂肪由来幹細胞治療

培養した幹細胞を膝に注射し、磨耗した軟骨・靭帯・半月板を再生させます。幹細胞には内蔵や皮膚・筋肉など、さまざまな細胞に分化(変化)する能力があります。米2つぶほどの脂肪を採取後、4〜6週間かけて幹細胞を培養・増殖し、関節内へ注射します。PRP療法同様に日帰りで、痛みもほとんど伴わない治療法です。

スポーツ選手の復帰に向けた治療法|まとめ

変形性膝関節症のスポーツ選手が、現場復帰を目指すにあたり重要なのは見極めです。膝に強い痛みを感じたまま運動をすると悪化する可能性がありますが、痛みから膝を全く動かさないのもまた問題です。

膝がどのような状態なのかを見極めて、それに適した治療を施すことが、早期のスポーツ現場への復帰につながるほか、選手生命の長期化になります。

運動療法など、保存療法でも効果がみられなければ手術がありますが、スポーツからの離脱期間が発生したり、可動域が制限されたりするなど、パフォーマンスに影響が出ます。またスポーツ選手は絶えず膝に負荷がかかる生活を送ることから、手術をするのかどうかの判断は難しいところです。

そうした事情から、「湿布や運動療法では効果がみられなかったけど、手術は避けたい」方には、保存療法と観血療法の中間に位置する再生医療があります。

体に大きな負担をかけず、入院や手術の必要のない新たな治療法として期待されるほか、変形性膝関節症の初期から治療に取り組むことで、悪化を防ぎ、パフォーマンスをあげ、少しでも長く選手生活を続けられる可能性が広がりました。

▼ スポーツの故障は再生医療が大きな力になる節症を治療する
変形性膝関節症は、再生医療により手術せずに症状を改善することができます 

 

No.035

監修:医師 坂本貞範

関節の痛みは手術しないで
再生医療で治す時代です。

注射が効かなくなった、手術しかないと言われた、こんなお悩みの方はお問い合わせください。

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