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【効かない?】半月板損傷にヒアルロン酸注射は効果ある?費用や期間も医師が解説

半月板
公開日: 2022.03.11 更新日: 2025.02.10

膝の半月板損傷に対する治療として、ヒアルロン酸注射を思い浮かべる人は多いかもしれません。「本当に効果はあるのだろうか」「いつまで続けないといけないのだろうか」と疑問に思うこともあるでしょう。

半月板損傷におけるヒアルロン酸注射は有効ですが、一時的な効果しか得られない点は注意が必要です。

半月板損傷を根本的に治療するには、他の方法も検討する必要があります。

本記事では半月板損傷に対するヒアルロン酸注射の効果やメカニズム、ヒアルロン酸以外に必要な治療などを解説します。

半月板損傷の治療法の選択肢を広げたい人は、ぜひ最後までチェックしてみてください。

【結論】半月板損傷にヒアルロン酸注射は有効な可能性がある

結論からいえば、半月板損傷に対してヒアルロン酸注射は有効な可能性があります。

過去の研究から、ヒアルロン酸注射によって炎症を強める成分を抑え、さらに炎症を抑える成分を回復させることが示唆されています。(文献1

加えて、ヒアルロン酸が軟骨の劣化を抑え、衝撃吸収作用を高めることもわかっています。(文献2

半月板損傷の治療については以下の記事でも解説しています。ぜひチェックしてみてください。

そもそもヒアルロン酸注射とは?

ヒアルロン酸注射とは、ヒアルロン酸ナトリウムを膝関節に注入する治療法です。

ヒアルロン酸は膝の軟骨の成分の一つで、水分を多く含んでいます。膝関節に注射することで、関節の動きをスムーズにしたり、炎症を抑える効果が期待できるでしょう。

ヒアルロン酸は半月板損傷だけでなく、変形性膝関節症で軟骨がすり減り、関節の動きが悪くなったり痛みが出たりするときの治療にも使われています。

ヒアルロン酸注射の効果はあくまでも一時的

ヒアルロン酸注射は半月板損傷に有効と考えられていますが、効果は一時的です。ヒアルロン酸が関節内で分解され、ヒアルロン酸濃度が薄くなるためです。

1回の効果は持続しても1~2週間程度と考えられています。

また、ヒアルロン酸注射によって痛みが治まっても損傷した半月板は元に戻っていないため、痛みが再発する可能性があります。

ヒアルロン酸注射で効果が出ないケース

半月板損傷におけるヒアルロン酸注射で効果が得られないケースは以下のとおりです。

  • 膝関節内の炎症が強い場合
  • 関節の変形が重度の場合

半月板損傷の炎症が大きすぎると、ヒアルロン酸では抑えられない可能性があります。また、関節の変形が重度の場合は、ヒアルロン酸の潤滑油としての働きが効かないこともあるでしょう。

膝のヒアルロン酸注射が効かないケースについては、詳しくは以下の記事で解説しています。半月板損傷でヒアルロン酸注射を検討している人は目を通しておきましょう。

【いつまで?】半月板損傷でヒアルロン酸注射を続ける期間

半月板損傷に対するヒアルロン酸注射は、基本的に5回1クールの周期でおこないます。

ヒアルロン酸の効果を持続するためには、完全に分解される前に次のヒアルロン酸を補充しなければいけません。

まずは1週間に1回のペースで開始して5週程度連続して実施することが多い治療です。間隔を少しずつ空けていき、約2週間に1回のペースで注射を5回~10回前後継続して行います。

3カ月程度を目処に継続し、改善が見込めない場合はステロイド注射や手術など別の治療方法も検討していきます。

\まずは当院にお問い合わせください/

ヒアルロン酸注射の費用は1割負担で1,000円程度

ヒアルロン酸注射は医療保険が適応になる治療方法です。

治療費用は再診料や技術料金も含めて1割負担の人なら両膝1,000円程度、3割負担の人なら3,000円程度が一般的です。

そのほか薬の処方箋料や、レントゲンなどの撮影をした場合には撮影料が別途必要となります。初回の診察ではレントゲンなどの画像撮影も必要です。

詳しい治療費については、病院の窓口で確認しましょう。

半月板損傷でヒアルロン酸注射の効果がなかった場合の対処法

半月板損傷に対してヒアルロン酸注射を実施しても効果が乏しいときの対処法として、以下の3つが挙げられます。

  • 炎症に対してのステロイド注射や内服
  • 運動療法や物理療法などのリハビリ
  • 半月板の縫合術や人工関節などの手術

ヒアルロン酸注射で効果がない場合、ステロイド注射や非ステロイド性消炎鎮痛薬などの薬物療法を行うことがあります。また、運動療法や物理療法などを導入することもあるでしょう。

もしこれらの保存療法でも改善がみられない場合は手術を検討することもあります。

なお、当院リペアセルクリニックでは膝関節の再生医療も実施しています。

再生医療は自然治癒が難しいとされる半月板の損傷に対して期待されている治療方法です。お気軽にメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。

\まずは当院にお問い合わせください/

まとめ|半月板損傷の治療はヒアルロン酸注射以外も検討しよう

半月板損傷に対して、ヒアルロン酸注射は炎症を抑えたり、痛みを軽減したりなどの効果が期待できます。週1回や2週間に1回のペースでヒアルロン酸注射をおこない、3カ月程度継続する治療です。

しかし、ヒアルロン酸注射の効果はあくまでも一時的です。

根本的な治療をするには、ヒアルロン酸注射と並行してリハビリをしたり、手術を受けることも視野に入れる必要があるでしょう。

なお、当院リペアセルクリニックでは半月板損傷に対して再生医療をおこなっています。

再生医療は、半月板のほか軟骨・神経など自然治癒が難しい組織に対して期待されている治療方法です。

半月板を根本治療を検討している人は、当院のメール相談もしくはオンラインカウンセリングからご相談ください。この記事が少しでも参考になれば幸いです。

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半月板損傷のヒアルロン酸注射についてよくある質問

半月板損傷に対してヒアルロン酸注射は効果がありますか?

半月板損傷による炎症を抑える効果や痛みを軽減する効果が期待できます。

ヒアルロン酸注射は半月板損傷の症状を軽減する可能性がある治療方法です。しかし、半月板損傷が大きく、関節が変形するなど症状が大きい場合にはあまり効果がない可能性もあります。

半月板損傷でヒアルロン酸注射の効果がなかったときの対処方法はありますか?

ほかの注射や痛み止め、リハビリ、手術が検討されます。

ヒアルロン酸注射の効果が乏しかった場合、ステロイド注射や非ステロイド性消炎鎮痛薬などの痛み止め、リハビリ、手術療法が有効です。また、当院リペアクリニックでは再生医療も実施しています。

参考文献

(文献1)

加藤幸夫 ほか「ラット変形性膝関節症モデルにおける高分子ヒアルロン酸の作用:ヒアルロン酸応答遺伝子の網羅的解析|ClinRheumatol(25)」
https://www.jstage.jst.go.jp/article/cra/25/3/25_174/_pdf/-char/ja

(文献2)

科研製薬株式会社「早期変形性膝関節症の病態解明による診療の変遷」
http://e-kansetsu.jp/asset/pdf/interview_ishijima_210115.pdf

監修者

坂本 貞範(医療法人美喜有会 理事長)

坂本 貞範 (医療法人美喜有会 理事長)

Sadanori Sakamoto

再生医療抗加齢学会 理事

再生医療の可能性に確信をもって治療をおこなう。

「できなくなったことを、再びできるように」を信条に
患者の笑顔を守り続ける。

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